選定取組の概要及び選定理由(東京芸術大学)

大学等名 東京芸術大学 整理番号 13116
テーマ番号 1 テーマ名 地域活性化への貢献
取組名称 取手アートプロジェクトと地域文化の活性化
取組担当者名 渡辺 好明
(取組の概要)
 取手アートプロジェクト(通称TAP)は、東京芸術大学と取手市行政機関(市役所、教育委員会、取手市文化事業団)および市民(アート取手・郷土作家の会)が三位一体となって実行委員会を組織し、1999年より毎年行っている文化事業である。本学からは美術学部先端芸術表現科、音楽学部からは音楽環境創造科が中心となり、それぞれ授業の一環として企画・運営に取り組んでいる。主なプログラムとして、全国公募による野外アート展「取手リ・サイクリングアートプロジェクト」と取手市在住作家、大学院生などのアトリエを一般公開する「オープンスタジオ」を毎年交代で開催している。また関連事業として、市内の小学校1年生全員による「児童画展」や、公開シンポジウム、各種ワークショップ、公開授業、さらに環境整備事業としてアートマネージメント人材育成事業「TAP塾」、大学院壁画研究室が中心となり「壁画プロジェクト」などを実施している。
(選定理由)
 取手市に第2キャンパス開設後、地道に続けられてきた地域との連携は、平成11年度に先端表現芸術学科の創設により、多様でシステマティックな取組に発展してきたことが理解できます。取手アートプロジェクト2000「家・郊外住宅」以来3年間に渉って継続されてきた実績に基づき新たに企画された公募型作品展、児童画展、フォーラム「アートプロジェクト、何が残るか、何を残すか」環境整備事業等は、いずれも芸術系大学の特性を生かした独創的で先駆的な取組であり、教育的にも非常に意義深い取組といえます。また、「地域と芸術」「プロジェクト演習」等の教育課程として位置づけられていること、学生が、作品の提出、アートマネジメント育成事業「TAP塾」の運営に積極的に参加することにより大きな教育的効果が期待できるなど、教育的にも優れた取組だと評価できます。
 これまでの取手市との継続的な取組の成果が見られること、取手アートプロジェクト実行委員会に組織化された実施体制は十分に機能的であることなどから実現可能性について問題ないものと考えられます。
 地域と連携した諸活動を通して地域活性化に貢献しつつ、大学教育に生かす取組として他大学に大きな示唆を与える優れた取組といえます。

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高等教育局大学振興課大学改革推進室

(高等教育局大学振興課大学改革推進室)

-- 登録:平成21年以前 --