平成16年度現代GPを振り返って

上條 宏之
長野県短期大学長

上條 宏之 長野県短期大学長

 私は、現代GP取組選定委員・運営小委員及び総合評価部会委員として、現代GP創設の一端に関わることとなった。最初は、現代GPが、特色GPとどのように異なった主旨のものかが、明確になるような観点からの検討が大切にされた。事業の背景・目的、事業の概要、選定方法等、申請に当たっての留意事項等を検討し、申請者にとってわかりやすい公募要領・申請書作成・記入要領等となるような審議が行われた。審査要領、審査基準、評価書、面接審査等についても、特色GPと異なる性格が貫徹するように配慮した審議がすすめられ、体系ができあがった。申請書を郵送のみでなく、直接受け取る体制が出来たのもよかったと考える。

 その結果、現代GPが有意義な企画となり、大学等が、これまで充分に取り組めなかった今後の教育研究課題に、学長初め学部等を超えた教職員が組織を挙げて検討し、協働で取り組む現代的テーマを具体化することに資するものとなった。このことは、非常に厳しいスケジュールにも拘わらず、特色GPより多い申請件数のあったことが、雄弁に物語っていると言えよう。

 各部会委員の方々は、ペーパーレフェリーとともに、初年度としての厳しい時間的制約があったが、審査にあたられ、559件中86件を選定した。選定された申請内容は優れており、共同申請6件の選定も注目される。

 成果の多い第1回現代GPであったが、今年度のものをさらに子細に検討して、一層良いプログラムになればと考える。特に短期大学関係者として、高等教育のユニバーサル化の中で教育に重点をおく短期大学は、博士課程を対象とした21世紀COEプログラムには申請資格が認められていないところから、特色GPとともに、現代GPにチャレンジすることによって、より存在意義を高める必要のある短期高等教育機関であることを、さらに深く理解いただけたらと考える。

-- 登録:平成21年以前 --