第1部会(地域活性化への貢献)報告

青野 敏博
徳島大学長

青野 敏博 徳島大学長

 大学等が地域の活性化に貢献する目的で行う取組を選ぶことは当然であるが、特に、学生教育の観点が取り入れられているか、そして今後他大学等の参考となる取組であるかについても評価した。

 246件の申請があり、まず、書面審査により第一部会委員とペーパーレフェリーの評価を合わせて判定し、50件を選んだ。次に面接審査として一件当たり4~5名の部会委員が25分間にわたり質疑応答を行った。最終審査には全委員(9名)が出席し、面接の平均点を重視するとともに書面審査の結果も加味し、第1部会としての審査を終えた。
 その後、総合評価部会で合議により全体調整を行い、最終的に選定委員会に諮られ36件が選定取組として決定された。
 結果として地域性などの点においても著しくバランスを欠くことのないものとなった。

 今回予想を上回る多数の大学等から申請があったにもかかわらず、部会委員の努力と文部科学省担当官の適切な対応により書面審査及び面接審査に対処することができた。特に書面審査に当たり3つのグループが各々82の取組の中から16前後の優秀な取組を選ぶように取り決めたことが、それ以後の選考を容易にしたと考えている。

 申請数が非常に多かったにもかかわらず、部会委員を急に増員することができず、審査に際して委員には多大の御労苦をおかけした。また、面接審査25分の時間配分について、最初の5分間のみを申請者からの取組の説明に充てたが、これを10分間程度に延長し、残り時間を質疑応答に用いた方がよかったのではと考えている。

 各大学等とも文部科学省等の実施する各種公募事業について、取組の企画、表現法等に慣れてきた感じがあり、このたびの取組にも優れたものが多く、選考には苦労した。
 今後は、大学等の目的の一つである地域貢献に資する取組や大学等の改革、発展に繋がるような取組を選定することにより、本事業がさらに定着し発展することを期待したい。

-- 登録:平成21年以前 --