1.公募要領関係

Q1.  本事業は、「大学院教育振興施策要綱」及び「大学院設置基準」を踏まえ実施する事業とのことだが、どのような主旨か。
A.  本事業は、大学院教育の実質化(教育の課程の組織的展開の強化)を推進することを目的として実施していますが、この具体的な方策等については、「大学院教育振興施策要綱」及び改正された「大学院設置基準」に示されています。
 そのため、
  1  申請単位を人材養成目的に沿って体系的な教育課程を編成している単位とし、
2  当該課程において、「大学院設置基準」や「大学院教育振興施策要綱」に沿ってどのような取組を実施しているかを審査するとともに(<審査の観点>1.研究科・専攻における教育の課程)
3  教育プログラムの内容が、人材養成目的及び教育の課程に沿っているか(<審査の観点>2.教育プログラム)
について審査することとしていいます。

Q2.  本事業は、既に実施され、実績を挙げている取組を対象とするのか、新たな取組を対象とするのか。
A.  本事業は、大学院研究科専攻(博士課程・修士課程)の人材養成目的及びこれまで実施してきた教育取組を踏まえた、教育プログラムを対象としています。既に実施され、実績を挙げている取組を基にそれをさらに充実・発展させた取組であっても、新たな取組であっても公募の対象となります。
 また、審査にあたっては、申請された教育プログラムに実現性があるかという視点から、教育研究活動の実績を加味することとなります。

Q3.  「『魅力ある大学院教育』イニシアティブ」では、研究者養成を目的とした教育プログラムを公募の対象としていたが、本事業の対象はどのようなプログラムか。
A.  本事業は、「『魅力ある大学院教育』イニシアティブ」で対象としていた優れた研究者の養成に加えて、社会の様々な分野で幅広く活躍する高度な人材の育成を目的としており、博士課程・修士課程において社会に求められる高度な人材が育成される教育プログラムを申請してください。

Q4.  「『魅力ある大学院教育』イニシアティブ」等、研究拠点形成費等補助金又は大学改革推進等補助金で行っている事業で過去に採択され、支援期間が終了した教育プログラムを発展させたプログラムは公募の対象となるか。
A.  過去に採択された教育プログラムを発展させたプログラムであれば対象となります。ただし、同一又は類似の教育プログラムは対象外となりますので、どのように教育プログラムを発展させたかを明確にしてください。(計画調書10-(2)参照)

Q5.  大学院設置基準第1条の2で「学則等」とあるが、「等」とは、具体的にどのようなものか。
A.  研究科規則や専攻規則などが挙げられます。例えば、学生の募集要項やパンフレットの前文などは、養成される人材像を紹介するものであって、人材養成に関する目的を定めたものとして学則等とみなすことは困難と考えます。

Q6.  専門職大学院から申請はできるのか。
A.  本事業は、博士課程及び修士課程における教育プログラムを対象としているため、専門職大学院からは申請できません。なお、専門職大学院における取組については、要件を満たしていれば、専門職大学院等教育推進プログラムに申請が可能です。

Q7.  教育課程の一部として行う教育プログラムについても対象となるか。
A.  大学院入学から修了までの一貫した教育プログラムだけでなく、研究科・専攻の教育課程の一部として行われるものや履修コースなどの研究科・専攻の一部の教育プログラムであっても対象となります。

Q8.  「博士課程の区分制(前期・後期)の申請について、前期課程のみによる取組計画の申請は可能か。
A.  区分制(前期・後期)博士課程について、原則として、前期及び後期の課程を1専攻として申請してください。ただし、前期又は後期課程それぞれについて人材養成目的等が学則等により定められており、当該目的を達成するための体系的な教育課程が編成されている場合に限り、前期又は後期課程の単位で申請することが可能です。

Q9.  今後設置が予定されている専攻、完成年度をまだ迎えていない学年進行中の専攻からの申請は可能か。
A.  申請は、その時点で設置されている(学生が在籍する)専攻等に限るので、今後設置が予定されている専攻については申請できません。
 完成年度をまだ迎えていない学年進行中の専攻については申請可能です。

Q10.  連合大学院の専攻におけるプログラムを基幹大学以外の大学から申請することは可能か。
A.  基幹大学に設置された専攻であるため、基幹大学から申請することが必要です。

Q11.  他大学との再編・統合が決まっている大学からの申請は、どのようになるか。
A.  将来的に他大学との再編・統合が決まっている大学は、申請時点の大学として申請することができます。ただし、本事業の補助期間は3年間を予定しているため、3年間の事業計画を提出していただく必要があり、また、補助事業終了後も継続的に教育研究活動を行うことが期待されるため、その展開方法等も記入していただくことになっていますので、ご留意ください。

Q12.  申請する組織が3年間の事業期間中に組織改編が予定されている場合、どのように申請すればよいか。また、採択された取組の実施期間中に、組織改編等を行った場合、補助金の受給は継続されるのか。
A.  事業期間中に組織の再編等が予定されている場合、申請はその時点で存在する(学生が在籍している)研究科・専攻として行ってください。
 本事業の補助期間は3年間を予定していますので、当該期間中に組織の再編等が予定されている場合には、その再編等の内容と申請する教育プログラムの関係や、補助事業終了後の恒常的な展開方法等についてもわかるように記入してください。
 また、申請時に予定していなかった組織改編等を行うことで補助事業の目的が変更になる場合、当該補助事業に係る交付決定の全部又は一部の取消(補助金の返還)なども想定されますので、当該補助事業の実施においては十分留意してください。

Q13.  本事業の申請者は学長とされているが、複数大学による共同申請の場合、それぞれの大学の学長から申請するのか。
A.  他の大学と連携して同一のコースワークを行う教育プログラムの場合は複数大学による共同申請を可能としていますが、主となる大学において取りまとめ、申請者は当該大学の学長としてください。

Q14.  「関連する分野の基礎的な素養の涵養を図るため、他の大学と連携して同一のコースワークを行う教育プログラム」とは具体的にどのようなプログラムを想定しているのか。
A.  社会のニーズに対応した人材の養成を行うためには、学修課題を複数の科目等を通して体系的に履修するコースワークを充実し、関連する分野の基礎的素養の涵養等を図っていくことなどが重要であるため、大学間で連携・協力して、共通のコアカリキュラムを作成する等の取組が想定されます。

Q15.  本事業は、採択された取組を広く社会に情報提供することも目的としているので、申請は、これまで他の大学で実施されたことのない斬新な教育プログラムであることが必要なのか。
A.  審査は当該研究科・専攻が掲げる人材養成目的に照らして、大学院教育の実質化が図られるかという視点で行われますので、斬新な教育プログラムであることが必要条件ではありません。

Q16.  申請は1大学から6件(共同申請を含む場合は1大学7件)までに限るとのことだが、1分野に6件申請することは可能か。
A.  可能です。

Q17.  1研究科(又は専攻)から複数件申請することは可能か。
A.  1研究科(又は専攻)から複数件申請することは可能です。ただし、申請する教育プログラムがいずれも研究科(又は専攻)の人材養成目的に沿った教育プログラムであること、及び、同一の取組に重複して経費を支給することにならないことが明確になっていることが必要です。

Q18.  他大学の研究科(専攻)と連携して申請をするが、申請プログラムの主たる研究科(専攻)ではない場合でも1件としてカウントされるのか。
A.  他大学の研究科(専攻)と連携した教育プログラムの申請を含む場合には、1大学から最大7件まで申請が可能ですが、主たる研究科(専攻)ではない場合でもこの内の1件としてカウントされます。なお、取組実施担当者は2つ以上の申請に係ることはできません。

Q19.  取組実施担当者には、他の競争的資金等の代表者・分担者(例えば21世紀COEプログラムにおける拠点リーダー、事業推進担当者)がなってもよいのか。
A.  構いません。ただし、一部の教員の負担が過重にならないよう研究科として十分配慮してください。
 なお、他の競争的資金等の代表者・分担者であるかどうかに関わらず、本事業の取組実施担当者として、2つ以上の申請に係ることはできません。

Q20.  取組期間中に取組実施代表者が変更になる可能性があるが、それは認められるのか。
A.  取組実施代表者は取組実施担当者をとりまとめ、当該教育プログラム全体の遂行に責任を持つことが必要です。取組期間中に取組実施代表者が変更となることにより、教育プログラムの実施が困難になるようなことのないよう留意してください。なお、申請時に取組実施代表者の変更の可能性がある場合はその旨を申請調書に記載してください。

Q21.  補助金申請額の下限はあるのか。
A.  ありません。事業実施に必要な金額を適切に見積もり申請してください。

Q22.  取組実施担当者の人数はどれくらいを想定しているか。
A.  人数についての制限はありません。各研究科や専攻の人材養成目的に沿った教育プログラムを実現するために必要な取組実施担当者を記載してください。

Q23.  「取組規模」とは何か。
A.  申請しようとする教育プログラムに係る経費(補助対象経費)の額のことで、年間1億円を上限としています。取組規模の上限額を超える申請があった場合は、審査されませんのでご留意ください。
 なお、国からの補助金として支出する額は、取組規模の範囲内で年間5千万円程度を上限としています。

Q24.  複数大学による共同申請の場合であっても、取組規模(補助対象経費)の上限は年度毎に1億円か。
A.  複数大学による共同申請の場合であっても、取組規模の上限は年度毎に1億円とし、国からの補助金額の上限は5千万円とします。

Q25.  採択後、補助金交付額が当初の補助金申請額を下回った場合、その差額は大学が負担するのか。
A.  採択された教育プログラムの補助金交付額が当初の補助金申請額として計上した額を下回る場合は、大学負担額を増額する、又は、所要経費を見直すなどにより、計画調書に記載された取組を実施してください。

Q26.  大学院生の定員充足率が低い専攻は採択されないのか。
A.  審査は、大学院教育の実質化が図られ、国際的に魅力ある大学院教育が展開・実現されるという視点から、将来性なども考慮して行うこととしています。学生定員を充足していることは重要と考えますが、そのことのみをもって不採用という扱いにはなりません。

Q27.  人社系の大学院の優れた取組を積極的に評価するとは、どのような趣旨か。
A.  「大学院教育振興施策要綱」において、国際的に見て大学院在学者の割合が低い人文・社会科学系の大学院の強化のため、人文・社会系分野の大学院の優れた改革構想等について、重点的な支援を実施するとしています。そのため、本事業においても、人社系の大学院の優れた取組を積極的に評価することとしています。

Q28.  大学院設置基準はどこで入手できるか。
A.  下記のHPからダウンロードが可能です。
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/ninka/06022332/019.pdf(※国立国会図書館ホームページへリンク)別ウィンドウで開きます(PDF:182KB)
(※大学設置認可へリンク)

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