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Q1 大学のカリキュラムなどの教育内容はどのような考え方で決められるのですか。また、教育内容の改革として、具体的にどのような取組が進んでいるのですか。

大学のカリキュラム編成

 我が国の教育制度では、小学校や中学校などの初等中等教育段階の学校については、学習指導要領によって教育課程編成の基準が定められていますが、高等教育段階の大学においては、それぞれの大学が、自ら掲げる教育理念・目的に基づき、自主的・自律的に編成することとされています。これは、大学の教育研究については本来大学の自主性が尊重されるべき事柄であること、また、大学には、社会との対話を通じて、弾力的かつ柔軟にカリキュラム編成し、またそれを不断に改善していくことが求められることなどによるものです。
 文部科学省では、平成19年に大学設置基準(昭和31年文部省令第28号)を改正し、大学は、学部や学科等ごとに、人材の養成に関する目的等を学則等で定めることとしましたが、具体的な大学の教育課程については、

  • 大学は、その教育上の目的を達成するために必要な授業科目を自ら開設し、体系的に教育課程を編成すること
  • 大学は、教育課程を編成するに当たっては、学部等の専攻について専門の学芸を教授するとともに、幅広く深い教養と総合的な判断力を培い、豊かな人間性を育成するよう適切な配慮をすること

の2点が定められており、これ以外は各大学が自由にカリキュラム編成をすることができるようになっています。

 なお、 大学が定める人材の養成に関する目的等の教育研究上の目的については、学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)により、公表することが各大学に求められています。

(参考条文)

○大学設置基準(昭和31年文部省令第28号)(抜粋)

第2条 大学は、学部、学科又は課程ごとに、人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的を学則等に定め、公表するものとする。

第19条 大学は、当該大学、学部及び学科又は課程等の教育上の目的を達成するために必要な授業科目を自ら開設し、体系的に教育課程を編成するものとする。
2 教育課程の編成に当たつては、大学は、学部等の専攻に係る専門の学芸を教授するとともに、幅広く深い教養及び総合的な判断力を培い、豊かな人間性を育成するよう適切に配慮しなければならない。

○学校教育法施行規則(昭和二十二年五月二十三日文部省令第十一号)(抜粋)

第172条の2  大学は、次に掲げる教育研究活動等の状況についての情報を公表するものとする。
1 大学の教育研究上の目的に関すること
2~9 (略)

設置基準の大綱化

 平成3年までは大学設置基準において、大学の開設する授業科目を「一般教育科目」、「専門教育科目」、「外国語科目」、「保健体育科目」に 区分すべきこと、また、それぞれの科目について卒業までに修得すべき単位数などを定めていたところを、個々の大学が社会の要請に適切に対応しつつ、より一層特色ある教育研究を展開することができるようにするため、これらの開設授業科目の区分や必修単位数などに関する規定を撤廃し、代わりに、上記の2点を規定するのみにとどめました。これが一般に「設置基準の大綱化」と言われているものです。
 これにより、大学が社会との対話を通じて様々なニーズを受け止め、弾力的かつ柔軟に教育課程を編成することができるようになり、これ以降、各大学におけるカリキュラム改革が順次進められてきています。

教育内容の改革の具体的な取組

 設置基準の大綱化以降、各大学においては、教育内容の改革に向けた取組が進みつつありますが、その内容は多岐にわたっています。例えば、平成23年度においては、時代の変化や社会の要請も踏まえつつ、各大学(学部段階)では以下のような取組が進められています。
キャリア教育を実施する大学:701大学(全大学の約95パーセント)
英語による授業の実施状況:222大学(全大学の約30パーセント)
ボランティア活動を取り入れた授業科目を開講している大学:344大学(全大学の約47パーセント)
(注)これらの数値は、いずれも大学院大学(国立4、公立2、私立16)は対象外としています。

学部段階においてキャリア教育を実施している大学

学部段階において「英語による授業」を実施している大学

学部段階においてボランティア活動を取り入れた授業科目を開講している大学

不断のカリキュラム改革に向けて

 こうしたカリキュラム改革の背景では、各大学において、教育理念・目的や育成すべき人材像といった根幹をなす事柄から、教養教育と専門教育の関係、大学の個性化等にいたるまで、社会のニーズを受け止めつつ、活発な議論が交わされています。
 設置基準の大綱化により、教育課程の編成について大学の自主性が高まったことは既に触れましたが、これは同時に、大学が学生や社会に対して果たすべき説明責任がより強くなったということも意味します。
 各大学がカリキュラム改革に取り組むに当たっては、社会の変化を的確に受け止めた上で、自らの大学の教育理念・目的等に照らし、カリキュラムを通じて養成しようとする人材が備えるべき資質・能力等が着実に高められるようになっているかという観点から、不断の見直しを行うことが求められているといえます。

お問合せ先

高等教育局大学振興課大学改革推進室

(高等教育局大学振興課大学改革推進室)

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