「独立行政法人物質・材料研究機構の主要な事務及び事業の改廃に関する勧告の方向性」における指摘事項等を踏まえた見直し案

平成22年12月22日
文部科学省

 「勧告の方向性」等を踏まえ、次期中期目標においては、以下の事項を掲げることにより、事務及び事業の改善を図る。なお、この見直しの考え方に従い、平成23年3月までの間に、物質・材料研究機構が我が国唯一の物質・材料科学技術に関する基礎研究及び基盤的研究開発等の業務を総合的に行う研究開発機関であることを踏まえ、具体的な検討を行い、「独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針(平成22年12月7日閣議決定)」における政府全体の方針も踏まえた次期中期目標・中期計画を策定することとする。

第1 事務及び事業並びに組織面の見直し

1 研究プロジェクトの重点化

 研究プロジェクトについて、優先度を踏まえた上で整理統合を行い、重点化する。

2 目黒地区事務所の廃止

 目黒地区事務所については、同所で実施しているクリープ試験等の業務のつくば地区への集約化に伴い、廃止することとする。移転後の不動産については、独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)に則して国庫納付するとともに、同所の庶務等の業務も必要なくなることから、事務職員の合理化を図ることとする。

3 東京会議室の見直し

 東京会議室については、既存の会議室を廃止し、借上面積を大幅に縮減した上で他法人施設へ集約することとする。これに伴い、会議室に配置されている要員を合理化することとする。

4 研究部門の事務職員の見直し

 機構の各研究領域に配置されている事務職員(常勤及び非常勤)の状況をみると、常勤・非常勤の業務区分が明らかでなく、また、合理的な人員配置となっているか判然としない状況がある。
 このため、研究領域及びプロジェクトの重点化に伴う組織体制の見直しに当たっては、非常勤化を含め、事務職員の配置を見直すとともに、要員の合理化を図ることとする。

第2 業務全般に関する見直し

 上記第1に加え、業務全般について以下の取組を行うこととする。
 なお、見直しにあたっては、業務や組織の合理化・効率化が、研究開発能力を損なうものではなく、継続的な維持・向上につながるものとなるよう、十分に配慮することとする。

1 効率化目標の設定等

 管理部門の簡素化、効率的な運営体制の確保、アウトソーシングの活用等により業務運営コストを縮減することとし、一般管理費及び事業費に係る効率化目標について、これまでの効率化の実績を踏まえ、同程度以上の努力を行うとの観点から具体的な目標を設定することとする。
 なお、一般管理費については、独立行政法人に無駄遣いがあるのではないかとの厳しい批判があることを踏まえ、経費節減の余地がないか自己評価を厳格に行った上で、適切な見直しを行うこととする。
 また、官民競争入札等の積極的な導入を推進し、業務の質の維持・向上及び経費の削減の一層の推進を図ることとする。

2 給与水準の適正化等

 給与水準については、国家公務員の給与水準も十分考慮し、手当を含め役職員給与の在り方について厳しく検証した上で、目標水準・目標期限を設定してその適正化に計画的に取り組むとともに、その検証結果や取組状況を公表することとする。
 また、総人件費についても、政府における総人件費削減の取組を踏まえ、厳しく見直すこととする。

3 契約の点検・見直し

 契約については、「独立行政法人の契約状況の点検・見直しについて」(平成21年11月17日閣議決定)に基づく取組を着実に実施することにより、契約の適正化を推進し、業務運営の効率化を図ることとする。
 この場合において、研究・開発事業等に係る調達については、他の独立行政法人の事例等をも参考に、透明性が高く効果的な契約の在り方を追求することとする。
 また、密接な関係にあると考えられる法人との契約に当たっては、一層の透明性の確保を追求し、情報提供の在り方を検討することとする。

4 保有資産の見直し等

(1)保有資産については、引き続き、資産の利用度のほか、本来業務に支障のない範囲での有効利用可能性の多寡、効果的な処分、経済合理性といった観点に沿って、その保有の必要性について不断に見直しを行うこととする。
 また、独立行政法人の資産の実態把握に基づき、法人が保有し続ける必要があるかを厳しく検証し、支障のない限り、国への返納等を行うこととする。その際、今後、総務省政策評価・独立行政法人評価委員会が独立行政法人の業務実績に関する評価の結果等の意見等として各府省独立行政法人評価委員会に通知する事項を参考にすることとする。

(2)また、特許権については、特許権を保有する目的を明確にした上で、当該目的を踏まえつつ、登録・保有コストの削減及び特許収入の拡大を図ることとする。

5 内部統制の充実・強化

 内部統制については、更に充実・強化を図ることとする。その際、総務省の独立行政法人における内部統制と評価に関する研究会が本年3月に公表した報告書(「独立行政法人における内部統制と評価について」)及び、今後、総務省政策評価・独立行政法人評価委員会が独立行政法人の業務実績に関する評価の結果等の意見等として各府省独立行政法人評価委員会に通知する事項を参考にすることとする。

6 その他

 複数の候補からの選択を要する事業の実施に当たっては、第三者委員会を設置するなど適切な方法により事前・期中・完了後の評価を行い、評価結果を事業の選定・実施に適切に反映させることにより、事業の重点化及び透明性の確保に努めることとする。
 また、事業の目的を踏まえつつ、受益者負担の適正化、寄付金等による自己収入の確保に努めることとする。

お問合せ先

独立行政法人物質・材料研究機構の見直し内容について

研究振興局ナノテクノロジー・材料開発推進室
電話番号:03-5253-4111(内線4354)

(大臣官房総務課行政改革推進室)

-- 登録:平成23年01月 --