「大都市大震災軽減化特別プロジェクト」 (通称「大大特」)とは

 文部科学省は「ライフサイエンス」、「情報通信」、「環境」、「ナノテクノロジー・材料」、「防災」の5分野について、あらかじめ課題等を設定し、実施する機関を選定して研究開発を委託する事業を平成14(2002)年度から開始しました。これらの委託事業を「新世紀重点研究創世プラン-リサーチ・レボリューション・2002(RR2002)-」と総称しています。このうち、「防災」分野のRR2002委託事業が「大都市大震災軽減化特別プロジェクト」(通称:大大特)(PDF:2,487KB)PDFおよび「東南海・南海地震における調査研究」です。

 文部科学省では、平成15年3月に科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会において「防災に関する研究開発の推進方策について」(PDF:175KB)PDFが策定されました。同方策では、今後10年程度を見通した当面5年程度の文部科学省における防災分野の重点研究開発領域として、特に地震災害への対応を重点化し、以下の7課題を指定しています。

  1. 防災対策の戦略の構築(リスクマネジメント等)
  2. ハザードマップ(災害発生危険度予測地図)の高度化
  3. 地震による構造物の破壊過程の解明
  4. 既存構造物の耐震性の評価および補強
  5. 復旧・復興過程の最適化
  6. 先端技術の災害軽減への積極的利活用
  7. 災害情報

 「大大特」は、同推進方策で示された重点研究開発領域に対応して、総合的に研究開発を実施するものです。このプロジェクトでは、首都圏や京阪神などの大都市圏において、大地震が発生した際の人的・物的被害を大幅に軽減するための科学的・技術基盤を確立することを目的とした研究開発を実施しており、我が国の地震防災対策に最先端の科学技術を効果的に活用することを目指しています。具体的には、「大大特」は以下に示す1~4の大きなテーマで構成されており、理学・工学・社会科学など異分野の研究者が結集して、これら課題の解決に平成14年度から5ヵ年計画で取り組んでいます。

「大都市大震災軽減化特別プロジェクト」の構成

  1. 地震動(強い揺れ)の予測 「大都市圏地殻構造調査研究」
    (中核機関:東京大学地震研究所・京都大学防災研究所・独立行政法人防災科学技術研究所のウェブサイトへリンク)(※別ウィンドウで開きます。)
  2. 耐震性の飛躍的向上 「震動台活用による耐震性向上研究」
    (中核機関:独立行政法人防災科学技術研究所のウェブサイトへリンク)(※別ウィンドウで開きます。)
  3. 被災者救助等の災害対応戦略の最適化 「災害対応戦略研究」
    1. 震災総合シミュレーションシステムの開発
      (中核機関:独立行政法人防災科学技術研究所)
    2. 大都市特性を反映する先端的な災害シミュレーションの技術の開発
      (中核機関:独立行政法人防災科学技術研究所)
    3. 巨大地震・津波による太平洋沿岸巨大連担都市圏の総合的対応シミュレーションとその活用手法の開発
      (中核機関:京都大学防災研究所)
    4. レスキューロボット等次世代防災基盤技術の開発
      (中核機関:特定非営利活動法人国際レスキューシステム研究機構)
  4. 地震防災対策への反映
    (中核機関:独立行政法人防災科学技術研究所)

研究活動・研究成果報告書

 各テーマの研究活動および研究成果報告書につきましては、文部科学省から委託を受け、事業を実施している各中核機関のホームページをご覧下さい。

文部科学省からの主な公開情報

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-- 登録:平成21年以前 --