3 | 評価結果概要 | ||||||||||||||||||
調査検討の結果を各プログラム毎に総括的に述べれば以下のとおり。なお、個別課題毎の評価結果は別添のとおりである。また、下記表中の総合評価について、aは「非常に優れた研究である」、bは「優れた研究である」、cは「優れた研究ではない」を示す。 | |||||||||||||||||||
(1) | 総合研究 | ||||||||||||||||||
平成13年度に第期(3年間)を終了する11課題及び平成12年度に研究を終了した6課題の合計17課題について評価を実施した。 | |||||||||||||||||||
第期終了課題の評価については、一部の課題で、目標設定の変更や研究内容の絞り込み等の必要があるものの、何れの課題も研究進捗状況は概ね順調であり、目標に応じた研究成果も出されており、それぞれ第期での研究進捗状況等を勘案し、体制の見直しを行った上で、継続していくことが適当であると認められた。なお、地球・環境分野の1課題については、課題採択時に外部有識者から、課題内容の性質を考慮して、第期を実施する場合、通常の2年間(ライフサイエンス分野の課題についてのみ3年間)ではなく3年間とする必要があるとの提案がなされていたが、この点について今回の中間評価に併せて検討を行った。その結果、第期での研究進捗状況及び研究成果等が高く評価されること、第期に向けた準備が十分検討されていること等から、より成果を確実なものとするために、本課題については、第期を3年間として継続することが適当であると認められた。 | |||||||||||||||||||
また、平成12年度に終了した課題については、目標の設定が不適当であった課題や、研究テーマが多岐に渡りすぎ全体の連携が不十分であった課題も一部見受けられたが、何れの課題も、中間評価の反映や研究成果の価値等の観点から判断して非常に優れた研究であったと認められた。 | |||||||||||||||||||
(参考) | |||||||||||||||||||
◇ | 制度概要 | :重要な研究テーマについて、産学官の研究ポテンシャルを結集し、複数機関の有機的連携の下に、総合的な取組を推進する。 | |||||||||||||||||
◇ | 充当額 | :1課題当たり~数億円/年程度 | |||||||||||||||||
◇ | 研究期間 | :5年間(期3年間、期2年間、ライフサイエンス及び一部課題は期3年間) | |||||||||||||||||
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(2) | 開放的融合研究 | |||||||||||||
平成13年度に研究開始後3年目を迎える3課題について評価を実施した。本制度の評価は各実施機関が設置する融合評価委員会委員長及び研究代表者から説明を聴取し評価を行った。一部の課題においては、目標設定が高すぎるなど一部変更が必要なものもあったが、何れの課題も研究成果の価値は高く、また、機関間の融合の取組みの観点からは適切に実施されており、今後、更に代表者が指導性を発揮し、融合の観点を活かした上で研究を継続していくことが適当であると認められた。 | ||||||||||||||
(参考) | ||||||||||||||
◇制度概要:複数の研究機関が分野、組織の壁を取り払い、研究統括責任者の統一的なマネージメントによる一体的な体制を構築し、学際的研究を推進する。 | ||||||||||||||
◇ | 充当額 | :1課題当たり3~5億円/年程度 | ||||||||||||
◇ | 研究期間 | :5年間(3年目に中間評価を実施) | ||||||||||||
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(3) | 生活・社会基盤研究(生活者ニーズ対応研究) | ||||||||||||||||||
平成13年度に研究を終了する4課題及び平成12年度に研究を終了した1課題の合計5課題について評価を実施した。本プログラムについては、3年間の研究終了後、評価の結果、特に必要と認められた場合に限り、3年間を限度として研究期間を延長させることが可能となっているが、今回の評価により平成13年度に研究を終了する対象4課題のうち2課題について、適切な進捗状況、高い国民生活への波及効果等を鑑み、さらに3年間研究を継続することが適当であると認められた。また、残る2課題のうち1課題については、現時点において、評価を行うために必要な成果が十分に取りまとめられていないため、来年度、再度、事後評価を実施することとした。 | |||||||||||||||||||
さらに、平成12年度に終了した課題については、全体的にバランスの取れた体制であったこと、また、得られた成果が実地に応用されているなど、国民生活への波及効果の観点からも、非常に優れた研究であったと認められた。 | |||||||||||||||||||
(参考) | |||||||||||||||||||
◇ | 制度概要 | :生活者の視点からの意見等を反映させつつ、生活の質の向上に資する目的指向的な研究開発を総合的に推進する。 | |||||||||||||||||
◇ | 充当額 | :1課題当たり1~3億円/年程度 | |||||||||||||||||
◇ | 研究期間 | :3年間(必要と認められる場合には第期(3年間を限度)を実施) | |||||||||||||||||
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(4) | 生活・社会基盤研究(地域先導研究) | |||||||||||||
平成12年度に研究を終了した3課題について評価を実施した。その結果、全体目標の設定自体が不適切であった、代表者の指導性が十分に発揮されていなかったと認められるものもあったが、本プログラムの目的である「地域の発展に資する研究開発の推進」という観点からは、いずれの課題も十分な成果をあげており、非常に優れた研究または、優れた研究であったと認められた。 | ||||||||||||||
(参考) | ||||||||||||||
◇ | 制度概要 | :生活者の視点からの意見等を反映させつつ、地域の発展に資する目的指向的な研究開発を総合的に推進する。 | ||||||||||||
◇ | 充当額 | :1課題当たり~1億円/年程度 | ||||||||||||
◇ | 研究期間 | :3年間 | ||||||||||||
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(5) | 目標達成型脳科学研究 | |||||||||||||
平成13年度に研究開始後3年目を迎える3課題について評価を実施した。その結果、一部の課題において目標設定の見直しを行う必要があるものの、何れの課題も、研究全体の進捗状況及び有機的な研究体制構築の観点から適切に実施されており、今後更なる成果が創出されることを期待し、研究を継続していくことが適当であると認められた。 | ||||||||||||||
(参考) | ||||||||||||||
◇ | 制度概要 | :脳研究について産学官の連携の下に、一定の達成目標を設定し、その実現を目指した研究を推進する。 | ||||||||||||
◇ | 充当額 | :1課題当たり1~2億円/年程度 | ||||||||||||
◇ | 研究期間 | :5年間(3年目に中間評価を実施) | ||||||||||||
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(6) | ゲノムフロンティア開拓研究 | |||||||||||||
平成13年度に研究開始後3年目を迎える4課題について評価を実施した。その結果、一部の課題において、大幅な計画の見直し等、目標設定を変更する必要があったものの、何れの課題も研究成果の波及効果やサブテーマ間の連携といった観点は評価され、今後更なる研究成果の社会への還元を念頭に置きつつ、研究を継続していくことが適当であると認められた。 | ||||||||||||||
(参考) | ||||||||||||||
◇ | 制度概要 | :中核機関のオーガナイズの下、産学官の有機的連携に基づき、生命現象の分子レベルの理解とそれに基づく応用のためのゲノム科学研究を総合的に推進する。 | ||||||||||||
◇ | 充当額 | :1課題当たり1~2億円/年程度 | ||||||||||||
◇ | 研究期間 | :5年間(3年目に中間評価を実施) | ||||||||||||
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(7) | 知的基盤整備 | |||||||||||||
平成13年度に研究開始後3年目を迎える2課題について評価を実施した。その結果、一部成果の情報発信が乏しいものがあるものの、両課題とも知的基盤整備として極めて重要な問題に対して、効果的なチーム構成の下、取り組んでおり、今後、最終目標に向けた課題全体の収束化及び知的基盤としての継続的な実用化の手法等を睨みつつ研究を継続していくことが適当であると認められた。 | ||||||||||||||
(参考) | ||||||||||||||
◇ | 制度概要 | :産学官連携の下、知的基盤の整備に資する研究開発を推進する。 | ||||||||||||
◇ | 充当額 | :1課題当たり2~5億円/年程度 | ||||||||||||
◇ | 研究期間 | :5年間(3年目に中間評価を実施) | ||||||||||||
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(8) | 流動促進研究 | ||||||||||||||||||
平成13年度に3年目を迎える2課題及び平成12年度に研究を終了した23課題について評価を実施した。その結果、中間評価対象課題については、何れも短期間で一定の研究成果を出しており、任期制の活用効果も十分に出ていることから「非常に優れた研究であった」と評価され、14年度以降も継続することとした。 | |||||||||||||||||||
また、事後評価対象課題については、目標達成及び研究成果の観点からは、「非常に優れた研究であった」、または、「優れた研究であった」と概ね評価されたが、2課題については、任期付研究員本人が諸事情により研究終了前に他の研究機関に移ってしまい、研究者の流動性を促進するという本制度の本来の主旨には適合しているものの、評価に窮するものがあった。 | |||||||||||||||||||
また、評価の実施にあたり、評価全体の時間的制約の中では、研究機関の管理責任者及び任期付研究員本人から1課題当たり質疑応答も含めて15分程度の時間しか確保できず、小規模で件数の多い本制度の特徴を踏まえた効果的な評価方法を今後とも検討していくべきであると思われる。 | |||||||||||||||||||
(参考) | |||||||||||||||||||
◇ | 制度概要 | :国研(独法)における任期付研究員が、限られた任期中に密度の高い研究活動を行い、成果をあげることが可能となるよう必要な経費を措置し、研究者の流動的な活用による柔軟かつ競争的な研究環境の実現を目指す。 | |||||||||||||||||
◇ | 充当額 | :1課題当たり1.5千万円/年程度 | |||||||||||||||||
◇ | 研究期間 | :3年間(必要と認められる場合には5年間まで) | |||||||||||||||||
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(9) | 中核的研究拠点(COE)育成 | |||||||||||||
平成10年度より当該プログラムの対象機関となっている、6年目中間評価対象の2機関について評価を実施した。1機関については、研究マネジメントについて一層の取組みの強化が必要であるものの、両機関とも機関全体の活性化への寄与や、得られた成果の価値等の観点は高く評価され、一部の計画内容を見直した上で継続すべきであると認められた。 | ||||||||||||||
(参考) | ||||||||||||||
◇ | 制度概要 | :COE化を目指す公的研究機関が自助努力により競争的な研究環境を整備しつつ、特定の研究領域の水準を世界最高レベルまで引き上げるための的確な支援を行い、当該機関のCOE化を促進する。 | ||||||||||||
◇ | 充当額 | :1課題当たり期4億円/年、期数千万円/年程度 | ||||||||||||
◇ | 研究期間 | :10年間(期5年間、期5年間、3年目及び6年目に中間評価を実施) | ||||||||||||
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(10) | 多国間型国際共同研究 | |||||||||||||
平成13年度に第期(3年間)を終了する1課題について評価を実施した。国際共同研究としては技術供与、研修の側面が強く、改善が必要な点も見受けられたが、研究成果の波及効果及び国際共同研究を行う意義は高く、今後、代表者の強いリーダーシップの下、幅広い研究内容を十分にマネジメントした上で研究を継続していくことが適当であると認められた。 | ||||||||||||||
(参考) | ||||||||||||||
◇ | 制度概要 | :我が国を含む複数国にまたがる広範な地域において、グローバルな視点に立ち共通して取り組むべき研究領域について海外の研究期間との有機的連携の下で、人的及び情報のネットワークを構築しつつ共同研究を推進する。 | ||||||||||||
◇ | 充当額 | :1課題当たり~数億円/年程度 | ||||||||||||
◇ | 研究期間 | :5年間(期3年間、期2年間) | ||||||||||||
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(11) | 緊急研究 | |||||||||||||
平成12年度に研究を終了した1課題について評価を実施した。緊急研究として、短期間かつ困難な問題にもかかわらず、一定の成果を挙げており、大変優れた研究であったと認められた。なお、今後、論文発表等の情報発信を活発に行っていくことを期待する。 | ||||||||||||||
(参考) | ||||||||||||||
◇ | 制度概要 | :年度途中に発生した自然災害、社会問題、国際対応等の突発事態に対応して機動的に研究、調査を実施する。 | ||||||||||||
◇ | 充当額 | :1課題当たり数千万円/年程度 | ||||||||||||
◇ | 研究期間 | :単年度 | ||||||||||||
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-- 登録:平成21年以前 --