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99.国宝重要文化財等買上げ(拡充)

平成21年度要求額:2,649百万円
(平成20年度予算額:1,587百万円)

●事業の概要等

1.事業目的

国事業概要

  •  国宝・重要文化財等の買上げとは、文化財保護法第46条の規定により、重要文化財を有償で譲り渡そうとする場合、所有者が譲渡の相手方、予定対価の額、その他省令で定める事項を記載した書面をもって、文化庁長官に国に対する売渡しの申出をすることになっている。国が文化財保護の観点から国で買取り保存を図る必要があると認めた場合、申出者に対し買い取る旨の通知をしなければならない(買い取らない場合は買い取らない旨の通知をする)。この場合、申請書に記載された予定対価の額に相当する代金で買わなければならない。実際に当該規定に基づいて買取を行った事例はほとんどない。
  •  また、文化財保護法第46条の規定によらず国に対し直接売渡しの申出がなされる場合がある。実際にはこの場合がほとんどである。
  •  この場合、文化庁内の調査官の調査を経て、「国宝・重要文化財等買取要領」(昭和46年4月1日文化庁長官裁定)に基づき、物件ごとに、学識経験者の中から5人以上の「買取協議員」を委嘱して当該文化財等の買取についての意見を聞き、また、物件ごとに、5人以上の「評価員」を委嘱して、その評価(価格)を決める。
  •  買取協議会及び評価会は、公正を期すため、買い取ろうとする物件について利害関係のない者を選び、また、当該物件の所有者名や売渡申込価格等に関する情報は明らかにしていない。
  •  文化庁長官は、所有者からの売渡申し出価格又は評価員による評価の結果を基礎として買取価格を決定する。通常は、申し出価格又は評価価格の低い方を買取価格として決める。重要文化財の買取の場合は、文化審議会への諮問・答申を行う。
  •  文化庁が買い取った文化財を公開するため、平成15年度から「新たな国民のたから」展を実施している。また、国立博物館等、公立博物館等にも無償貸出を行い、公開活用に努めている。
  •  なお、平成21年度以降、文化庁が買取った国宝・重要文化財等の概要及び写真を文化庁ホームページで公開する予定である。

2.指標と目標

【指標】

国として買い取る必要のある国宝・重要文化財等の買取残件数
国として買い取る必要のある国宝・重要文化財等の買取件数(指定区分別)

【参考指標】

なし

【目標】

 国宝・重要文化財等の散逸を防ぎ、適切に保存を図る。

【効果の把握方法】

文化財保護法の諸手続による把握、古美術品輸出監査証明による把握など

●事業の事前評価結果

1.必要性の観点

 近年の社会情勢、経済情勢による長引く不況等の理由から、所有者が国宝・重要文化財等を転売したり、複数の員数で構成されている1件の国宝・重要文化財等を分割して個別に手放すことによる国内外での散逸等が懸念されていることや、文化財が脆弱な材質でつくられているにも関わらず、所有者による適切な保存管理が行われていないため、劣化やき損を招く危険性が高い状況のものがある。
 このことから、国において保存管理の措置を講ずる必要がある文化財を緊急に買上げ、適切な保存管理の実施と併せて展覧会への公開活用にも資するものである。

2.有効性の観点

 適切な買取を行い、文化財の保存活用に努め、貴重な文化財の散逸防止に努める。

3.効率性の観点

アウトプット

 国において買い上げた上で保存管理を行う必要がある候補物件は、現在、44件あり総額はおよそ90億円にのぼる。貴重な国民的財産である国宝・重要文化財等を確実に次世代に継承するために、購入に要する経費を増額し早急に買上を行う。44件を過去の購入実績から計算すると、約27億円となる。

事業スキームの効率性

 本事業の予算規模に対して、散逸のおそれのある文化財を比較し、過去の適正な購入実績から検討する本事業のインプットとアウトプットの関係は適切である。

代替手段との比較

 国以外では、地方公共団体等があるが、年々予算規模が減少しており、国以外で買取による十分な効果は期待できない。

-- 登録:平成21年以前 --