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97.アートマネジメント重点支援事業(新規)

平成21年度要求額:762百万円
(平成20年度予算額:−百万円)

●事業の概要等

1.事業概要

 大学との連携により、専門的なアートマネジメント人材の育成及び活用に一体的に取り組む文化施設に対して重点支援を行う。
 具体的には、文化審議会文化政策部会における今後の基本的な考え方、

  • 1 文化芸術活動の現場においては求められる実践的な資質・能力を有するアートマネジメント人材等の計画的・体系的な育成を促進する。
  • 2 芸術家とアートマネジメント人材等が連携・協力して創造活動を行い、発信できるよう、文化施設におけるアートマネジメント人材等の積極的な活用を推進する。
  • 3 アートマネジメント人材等が自らの才能を伸ばし、能力を最大限発揮できる環境を整備する。その際、文化芸術に関わるすべての人材が、アートマネジメント機能が不可欠であるという認識を持てるように促す。

に基づき、文化施設が大学との連携により、実践的な資質・能力を有することができるよう実習の場の提供を行うととともに、大学と文化施設等との接続の改善を図るために長期研修を受け入れ、計画的・体系的な育成の充実に寄与する。さらに、これらの取組により育成したアートマネジメント専門の職員を活用した質の高い文化芸術活動を展開する。
 アートマネジメント人材等の育成については、専門的な教育の歴史も浅く、未だ質・量ともに分野に偏りがあることや、文化施設等における育成や人材の活用面にも課題が多いことから、将来的にアートマネジメント人材等を配置し活用する文化施設の取組として、大学と連携したこれらの取組を一体的に行うことが必要である。
 平成21年度においては、全国の5施設に対し重点支援を行うとともに、平成22年度に新規に2施設を追加し、我が国のアートマネジメントに重点的に取り組む拠点施設として支援する。
 また、事業の継続的な実施による安定的な人材育成を図るため、原則4年間の支援とする。

2.指標と目標

[指標]

実習生及び長期研修生の受け入れ人数とアートマネジメント専門人材の配置状況

[目標]

 各施設において、年度ごとに、実務実習においては学生10人、長期研修については研修生1人、アートマネジメント専門人材の配置は2人を目指す。

[効果の把握方法]

 本事業の効果は、採択施設における実習生、長期研修生の受け入れ状況及びアートマネジメント専門人材の配置状況と芸術性の高い自主制作公演の実施状況により検証する。

●事業の事前評価結果

1.必要性の観点

 大学等でアートマネジメントに関する講座、コース等を置いている学部、大学院は増えてきており、その教育内容は、教育学的なもの、社会学的なもの、公共政策学的なものなど、大学それぞれにおいて多様であるものの、必ずしも文化施設等の経営とリンクしたものとなっておらず、文化芸術活動の現場において求められる実践的な資質・能力の育成につながっていないとの指摘がある。
 また、アートマネジメントの理論と実践の両面の修得の観点から、文化施設等における実習・インターンシップが有益であるが、教育プログラムに取り入れている大学等は少数であるとともに、実習等の期間も短期間となっている。

アートマネジメントに関する講座、専攻、コース等を開設している大学等 48校
うち 劇場等への実習・インターンシップを取り入れている大学等 28校
実習機関 平均20日

 一方、文化施設等においては、採用時に現場の経験を重視する傾向にあり、学生の就職の受け皿が少なく、学生が現場に入っていきにくい状況にあるとともに、定期的な採用が少ないなど、大学等と現場をつなぐ仕組みが整えられておらず、学生が働きたいと思っても安定的に働けないことも多い。

アートマネジメント人材の採用時期 定期採用 15パーセント


 アートマネジメント人材等の養成を図る上で、人材の養成を担う大学等と活用を図る文化施設等の相互理解・交流が重要であるが、大学等は、文化施設等における学生の積極的な採用や実習・インターンシップの受け入れなどを重視するが、文化施設等は、大学等に共同企画の実施や現場を知る専任教員の増員等を求めるなど、養成側と活用側で意識の乖離が見られる。

  • 大学等から文化施設等に期待すること
    アートマネジメントを学習した学生の積極的な採用 88パーセント
    実習・インターンシップの積極的な受け入れ 88パーセント
    アートマネジメント専門職の設置 61パーセント
  • 文化施設等から大学等に期待すること
    共同企画の積極的な実施 63パーセント
    現場を知る専任教員を増やすこと 59パーセント
    専門家の派遣・交流 50パーセント

 以上のことから、我が国の文化芸術の水準の維持・向上を図っていくためには、芸術系大学と文化施設が連携・協力し、質の高いアートマネジメント人材の育成と活用を一体的に行う本事業の取組が必要不可欠である。

(※数字は、文化庁実施の調査による)

2.有効性の観点

 文化施設等から大学等に対しては、63パーセントが「共同企画の積極的な実施」を、59パーセントが「現場を知る専任教員の増員」を、50パーセントが「専門家の派遣・交流」を求めている。一方、大学等から文化施設に対しては、88パーセントが「実習・インターンシップの受入れと学生の積極的な採用」を、61パーセントが「アートマネジメント専門職の設置」を求めており、支援対象施設においては当事業の実施により、これらの要望に応じることができる。

3.効率性の観点

アウトプット

 平成21年度は5施設、平成22年度には新規に2施設の計7施設への支援を目指している。なお、支援期間は原則4年間とする。
 アートマネジメント人材育成の充実と活用の一体的取組みによる質の高い文化芸術活動が展開されることで、他の文化施設に対しても波及効果をもたらし、結果、我が国の文化芸術水準の維持・向上につながる。

事業スキームの効率性

 全国で7施設に対する重点支援により、1大学における教育プログラムの開発等に寄与するとともに、2長期の研修による大学と文化施設等との接続の改善、3アートマネジメント専門職員の配置による他の施設の職員への指導助言などの取組による波及効果が見込まれることから、本事業のインプットとアウトプットの関係は効果的と判断する。

代替手段との比較

 当事業を、大学等と文化施設の独自連携で行った場合、多額の費用負担はどちらも不可能である。

-- 登録:平成21年以前 --