59.大学病院連携型高度医療人養成推進事業(拡充)

平成21年度要求額:3,000百万円
(平成20年度予算額:1,500百万円)

●事業の概要等

1.事業概要

 複数の大学病院が緊密に連携し、それぞれが得意とする分野の相互補完を図ることにより、学会が認定する専門医・高度な臨床研究者を養成する。また、大学病院の機能強化が図られることにより、地域医療への貢献の推進に繋がる。
 21年度に関しては、優れた医療人材の育成を更に推進するため、20年度選定大学に対する継続支援はもとより、11件の新規取組の選定も行う。

2.指標と目標

【指標】

  • キャリア形成支援部門の設置
  • 教育等に必要な環境整備や指導体制の構築
  • 専門医養成のための教育研修プログラムの開発

【目標】

 当該プログラムに参加する専門研修医の増。最終的には専門医・臨床研究者の増及び地域医療への貢献。

【効果の把握手法】

 事業参加者数の把握。
 本事業に採択された大学に対しても人材養成等の状況調査を実施し効果を検証する。

●事業の事前評価結果

1.必要性の観点

 近年、我が国においては、高齢化による疾病構造の変化、国民の医療ニーズの多様化・複雑化の中で、これらに対応できる医療人の育成が一層重要となってきている。
 質の高い医療人養成等による医療の質向上、研修医の循環による地域医療への貢献を行うためには、複数の大学病院が緊密に連携し、それぞれが得意とする分野の相互補完を図ることにより、学会が認定する専門医の養成など、質の高い医療人養成の推進に向けた取組に関する支援を行うことが不可欠である。
 平成20年度は19件の取り組みを選定したところであるが、更に対象を拡大し医師不足に対応必要があるため、事業を拡充することとしたい。

2.有効性の観点

 本事業において、複数の大学病院が緊密に連携し、それぞれが得意とする分野の相互補完を図るシステムが確立することにより、医師の資質向上や大学病院が有する医師派遣機能が強化されることから、国民の要請に応えられる質の高い専門医や臨床研究者の養成に資するとともに研修中及び研修終了後により多くの医師が地域医療に貢献することが見込まれる。

3.効率性の観点

アウトプット

 本年度は19件の取り組みを選定し、幅広い医師養成に対するニーズに対応することとしているところであるが、平成21年度は合計30の取組を選定することとしたい。
 各取組においては教育プログラムの開発、キャリア支援部門の設置などにより、活発な専門医養成のための取組が行われることにより、国民の要請に応えられる質の高い専門医や臨床研究者の養成にが行われるとともに研修中及び研修終了後により多くの医師が地域医療に貢献するなど、効率的・効果的な実施が行われる。

事業スキームの効率性

 本事業の予算規模(3,000百万円)に対して、30事業において、優れた医師養成の為の取組が行われ、多数の専門医・臨床研究者の育成が行われるため、本事業のインプットとアウトプットの関係は効果的と判断する。

代替手段との比較

 本事業は、国公私立大学を通じた競争的環境の中で、優れた教育プログラムを持つ大学病院に対し重点的に財政支援を行うものであり、国立大学への運営費交付金や私立大学への各種補助金などにより実施することとした場合には、競争的環境の醸成が期待できない。

-- 登録:平成21年以前 --