53.医師不足対策人材養成推進プラン(新規)

平成21年度要求額:18,500百万円
(平成20年度予算額:−百万円)

●事業の概要等

1.事業概要

 本事業は、大学の人材養成・医療機能を最大限に活用し、医師不足の解消と地域医療の確保に対応するため、

  • 1医学部における医師養成数の増を行う大学の教育環境の整備・充実(選定79件)
  • 2地域医療に貢献する医師養成の教育プログラムを実施する大学の取組支援(選定79件)
  • 3産科・小児科等医師不足分野の地域医療を担う大学病院の教育環境の整備(選定79件程度等)

にかかる支援を総合的推進するものである。

2.指標と目標

【指標】

医師不足が深刻な地域・診療科の医療を担う人材養成数、産科・小児科等人材養成環境の整備

【目標】

地域医療を担う質の高い医療人の養成及び産科・小児科等における安心・安全な医療体制の構築

【効果の把握手法】

 本事業に実施する大学に対し、人材養成等の状況調査を実施し効果を検証する。

●事業の事前評価結果

1.必要性の観点

 へき地、離島等の地域や小児科・産科等の特定の診療部門における医師不足にかかる対策は喫緊の課題であり、これまで「新医師確保総合対策(平成18年8月)」及び「緊急医師確保対策(平成19年5月)」を策定し緊急臨時的な医師養成数の増を図ってきたが、更なる医師確保のための緊急対策に取り組むため、「経済財政改革の基本方針2008(平成20年6月)」及び「社会保障の機能強化のための緊急対策−5つの安心プラン−(平成20年7月)」において医師養成等にかかる提言がなされ、その必要性・緊急性が求められている。
 このため、地域医療等に対応した質の高い高度な医療人の養成を図り、地域医療への積極的な貢献を行うための大学の取組等を支援する必要があることから、本事業の実施が不可欠である。
 これにより、地域医療に貢献しうる質の高い医療人の養成が図られ、医師不足とされる地域・診療科において安全・安心な診療体制の実現が期待される。

2.有効性の観点

 本事業では、大学がその人材養成・医療機能資源を最大限活用し、地域の医療機関と連携しながら医師不足解消等に対応するため、地域医療を担う質の高い医療人の養成及び安心・安全な医療体制の構築が見込まれる。

3.効率性の観点

アウトプット

 地域医療の担い手となる人材養成教育プログラムを実施する大学として60大学を、また、大学病院の産科・小児科医療等の強化、支援として60大学等を計画している。本事業で実施される人材養成等にかかる波及効果を考えると本事業は効率的・効果的に実施されると判断される。

事業スキームの効率性

 本事業の予算規模(18,500百万円)に対して、60大学において、地域医療等に携わる医師数の増加等が図られるとともに、医療水準の向上が図られることを見込むと、本事業のインプットとアウトプットの関係は効果的と判断する。

代替手段との比較

 本事業は、国公私立大学を通じた施策において、優れた人材養成等の実施が期待できる大学に対し、重点的に財政支援を行うものであり、国立大学への運営費交付金や私立大学への各種補助金などにより実施することとした場合には、競争的環境の醸成が期待できない。

-- 登録:平成21年以前 --