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21.豊かな体験活動推進事業(拡充)

平成21年度要求額:1,247百万円
(平成20年度予算額:1,012百万円)

●事業の概要等

1.事業概要

 児童生徒の豊かな人間性や社会性を育むためには、発達段階に応じて、ボランティア活動などの社会奉仕体験活動や自然体験活動を行うことが極めて重要である。
 「豊かな体験活動推進事業」においては、他校のモデルとなる様々な体験活動を実施する学校を指定し、ブロック交流会の開催や事例集の作成を通じて、その成果を全国に普及してきた。平成20年度は「児童生徒の輝く心育成事業」、「高校生の社会奉仕活動推進校」、「農山漁村におけるふるさと生活体験推進校」、「仲間と学ぶ宿泊体験教室」に取り組んでいるとことであるが、平成20年度より、文部科学省、農林水産省、総務省の3省連携で、小学生の農山漁村における長期宿泊体験活動を推進する「子ども農山漁村交流プロジェクト」を実施していることを踏まえ、平成21年度は、引き続き各メニューを実施するとともに、「農山漁村におけるふるさと生活体験推進校」を拡充し、特に重点的に実施していく。

2.指標と目標

【指標】

学校において体験活動を実施している平均日数

【参考指標】

豊かな体験活動推進事業における指定校数

【目標】

 全校種において、学校における体験活動の実施平均日数が年間7日間以上を目指す。
 なお、既に目標値は達成されているが、平成21年度以降、順次、新学習指導要領が適用されることとなっており、それに伴い、本事業にかかる授業時数の確保等、教育課程上の位置づけが少なからず影響を受けるため、現行の目標は変更をしない。

【効果の把握手法】

 本事業の効果は、指定校において、他校のモデルとなるような体験活動を実施し、その成果をブロック交流会の開催や事例集の作成により全国に普及し、学校における体験活動の推進を図るものである。学校における体験活動の実施状況については、隔年で抽出調査を実施し、各校種における体験活動実施時間数等について検証する。

●事業の事前評価結果

1.必要性の観点

 近年高度情報化や都市化、少子化といった社会の変化に伴い、子どもについて社会性の不足、生命の尊重や基本的な倫理観が不十分であるといった指摘があり、各学校においては豊かな人間性や社会性を養うのに効果的とされる体験活動に取り組んでいるところである。また、さらに子どもの意欲や協調性の欠如が指摘されており、生活や学習における意欲や、知識やノウハウを実践に結びつける力などの「人間力」、「社会人基礎力」等社会人としての基礎的な能力の養成・強化を図るためにも体験活動を推進する必要がある。
 学校教育において体験活動に取り組むことにより、規範意識や社会性等を養う機会を確保するとともに、平時とは異なる児童生徒の様子を見取ることで児童生徒の新たな一面を発見し、平時の学級経営のいっそうの向上につなげる等のことが可能である。これらは、通常の学校生活とは違う集団において様々な体験活動に取り組む社会教育での体験活動とは異なり、児童生徒の「豊かな心」を組織的・系統的に育む学校教育をより充実させるものである。
 体験活動の理念の浸透や実施の際のノウハウ等は依然として不足している状況にあり、豊かな心を育成するために学校教育における体験活動の推進を図るには、本事業の拡充が必要である。なお、「農山漁村におけるふるさと生活体験推進校」については、農山漁村にある豊かな自然、文化財や伝統的行事、さらには民泊を通じた人と人との触れ合いなど、様々な教育資源の活用が期待されている。

2.有効性の観点

 本事業は平成14年度に、学校における体験活動を充実させるために開始され、他校のモデルとなる体験活動を実施する学校を指定して、体験活動のプログラム等の調査研究を実施し、その成果の普及を図ってきた。
 学校における体験活動の実施状況については、平成18年度に、全学校種において、年間日数が平均7日間以上という基準を達成(小学校:8.2日、中学校:7.2日、高等学校:7.8日)しており、一定の成果が上がっている。しかし、体験活動の理念の浸透や、体験活動の実施のノウハウは依然として不足している状況にあり、引き続き、効果的な体験活動プログラムの構築や指導員の確保、財政的な支援などの様々な課題を解決するとともに、体験活動の教育的効果の検証を行うことにより、学校における体験活動のより一層の充実が見込まれる。

3.効率性の観点

アウトプット

 本事業では、これまで他の学校のモデルとなる体験活動を実施する学校を指定して調査研究を実施し、平成19年度には1,171校を指定している。平成20年度は、メニューを大幅にリニューアルし、「農山漁村におけるふるさと生活体験推進校」(235校)に重点をおいた調査研究を実施している。平成21年度も「農山漁村におけるふるさと生活体験推進校」(423校に拡充)を中心とした、指定校における調査研究を計画している。指定校における取組については、ブロック交流会の開催や事例集の作成により、全国にその成果が普及され、学校における体験活動を推進することとしている。
 また、「子ども農山漁村交流プロジェクト」においては、今後5年間で、全国の小学校において、農山漁村での長期宿泊体験活動を実施できる体制を整備することとしており、本事業におけるモデル校での取組の成果を踏まえ、財政的な支援や指導員の確保など様々な課題の解決に向けて取り組むこととしている。

事業スキームの効率性

 本事業の予算規模に対して、アウトプットとして国が一定の趣旨、目的のもと、都道府県・指定都市教育委員会等に委託することを通じ、各地域において効果的な取組が行われ、更に事業の成果を国が蓄積し、また提供することにより体験活動の充実を推進することを見込むと、本事業のインプットとアウトプットの関係は効果的と判断する。

代替手段との比較

 本事業は国の委託事業により行うが、地方自治体の事業として実施することとした場合には、他校のモデルとなる取組を広く全国に普及し、学校における体験活動の推進を図るという波及効果が十分に期待できない。また、地方自治体の財政状況や取組姿勢によって地域格差を生じる可能性がある。
 また、本事業は教育課程に位置づけた体験活動の推進を図るものであり、民間団体等による事業の実施には適さない。
 したがって、本事業は行政・国による関与が必要である。また、国の委託事業として行うことにより、ブロック協議会の開催や事例集の作成等を通じて、全国の学校においてより魅力的な取組が推進できるという効果も期待できる。

-- 登録:平成21年以前 --