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16.学校図書館の活性化推進総合事業(新規)

平成21年度要求額:235百万円
(平成20年度予算額:−百万円)

●事業の概要等

1.事業概要

 学校図書館の活性化に向けて、以下の取組を実施する。

(1)学校図書館の活用高度化に向けた実践研究

1 学び方を学ぶ場としての学校図書館機能強化プロジェクト

 学校図書館は、児童生徒の自発的、主体的な学習活動を支援し、教育課程の展開に寄与する「学習情報センター」としての機能を果たし、学校教育の中核的な役割を担うことが期待されている。
 そこで、

  • 1)児童生徒の興味・関心を一層高め、知る喜びを実感させる効果的な「調べ学習」を行う際の学校図書館活用のノウハウ
  • 2)各教科における学校図書館を活用した言語活動等の効果的な取組
  • 3)学校図書館利用指導から情報能力活用指導への発展的充実
  • 4)学校図書館における学びのサポート体制の整備の在り方

など、児童生徒を学びへ導く取組について調査研究を行う。
 指定地域の選定に当たっては、有識者に実施計画の審査を依頼し、本プロジェクトの趣旨にあった取組を実施する18地域を指定する。

2 教員のサポート機能強化に向けた学校図書館活性化プロジェクト

 児童生徒の学力向上、言語力向上が求められる中、授業改善を図るためには、学校図書館のもつ教員サポート機能の向上を図ることが有効である。
 このため、教員が教材研究や授業準備に際して、学校図書館をより有効活用できるよう、

  • 1)教育センターや公共図書館等と連携した教材研究資料の供給体制の確立
  • 2)教員のレファレンスに的確に答えられる人材の育成・確保
  • 3)教材図書室の開設・運営

等について、調査研究を行う。
 指定地域の選定に当たっては、有識者に実施計画の審査を依頼し、本プロジェクトの趣旨にあった取組を実施する18地域を指定する。

3 地域に根ざした学校図書館の放課後開放プロジェクト

 児童生徒の安全・安心な居場所づくりという観点から、放課後の学校図書館を地域の小学生等に開放していくことが求められている。また、異校種の児童生徒や地域住民にも開放することにより、学年、世代を超えた様々な人々が読書・本を媒介として出会う交流の場としての活用を、より一層促進することができる。学校図書館については、このような放課後開放を進め、放課後における読書活動等を展開することにより、児童生徒の読書センターとしての機能をより有効に発揮することが期待されるが、現状では学校図書館の地域開放は進んでいない。
 そこで、

  • 1)放課後児童クラブが併設された学校における図書館の開館
  • 2)過疎地域におけるスクールバス通学児童生徒のための学校図書館の放課後開館
  • 3)地域住民も利用できる「地域開放型図書館」の運営

等の方策について調査研究を行う。
 指定地域の選定に当たっては、有識者に実施計画の審査を依頼し、本プロジェクトの趣旨にあった取組を実施する18地域を指定する。

(2)児童生徒の読書習慣の確立に向けた実践研究

学校を中核とした「子ども読書の街」づくり推進プロジェクト
 活字離れ、読書離れ」の問題等が指摘される中、これまでも子どもの読書活動の取組が推進され、一定の成果を上げてきているが、児童生徒の読書量については、小学生・中学生・高校生と学年があがるにつれて減少する傾向もあり、大人になっても進んで本を読み続けるような読書習慣が多くの子どもたちに身についているとはいえない状況にある。
 学校において、児童生徒に読書習慣を身に付けさせる指導を進めて行く上では、児童生徒が多くの時間を過ごすことになる家庭や地域の関係者とも連携しつつ取り組みを進めていく必要がある。
 このため、学校図書館を活用しつつ読書活動の取組を学校で進めるととともに、学校が地域・家庭と連携して取り組むことにより読書習慣を確立させることが求められている。
 このようなことから、子どもの読書習慣の確立を目指し、学校を中核としつつ、地域や家庭と連携して、読書活動の推進を図るモデル事業を行うとともに、その取組の成果を全国に普及する。
 指定地域の選定に当たっては、有識者に実施計画の審査を依頼し、本プロジェクトの趣旨にあった取組を実施する10地域を指定する。

(3)これからの学校図書館の活用のあり方に関する調査研究と広報啓発

 これからの学校図書館の在り方について検討するため調査研究会議を設置して調査研究を行うとともに、ホームページや事例集などを通して、学校図書館活用に向けた全国の優れた取組について幅広い層へ発信していく。

2.指標と目標

【指標】

  •  授業における学校図書館利用頻度の変化
  •  教員の学校図書館利用頻度の変化
  •  放課後における学校図書館利用頻度の変化
  •  児童生徒の読書数の変化

【参考指標】

全国学力・学習状況調査の児童・生徒質問紙の結果

【目標】

  •  授業における学校図書館利用頻度の上昇(年度目標)
  •  教員の学校図書館利用頻度の上昇(年度目標)
  •  放課後における学校図書館利用頻度の上昇(年度目標)
  •  児童生徒の読書習慣の定着(読書数の増加、不読者数の減少)(年度目標)
    •  以上にあるような項目については、各学校が実情に応じた具体的な指標をたて、評価を行う。
  •  各学校が設定した指標に基づいて評価した結果、学校図書館利用頻度等が上昇した学校の割合を80パーセント以上にする(達成年度までの目標)

【効果の把握手法】

 本事業の効果は、指定された地域の協力校において、読書活動及び学校図書館の利用についての調査を実施し、教員や生徒等の変化等について検証する。

●事業の事前評価結果

1.必要性の観点

 新しい教育基本法の理念を受けて、平成19年6月に改正された学校教育法では、義務教育として行われる普通教育の目標の一つとして、「読書に親しませ、生活に必要な国語を正しく理解し、使用する基礎的な能力を養うこと(第21条第5号)」が新たに規定された。また、平成20年3月28日に公示された新しい小・中学校学習指導要領では、「言語力の育成」を新しい基軸として打ち出し、各教科等の学習を通じ、言語を使った活動を充実することとしている。
 このような中、学校図書館は、児童生徒の想像力を培い、学習に対する興味・関心等を呼び起こし、豊かな心をはぐくむ、自由な読書活動や読書指導の場である「読書センター」として、また、児童生徒の自発的、主体的な学習活動を支援し、教育課程の展開に寄与する「学習情報センター」として、その機能の充実を図り、学校教育の中核的な役割を担うよう期待されている。
 政府においても、平成20年3月に子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画(第二次)を閣議決定し、児童生徒の読書習慣の確立や読書指導の充実を目指すとしたところであり、本計画に基づいた取組の推進が必要である。

2.有効性の観点

 本事業により、教科指導における学校図書館の効果的な活用や、放課後の利用を推進することで、児童生徒等が学校図書館を利用するようになることが見込まれる。
 また、授業の準備や教材研究に活用できるよう、教員のサポート機能を強化することにより、教員の学校図書館利用頻度の増加が見込まれる。
 さらに、学校図書館を中心として家庭や地域も巻き込んだ読書活動の推進を図ることで、児童生徒の読書習慣の定着が見込まれる。

3.効率性の観点

アウトプット

  • (1)−1 全国18地域で実施(21年度指定地域は原則2年間の実施を目指す)
  • (1)−2 全国18地域で実施(21年度指定地域は原則2年間の実施を目指す)
  • (1)−3 全国18地域で実施(21年度指定地域は原則2年間の実施を目指す)
  • (2)−1 全国10地域で実施
  • (3) 有識者会議の開催及び成果物の作成

 本事業により、学校図書館の活性化が図られるとともに、その成果を集約し、全国に発信することによる波及効果も期待され、本事業は効率的・効果的に実施されると判断される。

事業スキームの効率性

 本事業の予算規模(235百万円)に対して、アウトプットとして64地域に本事業を委託することを通し、学校図書館の充実・発展させるべき機能の運用についての様々なモデルが構築され、その成果を全国に普及できることを考えると、インプットとアウトプットの関係は効果的と判断する。

代替手段との比較

 本事業は国の委託事業により行うが、地方自治体の事業として実施するとした場合には、各々の地域のみの取組に終始し、大きな波及効果は期待できない。一方、民間団体等により実施される場合には、収益が上がることが大前提となるが、明確なビジネスモデルが構築されていない現段階において、民間団体等の参入は期待できない。
 さらに、学校図書館の機能強化を図るための国の事業は他に存在せず、代替可能性がない。

-- 登録:平成21年以前 --