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美作大学

食品ロス削減及び有効活用の実践と地域づくり~食品ロス削減サークルの活動~

主体(食品ロス削減サークル)について

 2013年に学生2名により前身となる活動が開始され、2014年に正式にサークルとして設立された。当初のメンバーは1年生、2年生を合わせて6名であり、2019年4月時点では2年生、3年生、4年生を合わせて14名(全員が生活科学部食物学科に在籍)である。内訳は、食物学科13名、児童学科1名である。顧問は、食品ロスの課題と削減及び有効活用に関して研究している食物学科の教員(原田佳子)である。

活動の動機

 食物学科では、毎年1年生を対象に食品ロスの授業(原田担当)を行っているが、当該授業において食品ロスの現状を初めて知るとともに問題意識を持った学生が、本学の学園祭におけるフードバンク岡山の活動紹介を契機として正式に食品ロス削減サークルを設立した。

活動の目的

 本学食物学科では、そのほとんどの学生が管理栄養士の免許を取得し、行政、教育(栄養教諭、家庭科教諭)、病院、福祉施設等で専門を活かして働くことを希望している。彼らが将来食に関して多面的知識を有する食の専門家である管理栄養士として成長し、地域における食品ロス削減及び有効活用のキーパーソンとなりうる、との強い思いで活動している。

活動の内容

  • 2014年より「NPO法人オレンジハートつやま」※と協働しフードバンク活動(寄贈食品の運搬、仕分け作業)の手伝いをしている。
  • フードバンクに寄贈された食品を活用し、毎月第3土曜日昼に開催される「NPO法人オレンジハートつやま」※主催の子ども食堂の献立を作成し、さらに地域住民等とともに調理作業を行い、参加した子どもや地域住民とともに会食。さらに、料理の紹介や旬、地場産物などの話題を提供している。食事終了後に、サークルのメンバー手作りの食品ロス削減の紙芝居やすごろく、かるたをすることで、参加した子どもたちに対して、楽しく食品ロス削減に関する意識付けを行う。2017年度の子ども食堂の開催は11回、参加者は延べ275名に上り、献立作成、調理、子どもの相手等手伝いスタッフの内訳は、平均すると1回当たり「NPO法人オレンジハート」スタッフ4名、食品ロス削減サークル学生4名、高校生2名、地域住民2名である。
    ※ 「NPO法人オレンジハートつやま」は、多彩な地域活動を行っている団体であり、フードバンク岡山の津山における拠点でもある「NPO法人オレンジハートつやま」に寄贈される食品は、地元企業や電力会社等からのものであり、また、活動のことを知り地元住民からも米や野菜等が寄せられている。
  • エコフェスタなど地域のイベントで、食品ロスの実態等に関してパネル展示を行い、参加者に食品ロスの課題を説明するなどの啓発活動を展開している。また、食品ロス削減サークルが作成した「食品ロス削減かるた」、「食品ロス削減すごろく」を参加者とともに行い、地域住民の食品ロス削減に関する意識の醸成を図っている。
  • 公民館と学内でフードドライブを行って寄贈された食材を使い、2016年、2017年に各2回、地域の高齢者を対象としたコミュニティレストランである「ぽかぽか食堂」を開いた。残った食材は、フードバンク岡山に寄贈している。以下、詳細について記載する。
    ※ フードドライブとは、一般家庭にある食品ロスをフードバンク等で回収する活動である。
2016年
  • 1回目フードドライブ 寄贈食品:米、調味料、乾物、茶、菓子、缶詰、野菜等 約7.4kg 寄付者11名
    1回目ぽかぽか食堂:メニュー 散らし寿司、とり天、かきあげ、大根とキャベツのツナサラダ、にゅうめん、白玉団子 参加者28名
  • 2回目フードドライブ 寄贈食品:米、ジュース、乾物、調味料、茶等 106.6kg 寄付者5名
    2回目ぽかぽか食堂:炊き込みご飯、豚肉とピーマンの炒め物、そうめんチャンプルー、出し巻き卵、かぼちゃの煮物、すまし汁、ミルクプリン 参加者40名
2017年
  • 1回目フードドライブ 寄贈食品:米、乾物、缶詰、調味料、野菜等 125.5kg 寄付者6名
    1回目ぽかぽか食堂:メニュー 和風カレー、ミモザサラダ、そうめんスープ、蒸しパン 参加者20名
  • 2回目フードドライブ 寄贈食品:米、乾物、調味料、菓子、ジュース、野菜等81.4kg 寄付者8名
     2回目ぽかぽか食堂:メニュー 天丼、小松菜の和え物、オクラと麩のすまし汁、サイダー羹
  • 本学社会福祉学科は、3年前より、「じ・ば・このお家」という拠点を置き、地域住民とともに地域活性化の活動を展開している。2017年のイベント時に地域住民に昼食を提供したほか、フードバンク岡山から寄贈された食材を使用し、食品ロス削減サークルが調理の手伝いを行った。
  • 2018年5月27日城西公民館で、本学の取り組みである「市民キャンパス」に於いて、参加者に食品ロスの現状や課題、家庭でできる食品ロス削減について説明した。
  • SDGs未来都市に選定された真庭市生活環境部より、小学生を対象としたウィンタースクールの一環として食品ロスに関しての出前講座講師の依頼があり、2018年12月27日久世公民館に於いて、部員7名が講師を務めた。食品ロスの現状と課題を説明し、食品ロス削減紙芝居、かるた、すごろくを行い、食品ロス削減への啓発を図った。

取組の成果と期待される効果

  • 本学が位置する津山市は人口減少が著しく、若い学生達の活動に多くの市民が注目している。市民から大学に直接食品寄贈の問い合わせがくるようになり、本学の学生が食品ロス削減の活動を行っているということに地域が関心を寄せており、地域住民の食品ロス削減に関する意識が向上することが期待できる。
  • 将来の食の専門家である管理栄養士が、食品ロスに対する認識を持ち、社会人となった時、地域社会における食品ロス削減及び有効活用の活動を広めていく大きな推進力となることが期待できる。
  • 紹介した活動は、いずれも食品ロス削減の効果だけでなく、食品ロスを有効に活用することにより世代間交流、地域づくり、地域活性化、居場所作りの副次的効果があると考える。
  • 本学は「地域をキャンパス」とした実践的な学びを重要視している。学生たちが本活動を通じて市民と関わることは教育上の効果を持つと考えている。学生たちが地域と関わりながら学ぶ機会を多く持てることは、学生募集において本学のアピールするべき魅力となっており、食品ロス削減サークルの取組もその1つである。

今後の課題

 本学の学生の多くは、県外出身者であり、卒業すれば県外に出て行く可能性が高い。今後、津山市での食品ロス削減及び有効活用効果を高めるには、地域の主体者である地域住民が食品ロス削減及び有効活用のコアメンバーに加わり、学生とともに活動を推進していくことが重要なポイントである。

<子ども食堂>
子ども食堂1
子ども食堂2
子ども食堂3
子ども食堂4
<エコフェスタ>
エコフェスタ1
エコフェスタ2
エコフェスタ3
<フードドライブとぽかぽか食堂>
フードドライブとぽかぽか食堂1
フードドライブとぽかぽか食堂2
フードドライブとぽかぽか食堂3
フードドライブとぽかぽか食堂4
<じ・ば・このお家>
じ・ば・このお家1
じ・ば・このお家2
<真庭市ウィンタースクール>
真庭市ウィンタースクール1
真庭市ウィンタースクール2

お問合せ先

文部科学省国際統括官付