本取組は、情報マネジメント学部橋本ゼミ(2年生から4年生計60名 担当教員;橋本諭 准教授)の取組として実施されたものであり、2017年11月に実施した学園祭(瑞木祭)において、来場者の方々にSDGsとはどのようなものかを紹介し、また自分たちとの関係を理解してもらうための活動を行った。
具体的な活動は以下の3点になる。
1つ目は、SDGsの17個の各目標関するパネルの展示である。この取組に当たっては、まず17の各目標について「どのような内容か」、そして「どのような問題があるのか」といったテーマに基づき、具体的な取組事例について展示を行った。また、展示への来場者に対する簡易的な診断により把握された、彼らの趣味や志向と関連の深いSDGs上の目標を提示することにより、SDGsに対する興味を持つ契機とした。
2つ目は、体を動かしながら考えるワークショップである。
タレントのピコ太郎さんのSDGsバージョンのPPAPについて、自分たち独自のバージョンを作成するというワークショップを行った。
具体的には17の目標のうち、1つを選んでもらい、「選んだ目標を説明する」、あるいは「その目標達成に係る問題を解決するために必要な2つのキーワードを考えてもらう。その後、そのキーワードを用いて、自分たちにとってのPPAP SDGsバージョンを学生と一緒に踊るというものである。
こちらは、本学の学園祭係る主なターゲットである、地域の幼児や小学生が多数参加してくれた。
3つ目は、解決策を考えるワークショップである。
SDGsに掲げられている目標やその達成のための包含している課題を解決するための方法・方策についてディスカッションをしながら考えた。具体的には、SDGsが扱っている内容を「これまで解決できなかった問題」として定義し、その前提に立った上で、「解決策の飛躍」を狙ったワークショップを行った。少人数のディスカッションを行うことにより議論が深まると同時に他者の視点に触れることより来場者の認識がアップデートされる機会にもなった。
今回の取組は、参加者が「SDGsを知る(啓蒙する)」ことを目的とするものである。また、幼児から高齢者にわたる多様な世代の方々が主な目的であった。現状のSDGsの取組の多くは、大人(ビジネスパーソン)を対象としたものが多い中、広い世代に伝えるという目的に対しては、一定の効果があったといえる。
一方、SDGsについては、その目標にむけて具体的な行動を行っていくことに意義がある。その点は今後の課題と言えよう。
文部科学省国際統括官付