資料3 第28回ユネスコMAB計画国際調整理事会について(概要報告)

日時

2016(平成28)年3月18日から19日

場所

リマ(ペルー)

参加理事国

アルジェリア、オーストリア、アゼルバイジャン、ブルキナファソ、カメルーン、中国、コロンビア、コンゴ民主共和国、フランス、ガボン、ドイツ、グアテマラ、ホンジュラス、ハンガリー、インドネシア、日本、カザフスタン、ケニア、マダガスカル、マレーシア、マリ、メキシコ、モロッコ、ナイジェリア、ペルー、ポルトガル、韓国、ロシア、セントビンセント・グレナディーン、スロバキア、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、トーゴ、トルコ、イギリス、イエメン

日本からの参加者

(日本ユネスコ国内委員会MAB分科会調査委員)
岩熊 敏夫  日本ユネスコ国内委員会自然科学小委員会MAB計画分科会調査委員
                 北海道大学名誉教授
(政府及び関係機関)
野田 孝夫  文部科学省国際統括官付ユネスコ協力官
(エコパーク関係自治体等)
中村 真介  白山ユネスコエコパーク協議会事務局員
飯田 義彦  国際連合大学サステイナビリティ高等研究所 いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット(OUIK) リサーチアソシエイト
松井  淳  日本MAB計画委員会委員/奈良教育大学理科教育講座教授
田中 俊徳  日本MAB計画委員会委員/ 東京大学大学院新領域創成科学研究科特任助教

3月18日(金曜日)

【午前】

1. 開会
シュレーゲル・ユネスコ事務局長補(科学担当)、ウォーブス執行委員会議長、ヴィダル・ペルー環境大臣が開会挨拶を行った。


2. 退任議長からの報告
ゲバラ退任議長(メキシコ)が最近のMABについて報告を行い、研究及び若者を含むステークホルダーの参加の重要性等を指摘した。


3. ビューローメンバー(議長・副議長(4名)・ラポルトゥール)の選出
以下のとおりビューローメンバーを選出した。
議長 フランス
副議長 ロシア、ナイジェリア、アルジェリア、韓国、ペルー(ラポルトゥール)
なお、ラテンアメリカ地域の副議長選出に当たっては、ペルーとセントビンセント・グレナディーンが競合し、最終的に無記名投票の結果、27対4でペルーが選出された。


【午後】

4. 議題とタイムテーブルの採択
議題案とタイムテーブルが承認された。


5. MAB事業に対する事務局報告
韓群力(ハン・チュンリ)生態学・地球科学部長より、前回の国際調整理事会(2015年6月)以降の主な動きについて説明があった。


6.地域及び地域的・テーマ別MABのネットワークによる活動報告
東アジア、アラブ、南米、ヨーロッパ、アフリカの各地域ネットワーク及び島と海岸BRネットワークから、活動状況の報告が行われた。


7. 各加盟国による活動報告
各国から口頭による活動報告が行われた。
我が国からは、1 第3回日本ユネスコエコパークネットワーク会議(2015年10月、山ノ内町)が開催され、各BRが主体的に運営するJBRNが正式に発足したこと、2 我が国はユネスコジャカルタ事務所への日本信託基金を通じて、アジア・太平洋地域におけるMABに係る人材育成等への協力を行っていること、について報告を行った。


8. BR管理のためのMichael Batisse賞
6か国7名の応募者から国際諮問委員会により選ばれた、Qu Shuguang氏(中国)のWudalianchi eco-migration projectに対し、授賞が行われた。

3月19日(土曜日)

【午前】

9. MAB若手研究者奨励スキーム
45名の候補者の中からビューローにより選考された以下の6名が、受賞者として承認された。
Ms Anna YACHMENNIKOVA(ロシア)
Ms. Disaorn AITTHIARIYASUNTHON(タイ)
Ms. Ina ANEVA(ブルガリア)
Mr. Md Ajat MOHD MOKRISH(マレーシア)
Ms Fatimatou SOW(ギニア)
Mr. Belarbi ZOHIR(アルジェリア)


10. 新規BR及び拡張/修正BRの提案
国際諮問委員会の勧告に基づき、ビューローから提案が行われ、新規のBR20件、我が国から提出した3件を含む9件の拡張/修正BRが承認された。また、2件の既存BRの辞退が承認された。この結果、世界のBRの総数は120か国669件となった。なお、我が国のBRについては、議事録案に議案書記載事項の欠落が複数見られたため修正を行った。最後に新規BR、拡張/修正BRの承認された当該国から挨拶が行われ、我が国からは白山、大台ヶ原・大峯山・大杉谷、屋久島・口永良部島のそれぞれの代表者が挨拶を行った。


【午後】

11. BRに関する定期報告及び勧告のフォローアップ
個々のBRの定期報告に対する国際諮問委員会の勧告について報告が行われた。75件の定期報告のうち、基準を満たすものは31件であった。また、68件の過去の勧告に対するフォローアップのうち、基準を満たすものは18件であった。なお、今回、我が国のBRは対象となっていない。


12. 出口戦略の実施状況に関する最新情報
第25回理事会で承認された出口戦略の実施状況について報告が行われた。2015年に報告を行ったBRのうち、依然としてBRとしての基準を満たしていないとの勧告を受けたBRは2016年9月30日までに、当該勧告に対する回答を行わなければならない。2017年の国際調整理事会において、世界BRネットワークから除外されるべきBRの最終判断がなされる。


13. リマ行動計画及びリマ宣言の議論


14. リマ行動計画
今後10年間のBRの役割についての文書であるリマ行動計画は、BR世界大会での議論を経て修正がなされた原案どおりに承認された。


15. リマ宣言
BR世界大会の成果文書であるリマ宣言について紹介が行われた。


16. 第28回MAB国際調整理事会の期日と場所
次回国際調整理事会は、2017年5月~7月頃にフランスのパリで開催予定であることが報告された。


17. その他
2016年末をもって退任する予定の韓生態学・地球科学部長に対し、謝辞が贈られた。


18. 報告書の採択
事務局から報告書案が示され、大筋で承認された。その後、事務局で細かな修正を受け付けることとされた。


19. 閉会
韓生態学・地球科学部長、ウォーブス執行委員会議長、ペルー環境副大臣が閉会挨拶を行った。

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