つながる③

世界とつながり 海外と日本の教育について考える

       

福島県立安積(あさか)高等学校は、全校生徒870名で創立137年という、福島県で一番長い歴史を有する高等学校です。令和2年度に県の「ICTを活用した新しい時代の教育研究開発事業」の指導力向上開発校として指定を受け、大型提示装置やICT端末等、ICTの環境が整えられるとともに、GIGAスクール構想により、全ての普通教室にWi-Fiアクセスポイントが設置されています。これらを効果的に活用して、授業スタイルや生徒の学び方、行事の実施方法等を大きく変化させてきました。

 
令和3年7月16日(金)
OECDシニア政策アナリスト田熊美保氏によるリモート文化講演会

 

○ウェブ会議ソフトの活用による空間的制約を超えたやりとり

フランスのOECDシニア政策アナリスト田熊氏とOECD職員、カナダの大学生、オーストラリアのカリキュラム専門家Dr.PhilLambert氏、そして日本の安積高等学校をウェブ会議ソフトでつなぎ、文化講演会が開催されました。OECDラーニング・コンパスで提唱されている「未来の教育」と安積高校の教育目標等について、田熊氏より生徒へ英語でレクチャーが行われ、海外と日本の教育について比較するという活動が実施されました。他国の学生や研究者、教師等が、空間的制約を超えて同時につながって対話する等、ICT活用の特性や強みを最大限に生かした交流となりました。

 


○アンケート機能やデジタルホワイトボードソフトを活用した空間的制約を超えた情報共有の効果

海外と日本の教育を比較する場面では、「学校は、(何かの)決断・決心・決定する自信を付けることに役立ったか」という田熊氏が出した問いに、安積高等学校では各班のICT端末のアンケート機能を活用し、瞬時に集計された自校の平均値と日本の平均値、OECD諸国の平均値の比較、更に、その違いや要因等の考察とともに、リアルタイムで意見の共有ができるデジタルホワイトボードソフトを活用し、参加者の約1000人がスムーズに比較検討や合意形成を進めることができました。

 

ICT端末を活用し、海外との空間的制約を超えた対話活動を通して、自己決定を繰り返したり、自己有用感や学ぶ意義を実感したりして、「より良い未来」を思考していく様子が伺えました。



 
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文部科学省 GIGA StuDX推進チーム (03-6734-4039)





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