初中教育ニュ-ス(初等中等教育局メ-ルマガジン)第437号(令和4年4月22日)

[目次]

【お知らせ】
■児童生徒向け
(1) 4~5月開催の留学関連イベントのご案内
(2) 国内史上最大規模、約90種130点のロボットが未来館に大集結!

■教職員向け
(1) 令和5年度・6年度在外教育施設派遣教師、シニア派遣教師及びプレ派遣教師の募集について

■文部科学省からのご案内
(1) 「全国学力・学習状況調査」個票データ等の利用申出受付について

【発行】
(1) 保育教諭等のための参考資料『園児が心を寄せる環境の構成』

【課長リレーコラム】「夜間中学を、知っていますか?」
〔初等中等教育企画課長 水田 功〕

【児童生徒向け お知らせ】

(1) 4~5月開催の留学関連イベントのご案内

〔高等教育局 学生・留学生課〕

 「トビタテ!留学JAPAN」では、地球の日(アースデイ)に合わせた JAXA との豪華コラボイベントや、海外留学経験者の先輩による、英語での日本文化紹介に必要な表現を学ぶイベント、現在アメリカに留学中の大学生に英語で授業をしてもらい、留学を体感できる「模擬授業」を企画・開催します。

 中学生・高校生向け JAXA×#せかい部「宇宙から考える世界のSDGs!on Earth day」
 ■日時 令和4年 4月22日(金曜日) 19時30分-21時00分

 中学生・高校生向け「英語で日本文化を紹介しよう」
 ■日時 令和4年 4月27日(水曜日) 19時00分-20時30分

 高校・大学生向け模擬留学イベント「米国大学生による模擬授業 -高校文系が大学数学に出会って理転した話 -」
 ■日時 令和4年 5月15日(日曜日) 10時30分-12時00分 
 ※授業は全編英語で行われます。(日本語のサポートあり)

 詳しくは、こちらを御覧ください。
 https://tobitate-gov.note.jp/n/nc8a31fd9069c 

(お問合せ先)
 高等教育局 学生・留学生課                                           
 官民協働海外留学創出プロジェクト 
 トビタテ!留学JAPAN
 E-mail:ryugakujapan@mext.go.jp

(2) 国内史上最大規模、約90種130点のロボットが未来館に大集結!

〔科学技術・学術政策局人材政策課〕

 日本科学未来館(東京・お台場)では、2022年3月18日(金曜日)~8月31日(水曜日)、国内展覧会史上最大規模となる、約90種130点のロボットが集結する、特別展「きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ?」を開催しています。多数のロボットを見たり触れたりインタラクティブな仕掛けを体験したりしながら、子どもから大人まで幅広い層に楽しんでいただけます。ロボットとの関係性を通して、変わりゆく人間の「からだ」「こころ」「いのち」に目を向け、「人間とはなにか?」を問いかけながら、人間とロボットの未来像を思い描きます。

■会期 令和4年3月18日(金曜日)~8月31日(水曜日)
■場所 日本科学未来館(東京都江東区青海2-3-6)1階 企画展示ゾーン

※詳細はこちらを御覧ください。
→ 特別展「きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ?」ウェブサイト https://kimirobo.exhibit.jp/ 

 (お問合せ先)
 特別展「きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ?」 
 問合せ窓口(ハローダイヤル
 電話:050-5541-8600(全日9:00~20:00)

 (文部科学省窓口)
 科学技術・学術政策局人材政策課
 科学技術社会連携係
 電話:03-5253-4111(内線 4029)

【教職員向け お知らせ】

(1) 令和5年度・6年度在外教育施設派遣教師、シニア派遣教師及びプレ派遣教師の募集について

〔総合教育政策局国際教育課〕

 文部科学省では、海外で暮らす子供たちが日本国民としてふさわしい教育を受けられるよう、在外教育施設に対して、現職教師、退職教師(シニア派遣教師)、国内での教師正規採用を目指す方(プレ派遣教師)を派遣しています。
 現在、令和5年度及び6年度に新たに在外教育施設に派遣する教師の募集を行っています。(現職教師の方においては、各都道府県教育委員会等にお問い合わせください。)
 また、シニア派遣教師及びプレ派遣教師への応募につきましては、文部科学省において公募しておりますので、下記ホームページをご覧ください。熱意ある方の積極的な応募をお待ちしております。

■プレ派遣教師・シニア派遣教師募集要項:
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/main7_a2.htm

 (お問合せ先)
 総合教育政策局 国際教育課
 在外教育施設教職員派遣係
 電話:03-5253-4111(内線2080、2440)

【文部科学省からのご案内】

(1) 「全国学力・学習状況調査」個票データ等の利用申出受付について

〔総合教育政策局調査企画課学力調査室〕
 
 文部科学省では、学校教育の成果や課題を適切に分析・説明し、我が国の児童生徒の学力・学習状況等の把握・改善及び教育施策の改善・充実に資することを目的として、「全国学力・学習状況調査」個票データ等の貸与を行っています。
 貸与するデータの種類には、個票データと匿名データがあり、利用目的に応じて選択することができます。個票データは児童生徒ごとまたは学校ごとに、各教科の正答数等の解答状況や質問紙の回答状況等を一覧化したもの、匿名データは個票データから一割程度を抽出し、匿名化処理をしたものです。なお、貸与された個票データ等は、学術研究の発展に資することまたは公的機関における施策推進のために利用されることが必要です。
 個票データの場合は年3回、匿名データの場合は随時利用申出を受け付けています。
このたび、令和4年度第1期個票データの利用申出受付を開始しましたので、下記のとおり、お知らせいたします。
 
              ○受付期間:令和4年4月21日(木曜日)~5月26日(木曜日)
 
              ※個票データ等の貸与を御検討の方は、下記情報をご参照の上、上記お問合せ先まで御相談ください。
              (「全国学力・学習状況調査」の個票データ等の貸与について)
                            https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku-chousa/sonota/1386492.htm
 
 (お問合せ先)
 総合教育政策局調査企画課学力調査室
 電話:03-5253-4111(内線 3759)
 E-mail:gakucho@mext.go.jp

【発行】

(1) 保育教諭等のための参考資料『園児が心を寄せる環境の構成』

〔初等中等教育局幼児教育課〕

 内閣府では、文部科学省、厚生労働省との連携により幼保連携型認定こども園の保育教諭等のための参考資料-園児が心を寄せる環境の構成-を発行しました。
 認定こども園等における教育及び保育の基本である「環境を通して行う教育・保育」の基本的な考え方や、園児の理解に基づいて環境を構成するための具体的な考え方とポイントについて、13の実践事例を通して紹介しています。本資料は認定こども園のみならず、幼稚園、保育所においても参考になるものですので、是非ご活用ください。

 ※ 詳細はフレーベル館HP  https://www.froebel-kan.co.jp/book/detail/9784577815175/

 (お問合せ先)
 内閣府子ども・子育て本部
 認定子ども園担当 
 電話:03-5253-2111(内線 38374)

 (文部科学省窓口)
 初等中等教育局 幼児教育課
 指導係 
 電話:03-5253-4111(内線 2376)

【課長リレーコラム】「夜間中学を、知っていますか?」

〔初等中等教育企画課長 水田 功〕

 全国15都道府県に40校。
 これは、何の数字でしょうか?

 答えは、夜間中学の数です。夜間中学とは、市町村や都道府県が設置する中学校で、夜の時間帯等に授業が行われる公立中学校のことをいいます。本年4月、新たに4校の夜間中学が開校し、夜間中学は全国で15都道府県40校になりました。文部科学省では、夜間中学が少なくとも各都道府県・指定都市に1校は設置されるよう、その設置を促進しているところです。

 私自身、昨年9月に現職に就くまでは夜間中学を訪問したことがなかったのですが、就任してからこれまでに4校を訪問する機会を得ました。本メルマガの読者の多くは教育関係者かと思いますが、それでも実際に夜間中学の現場に足を運んだことがある人は一握りではないかと思いますので、今回は夜間中学について紹介したいと思います。

 夜間中学は、もともとは、戦後の混乱期の中で、生活困窮などの理由から昼間に就労や家事手伝いなどを余儀なくされた学齢生徒が多くいたことから、そうした生徒に義務教育の機会を提供することを目的として設置されました。現在は、様々な理由から義務教育を修了できなかった方、本国で義務教育を修了せずに日本で生活を始めることとなった外国籍の方など、多様な背景を持った人たちに義務教育を受ける機会を実質的に保障する役割を果たしています。また、不登校などで実質的に十分な教育を受けられないまま卒業した方で、学び直しを希望する方の入学も認めているほか、現在不登校である生徒も、教育支援センター等と同様に受け入れることが可能となっています。

 夜間中学の一般的な授業時間は、平日(週5日)の夕方から夜にかけての1日4時間程度で、授業以外の学級活動、掃除などの時間もあり、運動会や文化祭、遠足、修学旅行など様々な行事も行われています。給食がある学校もあります。教員免許を持っている公立中学校の先生が教えていて、全課程を修了すれば中学校卒業となる、文字通り公立の「中学校」です。

 昨年11月、末松文部科学大臣の江戸川区立小松川第二中学校夜間学級の訪問に同行させていただきました。そこでは、10代後半から80代まで、幅広い年齢の生徒が学んでいました。一クラスはわずか数人程度という環境の下で、先生と生徒が正面から向き合って、数学、国語、美術などの学習活動が繰り広げられていました。その中には、2桁の筆算を繰り返し解いている年配の生徒の姿がありました。また、日本語クラスでは、習熟度に応じたクラスの中で日本語を一生懸命学んでいる外国籍の生徒の姿もありました。生徒一人ひとりの目は、学ぶことの喜びに満ちていて真剣そのものです。先生たちもそれに応えるように、真剣な中にもユーモアも交えた熱気のある授業が展開されていたのが大変印象的でした。休み時間には、世代や国籍を超えて遊んでいる姿も目の当たりにしました。また、当日は、不登校で中学校に通うことができなかったけれども、同校で学び直し、現在は高校に通っているという卒業生も足を運んでくれました。末松大臣との対話の中では、「ここで勉強したいと自分で決めて入学し、在学中は毎日笑顔で通うことができた」、「学校は楽しい場所だと知った」、「この学校に入って自分は変わった」と、夜間中学で学ぶことができた喜びを、自らの体験に基づく説得力のある言葉で表現してくれました。

 末松大臣は、視察の最後に「教育の原点であると感じました。」とおっしゃりました。この言葉は、まさに夜間中学の性格を的確に表現されたものだと思います。学校に行けるのが当たり前の感覚になっている現在の日本では、子供たちは目的意識を持てずに何となく学校に通っているような状態になりがちですが、真に学びたくて学んでいる人は学びへの姿勢が違います。授業を見ていても、学ぶことへの情熱が伝わってきます。学びたい人が集まり、世代や国籍を超えて仲間や教師とともに学び合う、この姿を目の当たりにした同行者の誰もが、末松大臣の言葉に、思わず頷いてしまいました。

 先週4月14日、香川県三豊市立高瀬中学校夜間学級の開設式と入学式に出席してきました。入学生は16歳から85歳までの9名で外国籍の方も2名と実に多様な方々で、皆さん学ぶことの喜びに満ち溢れていました。式が始まる前に教室を拝見しましたが、机の上には真新しい中学校の教科書が積まれていました。「入学式」の当然の光景ではあるのですが、それぞれ本当に多様な人生を送られてきた9名の生徒の皆さんが、このあと、その教科書を手にし、各々の想いを胸に新たな学びを始めていくことを想像すると、こちらも気持ちが高ぶってきました。また当日は、関係者の方々の開校に向けた情熱とご努力がひしひしと伝わってくる式でもありました。同校は、不登校特例校としての指定も受けていますので、今後、不登校生徒の多様な学びを確保する場の1つとしても期待したいと思います。

 このように、夜間中学では、何らかの事情で義務教育を修了できなかったり、十分に義務教育を受けることができなかったりした多様な生徒一人一人の「学び」が実現されています。「教育の原点」、「学びの原点」とも言われる夜間中学の設置・充実を促進して、「学びたい」という一人ひとりを応援しましょう。

 文部科学省では、夜間中学の新設・充実を進める地方公共団体を、財政支援を含め応援しています。各地方公共団体におかれましては、以下のウェブページ上の情報も参考にしながら、夜間中学の設置についてご検討いただければ幸いです。
 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/yakan/index.htm

お問合せ先

初等中等教育局「初中教育ニュース」編集部

03-5253-4111

(初等中等教育局「初中教育ニュース」編集部)