初中教育ニュ-ス(初等中等教育局メ-ルマガジン)第374号(令和元年12月27日)

【目次】

【お知らせ】
□平成30年度子供の学習費調査の結果について
□「令和元年度学校保健統計調査(速報値)」について
□「NITS調査研究プロジェクト」成果報告書及び研究発表動画について
□「情報モラル教育指導者セミナー」の開催について
□「廃校活用マッチングイベント(福岡会場)」開催!
□国立教育政策研究所文教施設研究講演会「教育革新に貢献する学校空間(教育者と建築家の対話の促進)-海外と日本の事例から-」の開催について
□20分で学べる!校内研修シリーズ No18 総合的な学習の時間とカリキュラム・マネジメント
□【再掲載】伝統芸能伝承者養成事業 研修生募集中!
□平成30年度文部科学白書<第9回>

【地方教育行政研修生リレーエッセイ】
□初等中等教育局初等中等教育企画課企画係 鍋田 匠(静岡県)

【コラム】
□「昭和の学校」の終焉
初等中等教育局初等中等教育企画課 課長 浅野 敦行

 

□【お知らせ】平成30年度子供の学習費調査の結果について

〔総合教育政策局調査企画課〕

 文部科学省では、子供を公立又は私立の学校に通学させている保護者が子供一人当たりに支出した学習費を隔年で調査しています。この度、平成30年度の調査結果がまとまりましたのでお知らせします。
 平成30年度の子供一人当たりの学習費総額は、それぞれ平均で、公立の場合、幼稚園は約22万円、小学校は約32万円、中学校は約49万円、高等学校は約46万円となり、私立の場合、幼稚園は約53万円、小学校は約160万円、中学校は約141万円、高等学校は約97万円となりました。

※本調査の詳細は、文部科学省ホームページを御参照ください。
http://mailmaga.mext.go.jp/c/afmuae6fspjSjgbE

(お問合せ先)
総合教育政策局調査企画課統計情報分析係
電話:03-5253-4111(内線2266)

 

□【お知らせ】「令和元年度学校保健統計調査(速報値)」について

〔総合教育政策局調査企画課〕

 学校における幼児、児童及び生徒の発育及び健康の状態を明らかにする「令和元年度学校保健統計調査」結果の速報値を公表しました。
 学校保健統計調査は毎年実施しており、幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、高等学校の満5歳から17歳までの幼児、児童及び生徒について抽出調査し、学校で実施される健康診断の結果に基づき、児童等の発育の状態(身長、体重)及び健康状態(疾病・異常の有無)を調査しています。
 裸眼視力1.0未満の者は小学校、中学校、高等学校で過去最多、むし歯(う歯)と判定された者は、中学校及び高等学校で過去最少となりました。
 身長の平均値の推移は、平成13年度あたりをピークに、その後横ばい傾向、体重の平均値の推移は、平成18年度あたりをピークに、その後横ばいもしくは減少傾向となっています。
 視力の低下については、現在文部科学省補助事業において、視力と生活習慣に関する項目等(携帯電話・スマートフォン、読書、運動などの時間)との詳細な分析を行っており、令和2年度以降、実態調査を行った上で、視力対策用の啓発資料の作成・公開等を行うこととしています。

※結果の詳細は、こちらを御覧ください。
http://mailmaga.mext.go.jp/c/afmuae6fspjSjgbF

(お問合せ先)
総合教育政策局調査企画課専門調査係
電話:03-5253-4111(内線2262)

 

□【お知らせ】「NITS調査研究プロジェクト」成果報告書及び研究発表動画について

〔総合教育政策局教育人材政策課〕

 教育公務員特例法等の一部改正により、独立行政法人教職員支援機構(略称:NITS・ニッツ)では、平成29年度より、教職員の資質向上に関する調査研究機能を付加し、教員の養成・採用・研修の改善を目的とした、さまざまな調査研究プロジェクトを行ってきました。5つのプロジェクトの研究成果をとりまとめた報告書、平成31年3月に実施した第1回成果報告会での研究発表動画を、機構ウェブサイトにて公開していますので、是非、御覧下さい。20分程度の動画ですので、校内研修としてもご利用いただけます。報告書と併せて、是非、御活用ください。

※報告書、研究発表動画はこちらから↓(独立行政法人教職員支援機構ウェブサイト)
http://mailmaga.mext.go.jp/c/afmuae6fspjSjgbG別ウィンドウで開きます

1 育成指標の機能と活用
   プロジェクトリーダー 教職員支援機構次世代教育推進センター長 大杉昭英
2 『主体的・対話的で深い学び』を見取り、実現する校内研修
   プロジェクトリーダー 國學院大學教授 田村学
3 働き方改革時代の管理職に求められるタイムマネジメント・スキル
   プロジェクトリーダー 東北大学准教授 青木栄一
4 教員採用統一試験実施の可能性と課題
   プロジェクトリーダー 国士舘大学教授 北神正行
5 教師の資質と役割とをめぐるディスコースの国際動向
   プロジェクトリーダー 教職員支援機構上席フェロー 百合田真樹人
                               
(お問合せ先)
独立行政法人教職員支援機構次世代教育推進センター調査企画課研究支援室
電話:03-6811-0750

(本件担当)
総合教育政策局教育人材政策課教職員研修係
電話:03-5253-4111(内線2986)

 

□【お知らせ】「情報モラル教育指導者セミナー」の開催について

〔初等中等教育局情報教育・外国語教育課〕

 このたび文部科学省では、情報モラル教育の指導力の向上を図ることを目的として標記セミナーを開催します。情報モラル教育や生徒指導に係る教員、指導主事等を対象とし、SNSを通じた出会いの危険性の動画教材の解説を含む有識者による講義・ワークショップ等を実施します。
 たくさんの方の御参加をお待ちしております。

(開催日時及び場所)
1/18(土) 13:30~15:00 倉敷市児島文化センター(岡山県)
2/3 (月) 13:30~16:30 ビジョンセンター田町(東京都)
2/21(金) 13:30~16:30 宮崎県教育研修センター(宮崎県)

※詳細はこちら(委託先:NTTラーニングシステムズ申し込みサイト)
http://mailmaga.mext.go.jp/c/afmuae6fspjSjgbH別ウィンドウで開きます

(お問合せ先)
初等中等教育局情報教育・外国語教育課
情報教育振興室情報モラル教育等担当
電話:03-5253-4111(内線2702)

 

□【お知らせ】「廃校活用マッチングイベント(福岡会場)」開催!

〔大臣官房文教施設企画・防災部施設助成課〕

 1年に発生する廃校は約500校。文部科学省では、「みんなの廃校プロジェクト」として廃校活用を推進しています。
 このたび、廃校活用について学び、廃校を「使ってほしい」自治体と「使いたい」事業者とのマッチングを図るイベントを開催します。今年度最後の開催なので、是非お越しください!

開催日:2020年2月28日(金)14:00~16:00(開場13:30)
会 場:福岡国際会議場401-403会議室(福岡県福岡市博多区石城町2-1)
参加費:無料(先着順、定員200名)※申込締切:2月14日(金)17:00
※イベント詳細はこちら
http://mailmaga.mext.go.jp/c/afmuae6fspjSjgbI

(お問合せ先)
大臣官房文教施設企画・防災部施設助成課振興地域係
電話:03-5253-4111(内線2001)
E-mail:minpro@mext.go.jp

 

□【お知らせ】令和元年度国立教育政策研究所文教施設研究講演会

「教育革新に貢献する学校空間(教育者と建築家の対話の促進)-海外と日本の事例から-」の開催について
〔国立教育政策研究所文教施設研究センター〕

 新学習指導要領では,子供たちがこれからの時代に求められる資質・能力を身に付け,生涯にわたって能動的に学び続けることができるよう,主体的・対話的で深い学びの実現が盛り込まれました。このような学びを支える学校空間を実現するには,教育者と建築家の対話が重要です。
 本講演会は,小中高校の整備を担当する行政関係者や教育革新の実現を目指す学校関係者を対象として,オーストラリアとフランス及び福井市至民中学校,安居中学校の事例を通じて,教育者と建築家の対話による学校空間づくりの意義について考える機会となることを目指しています。

日 時:令和2年1月30日(木)13:30~17:00 (開場13:00)
会 場:文部科学省第二講堂(旧文部省庁舎6階)

※詳細はこちら
http://mailmaga.mext.go.jp/c/afmuae6fspjSjgbJ別ウィンドウで開きます

(お問合せ先)
国立教育政策研究所文教施設研究センター
電話:03-6733-6992

 

□【お知らせ】20分で学べる!校内研修シリーズ No18 総合的な学習の時間とカリキュラム・マネジメント

〔総合教育政策局教育人材政策課〕

 本動画では、カリキュラム・マネジメントを含む4つ視点から、総合的な学習の時間と教育課程との関係を説明しています。そして、総合的な学習の時間における「見方・考え方」、目標を実現するにふさわしい探求課題、探求のプロセス等について解説し、カリキュラム・マネジメントへの理解が深まる校内研修の課題や手法を提示しています。

※教職員支援機構ウェブサイト内
http://mailmaga.mext.go.jp/c/afmuae6fspjSjgbK別ウィンドウで開きます
ネットいじめやコーチングなど、他にも90タイトルを配信中

(お問合せ先)
独立行政法人教職員支援機構次世代教育推進センター調査企画課
電話:03-6811-0755

(本件担当)
総合教育政策局教育人材政策課教職員研修係
電話:03-5253-4111(内線2986)

 

□【お知らせ】【再掲載】伝統芸能伝承者養成事業 研修生募集中!

〔文化庁企画調整課〕

 独立行政法人日本芸術文化振興会では、我が国の文化的財産である歌舞伎、文楽、能楽等の伝統芸能を保存、育成するため、研修生を募集し、伝承者の養成に取り組んでいます。
 現在、歌舞伎俳優、歌舞伎音楽(竹本・鳴物)、能楽(三役)、大衆芸能(寄席囃子)研修生を募集しております。
 また、研修内容を知っていただくため、見学会を実施しております。現役の舞台人が指導する研修風景を目の当たりにできるまたとない機会です。
 応募をお考えの方は是非御参加ください(事前申込制)。
 
※詳しくはこちら
http://mailmaga.mext.go.jp/c/afmuae6fspjSjgbL別ウィンドウで開きます
※締切:2020年1月31日

※研修風景(歌舞伎俳優・竹本・鳴物・寄席囃子)の動画をご覧いただけます
http://mailmaga.mext.go.jp/c/afmuae6fspjSjgbM別ウィンドウで開きます

(お問合せ先)
独立行政法人日本芸術文化振興会
(歌舞伎・大衆芸能研修について)国立劇場養成課 電話:03-3265-7105
(能楽研修について)国立能楽堂養成係 電話:03-3423-1483

(本件担当)
文化庁企画調整課独法一係
電話:03-6734-4797(内線:4797)

 

□【お知らせ】平成30年度文部科学白書<第9回>

〔総合教育政策局政策課〕

 平成30 年度文部科学白書の内容について、数回に分けて紹介してまいります。

<2040年に向けた高等教育のグランドデザイン Column No.06 p.25>
 平成31年2月1日、「高等教育機関へのアクセスの確保」と高等教育・研究機関の「教育の質保証・向上」「研究力向上」「教育研究基盤・ガバナンス改革」を一体的に進めるための政策パッケージである「高等教育・研究改革イニシアティブ」を公表しました。
 「高等教育・研究改革イニシアティブ」は、
・意欲ある若者の「高等教育機関へのアクセス(進学機会)の確保」
・多様性や社会ニーズも踏まえた「大学教育の質保証・向上」
・国立研究開発法人等の「研究力向上」
・改革実行の基盤となる「教育研究基盤・ガバナンス強化」
の四つの柱から構成されており、これらの改革は相互に密接に関連しあっています。
 文部科学省では、イニシアティブに掲げた改革を最優先で一体的に取り組んでいくこととしています。

※詳しくはこちら
http://mailmaga.mext.go.jp/c/afmuae6fspjSjgbN

(お問合せ先)
総合教育政策局政策課
電話:03-5253-4111(内線3458)

 

□【地方教育行政研修生リレーエッセイ】

〔初等中等教育局初等中等教育企画課企画係 鍋田 匠(静岡県)〕

 今年のスポーツのビッグニュースと言えば、ラグビーW杯だったのではないでしょうか。日本代表により引き起こされた「静岡ショック」。その舞台となったのが、私の地元、静岡県です。
 静岡県と言ったら、何を思い浮かべるでしょうか…。食べ物で行ったら、お茶、みかん、ワサビ、サクラエビ…。ものづくりでいったら、プラモデル、ピアノ、オートバイ…。紹介しだすときりがないので、電車でも、飛行機でも、車でも来やすい静岡県にぜひ来県いただいて、多くの感動を味わっていただければと思います。(東西に長く、見どころもきりがないほど多いので、日帰りではなく、ぜひ宿泊で!)
 そんな静岡県で忘れてはいけないのは、世界文化遺産に登録された「富士山」。個人的なおすすめは「駿河湾フェリー」に乗車中の駿河湾からの富士山、日本平から見る富士山、などなど、挙げていたらこちらもきりがないほどです。もちろん、実家からも見ることができ、富士山が見える景色がある意味当たり前の生活を送ってきました。
 さて、静岡県教育委員会では、「『有徳の人』の育成」を基本目標とした、社会総がかりによる人づくりを目指しています。その一例が「学校の魅力化(川根留学)」や、「しずおか寺子屋~地域の力による放課後等学習支援~」です。私も、この基本目標の達成に向け、何ができるのか考えながら、年の瀬に当たって、気持ちを新たに残りの3か月、地方教育行政研修生として多くのことを学んでいきたいと思います。

 

□【コラム】「昭和の学校」の終焉

〔初等中等教育局初等中等教育企画課 課長 浅野 敦行〕

 みなさま、この「初中教育ニュース」を担当している初等中等教育企画課の課長の浅野です。さて来年は令和2年を迎えます。これまで、日本の児童生徒は、世の中が昭和から平成、そして令和の時代に移ろい、Society5.0の時代と騒がれても、昭和の時代の環境の中に(学校によっては明治や大正の時代のものもありますが)長く取り残されてきました。すなわち、アラフィフの私の子供時代と変わりない環境の中で学んできたわけです。
 しかしながら、昨年にほぼすべての普通教室のエアコン整備が一気に進み、猛暑の中、劣悪な学習環境に置かれていた児童生徒は解放され、そこで教える先生方の労働環境を大きく改善することができました。
 また、一昨年から始まった国土強靭化3か年計画により、この3年間でトイレの洋式化が大幅に進みます。和式トイレを使うのを嫌がり、洋式トイレの前に列をなす光景や体調を崩す児童生徒がなくなっていくことが期待されます。
 そして、文部科学省も含めオフィスと言われる職場では1人1台のコンピューターが当たり前の時代で、中教審も今やペーパーレスでタブレットを見ながら審議が進められています。また、スマホ又はコンピューターは概ねどこの家庭でも使用されています。このような時代から、これまで日本の学校は大きく取り残されてきました。とうとう今年の12月に閣議決定された補正予算案においては、令和5年度に向けて、小中学校で1人1台のコンピューターと高速ネットワークの整備を実現していくための予算が盛り込まれました。
 当然、このような環境が整備されれば、教室にいる児童生徒が、黒板に向いて一斉に授業を受けるスタイルに加えて、個々人の能力や適性に応じて学んでいく方法も取り入れられていきます。多様な子供たちを誰一人取り残すことのない学びが実現されます。あわせて、ICTは、クラス全員の意見を大型モニターに一気に映し出し意見交換をしたり、遠くの学校の子供と遠隔でつながって意見を交わし合ったりといった、協働的な学びにも大きく寄与することが期待されます。ようやく「昭和の学校」が終焉を迎え、「令和の学校」が始まります。

 

お問合せ先

初等中等教育局「初中教育ニュース」編集部

03-5253-4111

(初等中等教育局「初中教育ニュース」編集部)