平成15年度学校基本調査 調査結果の概要(高等教育機関) 学校調査

1   大学

(1) 学校数(表1)
   学校数は702校{国立100校,公立76校,私立526校。通信教育のみを行う学校(私立1校,放送大学学園立大学)を除く。}で,前年度より16校増加している。

表1   大学の設置者別学校数
表1 大学の設置者別学校数

(2) 学生数(表2)
   学生数は,280万4千人(男子171万7千人,女子108万7千人)で,前年度より1万8千人増加している。
   また,学生数のうち学部学生は250万9千人,大学院学生は23万1千人〔修士課程{修士課程及び博士前期課程(医・歯学及び獣医学を除く一貫制博士課程を含む。)以下同じ。}15万9千人,博士課程{博士後期課程(医・歯学及び獣医学の博士課程を含む。)以下同じ。}7万1千人,専門職学位課程*645人〕,専攻科・別科等の学生は6万3千人となっている。
*平成15年4月創設の高度専門職業人の養成を目的とする専門職大学院の課程
   1    学生数を設置者別にみると,国立62万2千人(学生数の22.2パーセント),公立12万人(同4.3パーセント),私立206万1千人(同73.5パーセント)となっている。
2    女子学生の占める割合は38.8パーセントで,前年度より0.8ポイント上昇している。

表2   学生数(大学)
表2 学生数(大学)

(3) 関係学科別学部学生の構成(表3,図1)
   学部学生の関係学科別構成比をみると「社会科学」が39パーセントで最も高く,次いで「工学」(17.8パーセント),「人文科学」(16.3パーセント)等の順となっている。さらに,5年間の年次推移をみると,「社会科学」,「工学」,「医・歯学」の比率が低下してきている。

(4) 専攻分野別大学院学生の構成(表3,図1,図2)
   1    大学院修士課程の専攻分野別構成比をみると,「工学」が39.6パーセントで最も高く,次いで「社会科学」(14.3パーセント),「理学」(8.7パーセント)等の順となっている。さらに,5年間の年次推移をみると「人文科学」,「工学」,「農学」,「教育」の比率は低下してきている。
2    大学院博士課程の専攻分野別構成比をみると,「医・歯学」が27.9パーセントで最も高く,次いで「工学」(18.5パーセント),「人文科学」「社会科学」(各々10.4パーセント)等の順となっている。さらに,5年間の年次推移をみると,「社会科学」の比率は年々上昇してるが,「理学」,「農学」,「医・歯学」の比率が年々低下してきている。
3    大学院専門職学位課程の専攻分野別構成比をみると,「社会科学」が86.7パーセントで最も高く,次いで「医・歯学」(3.4パーセント)の順となっている。
4    大学院学生のうち,「社会人」(平成15年5月1日において職に就いている者であり,企業等を退職した者及び主婦等を含む。)は修士課程では2万人(男子1万1千人,女子8千人)で,学生数に占める割合は12.4パーセント,博士課程では1万5千人(男子1万1千人,女子4千人)で,学生数に占める割合は21.1パーセント,専門職学位課程では560人(男子470人,女子90人)で,学生数に占める割合は86.8パーセントとなっている。これを各専攻分野ごとに「社会人」の占める割合をみると,修士課程では「社会科学」が34.2パーセントで最も多く,次いで「教育」(31.8パーセント)となっており,博士課程では「医・歯学」が24.8パーセントで最も多く,次いで「工学」(24.7パーセント)となっており,専門職学位課程では「社会科学」が89.6パーセントで最も高く,次いで「医・歯学」(50パーセント)となっている。

図1 大学の関係学科・専攻分野別学生の構成

表3   関係学科・専攻分野別学生数の比率の推移(大学・大学院)
表3 関係学科・専攻分野別学生数の比率の推移(大学・大学院)
表3 関係学科・専攻分野別学生数の比率の推移(大学・大学院)

図2   専攻分野別社会人大学院学生の構成比
図2 専攻分野別社会人大学院学生の構成比
図2 専攻分野別社会人大学院学生の構成比

(5) 入学状況
ア. 大学(学部)への入学状況(表4)
   大学学部への入学者数は,60万5千人(国立10万4千人,公立2万5千人,私立47万6千人)で,前年度より5千人減少している。
   入学者の「出身高等学校の所在地県」と「入学した大学の所在地県」との関係をみると,大学(学部)の入学者のうち,「自県(出身高等学校と同一県)内の大学へ入学した者の比率」は39.5パーセント(前年度と同率)となっている。これを男女別にみると,男子は38.2パーセント(前年度より0.3ポイント上昇),女子は41.4パーセント(前年度より0.4ポイント低下)となっている。

イ. 大学院への入学状況(表4,表5)
   大学院への入学者数は,修士課程では7万6千人(男子5万4千人,女子2万2千人)で前年度より2千人増加しており,博士課程では1万8千人(男子1万3千人,女子5千人)で前年度より1千人増加しており,専門職学位課程では572人(男子455人,女子117人)となっている。
   1    修士課程の入学者数を年齢別に見ると,「22歳」が3万3千人(44パーセント)で最も多く,次いで「23歳」2万人(26.2パーセント),「24歳」6千人(8.3パーセント)等の順となっている。
   また,修士課程の入学者のうち,「社会人」は8千人(10.8パーセント),「留学生」は5千人(7.2パーセント)となっている。
2    博士課程の入学者数を年齢別に見ると,「24歳」が3千人(18.9パーセント)で最も高く,次いで「30〜34歳」3千人(17.4パーセント),「25歳」3千人(16.2パーセント)等の順となっている。
   また,博士課程の入学者のうち,「社会人」は4千人(21.7パーセント),「留学生」は3千人(14.5パーセント)である。
3    専門職学位課程の入学者数を年齢別に見ると,「30〜34歳」が164人(28.7パーセント)で最も高く,次いで「35〜39歳」119人(20.8パーセント),「40〜44歳」58人(10.1パーセント)等の順となっている。
   また,専門職学位課程の入学者のうち,「社会人」は490人(85.7パーセント),「留学生」は27人(4.7パーセント)である。

表4   入学状況(大学,大学院)
表4 入学状況(大学,大学院)

表5   大学院(修士課程)の年齢別入学状況
表5 大学院(修士課程)の年齢別入学状況

(6) 大学への編入学者数(図3)
   大学(学部)への編入学者数は,短期大学からの編入学者が1万人(男子2千人,女子8千人),高等専門学校からは2千5百人(男子2千1百人,女子4百人),専修学校(専門課程)からは1千8百人(男子1千人,女子8百人)で前年度より5百人減少している。

図3 大学(学部)への編入学者数

(7) 教員数(表6)
   教員数は,本務者が15万6千人(国立6万1千人,公立1万1千人,私立8万4千人)で,前年度より1千人増加している。また,兼務者は15万5千人(国立4万人,公立1万人,私立10万5千人)で,前年度より5千人増加している。

表6   本務教員数(大学)
表6 本務教員数(大学)


2   短期大学

(1) 学校数(表7)
学校数は,525校(国立13校,公立49校,私立463校)で,前年度より16校減少している。

表7   短期大学の設置者別学校数
表7 短期大学の設置者別学校数

(2) 学生数(表8)
   学生数は,25万人(男子3万人,女子22万人)で,前年度より1万7千人減少している。また,学生数のうち本科学生は24万1千人,専攻科・別科等の学生は9千人となっている。
   1    学生数を設置者別にみると,国立5千人(学生数の1.8パーセント),公立1万8千人(同7.2パーセント),私立22万8千人(同91パーセント)となっている。
2    学生数のうち女子学生の占める比率は88パーセントで,前年度より0.7ポイント低下している。

表8   学生数(短期大学)
表8 学生数(短期大学)

(3) 関係学科別学生の構成(表9)
   本科学生の関係学科別構成比をみると,「教育」が25.6パーセントで最も高く,次いで「家政」(22.5パーセント),「人文」(15.1パーセント),「社会」(13.4)パーセント等の順となっている。さらに,5年間の年次推移をみると「教育」,「農業」の比率は年々上昇しているが,「人文」,「教養」は低下してきている。

表9   関係学科別学生数の比率の推移(短期大学本科)
表9 関係学科別学生数の比率の推移(短期大学本科)

(4) 入学状況(表10)
   本科への入学者数は11万3千人(国立1千人,公立7千人,私立10万5千人)で,前年度より8千人減少している。
   入学者の「出身高等学校の所在地県」と「入学した短期大学の所在地県」との関係をみると,本科の入学者のうち,「自県(出身高等学校と同一県)内の短期大学へ入学した者の比率」は60.4パーセントで,前年度より0.5ポイント上昇している。これを男女別にみると,男子は50.4パーセント(前年度より0.1ポイント低下),女子は61.7パーセント(前年度より0.6ポイント上昇)となっている。

表10   入学状況(短期大学本科)
表10 入学状況(短期大学本科)

(5) 教員数(表11)
   教員数は,本務者が1万4千人(国立4百人,公立1千6百人,私立1万2千人)で,前年度より1千人減少している。また,兼務者は2万9千人(国立1千人,公立3千人,私立2万5千人)で,前年度より1千人減少している。

表11   本務教員数(短期大学)
表11 本務教員数(短期大学)


3   高等専門学校 (表12)

(1) 学校数
   学校数は,63校(国立55校,公立5校,私立3校)で前年度より1校増加している。

(2) 学生数
   学生数は,5万8千人(国立5万1千人,公立4千7百人,私立2千3百人)で前年度より5百人増加している。このうち女子学生(1万人)の占める比率は17.7パーセントで,前年度より0.4ポイント低下している。

(3) 入学者数
   入学者数は,1万1千人(男子9千人,女子2千人)で前年度より百人増加している。

(4) 教員数
   教員数は,本務者が4千5百人(男子4千3百人,女子2百人)で,前年度とほぼ同数となっている。また,兼務者は2千5百人(男子2千2百人,女子3百人)で,前年度とほぼ同数である。

表12   学校数,学生数等の推移(高等専門学校)
表12 学校数,学生数等の推移(高等専門学校)


4   大学・大学院・短期大学の通信教育 (表13)

(1) 学校数
   通信による教育を行う大学は35校(うち通信制の学部を置く大学31校,大学院を置く大学15校),短期大学は10校で,前年度より大学は3校増加(通信制の大学院を置く大学は1校増加)し,短期大学は同数となっている。

(2) 学生数
   学生数は大学23万5千人(男子9万8千人,女子13万6千人),大学院1万4千人(男子8千人,女子6千人),短期大学2万5千人(男子7千人,女子1万8千人)で,前年度より大学は9千人,大学院は3千人それぞれ増加し,短期大学は4百人減少している。
   1    正規の課程の学生数は大学19万1千人(男子7万8千人,女子11万3千人),大学院2千6百人(男子1千5百人,女子1千人),短期大学2万3千人(男子7千人,女子1万6千人)で,前年度より大学は6千人,大学院は8百人それぞれ増加し,短期大学は5百人減少している。
2    正規の課程の学生の関係学科構成比をみると,大学では「社会科学」が32.6パーセントで最も高く,次いで「教育」15.8パーセント,「人文科学」12.7パーセント等の順となっている。また,大学院修士課程では「社会科学」が20.1パーセントで最も高く,次いで「教育」13.3パーセント,「人文科学」9.9パーセントの順となっており,大学院博士課程では「人文科学」が15.4パーセントで最も高く,次いで「教育」11.5パーセントの順となっている。短期大学では「教育」が65.8パーセントで最も高く,次いで「社会」26パーセント等の順となっている。

(3) 入学者数(正規の課程)
   正規の課程の入学者数は大学1万3千人(男子6千人,女子7千人),大学院1千2百人(男子7百人,女子5百人),短期大学4千7百人(男子1千4百人,女子3千2百人)で,前年度より大学は4千人減少,大学院は百人増加,短期大学はほぼ同数となっている。

表13   学校数,学生数,入学者数及び教員数(本務者)の推移
(大学・大学院・短期大学[通信教育])
表13 学校数,学生数,入学者数及び教員数(本務者)の推移

-- 登録:平成21年以前 --