教科用図書検定調査審議会 令和2年度第8部会看護・福祉小委員会(第1回) 議事要旨

1.日時

令和2年9月18日(金曜日) 13時30分~18時10分

2.場所

中央合同庁舎第7号館東館(文部科学省庁舎)5階5F7会議室

3.議題

  1. 申請図書の審査 高等学校 福祉科 102-47,102-48
  2. その他

4.出席者

委員

奥山委員,金子委員,潮谷委員,清水委員,原田委員,和気委員,渡辺委員

文部科学省

岡村教科書調査官,堀内課長補佐 ほか

5.議事要旨

1.令和4年度から使用される教科用図書として検定申請のあった申請図書について,審議を行った。(なお,下記の教科書番号(検定合格した図書に付される番号)及び申請者名は,参考までに記載しているものであり,実際の審議の際は,申請者名が分からないようにした上で審議を行っている。)

【高等学校 福祉科 社会福祉基礎】

受理番号102-47(教科書番号701):(実教出版)
合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 86)
・15 ページの「平均寿命に対して,「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」つまり,医療や介護などに依存しないで自分の心身で生存できる平均期間を健康寿命という。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見7番)
・23 ページの「適切な医療,介護,生活支援・介護予防などの専門的サービスや支援が受けられる体制を整備する。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見10番)
・25 ページの「介護における自立は,心身の障害などによって社会生活上の課題を抱えている人々が自助によって生活を営むという意味だけでなく,自己選択・自己決定を行い,社会参加などを通じて自己実現をはかることも含まれている。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見11番)
・29 ページの「<6-7行目>住民(国民)をはじめ <8行目>住民(国民)等の連携・協働」について,検定意見を付すこととした。(検定意見12番)
・31 ページの「<18-19行目>共助とは,法律と行政責任にもとづく社会福祉,社会保障制度による支援・給付・サービスをいう。 <囲み>3自助,共助,公助とはどのようなものか」について,検定意見を付すこととした。(検定意見13番)
・38 ページの「現在の社会福祉施設の原型ともいえる。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見16番)
・41 ページの「ブレア首相は,社会主義的なアプローチでもサッチャー時代の市場原理主義でもない「第三の道」にもとづく新たな福祉国家のシステムを提案した。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見17番)
・45 ページの「<10-12行目>この他,サービスハウスなどのケアつき住宅も建設されており,在宅での生活を維持するための条件が整えられている。 <図1>」について,検定意見を付すこととした。(検定意見21番)
・51 ページの「宗教家・篤志家たちによる新たな慈善事業として…石井亮一による滝乃川学園(知的障害児施設),養老院なども設立された。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見22番)
・56 ページの「1945 年9 月には応急的な戦災孤児対策が,12月には生活困窮者対策が講じられ,これらが児童福祉法,生活保護法の制定につながっていった。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見25番)
・57 ページの「<20-22行目>社会保障制度に関する勧告は…明確にした。また社会保険,公的扶助,社会福祉,公衆衛生からなる <75 ページ16~18行目>社会保障制度に関する勧告がある。…社会保険,国家扶助(公的扶助),公衆衛生および医療,社会福祉」について,検定意見を付すこととした。(検定意見28番)
・61 ページの「2000年度の介護保険制度の開始は,社会福祉の改革の到達点といえる。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見31番)
・66 ページの「<12-13行目>福祉サービス利用援助事業や成年後見制度 <200 ページ9~10行目>日常生活自立支援事業と成年後見制度」について,検定意見を付すこととした。(検定意見38番)
・66 ページの「<囲み>市町村が福祉計画を策定して <67 ページ側注4>福祉計画」について,検定意見を付すこととした。(検定意見39番)
・79 ページの「2016年度末時点の委員数は,230,739人となっている」について,検定意見を付すこととした。(検定意見43番)
・92 ページの「特別児童扶養手当・障害児福祉手当の支給」について,検定意見を付すこととした。(検定意見51番)
・98 ページの「障害の社会モデルとは」について,検定意見を付すこととした。(検定意見55番)
・99 ページの「各要素の関係性 各要素の関係を表す矢印が両方向を向いている。これは障害を構成する原因と結果の関係が,単純な一方通行でないことを意味している。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見56番)
・104 ページの「これからも障害のある人々のニーズに合わせてこたえるべく」について,検定意見を付すこととした。(検定意見60番)
・104 ページの「市町村障害福祉計画の策定」について,検定意見を付すこととした。(検定意見61番)
・105 ページの「1949年 身体障害者福祉法の制定…傷痍軍人対策としての職業リハビリテーション」について,検定意見を付すこととした。(検定意見62番)
・122 ページの「2000年から介護保険制度が実施されている」について,検定意見を付すこととした。(検定意見69番)
・126 ページの「社会福祉分野の理念は,施設ケアからコミュニティケアへと変化している。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見70番)
・140 ページの「セーフティネットのイメージ」について,検定意見を付すこととした。(検定意見75番)
・176 ページの「個人に対するソーシャルワーク(ケースワーク) 個人に対するソーシャルワークは,ケースワークともいわれ」について,検定意見を付すこととした。(検定意見78番)
・184 ページの「<2行目>福祉専門職(184ページ3行目,4行目,185ページ12行目含む)<211ページ14行目>社会福祉専門職 <232ページ1行目>福祉にかかわる専門職」について,検定意見を付すこととした。(検定意見79番)
・204 ページの「ボランティアとは,社会的課題を解決するために…先駆的に取り組む(創造性・先駆性)活動である。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見84番)
・207 ページの「社会福祉協議会は,すべての都道府県と市町村に設置されており,市町村社会福祉協議会は」について,検定意見を付すこととした。(検定意見85番)
・調査意見29番については,検定意見としないこととした。
・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

【高等学校 福祉科 介護福祉基礎】

受理番号102-48(教科書番号702):(実教出版)
合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 83)
・10 ページの「自己実現のために求められるもの」について,検定意見を付すこととした。(検定意見7番)
・13 ページの「エイジズムという言葉が表すように,年齢による偏見や差別もある。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見8番)
・13 ページの「<16行目>養護者による虐待 <15ページ18行目>養護者(家族)」について,検定意見を付すこととした。(検定意見9番)
・52 ページの「医療従事者との連携は,介護従事者にとって,法令遵守の観点からも必要になる。喀痰吸引等の行為については,社会福祉士及び介護福祉士法の一部改正により,所定の研修を受け,医師や看護師との連携による安全確保がはかられているなど,一定の条件を満した場合に実施が認められるようになった。そのため,必要に応じて医師に確認するなど,医療従事者との連携が欠かせない。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見30番)
・53 ページの「リハビリテーションの専門職」について,検定意見を付すこととした。(検定意見31番)
・56 ページの「生活支援については,必ずしも専門的な知識や技術を要しないため」について,検定意見を付すこととした。(検定意見32番)
・57 ページの「<6-8行目>ボランティアの協力を得て,施設職員が専門性を発揮できる環境を整えることで,支援の質を向上させることができる。 <図2>全体」について,検定意見を付すこととした。(検定意見33番)
・80 ページの「<側注3>経口摂取ができない場合や経口摂取のみで必要な栄養を摂取することが難しい場合 <側注4>経口摂取ができない場合や経口摂取のみで必要な栄養を摂取することが難しい場合」について,検定意見を付すこととした。(検定意見47番)
・82 ページの「障害の判定は,児童相談所が行う。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見50番)
・89 ページの「観察した内容は,記録することで他者に伝えることができ,曖昧になることもない。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見54番)
・93 ページの<図2>「全体」について,検定意見を付すこととした。(検定意見56番)
・96 ページの<図2>「全体」について,検定意見を付すこととした。(検定意見58番)
・115 ページの「看護職員」について,検定意見を付すこととした。(検定意見66番)
・124 ページの「障害者支援サービスの実際 ねらい 障害者の就労支援について理解しよう」について,検定意見を付すこととした。(検定意見71番)
・126 ページの「科学的とは,だれが見ても明らかだということです。つまり介護を受ける利用者にも,支援の根拠を伝えることが求められています。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見73番)
・149 ページの「援助者に対して利用者への援助のあり方などに」について,検定意見を付すこととした。(検定意見77番)
・150 ページの「(図の間にある)パワーポジション」について,検定意見を付すこととした。(検定意見78番)
・調査意見68番については,検定意見としないこととした。
・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

(以上)


 

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