教科用図書検定調査審議会 平成21年度第4部会(第4回) 議事要旨

1.日時

平成21年10月15日(木曜日)10時00分~19時45分

2.場所

中央合同庁舎7号館東館6階 6F1特別会議室

3.議題

  1. 申請図書の審査(21-125、21-129、21-133、21-137、21-141、21-147)
  2. その他

4.出席者

委員

浅井委員、市村委員、大室委員、岡崎委員、神村委員、川窪委員、榊原委員、杉原委員、富岡委員、友国委員、根岸委員、南委員、横井委員

文部科学省

末澤主任教科書調査官、吉田主任教科書調査官、淺香教科書調査官、加藤(惠)教科書調査官、加茂川教科書調査官、川上教科書調査官、木部教科書調査官、高橋(直)教科書調査官、冨中教科書調査官、森教科書課長、早川教科書企画官、佐々木課長補佐 他

5.議事要旨

1.平成23年度から使用される教科用図書として検定申請のあった申請図書について、審議を行った。

【小学校 理科】

21-125:

    合否の判定を留保することとした。

  • 44頁の「たまごの中のメダカの育ち方」の2番目の写真説明について、この発生段階で「せぼね」と表現するのは適切ではないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 15頁のアメダスの説明について、無人観測所と書いてあるがアメダスは気象観測システムを指すので正しくないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 17頁の雨の種類について、梅雨は雨の種類ではなく期間を指すのでここに並べるのは適切でないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 57頁の「だから、一回に産む卵を多くしているのです」について、産卵数を自分でコントロールできるかのような表現であり正確ではないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 60頁の下囲みのカボチャについて、主たる記述と適切に関連付けて扱われていないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 69頁の「確実に虫の体に花粉をつける工夫やしかけ」という記述について、「工夫やしかけ」という表現は適切でないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 91頁の「中心風速17.2m以上」について、中心とするのは誤りであるという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 91頁の台風の目の説明について、無風とするのは正確ではないという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 91頁図中の予報円の「6日の10時」について、「6日の15時」であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 91頁図中の強風域と予報円、暴風域と暴風警戒域について、線種が同じであり児童が区別できないという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 91頁の「海の上での気象情報」について、現在進路予想のもとにするのは気象衛星や気象レーダーのデータであり正しくないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 10頁の「気象衛星「ひまわり6号」」について、「(MTSAT1)」は打ち上げに失敗しており「(MTSAT1-R)」が正しいという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 134頁の「もののとけ方」について、写真に説明がなく何を示しているかがわからないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 96頁の写真について、立てられている旗の説明がなく児童が理解できないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 110頁の「川はばは,せまい谷のようになっている。」について、文章表現がおかしいという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 110頁の「川原の石の様子」について、写真と「小さな丸い石やすなが多い。」の説明が矛盾しているという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 見開き1頁の「決め出して調べよう」について、「決めだして」という表現が何をいいたいのかわからないという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 95頁の「雨水の流れと地面の様子」について、雨の日に土の校庭で観察をした場合、校庭が凸凹になってしまう可能性があるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 106頁10行目の「流れる水の速さが2倍になると、運ぱんするはたらきはおよそ60ばいになるといわれています。」について、専門的過ぎるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

  21-129:

    合否の判定を留保することとした。

  • 75頁12~14行目の「手助けをしています」の記述について、不正確であるという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 82頁の上右図中「積乱雲」について、全体の様子が分からないという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 84、85頁の写真について、雲の西から東への動きが分からないという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 87頁の図について、「ここで水分が減る」とあるが何の水分が減るのか分からず不正確という意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 112頁の「ふつうの磁石」について、「ふつう」の意味するところが理解できないという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 114頁の観察結果の下右図について、電磁石の極性が誤っているという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 29頁のメダカの写真について、同頁の「メッセージ」中には「野生のメダカ」とあるのに対し、写真は野生のメダカとは異なる「ヒメダカ」のように見えるという意見があり、調査意見22の指摘事項にこの点についても含めるかたちで検定意見を付すこととした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

  21-133:

    合否の判定を留保することとした。

  • 29頁の7~11行目について、7行目の「メダカ」と10行目の「野生のメダカ」は食べ物とする生物が異なっているかのような文であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 39頁の3~4行目について、1つの花で1万2千から2万個は必ずあるためそれ程多くないという表現は正確ではないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 51頁の「荒川洪水記録ポール」に関する吹き出しについて、「水があふれてあの印まで水につかった」は事実と異なるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 76頁の「埼玉県寄居町荒川」の「かわはく」について、「川の流れと災害」を主に扱う施設ではないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 77頁の「川原に水をためておくところ」について、理由についての説明がないという意見があり、次回の会議で改めて検討することとした。
  • 16頁の「成長できなくなった」及びその左の写真について、相互の関係が不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 41頁の「種子を運ぶくふう」について、「くふう」は不適切であるという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 58頁の写真について、雲が西から東へ動いていることが分かりにくいという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 135頁の「ツツジの仲間は,おもに火山や高い山に多く見られる」について、「おもに」は不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 139頁の「まぼろしの石」について、「十勝石」を「まぼろしの石」と表現することは正しくないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 108頁の注意書きについて、「強すぎる電流」では具体性に欠けているという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 14頁の下囲みの「バイオディーゼル燃料としてガソリンなどの代わりに」については、不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

  21-137:

    合否の判定を留保することとした。

  • 上巻6頁の「うろこ雲」の写真について、「高積雲」ないし「ひつじ雲」であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 上巻6~7頁の雲の名称について、上巻6~7頁は俗称、上巻8頁は正式名称で記載されており表記の統一がとれていないという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 上巻38頁の9~11行目の記述及びその下の写真の説明文について、相互の関係が不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 上巻38頁の12~15行目の記述について、不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 上巻80頁17行目の「アサガオと同じように自家受粉します」について、不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 上巻80頁28~29行目の記述について、イネの品種の数が不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 上巻80頁15~16行目の「えい」に関する記述について、不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 調査意見34番について、例えば離島の小学校等では「水の中の小さな生物」の学習で海の生物も観察対象になる場合があり、池や小川についての観察をした上で「海の中の小さな生物」を資料的に掲載することは学習指導要領に照らしても許容できるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 上巻37頁の中右図に示されたネギの育て方について、通常の育て方ではないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 上巻42頁の「おす」と「めす」のメダカについて、説明がなく、絵を見せただけで両者の違いを判断できるようにするのは難しいという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 下巻66頁の実験2-3について、「おもりの重さ」の欄に「金属の玉」、「木の玉」、「ガラスの玉」は種類を比べており正しくなく、またおもりについても重さが示されている方が良いという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 下巻6頁の「まっすぐに流れているところ」の上下の写真について、違いが良くわからないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 上巻62頁の「子宮のかんきょう」、上巻61頁の「子宮の中のかんきょう」について、「かんきょう」の用法が適切ではないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

  21-141:

    合否の判定を留保することとした。

  • 132頁の「エナメル線(ホルマール銅線)」について、ホルマール銅線は説明がなく理解できないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 8頁左上について、4~5行目の「雲のようすが変わると,天気が変わる。」という記述が観察結果から導かれたまとめになっていないという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 55頁の「めばなの集まり」の写真について、めばなについて説明がなく理解できないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 57頁の「ジャガイモのいもを発芽させる」について、「発芽」という言葉は適切ではないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 17頁の下囲みについて、日本列島の衛星画像に「天気のようす」という説明が付いているように見え誤解のおそれがあるという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

  21-147:

    合否の判定を留保することとした。

  • 93頁の「うろこ雲→次の日雨になることがある」について、写真との対応も含め不正確という意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 裏見返のジャガイモの「芽の出る部分」の引出線について、「芽」を指しており、正しくないという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • 33頁の「20~22頁」について、20~22頁の記述は発芽に関するものであり参照する頁が違うという指摘があり、検定意見を付すこととした。
  • 98~100頁の「土」と「すな」に関する記述について、土はすなとどろをあわせたものと一般的に理解されているので併記するのは不適切であるという意見があり、検定意見を付すこととした(この指摘に関連して21-125の検定意見141番、21-129の検定意見56番、21-133の検定意見64番、21-141の検定意見41番も同様)
  • 90頁下のダムの写真について、この囲みでデータが示されている台風と関係がないという意見があり、検定意見を付すこととした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

  なお、第3回において、改めて検討するとしていた事項については、下記のとおりとすることとした。

21-102:

  • 56頁の「ヘチマ」については、検定意見を付すこととした。
  • 106頁の月の記録例については、検定意見を付すこととした。
  • 140頁の下囲みについては、検定意見を付すこととした。
  • 148頁の写真の「落ち葉の中で」については、検定意見を付すこととした。

  21-106:

  • 上巻75頁の「X線」については、検定意見を付すこととした。

  21-110:

  • 31頁の図の足首の部分については、検定意見を付すこととした。
  • 39頁の検流計の「KN」については、検定意見を付すこととした。
  • 54頁の「サクラの実」の図については、検定意見を付すこととした。
  • 69頁の日付の下の「旧」については、検定意見を付すこととした。
  • 115頁の熱の伝わり方の図については、検定意見を付すこととした。

  21-114:

  • 118頁の「実験2」の結果については、検定意見を付すこととした。
  • 155頁の「海王星」の表面については、検定意見を付すこととした。

  21-118:

  • 40頁の写真(サッカーボールのマーク)については、検定意見を付すこととした。

  21-124:

  • 35頁の「マジックテープ」については、検定意見を付すこととした。(21-114の15頁、21-118の36頁も同様とした)

また、教科書調査官から第3回で審査した申請図書のうち、以下の事項について申し出があり承認された。

  21-102:

  • 調査意見書46番について、再検討の結果、説明のないことが学習の支障になるとまではいえないことから、検定意見としないこととした。
  • 調査意見書143番について、再検討の結果、適用する「検定基準」をより適切なものに変更して検定意見とすることとした。

  21-110:

  • 46頁の「切りかえスイッチを「光電池-豆電球」のほうにする」について、再検討の結果、図と対応していないことから、検定意見を付すこととした。

(以上)

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