教科用図書検定調査審議会 平成28年度第1部会国語小委員会(第4回) 議事要旨

1.日時

平成28年10月21日(金曜日) 10時30分~18時00分

2.場所

中央合同庁舎第7号館東館(文部科学省庁舎)15階 15F1会議室

3.議題

  1. 申請図書の審査について 高等学校 現代文B,古典B
  2. その他

4.出席者

委員

飯田委員,大池委員,小方委員,小野委員,菅委員,寺島委員,橋本委員,湯浅委員

文部科学省

加藤主任教科書調査官,小原教科書調査官,林教科書調査官,舟見教科書調査官,今田教科書調査官,高橋課長補佐 ほか

5.議事要旨

 1.平成30年度から使用される教科用図書として検定申請のあった申請図書について,審議を行った。(なお,下記の教科書番号(検定合格した図書に付される番号)及び申請者名は,参考までに記載しているものであり,実際の審議の際は,申請者名が分からないようにした上で審議を行っている。)

【高等学校 現代文B】

 28-71(教科書番号341):(桐原書店)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 5)
    ・402ページの「まだSheの翻訳語である「彼女」という言葉が成立していないからである。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見3番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

 28-97(教科書番号323):(三省堂)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 9)
    ・215ページの「何もない空白に、細密な描写以上の豊かなイマジネーションを見立てていく」について,検定意見を付すこととした。(検定意見3番)
    ・227ページの「電子ボルト イオンや素粒子などのエネルギーを表す単位。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見4番)
    ・233ページの「バイオメトリックス認証 指紋や眼球の奥の虹彩、」について,検定意見を付すこととした。(検定意見7番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-98(教科書番号324):(三省堂)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 7)
    ・190ページの「何もない空白に、細密な描写以上の豊かなイマジネーションを見立てていく」について,検定意見を付すこととした。(検定意見3番)
    ・230ページの「バイオメトリックス認証 指紋や眼球の奥の虹彩、」について,検定意見を付すこととした。(検定意見5番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-99(教科書番号325):(三省堂)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 6)
    ・89ページの「つまり、昔は「憎む⇔思う」というものの見方をしていたのですが、…「思う」の中から「愛する」という感情が分離されたわけです。これはざっと一九世紀以降のこととみられます。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見2番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

 28-107(教科書番号337):(筑摩書房)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 12)
    ・36ページの「珈琲店 …[ドイツ語]caf[e+’]」について,検定意見を付すこととした。(検定意見1番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

 28-108(教科書番号338):(筑摩書房)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 6)
    ・135ページの「男性形・女性形 フランス語などで,名詞を文法的に男性・女性で区別する分類のこと。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見1番)
    ・377ページの「珈琲店 …[ドイツ語]caf[e+’]」について,検定意見を付すこととした。(検定意見5番)
    ・403ページの「小説として最も早い言文一致の試みは,一八八七年に二葉亭四迷が発表した「浮雲」だった。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見6番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

【高等学校 古典B】

 28-5(教科書番号354/355):(桐原書店)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 19)
    ・69ページの「平安時代後期、貴族階級が衰退してくると、藤原氏の過去の栄光を懐古し、一方で摂関政治を批判するという立場の新しい文学形態が生まれた。」について、検定意見を付すこととした。(検定意見2番)
    ・115ページの「奈良・平安・鎌倉の各時代を代表する「万葉集」「古今和歌集」「新古今和歌集」の三つを合わせ、〈三大歌集〉と呼ぶ。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見8番)
    ・123ページの「連句は、前の句に付けて、そのもう一つ前の句から離れるのが原則である。それぞれの句について、付き方・離れ方を検討してみよう。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見9番)
    ・140ページの「マル3 受身 「…に…る」の形で受身の対象が示される。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見10番)
    ・145ページの「序詞は,自然の描写によって心中の思いを伝える表現方法であるといえる。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見12番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-8(教科書番号333/334):(三省堂)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 15)
    ・89ページの「(平安時代の文学―女性と仮名)男性が専ら公的な文書に使われる漢字で表記していたのに対して、」について,検定意見を付すこととした。(検定意見4番)
    ・98ページの「和歌年表」について,検定意見を付すこととした。(検定意見5番)
    ・252 ページの「(古典文学史年表)一二一三 建保元 説 発心集」について,検定意見を付すこととした。(検定意見10番)
    ・253ページの「(古典文学史年表)一二一九 承久元 評 毎月抄」について,検定意見を付すこととした。(検定意見12番)
    その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-9(教科書番号335):(三省堂)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 12)
    ・100ページの「和歌年表」について,検定意見を付すこととした。(検定意見3番)
    ・153ページの「(平安時代の文学―女性と仮名)男性が専ら公的な文書に使われる漢字で表記していたのに対して、」について,検定意見を付すこととした。(検定意見6番)
    ・359ページの「(古典文学史年表)一二一九 承久元 評 毎月抄」について,検定意見を付すこととした。(検定意見12番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-51(教科書番号348/349):(筑摩書房)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 15)
    ・264ページの「(上代のことば)しかし,この時代には,日本語を日本語として表記するための仮名がまだなかった。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見4番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
(以上)

お問合せ先

初等中等教育局教科書課