教科用図書検定調査審議会 平成28年度第1部会国語小委員会(第3回) 議事要旨

1.日時

平成28年10月7日(金曜日) 10時30分~18時00分

2.場所

中央合同庁舎第7号館東館(文部科学省庁舎)3階 3F2会議室

3.議題

  1. 教科書検定の改善について
  2. 申請図書の審査について 高等学校 現代文B,古典B
  3. その他

4.出席者

委員

飯田委員,大池委員,小方委員,小野委員,菅委員,寺島委員,新飯田委員,橋本委員,湯浅委員

文部科学省

加藤主任教科書調査官,小原教科書調査官,林教科書調査官,舟見教科書調査官,今田教科書調査官,村尾企画官,高橋課長補佐,教育課程課小林課長補佐 ほか

5.議事要旨

1.平成28年9月8日に審議要請された「教科書検定の改善について」に係る審議を行った。本議,事の要旨については,別紙(平成28年11月28日開催の総括部会配布資料「教科用図書検定調査審議会 各部会での主な意見」中の第1部会)をもって代える。
2.平成30年度から使用される教科用図書として検定申請のあった申請図書について,審議を行った。(なお,下記の教科書番号(検定合格した図書に付される番号)及び申請者名は,参考までに記載しているものであり,実際の審議の際は,申請者名が分からないようにした上で審議を行っている。)
3.その他

【高等学校 現代文B】

 28-68(教科書番号333):(数研出版)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 5)
    ・21ページの「小説の「…」」について,検定意見を付すこととした。(検定意見1番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-69(教科書番号334):(数研出版)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 6)
    ・調査意見1番については,審査の結果,意見としないこととした。
    ・20ページの「サグラダファミリア スペインの建築家ガウディ(一八五二~一九二六)が建てた、バルセロナ市内の大聖堂。現在も未完成。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見1番)
    ・68ページの「言葉には、個別のもの・ことを表す言葉や、それらをまとめたグループを表す言葉がある。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見2番)
    ・106ページの「『ジョン万次郎漂流記』で,一九三七年直木賞を受賞。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見3番)
    ・110ページの「病気や戦争、自殺などのために短命であった作家が多い近代において、鱒二は例外的ともいえるほど長寿の小説家であり、」について,検定意見を付すこととした。(検定意見4番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-77(教科書番号326):(教育出版)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 14)
    ・154ページの「シシフォスの神話 …神を欺いた罪により,」について,検定意見を付すこととした。(検定意見2番)
    ・154ページの「シシフォスの神話 …地獄で大石を山頂まで押し上げるという永遠の苦業を課せられた。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見3番)
    ・252ページの「(予習2)この手紙には,どのような形式が用いられているか考える。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見4番)
    ・464ページの「駆逐艦 魚雷や爆雷を搭載する小型で快速の軍艦。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見10番)
    ・478ページの「『小説神髄』を読み、その理論に従って近代小説を完成させたのが、二葉亭四迷である。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見11番)
    ・478ページの「四迷は文語体を排して、口語によって『浮雲』を書きあげた。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見12番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

 28-78(教科書番号327):(教育出版)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 20)
    ・15ページの「イデー idee(ドイツ語)」について、検定意見を付すこととした。(検定意見2番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

 28-79(教科書番号328):(教育出版)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 13)
    ・11ページの「言葉ぎれを持ち寄れば」について,検定意見を付すこととした。(検定意見2番)
    ・調査意見8番について,指摘箇所及び指摘事由を変更することとした。(検定意見9番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

 28-90(教科書番号321):(東京書籍)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 9)
    ・287ページの「しかし、日本語の表記に句読点が使われるようになったのは近代以降で,それ以前の日本語に句読点はなかった。それでも意味が通じたのは,文章を部分だけで読むのではなく,文脈の中で読んでいたからであろう。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見3番)
    ・305ページの「近鉄 …松阪(まつざか)市」について,検定意見を付すこととした。(検定意見4番)
    ・その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

 28-91(教科書番号322):(東京書籍)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 3)
    また,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

【高等学校 古典B】

 28-18(教科書番号339/340):(大修館書店)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 10)
    また,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-19:(教科書番号341):(大修館書店)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 8)
    また,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-20(教科書番号342):(大修館書店)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 5)
    ・13ページの「図(年表)中の「御伽草子」」について,検定意見を付すこととした。(検定意見2番)
    ・18-19ページの「「百鬼夜行絵巻」は,いろいろな器物が行列するさまを描いている。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見3番)
    ・90ページの「『古今和歌集』から『新古今和歌集』までの勅撰集から藤原定家が選りすぐった『百人一首』」について,検定意見を付すこととした。(検定意見4番)
    その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-36(教科書番号329):(東京書籍)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 3)
    また,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-37(教科書番号330):(東京書籍)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 4)
    また,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-38(教科書番号331/332):(東京書籍)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 6)
    また,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
   
 28-43(教科書番号343/344):(数研出版)
    合否の判定を留保することとした。(検定意見箇所数合計 14)
    ・上巻10ページの「(ズームアップ説話文学)説話は,さまざまな教訓的考え方や処世術,倫理観や宗教観を伝えるため,時に話の面白さにひかれてまとめられた文章で,(下3-5「また、もともと説話であったものが、教訓的部分よりも話の興味深さがクローズアップされて他の文学に影響を与えることも少なくない。」も同。)」について,検定意見を付すこととした。(検定意見1番)
    ・上巻102-103ページの「(ズームアップ和歌にまつわる常識)勅撰和歌集…天皇の勅命により国家事業として編まれる歌集である。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見8番)
    ・上巻103ページの「(ズームアップ和歌にまつわる常識)私撰和歌集…個人の手によって多くの歌人の作品を集めて編纂する歌集もある。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見9番)
    ・上巻103ページの「(ズームアップ和歌にまつわる常識)歌の主語 近代短歌の場合,暗黙の了解で歌の主語は作者である私であることが多い。」について,検定意見を付すこととした。(検定意見10番)
    その他の箇所については,調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
(以上)


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初等中等教育局教科書課