教科用図書検定調査審議会 平成21年度第1部会(第2回) 議事要旨

1.日時

平成21年10月2日(金曜日) 13時00分~18時00分

2.場所

中央合同庁舎7号館東館(文部科学省庁舎)5階 5F1会議室

3.議題

  1. 申請図書の審査(20-6、20-7、21-2、21-17、21-22、21-23、21-27)
  2. その他

4.出席者

委員

飯田委員、田中委員、寺島委員、橋本委員、長谷川委員、濱口委員、松村委員、湯浅委員

文部科学省

小原教科書調査官、加藤(幸)教科書調査官、田中(大)教科書調査官、林教科書調査官、山下教科書調査官、森教科書課長、早川教科書企画官、佐々木課長補佐 他

5.議事要旨

1.平成23年度から使用される教科用図書として検定申請のあった申請図書について、審議を行った。

【高等学校 国語】

20-6:

 合否の判定を留保することとした。

  • 139頁に登場する坪内稔典の俳人としての名は「ねんてん」であり、「としのり」とする記述は誤りであるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 274頁(脚注)において、藤原敏行を「書家」としているのは不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 275頁(脚注)の式子内親王の生年を「?」とするのは不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 305頁(脚注)において、王維を「宮廷詩人」とするのは不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 332頁にある「主語になれる」「主語になれない」「述語になれる」等の用語は単語の分類として不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 349頁にある「陽明学の盛行」は、年代に照らして記載位置が不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

20-7:

合否の判定を留保することとした。

  • 上巻219頁(脚注)の「アニ …反語の形」という説明は、不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 下巻19頁にある「「阿蘇の史」関連地図」は、図のキャプションとして、理解し難い表現であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 下巻82頁(脚注)の式子内親王の生年を「?」とするのは不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 下巻83頁にある『梁塵秘抄』の中の作品を「作者が明らかな和歌もある」と説明するのは不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 下巻83頁にある「雨も風も吹かぬに出ずは」の「出」にはルビがなく表記の基準によっていないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。    
  • 下巻104頁(脚注)に「「之」は、語調を整える助字。」とあるが、この解釈と読み下し文が相互に矛盾しているという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

表紙については、いずれの申請図書についても検定意見を付さないこととした。

【小学校 国語】

21-2:

 合否の判定を留保することとした。

  • 1巻95頁5行目の「にひきは、」の書き出しの位置が一字下がっていないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 1巻128頁2行目に「かかに見せよう」という口語訳があるが、このままでは児童には意味がよくわからないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

21-17:

  合否の判定を留保することとした。

  • 4巻19頁の「かん字のれんしゅう」の事例に、ひらがなの「みずうみ」「ぬま」があるのは矛盾しているという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

21-22:

  合否の判定を留保することとした。

  • 1巻97頁の「のばすしるし」の事例に、「おにいさん」「すうじ」があると、児童が長音表記について誤解するおそれがあるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

21-23:

  合否の判定を留保することとした。

  • 4巻26頁に「くるくる」を「ふつう、ひらがなで書きます」とする記述は、不正確であるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

21-27:

 合否の判定を留保することとした。

  • 3巻56頁では、作文の構成を鯛焼きにたとえているが、はじめを「あたま」、おわりを「しっぽ」としているのに対して、中を「あんこ」とするのは理解し難いという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 4巻48頁のアとイの文に対して、「述語がちがっているね」という発言は述語について誤解するおそれがあるという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • 4巻77頁の「一つのことばの中でとくに高く、または強く発音するところを『アクセント』といいます。」という説明は正しくないという意見があり、次の審議会で改めて検討することとした。
  • その他の箇所については、調査意見をそのまま検定意見とすることとした。

 表紙については、いずれの申請図書についても検定意見を付さないこととした。

 また、会議後に検定意見について検討の必要が生じた場合は、教科書調査官の案について部会長が確認し、決定することとした。

 これに関連し、下記の箇所については、11月17日に部会長に内容を確認した結果、必要な修正等を行うこととした。

21-22

  • 4巻15頁の「ももたろう」を紹介するために掲載された絵本の図版の「岩波書店」について、特定の営利企業の宣伝になるおそれがあることから、検定意見を付すこととした。

21-23

  • 調査意見3、4番について、より適切な検定基準を適用するため、指摘事由を変更することとした。
  • 2巻150頁の「ろくべえまってろよ」の図中の「文研出版」について、特定の営利企業の宣伝になるおそれがあることから検定意見を付すこととした。(検定意見1、7、11、13番を追加)

21-27

  • 調査意見16番について、より適切な検定基準を適用するため、指摘事由を変更することとした。

(以上)

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初等中等教育局長教科書課

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