令和8年9月2日(水曜日)10時00分~12時00分
Web会議方式
梅林委員、海老委員、太田委員、小畑委員、金子委員、上村委員、川端委員、澤田委員、渋谷委員、田邊委員、椿委員、出村委員、永野委員、安良岡委員、山家委員、吉田委員、吉村委員
茂里初等中等教育局長、黄地大臣官房審議官(初等中等教育局担当)、後藤教科書課長、山本教科書企画官ほか
【椿会長】 それでは、所定の時刻となりましたので、ただいまから教科用図書検定調査審議会総括部会第2回となりますけれども、開会したいと思います。本日は御多用の中、御出席いただきまして、どうもありがとうございます。
本日の会議はオンラインで開催しておりまして、教科用図書検定調査審議会の会議等の公開について、第1に基づき公開することになります。一般の方及び報道関係者の傍聴はオンラインでの傍聴をお願いしております。
それでは、まず、事務局から連絡事項等をお願いいたします。
【山本教科書企画官】 事務局でございます。おはようございます。初めに前回の会議以降、事務局に人事異動がございましたので、御紹介をさせていただきます。
8月6日付で、初等中等教育局長に茂里毅、それから、大臣官房審議官初等中等教育局担当に黄地吉隆が着任してございます。
それでは、初等中等教育局長の茂里より一言御挨拶させていただきます。
【茂里初等中等教育局長】 おはようございます。御紹介いただきました、8月6日付で初中局長を拝命いたしました茂里でございます。一言だけ、会議に先立ちまして、御挨拶させていただければと思います。
日々の御議論、本当に誠にありがとうございます。今、文科省では大きな変化が起きようとしています。一つは学習指導要領の改訂でございます。また、それに伴いまして、教員の養成課程、これも抜本的に見直すという、そういう作業が行われております。そして何よりも今日御審議いただきます教科用図書、まさにデジタル教科書、これは今さらながら釈迦に説法になりますけども、GIGAスクール構想の中で進めてきているテーマでございます。GIGAスクール構想、これまでも幾つかの段階を経て、ここに至ってございます。まず、最初に、1人1台の端末を配って、それを授業に活用するという段階、そして今は教科書がデジタルになってくる。まさに紙かデジタルかではなく、紙もデジタルもという中で、学校現場でそれを活用していただくという、そういう段階になっているのかなと思ってございます。
その段階を導いていただくためにデジタル教科書がどうあるべきか、また、その検定についてどうあるべきか、そういった御議論をいただくことになろうかと思っておりますし、それが次のフェーズにつながる一つの大きなきっかけになろうと思っています。次のフェーズというのは来てみないと分かりませんけども、教育データをどう活用していくかというようなフェーズになっていくのかなと思ってございます。
今、概算要求でございますけども、文科省としても、AIというキーワードの下、かなりチャレンジングな予算要求をしてございます。そういったことを踏まえながら、しっかりとGIGAスクール構想を進めてまいりたいと思いますので、先生方におかれましては、忌憚のない御意見をいただきながら、それをしっかり我々としては受け止めまして、政策に反映していきたいと思います。
本日はどうかよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
【椿会長】 御挨拶ありがとうございました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
続いて、事務局から会議運営についての留意事項の説明をお願いいたします。
【山本教科書企画官】 本会議はZoomによるWeb会議方式で開催しております。御発言の際は挙手ボタンを押していただき、ミュートを解除してから御発言をお願いいたします。また、発言が終わりましたら、再度ミュートにしていただくようお願いいたします。
次に、配付資料の確認をさせていただきます。本日配付資料は、議事次第に記載のとおり、資料1から4までと、参考資料が1から4となってございます。資料に不足等ございましたら事務局までお申しつけください。
事務局からの御案内は以上でございます。
【椿会長】 それでは、早速議事に入らせていただきます。教科書検定の改善についてということにつきまして、事務局から説明よろしくお願い申し上げます。
【山本教科書企画官】 改めまして、教科書企画官を拝命しております山本と申します。資料に沿って教科書検定の改善に関する方向性について、御説明させていただきたいと思います。
まず、冒頭、この検定の関係を説明する前に、おさらいとして参考資料1を御覧いただきたいと思います。6月に関係の法律が国会においてお認めいただいた後、細かい制度設計に関わるところを様々な会議体を立ち上げておりまして、そこで並行して議論を進めているところでございます。今、表示させていただいている表の丸2番のところで、発行・採択、使用の考え方として、今デジタルな形態を含む教科書の発行・採択等の推進に関する検討会議を開催してございます。こちらにおける議論につきまして、秋口頃までに大臣指針として策定するべく今、作業を進めているところでございます。
また、本日の検定の会議は丸3の部分に当たるところでございまして、教科書検定調査会において、検定をどう考えていくのかについて議論をしているところでございます。
それから、デジタル部分を端末でどう表示させていくのかについては、丸4番のところですけれども、デジタルな形態を含む教科書の標準仕様ということで、こちらも並行して議論を進めているところでございます。
また、丸6番のところですが、学習に困難を抱えているお子様にとってのデジタル教科書をどのような標準規格でやっていくのかについても、こちらも別の会議体で議論を進めるところでございまして、これら様々な制度設計に関わる議論が並行して行われながら、秋口ないし今年度末を見据えて、全ての議論が合流していくということで今、動いてございます。
本日は丸3番の部分を議論させていただく会議でございます。
資料1-1を御覧ください。デジタルな形態を含む新たな教科書に対応した検定審査についてということでございます。まず、基本的な考え方でございますけれども、制度改正によってデジタルな形態を教科書に含むこととなった場合でありましても、学習指導要領に基づいて指導するための主たる教材としての教科書の役割というものは変わるものではございません。こうしたことから、動画音声等のデジタルコンテンツも現行の検定基準に照らして扱われる内容が適切であるかを審査すること、これが前提になります。これを確認しつつ、デジタルコンテンツの性質を踏まえ、新たに追加すべき観点というのを検討するということで基本的な考え方を整理してございます。
教科書として適切なデジタルコンテンツの内容というのは、では、どういったものかでございますけれども、現行の教科書検定基準の要件に加えまして、以下3つの観点で見ていくこととしてはどうかということでございます。1つ目は学習指導要領を踏まえまして、教科の本質的理解の獲得に資するものであるかということ。それから2つ目、学習における活用目的、活用方法が明確であるかということ。それから3つ目として、限られた授業時数の中で学習活動を行うことが想定されているものであるかどうかということでございます。こういった定性的な観点でありますと、具体的に教科書として扱い得るデジタルコンテンツはどういったものなのかというのはなかなか想像しにくい部分もあろうかなと思いますが、その下に、例えばということでこういったものは教科書への掲載が可能なものとして整理できるのではないかということで、事務局として整理させていただいている部分でございます。こちらは現行の教科書においても、QRコード、かなり既にたくさんついておりまして、そこから遷移して見られる動画を事務局のほうで全て見てみた中で整理してみた結果でございます。
例えば、算数数学において、図形やグラフを変化させる操作によって試行錯誤しながら視覚的に学ぶことができるシミュレーションみたいなものでありますとか、それから理科であれば実験や観察を安全かつ効果的に実施することに資する器具の使用方法や手順を解決する動画、それから音楽の楽器の奏法であるとか、美術や技術など材料や用具の扱い方など技能の習得に資する動画でありますとか、また、外国語であれば発音を繰り返し聞くことができ、聞くことや話すことなどの資質能力の育成に資するようなもの、こういったものが考えられるかと思います。
もう少し、資料1-2も御覧いただきたいと思いますけれども、資料1-2の2ページ目から3ページ目にかけまして、こちらが今、資料1-1で説明させていただいているものより具体に書いてあるわけでございますけれども、2ページ目には今申し上げたような教科書として扱い得るデジタルコンテンツの例、主なものということで書かせていただいているところです。それから、資料3ページ目のほうに参りますと、逆に今QRコードとして、QRコードで教科書に掲載されている中で、なかなかこれは今後の教科書としての掲載というのは難しいかもしれないなと思うようなものについても例示的にお示しさせていただいているところがこちらでございます。
幾つか申し上げますと、例えば、国語や道徳において、題材の種類や狙いを踏まえることなく、文章を単に音読した音声データを授業における活用が想定されないものまで含めて全編にわたって掲載するようなものでありますとか、それから2つ下の点、理解を深めるための類題の域を超えた反復練習のための大量の練習問題、入学試験や資格試験を掲載しているようなもの。それから、その次に、生物や物質等の情報を網羅的に掲載した図鑑データそのものを掲載してしまっているようなもの。それからその次、娯楽の要素が多く含まれたゲームや漫画を掲載するようなもの。それから一番最後のポツですけれども、文字や静止図画で記述している内容を教師に代わって単に説明する講義動画、解説動画など、授業における活用を想定したものではなく、講義自体そのものを代替してしまうようなもの。こういったものについては、もちろん教材として活用し得る部分はあろうかと思いますけれども、教科書として掲載して扱っていくデジタルコンテンツとしては、なかなか難しい部分もあろうかなというところで例示させていただいているところでございます。
資料1-1にお戻りください。続いて、教科書に掲載可能なデジタルコンテンツの機能というのはどういうものがあるかについてでございます。よく動画、音声、シミュレーション、プログラミングなどが例示されているところでございますけれども、技術の著しい進展の中、多様なコンテンツや機能を教科書に搭載するということも考え得ると思います。そういった観点で、教科書として掲載可能なものとしてどう考えるかでございますが、児童生徒の入力や操作に対して出力される結果の適切さ、正確さを教科書発行者が確実に説明することができ、検定審査において、これを確認できるものに限定することとしてはどうかというように整理してございます。その中で特にAI、よく話題になりますけれども、AIの教科書そのものへの搭載の可能性について、部会の中でもたくさん御議論がありました。これについては、今後の技術の進展を踏まえるとともに、当面、以下のような観点について整理が必要ではないかとしてございます。教科書へのAI搭載の必要性、それからAI自体の性能や信頼性、出力結果の適切さ、正確さを担保する方法、教科書検定の意義、役割との関係の整理、それから仮に教科書検定を行うという場合、その検定においてどのような基準、方法、体制で審査を行えるかなど、当面まずはこのような観点について、整理が必要ではないかとしてございます。
それから、教科書としての掲載の在り方でございます。教科書として掲載可能なデジタルコンテンツ等は、教科書発行者の責任において、編修・管理できるコンテンツに限定いたしまして、例えば外部Webサイトや教科書外の教材へのリンクは、教科書としては認めないこととしてはどうかというところでございます。それから、学習指導要領に示す内容は、文字及び静止図画で不足なく取り上げることといたしまして、その上で動画等のデジタルコンテンツは、文字及び静止図画による内容と密接な関連を有するものであることを要件としてはどうかとしてございます。
2ページ目です。続いて、デジタルの機能の審査方法でございます。例えば音声読み上げ、文字の拡大、縮小など、教科書の記述の内容そのものの変更を伴わない機能につきましては、検定においては当該教科書に搭載している機能の一覧を提出させるなど、機能の有無や目的の確認にとどめまして、それが実際に作動するかどうかという動作確認そのものについては、検定としては行わないこととしてはどうかとしてございます。
続いて、動画・音声の内容に関わる審査方法でございます。まず、動画についてでございますが、もとより内容について、客観的に明白な誤りがないかでありますとか、発達段階を踏まえて当該動画を活用した学習の狙いの達成に支障がないかという内容面での確認というのは当然前提としつつ、この資料にございますように、動画は再生に要する時間が決まっております。そういった中で現行の二次元コード先には、教科書の内容には必ずしもそぐわないようなものも含めまして、多種多様な動画が大量に掲載されている、そういった現状などを踏まえまして、動画の総量の上限を定めることとしてはどうかとしてございます。その際、上限を定めるといいましても、教科の特性、あるいは子供たちの発達段階等に鑑みまして、必ずしも一律に上限を定めることもどうかということもございまして、例えば以下のような教科の特性等を踏まえまして、種目ごとに上限の時間数を定めることとしてはどうかとしてございます。まず、技能の習得に当たって、動画の活用が特に有効と考えられる教科、主に実技系の教科を想定してございます。それから、観察、実験を通して学ぶことが重要である教科、理科を想定しております。それから、言語活動の充実に向けて、動画の活用が効果的と考えられる教科、これは外国語を具体的には想定しています。それから、これら以外の教科として、例えば国語とか社会とか道徳とか、算数・数学とかこういった教科でございます。これら教科特性等を鑑みまして、動画総量の上限というのを段階的に設定してみるということとしてはどうかとしているところでございます。
それから、音声でございます。音声につきましては、特に外国語の発音の関係でございますけども、外国語における音声の正確性及び表現については、申請時に当該教科書に掲載する外国語音声に関する方針の提出を求めた上で、これは動画と同様に音声に客観的に明白な誤りがないかどうか、発達段階を踏まえ、当該音声を活用した学習の狙いの達成に支障がないかどうか。音声表現はその外国語として通用するものであるかどうかということを要件としてはどうかということでございます。
それから、デジタル部分を含む教科書の構成でございます。真ん中の左下のところです。デジタル部分につきましても、ページ番号を振って区切ることを要件としてはどうかとしております。こちら、ページで授業の中で今扱っている場所を特定できるということが、先生方にとっても、子供たちにとっても、どこを扱っているかというのはすぐ分かりますので、こういった便宜性からもページ番号で区切った構成とすることを求めてはどうかというところでございます。
それから、紙とデジタルを組み合わせたハイブリッドな形態の教科書の場合の話でございますが、今回の制度改正の趣旨が、デジタルのよさを生かした構成にすることによって分かりやすい教科書をつくるという、こういう制度改正の趣旨に鑑みれば、紙とデジタルの役割分担の下で使い分ける構成というのが望ましくありまして、紙とデジタルに全く同一の文章等を重複して掲載することについては、真に必要な場合に限定して認めることとしてはどうかとしてございます。
続きまして、その右側、訂正申請でございます。訂正申請については、現在の紙の教科書でも随時申請が可能でありまして、それは今後デジタルが含まれることになっても変わらないわけでありますけれども、今の紙の教科書の場合は、訂正を反映する時期というのが、どうしても印刷、製本が必要な関係上、年度をまたぐところまで待つ必要がございました。他方、デジタルについては、そのプロセスが必要ありませんので、技術的には随時訂正を反映することが可能になります。そうしたことから、できるだけ子供たちに最新の情報を届けるという意味におきましても、できるだけ随時反映していくことが望ましいかと思いますけれども、まず、誤記、誤植等の軽微な訂正につきましては、文部科学省の承認を得次第、随時反映していくということを前提とした上で、その下のポツですけども、統計資料の更新など学習内容に影響のある、内容のある訂正につきましては、単元の途中で頻繁に教科書情報が更新されてしまいますと、教える側の先生にとりましても、学ぶ側の子供たちにとりましても、学習に支障が生じ得る可能性に鑑みまして、例えば、長期休暇中の時間等、学習上支障がない時期に限って修正の反映をするということとしてはどうかとしてございます。
それから審査体制でございます。デジタルコンテンツに特化して確認を行う専門委員を追加し委嘱するなど、審議会の体制を充実することとしてはどうかと思います。
以上が教科書に含まれてくるデジタルの部分の検定をどう考えていくかでございますが、その他、四角2として、この機会に教科書検定の観点で、発行者にこういったことを提案したいということで、2点ほど書かせていただいてございます。誤記、誤植など欠陥を減少させるための編集・校正体制の在り方ですけれども、今も検定済みの教科書、かなり誤記、誤植を含めた訂正申請というのは年中行われているところでございます。検定済みの教科書の正確性を担保するため、検定後、採択、供給の間も発行者の編修・校正体制を明確化することとしてはどうかということと、発行者に対して、デジタルツールの活用を含む効果的な著作編修の方法等を取り入れることを促してはどうかということも今回併せて提案できればと考えているところでございます。
以上が教科書検定の改善に関する方向性として、デジタルな形態の部分をどう考えていくのかについての、事務局として、現時点で考え得る案を御説明させていただいたところでございます。
これにつきましては、これまで検定審の1から10の部会、教科ごとの部会においても、様々御議論をいただいてまいりました。そういった各部会における主な御意見についても今回御紹介させていただきたいと思っております。資料2-1にお示ししてございますが、たくさんありますので、ポイントになりそうなところだけ取り上げて、読み上げさせていただきたいと思います。
まず、文字や図画以外のデジタルコンテンツの審査方法ということで、教科書として適切なデジタルコンテンツというのをどういうふうに考えているかでございますが、まず、1つ目のポツ、現状として教科書にはたくさんの二次元コードがあるが、その全部をなかなか使いこなせておらず、制限することについては賛成ですという御意見。それから次のポツ、教科書は教科の本質的理解の獲得に資するものに限定し、関連する多様な情報は教材として整理していく方向は理解できるという御意見。2つ下、教科書としてのデジタルコンテンツは授業の中で具体的に活用されることを前提するものであり、それ以外のコンテンツは補助的とする考え方はよく理解できるという御意見。2つ下、デジタルコンテンツは体感的、直感的に学ぶことができ、技能面の習得には非常に有効である。一方で、自分自身で活動する時間も重要であり、デジタルと活動のバランスが重要であるという御意見。それから下のほうに参りまして、下から3つ目、AIが教員の役割の一部を代替する点は認識しているが、発展途上のものなので、教科書としてではなく教科書外における活用の在り方として検討すべき課題であるという御意見。その次、生成AIは回答内容に可変性があり、正確性を担保することが困難なため、教科書に搭載するのではなく教材として活用すべきではないかという御意見がございました。
次のページです。2つ目のポツ、掲載するコンテンツは教科書発行者が責任を持って編修、管理できるものに限定し、外部のリンク等は極力制限したほうがよいのではないかという御意見がございました。
それから、四角2、機能の審査方法でございますが、2つ目のポツですけれども、動作確認について、採択後に利用できない事態というのを避けるために、検定段階で審査することは難しいが、採択時にはサンプルを提示するなどの配慮が必要ではないかという御意見がございました。
次のページ、四角3、動画・音声の内容でございます。まず、動画につきましては、授業時数を踏まえ、動画総量には一定の上限が必要ではないかという御意見。それから次のポツ、動画総量については、教科特性や発達段階に応じた柔軟な取扱いも必要ではないかという御意見。それから次のポツの後半、動画1本当たりの長さにも配慮が必要なのではないかという御意見。それから、動画の下から4つ目の辺りですけれども、動画の視聴のみで終わらないよう、観察、実験、対話等のその後の学習活動につながる構成が重要ではないかという御意見。その下のポツ、不安や恐怖を感じさせる映像表現やBGMについても留意が必要であるという御意見がございました。
音声につきましては、主に外国語の関係でしたけれども、2つ目のポツですが、外国語の音声について、検定審査を担当する委員の負担、時間的な制約等を踏まえると、音声に意見を付けることは困難であり、英語の音声を検定の対象とすることは非常に難しいのではないかという御意見もございましたが、他方で、その下のポツですけれども、外国語の音声については、発音表記等と照らし整合性を判断すること、申請時に当該教科書の外国語音声に関する方針の提出を求めた上で、その方針から逸脱していないかを判断することは十分に可能であると考えるようなこと、こういった御意見がございました。その下のポツ、委員全員が音声学の専門ではないことも踏まえまして、審査体制の強化が必要ではないかという御意見がございました。
次のページ、四角4でございます。教科書の構成でございます。2つ目のポツ、紙とデジタルの役割分担を考えると、紙に掲載された静止画をデジタル上にも重複して掲載することは適切ではないのではないかという御意見。その次のポツ、デジタル教科書においても、ページ番号が付されていると現場では非常に扱いやすい。教員と児童生徒が共通して同じ箇所を確認できることは、授業運営に大きく関わるという御意見がございました。それから一番下、各デジタルコンテンツがどの学習内容に対応しているかが明確に示されるとよいのではないかということでございます。
審査手続、四角5でございますが、1つ目のポツです。特に後半、審査方法としては、動画の内容を文字起こしした資料を用いることで確認しやすくなるのではないかというところを御意見いただきました。
次のページ、四角6、その他、まず、訂正申請でございます。1つ目、可能な限り最新の情報に反映されていることが望ましい。一方で、更新やその周知が頻繁に行われると学校現場が混乱するおそれがあるため、更新は長期休業期間中に行い、そのタイミングで周知されることが望ましいと御意見いただいてございます。それから一番下のポツ、訂正申請の反映に当たりましては、更新履歴やバージョンを確認できる仕組みが求められるのではないかという御意見がございました。最後、審査体制ですが、審査体制については、デジタルコンテンツやアクセシビリティー等に対して専門的知見を持った委員の参画が必要ではないかという御意見がございました。
資料2-2には、今申し上げたものは主な意見でございますが、資料2-2には、各部会においていただいた御意見、さらに細かいもの、全ての部会について掲載してございます。また、お時間あるときに御参考になっていただければと思います。
続いて、資料3-1から3-4に移ります。こちらは今回、実際に教科書を使うという観点で、現場の御意見も賜りたいということで、全ての学校種の校長会にも御意見を伺ってまいりました。そちらも主なものを紹介させていただこうと思います。なお、これから申し上げる内容については、特に現場からという点に鑑みれば、検定の観点からももちろんですけれども、採択を実際にするという際にも、現場のほうはこういう点を重視しているというように見ることもできるかと思います。そういう観点からも、かなり重要な参考になる御意見をいただいていると思っております。
まず、小学校校長会でございます。1つ目の丸の3行目辺りですけれども、後半辺りですが、掲載するコンテンツは、児童の学習目標等の達成に不可欠なものに精選することが重要というような話、そのため、掲載するコンテンツは紙面や静止画では表現、概念理解が難しい内容を中心としたい。また、主体的、対話的で深い学びにつながる内容であることも考慮する必要ということをおっしゃっていただいています。
それから、次の丸の冒頭で、現場では教科書に掲載されている事柄を指導しなければならないという思いが多い現状であると。主たる教材としての教科書に含めるデジタルコンテンツは、学習目標の達成に直結する革新的な内容に絞り込み、単なる参考資料や補足的動画は、副教材、補助教材として区分して扱うとすることが大切ではないかということがおっしゃっていただいています。それから(1)の最後の丸のところの「また」以降ですけれども、また、動画及びリンク先の保証・安全性が大切であると。外部サイトや動的コンテンツとの連携がある場合、児童の安全な閲覧環境が担保されるか、また、長期的なアクセス性や動作の安定性が保たれているかを事前に審査する基準、手順を明示することも考えたいということでございます。
それから、(2)動画・音声でございますが、1つ目の丸、動画の掲載においては、1単位時間45分で収まる程度の量にする必要があると。その次の行、動画等の時間は30秒から1分、長くても5分以内にするなど、動画1本あたりの総量を制限することも考えたい。ただし、教科の特性に応じた柔軟な対応については余地を残すことも必要としてございます。それから一番下の丸ですけれども、動画・音声については、文字や静止画だけでは理解しがたい、理解が難しい内容を補完するための位置づけということでございます。次の丸、動画は、映像だけでなく、字幕、ナレーション、編集等を含む全体について、学習指導要領及び本文との整合性、児童生徒の発達段階への整合性等々の審査が必要と。児童の健康への配慮は必要ということを御意見いただいています。それから次の丸では、事実誤認や特定の立場、思想への偏りがないように事実確認を厳密に行うとともに、過度なBGMや効果音なども排除することが必要ということ。それから効果的な審査のため、発行者が動画の目的や内容、時間等を一覧で分かるような資料を作成するなどが必要ではないかということでございます。
訂正申請につきましては、デジタルは随時修正が可能ですけれども、軽微な修正や重大な事実誤認を除き、原則として訂正の反映時期を統一・制限するルールを策定することを考えたいというようなこと。短期間での更新が行われると学習指導計画への対応が難しく、授業に混乱を生じさせる懸念があるということでございます。次の丸では、新旧対照表と更新履歴を教員が確認できるようにすることも重要であるということも併せて御意見いただいています。
続いて、資料3-2、中学校長会です。中学校長会については、まず、デジタルコンテンツの審査方法1のところは、(2)の要望と書いてあるところでございますけれども、1つ目の丸、学習指導要領との関連性が明確であり、紙面では代替が難しい教育的効果を有するものに限定されたいという話。それから、2つ下の丸で、デジタルコンテンツについては、発行者が内容及び継続的な提供に責任を負う仕組みを整備されたいということ。それから、4つ目の丸、アクセシビリティー及びユニバーサルデザインの観点というものも見てほしいということでございます。
次のページも同じように、(2)に要望がございます。動画・音声の内容ですけれども、2つ目の丸で、動画総量については、教科特性を踏まえた一定の基準を設け、教育的効果と教師負担の双方を考慮した制度とされたいということ。それから、次の丸、各コンテンツについて、目的、対象となる学習内容、標準視聴時間及び必須・選択の区別などを明示されたいという話。それから、その次の下、2つの丸は、また同じようにアクセシビリティー機能の話、それから通信環境等々、安定的に利用できるコンテンツ設定とされたいという話、いただいています。
最後、訂正申請ですが、これは次のページに要望としてありまして、2つ目の丸、年度途中の頻繁な変更を避け、原則として学期または年度の区切りで反映する部分を整備されたいということ。それから次の丸、訂正内容、変更理由、承認日、反映日を確認できる履歴管理機能を標準化されたいということでございます。
続いて、資料3-3、高等学校校長会です。こちらもたくさんの重要な御意見をいただいていますけれども、まず、基本的な考え方のところ、下から2行目ですが、教科書として検定すべきものと補助教材として扱うものを区分することを基本とすべき。それから2番、デジタルコンテンツについては、1行目、教科書の学習内容を理解する上で必要性、教育的効果が認められるものを教科書の一部として検定対象とすることが適当という話。それから、2のデジタルコンテンツの中ほど、外部Webサイトへのリンクのことが書かれていますが、外部Webサイトへのリンクについては、その下の行、教科書として必須となるリンクについては、発行者が一定の責任を持って内容を保証できるものに限定することが望まれるということ。それから、さらにとして、その次、生成AI等については、質問によって表示内容が変化するため、現時点では、教科書の中核的内容として検定することは困難。AIによる生成コンテンツについては、当面、教科書本体とは区分して扱うことが適当と考えますと御意見いただいています。
3番、動画・音声、内容と量ですけども、次のページにいっていただきまして、ここは特に一番下のところかなと思いますが、量だけでなく教育的必然性と学習効果を重視した基準とすることが望ましいということをおっしゃっていただいています。
4番、訂正・更新についてでございますが、ポツが3つあった下のところです。特に誤字、脱字、リンク切れ、技術的不具合等については、教育活動への影響を考慮し、迅速に修正できる簡易な手続を設けることが望まれます。また、内容を更新した場合には、更新日時、変更内容、バージョン等を学校教師が確認できる仕組みを整備してほしいということでございます。
それから5番、教科書の構成ですが、1行目、教師と生徒が共通の教材として利用できるよう、学習内容の体系性・系統性を確保することが必要。デジタル化によって情報量を無制限に増やすのではなく、何をデジタル化することによって学びが深丸のかという教育的観点からコンテンツを精選することが重要といただいてございます。
それから6番、手続・体制については次のページでございますけれども、検定そのものとは離れる部分がありますが、中ほど、高等学校においては各校が個別に教科書採択を行うことから負担があるということもありますので、その観点、負担を増加させないということも考慮いただきたいという趣旨のことが書かれてございます。
最後、資料3-4でございます。特別支援学校校長会でございます。まず、デジタルコンテンツの審査方法についてという観点では2つ目の丸、デジタルコンテンツは紙面のみでは理解が困難な事項を補足する必要最小限の動画、音声、シミュレーション等に限定し、教科書本文と一体として検定可能なものに精選すべきものであるということでございます。
(2)動画・音声の内容ですけれども、1つ目の丸で、総量には一定の上限を設けることが必要であるということ。それから、2つ目の丸の2行目のところで、動画視聴が授業の主体となる状況は避けるべきであるということでございます。
(3)訂正申請、2つ目の丸ですが、訂正は迅速性のみを優先せず、訂正履歴、変更箇所、反映時期、旧版との違いを教師が把握できる仕組みを整備すべきであると御意見いただいています。
最後のページ、その他ですけれども、これは非常に重要だなと思います。特別支援学校に在籍する児童生徒にとって、動画、音声、シミュレーション、操作型教材等のデジタルコンテンツは、障害による学習上、または生活上の困難を補い、理解を深める上で有効ということをおっしゃっていただいています。一番下の丸ですが、したがって、教科書に含めるデジタルコンテンツは、単なる付加教材ではなく、学習指導要領に基づく主たる教材としての必然性、内容の正確性は当然として、障害特性に応じたアクセシビリティーについての配慮も併せて望むといただいております。
以上、関係の校長会からの御意見についても御紹介させていただきました。中には検定の話のみならず、先ほど冒頭で御説明させていただいた標準仕様に絡むような話も含めて御意見いただいております。これらは他の会議体とも共有させていただきながら、大事に扱わせていただきたいと思っておりますが、今日は検定についての御意見を賜れればということで、委員の先生方からは、その観点からの専門的な御意見をいただければと思います。
長くなりました。私からの説明は以上でございます。
【椿会長】 教科書検定の改善についての説明ありがとうございました。
本日は事務局の一連の説明の後、意見交換の時間を設けておりますけれども、ただいまの説明につきまして、御質問等がございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、続きまして、デジタルな形態を含む教科書の発行・採択等の指針に関する検討会議、これの検討状況につきまして、事務局に説明していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【後藤教科書課長】 ありがとうございます。教科書課長の後藤でございます。資料4に基づきまして、検定審議会のほうでデジタルの部分をどのように認め、どのように検定していくかという議論と非常に密接な関わりがございます、先ほど説明がありました大臣指針を検討するための検討会議の状況について、御報告いたします。
まず、資料1ページ目からでございますけれども、大臣指針の検討会議のほうは、本年の4月から検討をスタートしておりますけれども、幾つか論点設定しておりますが、主に例えば丸1で書いてございますけれども、学校種とか学年段階とか教科の特性ということについて、採択権者がどのような考えを持っているかという、採択権者の意向ということも踏まえながら、これから教科書の形態のバリエーションが増えてくるというわけでございますけども、それを採択権者の意向を踏まえてどう考えるかという視点。それから2つ目ですけれども、各教科ごとにいろんな学習内容の特性があるわけでございますが、今までの活用実績や実証研究の成果を踏まえながら、紙が効果的な学習場面、それからデジタルが効果的な学習場面というのをそれぞれ整理してみようというところも議論をしているところでございます。また、3つ目でございますけれども、認知科学や発達心理学といった知見も踏まえまして、児童生徒の発達段階等を踏まえて、新たな教科書の形態として、デジタルとの関係で、どのような形態が望ましいかということを考えると、こういう論点設定をしているところでございます。
そのほか、論点の4つ目、5つ目以降も、学習目的以外のことに児童生徒がタブレット端末を使用しないための方策でありますとか、また、5番目の論点としては、手書きについての学習活動ということの重要性についてどう考えるかという点ですとか、また、6つ目には健康面ということで、特に視力であるとか、そういったところに及ぼす影響について、どういったことを留意していかなきゃいけないかとか、また、8番、9番となりますと、教科書を実際に採択していくのは教育委員会や各学校ということになりますけども、そういった方々に対して、今後、採択に当たってどういった点に留意いただくべきなのか、また、採択に当たっての負担というところも重くなり過ぎないように、どういうことに配慮していくべきなのかとか、また、最後には学校のICT環境、あるいは支援体制ということについての留意点ということについて、わりと総合的に様々なことを議論いただいているという状況でございますが、検定の在り方を議論するということとの関係で言えば、一番最初、前の1ページ目のところにございましたが、論点の1番目から3番目の辺り、学校種であるとか学年段階であるとか教科の特性、それを踏まえて、どういったデジタルとの関係で、どういった組合せの教科書の形態がいいのか。また、どういった場面でデジタルを取り入れるつくりがいいのか。それは発達心理学、認知科学との関係でどう考えていったらいいか、この辺りが非常に重要になるかと考えております。
そこで、次、3ページ目を飛ばしまして、議論の状況を御紹介させていただきたいと思いますが、4ページ目を見ていただきたいと思います。いろいろあった論点の関係でありますけれども、4ページです。この検討会議の中でもまだ議論をしている途中という状況でありますけれども、これまで5回ほど検討会議が、大臣指針のための検討会議を重ねてきておりまして、そこまでの議論の中で一旦出てきている状況を整理したのが4ページ目、5ページ目のものでございまして、特に論点の2番目に関わる話でございましたが、紙、デジタルそれぞれが効果的な学習場面というのを教科共通にも、あるいは教科ごとにもいろいろ意見を出していただいておりまして、それを整理させていただいているものでございます。この内容をもっと充実していくようなものになってまいります。
全部は紹介しきれませんけれども、例えば一番上の教科共通のところ御覧になっていただければと思いますが、紙の活用が期待される学習場面ということで、一覧性や俯瞰性を活用して全体を確認するような学習ですとか、また、教科書に書き込んだり書き込んだ内容を基に復習したり、そういった学習。また、長文を読み込む、また、それを基にじっくり考えたり、手書きを交えて考えを深めたりする、こういった学習については、紙の活用が期待されるだろうということが示唆として、指針の検討会議のほうで出ている。一方で、右側でございますが、デジタルの活用が期待される学習場面として、例えば、学習内容を動画とかシミュレーションでも視覚的に確認をしていくような学習の場合は、これは非常にデジタルを取り込むということが有効だと。また、課題解決に向けて情報収集を行う、また、試行錯誤して考えを形成していくような、トライアンドエラーみたいなこと、何度も試行錯誤していくような場面ではデジタルの活用が非常に有効。また、学習支援ソフトと組み合わせて、各自が考えた内容を教室でみんなで共有して比較する、そういうシーンにも非常にデジタルというのはなじみがありそうだと、このような意見が出ているところでございます。
各教科ごとにも、それぞれ意見が出ておりまして、紙、デジタル、それぞれが期待される学習場面ということが例示をされているところでございます。
続きまして、6ページ目を御覧になっていただければと思うんですが、指針の検討会でございますけれども、今、検討途上でありますが、これまでのところで主に論点3、児童生徒の発達段階との関係でどう考えていくのかということについてですが、現在出てきている大きな方向性としては、特に認知処理能力がまだ完全に発達しきっているとは言えない小学校の低学年、中学年といった段階では、紙を中心とした学習環境というのを前提にまずは考えていきながら、そこに効果的にデジタルを取り入れると、こういう方向性で考えて教科書もつくっていくべきではないかという指摘ができるところでございます。少し下に、実際の会議での意見も紹介しておりますが、一番上にありますように、小学校低学年などでは、まずは紙の学習を基本とするべきではないか。また、3つ目のポツのところですが、小学校の低学年から中学年にかけては体験的な理解であるとか、具体物を触って活用して思考していく、理解していく、こういう経験も非常に大切だと。一方で、小学校の高学年以降になると、一番下のポツでございますが、認知処理の観点からすると、メタ認知がだんだん、だんだん精緻化していって、自立的な学びということが可能になってまいりますので、そこにデジタルを組み合わせていく、活用していくというところの効果というのはだんだん上がってくると。このように考えていくべきではないだろうかということの視点が出てきていると、こういう状況でございます。
次のページ、7ページ目は、これは論点1に関わるところでございますが、教科書を採択する採択権者がどのように考えているだろうかということを少し文部科学省で調査した結果を整理したものでございまして、ここはまた別の資料で詳しく説明させていただきたいのですが、ページが飛びまして、10ページ目を見ていただければと思います。参考資料ということで付けさせていただいているパートになるんですが、採択権者に対する意向調査です。3つの問いをさせていただきました。全国の国公私の教科書の採択権者、教育委員会、学校に調査をさせていただいた、非常に回答数のサンプルも多い調査でございますが、まず、設問1といたしまして、黄色でマーカーしておりますけれども、各学年、それから各教科、これは検定審の先生方にはもう釈迦に説法でございますけども、非常に多岐にわたる教科書の種目があるわけでございますが、それぞれについて、学年段階、教科特性を踏まえて教科書の形態として、今回の制度改正を踏まえて、全部を紙でつくるというような教科書のパターンもあるし、それから紙とデジタルを組み合わせて一つの教科書をつくっていくというハイブリッドの作り方、こういった作り方もあるし、それから全部をデジタルで作るという作り方もあるわけでありますけども、それについて、どういった形態の教科書が自分たちの採択する自治体として、なじみがよさそうかといった辺りを御回答いただいている。
それから2つ目の質問は、実はハイブリッドは、真ん中の形態というのは非常に程度がいろいろあるわけでございまして、紙とデジタルを組み合わせるといっても紙に比重を置いた話なのか、デジタルに比重を置いたものなのかというところで、いろんな塩梅があるわけですので、設問2ではハイブリッドがいいという場合には、1番はほとんどが紙で、一部のみがデジタルでいいのか。2番目には、紙のほうがデジタルよりも多い、3番目では半々ぐらい。4番目にはデジタルのほうが紙より多い。5番目はほとんどがデジタルのような形で聞いております。
設問3は、紙とデジタルを使い分ける考え方はどうなのかということでございまして、1番として、例えば教科の本質的な理解に係る基本的、基礎的な内容は紙で作って、発展的な内容をデジタルにするという使い分けがいいのか。また、2番目ですけれども、いや、そうではなくて単元ごとに作り分けるというやり方がいいと思うのか、それとも3番目は、そうではなくて、場面場面で適切に使い分けていくというやり方がいいのか、この辺りを聞いた調査でございます。
結果を御紹介しますと、11ページ目を御覧になっていただくと、まず、設問1に関わるところでいくと、全ての学校種、全教科を通じまして、例外なく、紙とデジタルを組み合わせて一つの教科書として提示をする、ハイブリッドの作り方のパターンがいいんじゃないかという回答が圧倒的に多数であったというのが設問1に係る状況でございました。
次に、12ページ目でございますが、そうすると、組み合わせて作るという場合の紙とデジタルの塩梅に係る、設問2に係るところでございますが、ここは実は学年段階において回答が少し傾向が変わっておりまして、12ページに映しておりますのは、小学校の低学年及び中学年についてのデータでありますが、これは全ての教科にわたって、実はほぼ紙か、あるいは紙のほうが多いと、紙に軸足を置いた、こういったつくり方がいいだろうというのが多くなっていると。全て過半数以上になっていると、こういう結果でございました。
13ページ目を御覧になっていただくと、今度は少し学年段階が進んで、小学校の高学年や中学校の状況でございますけれども、ここになると、少し様相が変わってまいりまして、デジタルの割合が半分程度以上のものを望むというような回答が過半数を超えてくるという教科も実は出てきているということでございまして、英語であるとか、あるいは実技系の教科なんかが少し伸びてきている、こういう結果になっているわけでございます。
あと、後ろには実際の生の数字の計算をしておりますが、一旦、資料7ページ目に戻っていただきますと、7ページ目のところで、調査全体を整理してみたページでございますが、おさらいでございますが、意向調査をしてみた結果としては、全学校種、全教科を通じて、ハイブリッドな形態の教科書を望む回答が最多であり、ハイブリッドの中でも小学校の低中学年では、全教科にわたってほぼ紙か、紙のほうが多いものを望むということになっている。小学校の高学年、中学校になると、デジタルの割合が半分以上のものを望む回答が見られるような教科も一部出てくると、こういう傾向であるということです。なお、データでは御紹介しませんでしたが、紙とデジタルの使い分けの考え方については、これは学校種とか教科によって様々であったというところでございますが、学習内容とか、あるいは場面場面での使い分けが望ましいという回答が多い傾向があったということでございます。基本は紙で、発展はデジタルというよりは、場面場面で内容に応じて使い分けるというのがいいんじゃないかという回答が多かったということです。
さらに、小学校低中学年では、いずれの教科でも全てがデジタルの教科書、フルにデジタルで作るという教科書を望む回答は極めて少ないという状況でした。一方で、小学校高学年以上のところでは、一部の教科では全てがデジタルの教科書もあり得るんじゃないかというような回答が10%を超えてくるというような教科も一部あったというようなところが意向調査の結果のポイントでございます。
簡単でございますが、こういった状況ということで御紹介させていただきました。
続きまして、8ページ目でございますが、ということで、いろいろ論点、大きな論点のところについて御紹介させていただきましたが、現況、直近の大臣指針についての検討している検討会議での議論の状況をまとめたのが8ページ目ですが、まず、1ポツのところにありますように、紙、デジタルがそれぞれ効果的な学習場面は、一概には言えないけれども、教科の特性によっていろいろ濃淡がありそうだというところです。デジタル活用の活躍できる場面が非常に多いという教科も実はありましたが、説明を飛ばしてしまった部分ですが、5ページ目のところは飛ばしたんですが、5ページ目のところに出てきている英語ですとか、実技系教科のところでは、非常に指針の検討会議でもデジタル活用が期待される場面というのはたくさん、たくさん出てきていると、こういう教科もあるということ。
それで、8ページにまた戻っていただきますけど、また、1ポツの2つ目のポツですが、児童生徒の発達段階による認知処理能力の違いということによって、デジタルをより効果的に活用できるのがいいというのも、発達段階、学年段階で分けて考える必要がありそうだということ、また、採択権者の意向も先ほど調査の結果を御説明いたしましたが、意向調査の結果も、こういう教科の特性であるとか、あるいは発達段階というのを現場感覚で捉えられた結果が出てきているのかなということで、方向性として、考え方として非常に共通的な感覚が表されているかなと受け止めているということで、2ポツのところですが、今後また指針の検討会議でさらに議論を精緻化していきますが、今は現状では、令和12年度の新たなデジタルを含む新たな教科書の導入に当たって、当面、まず、全てがデジタル、フルにデジタルな教科書については、特に発達段階ごとの認知処理能力の違いを踏まえながら、対象学年を一定学年以上に限定をしていくという方向性が考えられるんじゃないだろうかという議論になっております。
また、児童生徒がデジタルを効果的に活用し得る発達段階にあるということを前提にしながら、デジタルを使って効果があるという学年段階の中でも、特にデジタルの活用が期待される学習場面が多いというような教科については、フルにデジタルな教科書というのをつくって出していくということも考えられるのではないだろうかという議論でございます。つまり、フルにデジタルな教科書を認めていける学年段階は一部、それは限定して考えるべきだと。その学年段階より上でも、教科の特性というのを踏まえて、非常にデジタルの活用場面が多そうな教科に絞りながら、フルデジタルな教科書と考えていくべきではないだろうかというような方向性の議論だということでございます。
それに続いて、ハイブリッドな形態の教科書の在り方についても、教科特性や発達段階に応じて、上に記載しておりますフルにデジタルな教科書の在り方の議論ということも連続的に考えながら、ハイブリッドな教科書の在り方についても、紙とデジタルのバランスについて、デジタル中心の構成が効果的なことが想定されるような学年段階とか教科もあるだろうし、あくまで紙に比重を置いたというか、紙中心の構成が望ましい教科、学年というのがそれぞれあるだろうから、その辺りも切り分けながら、大臣指針ということで、教科書を実際に制作する教科書会社であるとか、また、教科書を採択する教育委員会に対して参考になるような指針ということでまとめていこうじゃないかということで今、議論をしていただけると、そういう状況でございます。
なお、米印のところに書いておるのですが、これは制度改正後、制度導入、新しい教科書導入後も、文科省として継続的に新たなデジタルを含む教科書を使った状況の実証研究を続けていく考えでございまして、現場での状況というのを見ながら、教科特性、発達段階に応じた教科書のデジタル活用の在り方については、見直しも含めて検討していくと、こういう姿勢であるということ。
また、アクセシビリティーの観点というのは、これは非常に重要なのでございますけれども、特に障害があって、紙に文字が印刷されている。この教科書ではディスレクシアなんかで、なかなか学ぶことが難しいというお子さんも、児童生徒も実際いるわけですけれども、そういった児童生徒の学習機会を確保する、これは非常に重要でありますが、これについては、別途、教科書バリアフリー法に基づく教科用特定図書のカテゴリーで対応を検討しているということでございまして、これはまた別途、ちゃんと対応していくということで、指針の検討会議のほうでも御議論いただいているというところでございまして、以上、教科書への新たなデジタルなコンテンツを取り入れていくやり方、学年段階や教科特性を踏まえて、どのような塩梅で取り入れていくのか、フルデジタルな教科書も含めてどう扱っていくのかについて議論いただいている、大臣指針については検討会議の状況について、現状ということで御報告をさせていただきますので、今後の議論にも御参加をいただきたいと思いますし、また、先ほど申し上げましたが、飛ばしてしまいましたが、3ページのところにスケジュールを載せておったんですけれども、検討会議、指針の検討会議は、今年の秋頃をめどに取りまとめようということで、大臣指針の素案をまとめて提示していくというフェーズに入りますので、これは検定審議会の先生方のほうにも、また、随時協議をさせていただきまして、こちら検定審の議論とも接続できるようにさせていただきたいというように事務局としては考えております。
どうぞよろしくお願いいたします。以上でございます。
【椿会長】 御説明ありがとうございました。デジタルな形態を含む教科書、フルデジタルな場合、あるいはハイブリッドの場合、どういう考え方が今議論されているかということが非常によく分かりました。
それでは、ただいまの一連の事務局の説明を踏まえまして、意見交換並びに質疑応答の時間に入りたいと存じます。各委員、御専門、いわゆる教科の特性のことがたくさん出ておりましたけれども、御専門の立場から御意見を頂戴できればと思います。教科の特性、並びにいわゆる発達段階といいますか、そういうものに関していろいろ御説明いただいたところです。御意見、御質問のある方はZoomの挙手ボタンを押していただければ、私のほうから指名させていただきます。よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
【出村委員】 すいません。
【椿会長】 恐縮です。出村委員、手が挙がっているようですね。出村先生、よろしくお願いします。
【出村委員】 委員の出村が発言させていただきます。教科特性ということで、社会科というか地歴・公民に関係するようなこととして、御意見を申し上げたいと思います。
今回、骨子のところで、教科書として掲載可能なデジタルコンテンツ等は、教科書発行者の責任において、編修・管理できるコンテンツに限定し、それ以外、外部Webサイトや教科書外の教材リンクは認めないとしてはどうかというのが明確にされたのは大変ありがたく存じます。と申しますのも、社会において懸念があるとか危惧するというのは、要するに、デジタルコンテンツに関して、これまでのような形の検定ができないんじゃないかと。つまり、今までは事実上あったかなかったかのところでいろんなことが、日付の訂正とか、そういうチェックを真剣にしてきたわけですけれども、仮にその事実があったことが報道されている、それがどのように報道されているかということがデジタルコンテンツはコンテンツになってしまうわけで、それについて、どのようなところについて、例えば検定不能としか言いようがないわけですよね。
また、動画に付加される音楽のことも挙げられていましたけど、どんな音楽でそれが伝わってくるかということで、それが学習指導要領に合致しているのかどうかという、かなり主観的なことであって、というのは主観的なことは検定不能みたいな話になってしまって、それをおかしいとか、意見をつけることは難しい事態に、より深く立ち入ってしまうのがデジタルコンテンツじゃないかと思いまして、それに関して一定の基準が設けられて、例えばですけれども、これは質問ですけれども、報道、ニュース報道、あるいは映画などは、現代ではSNSの発信なんかもそうかもしれませんが、発行者が書いているものじゃないので、一律そういうものの引用なり利用というのは避けるというような理解でよろしいでしょうか。
以上でございます。
【椿会長】 コメントと同時に御質問いただきましたけれども、これ事務局のほうでお答えいただけますでしょうか。
【山本教科書企画官】 事務局でございます。ここの趣旨は、内容の適切さについて発行者が責任を持てるものなのかどうかということが一番のポイントになってこようかと思います。検定との関係で申し上げれば、もし内容に不適切な部分、誤りがあれば、検定審のほうから意見が入ってそれを修正いただくというプロセスになるわけですけれども、発行者のほうの責任で編修・管理できないものについては、それをすることができません。したがいまして、検定との観点でも、外部のものについては、教科書として扱うことは今後は難しいという整理をさせていただくのがいいんじゃないかと思ってございます。
他方、もちろん学習の場面、場面において、教材としてお使いになる、なりたいような、そういう情報というのも、もちろん巷にはたくさんあるわけでございまして、そこは明確に教科書なのか、教材としてなのかということをはっきり分けながら扱っていくことによって、学習活動に資するようにやっていただくということが十分考え得るかと思います。
【椿会長】 いかがでしょう、出村先生、よろしいでしょうか。
【出村委員】 ありがとうございます。教科書なのか教材なのかをはっきり分けるということはもっともだと思いますし、仮に教科書とした場合には、その取扱いは大変慎重にというか、原資料というのは、こういう歴史では難しいわけでありまして、特に近代になりますと、それをどういうふうに扱うかということは本当に慎重になるべきじゃないかということで、よりよい検定ができることを望みたいと思います。
以上でございます。
【椿会長】 どうもありがとうございました。ほかに御意見等、あるいは御質問等ございますでしょうか。よろしくお願いいたします。山家委員、よろしくお願いいたします。
【山家委員】 山家です。今、出村委員がおっしゃったこととも関わるのですけれども、デジタルコンテンツの内容について、最初のご説明で、教科ごとにいろいろ具体的な例をお示しいただいてご説明いただきましたけれども、実際につくる側、申請者側の立場に立って言いますと、具体的にどういうものを教科書とするのかというのを考えたときに、様々なものを前にして大分迷うところもあるでしょう。そうなると、デジタルコンテンツが教科書として上がってきたときに、検定する側としても非常に戸惑うといいますか、明確な基準を持たずに検定をせざるを得ないような状況になると、かなり混乱してしまうと思うのです。もし可能でしたらですけれども、例えば、教科ごとに、あらかじめ、イメージ共有のような意図を持って、こういうものは教科書の中として考えられるデジタルコンテンツである、こういうデジタルコンテンツは教材のほうが望ましいと考えているというようなことを、もう少し細かく具体的に示していただくというようなことがあれば、より申請者側も検定する側も対応しやすくなるのかなあと思っているのですけども、その辺りどうお考えかをお聞かせいただきますでしょうか。
【椿会長】 どうもありがとうございました。これも事務局から御回答いただければと思います。
【山本教科書企画官】 事務局でございます。おっしゃるとおりでございまして、実際のところは、個別にどういったものが審査に上がってくるかということで個別に判断する場面というのが最終的にはあり得ると思いますけれども、そこの解像度をどう考えていくかについては、我々としても一定、今回の検定審での取りまとめの中で、可能な限りお示しできればと思っておりますし、また、これだけじゃなくて、発行者の皆様にも丁寧に御説明なんかもしながら、これから新しくつくっていく世界でもありますので、どういったものが子供たちに届けるには、指導要領との関係においてが一番大事ですけども、いいのかということは丁寧に意見交換などもさせていただきながら進めてまいりたいと思います。
【椿会長】 どうもありがとうございます。いかがでしょうか、山家先生、いかがでしょうか。
【山家委員】 ありがとうございます。できれば教科ごとに、検定する側の現場の意見も踏まえた、事前のイメージ形成みたいなものができればよいかなと思って発言させていただきました。ありがとうございました。
【椿会長】 どうもありがとうございました。基本的に今回の骨子案における教科書として適切なデジタルコンテンツの内容、あるいは掲載は認められないというものに関して、教科ごとにわりとまとめられるといいという御意見を頂戴したと考えます。ありがとうございます。
ほかの先生方、いかがでしょうか。海老委員、よろしくお願いします。
【海老委員】 ちょっと質問なんですけども、教科の形態に対する意向調査というのがすごく参考になったというか、現場でこういうふうに考えるんだというのが興味深かったんですけど、教科書、紙とデジタルのハイブリッドというのはまだイメージがちゃんとできていなくて、いわゆる教科書と現行の、現行のは僕は分からないですけど、僕が高校のときので考えると、教科書と資料集があったんです。皆さん教科書と資料集としてのデジタルと思っているわけではないんですよね。両方とも教科書という、そのすみ分けは皆さんどういうふうに認識をされているのか。皆さんは正確にそれを両方とも教科書であるということを認識されて答えられているということなんですか。
【椿会長】 よろしくお願いします。
【後藤教科書課長】 ありがとうございます。これは全国の都道府県、市町村の全ての教育委員会と私立の学校も含めて、一斉にいただいておりますので、御回答もものすごい数があるんですけれども、それが全て、どういう認識だったかというところはあれですけども、この調査に当たって、そこはかなり実は丁寧に、これは調査結果をまとめた資料ということで簡潔になっておりますが、ハイブリッドの教科書というのはこういうものですという説明も実は別途つけていまして、そこは教科書に教材をくっつけて、組み合わせてということではなくて、むしろ教科書と教材というのをすみ分けた上で、教科書としての内容の中で、デジタルで見せたほうがいい、説明したほうがいい、そういう部分をデジタルでつくる。紙で説明があったほうがいい、学習させたほうがいいというところは紙ですけど、それを組み合わせて一つの教科書にするというのがハイブリッドですよという、そういった別途、説明資料を付けたり、あるいは説明会もさせていただいて、実はこの調査をしておりますので、我々としては、そこの認識はきちんといただいた上で御回答いただいているのかなと思っております。
【海老委員】 4ページを見て、4ページの紙、デジタル、それぞれの効果的な学習場面を見ると、紙の活用が期待されるということ、デジタルの活用が期待されるというのを、そのまま教科書と、紙のほうを教科書、デジタルのほうを資料集としても、あまり今までと違和感を感じない感じがちょっとして、だとすると、教科書が、デジタルと紙のハイブリッドの教科書ができたときにはもう資料集が必要なくなるのか。それとも、それでもまだ資料集は必要なのかというところが読めなくて、その辺はどういうふうに考えればいいのかと。ですから、審査するときには、教科書の審査するときにおいても、これは資料集のほうがいいんじゃないのと僕らが言っちゃうことがあり得るのかどうかというのをお聞きしたかったんです。
【後藤教科書課長】 なるほど。すいません、ありがとうございます。結論を言えば、教材、資料集がなくなるということはないと思っておりまして、むしろ、現在の教科書の在り方として、教科書と教材が入り組んでいるというか、そういう状況になっており、これは別途、今、次の新しい学習指導要領の議論が中教審にも出されておりますが、中教審のほうでも今、議論なされている方向性として、現状の教科書の在り方について、内容と分量をもう少し、教科書として必要な内容に精選をしていくべきという議論がございますので、私どももそれを踏まえて、新しいデジタルな動画であるとか音声であるとか、こういうデジタルコンテンツが教科書として入ってくるのは間違いない話なんですけれども、それは学習指導要領との関係で、先ほども少し方向性のところでありましたが、学習指導要領との関係で必要な、なおかつ授業で実際、教師と児童生徒が共通で使っていくということが想定されるような、そういうコンテンツを教科書として入れていくということで、それ以外のものが学習活動の中で使われることがあってはならないという考え方では全くなくて、それは教科書ではなく教材という形であってということである。
と申しますのが、先ほどの説明でも一部ありましたが、教科書は法律上の使用義務がかかりますので、使用義務のかかる教科書はきちっとやるということと、その他の教材というのはきちっと分けてあげないと、校長会の意見でもありましたが、現場の先生方の負担感というところが、これ全部やらなきゃいけないということにつながっているという部分もあるのかなと推察をしておりまして、すいません、ちょっと冗長になりましたが、そのように考えております。
【海老委員】 ありがとうございます。
【椿会長】 どうもありがとうございました。非常に一連の教科書と教材というものの区別ということを非常に、今後の教科書検定の立場としては、またいろいろあると思うんですけど、重要な確認であったと思います。海老先生、ありがとうございました。
ほかいかがでしょうか。それでは、臨時委員の先生方、恐らく今回の一連の部会の議論や何かに関して、いろんな御意見とか御感想、コメントもいただければと思うんですけど、臨時委員の先生方、御指名させていただいてよろしいでしょうか。よろしければ、臨時委員の田邊先生から御発言いただければと思いますけども、いかがでしょうか。
【田邊委員】 ありがとうございます。臨時委員の田邊です。市町村教育委員会を代表して参加させていただいております。先ほど説明のあった意向調査結果からみても、採択権者である教育委員会としては、今回のデジタル教科書の導入には大変高い関心があるということがわかります。それは何よりも子供の学習意欲を広げて深めていく可能性を期待しているからにほかならないと思っております。
他方で、それを使いこなす教師の力量にも目を向けていかなければいけないし、紙とデジタルをどう使い分けするのかという点についてもしっかりと対処していかなければいけないと思っております。各教科どういうことを考慮すべきなのかということは先ほど御説明ありました。各教科の特性もあるかと思いますが、同時に教科に共通する、どうしてもデジタルになるといろんなことを盛り込みがちな傾向に対して、歯止め規定といえるような事柄も明示して教科共通に留意すべきこと、限られた授業時間のことも考えると望ましくないということも示したほうがいいのではないかと思います。デジタル教科書、紙の教科書、それぞれの効果が十分発揮できるように、その辺りの基本線についてしっかりと確認した上で使いこなせるような状況がつくれないかと思っております。
それから、もう一点、検定申請の際に、発行者にはしっかりと整理して提示してほしい内容について御説明がありましたけれども、それは同時に、教科書採択の際の資料としても生かせるように、ぜひ検定申請の資料、いろんなことを発行者に求める資料は、同時に採択の際にも資料として活用できるような、そういう整備をしていただければなと思っております。以上、現時点で思うことについてお話しさせていただきました。ありがとうございます。
【椿会長】 貴重な意見ありがとうございました。教科共通という視点も我々のほうの資料の中に、もちろん今現在もそういう形の動きはあると思うんですけど、そこは非常に重要であるということ。それから採択の際の資料としても有用となるものということで、これはぜひ事務局のほうもそのように配慮していただければと思いますけど、よろしいでしょうか。
【山本教科書企画官】 承知いたしました。申し上げれば、恐らく一番有効だろうと思われますのは、例えばハイブリッドな形態の教科書の場合にデジタルコンテンツ、いろんなコンテンツが組み込まれることが想定されますけれども、それぞれのコンテンツにつきまして、もちろんコンテンツそのものが何なのかという話もそうですけれども、それにかかっている、例えば動画であれば時間が何分だとか、あるいはどういう目的でこれを入れているのかとか、そういったものを一覧として、申請の段階でも求められればなということを考えてございます。そういったことをこの資料の中でも表現させていただいているところでございますが、例えばそういったものなんかが採択の段階でも御提供できるときっと御参考いただけるかなと思ってございますが、いかがでしょうか。
【田邊委員】 そのように思っておりますので、ぜひ配慮していただければ、採択も円滑に進むかと思っております。よろしく御検討お願いいたします。ありがとうございました。
【椿会長】 貴重な意見、ありがとうございました。
それでは、引き続きまして、もう一方、臨時委員の吉村先生、御意見等を賜れますでしょうか。それでは、吉井先生、後ほど御発言いただくこととして、ほかの委員の先生方いかがでしょうか。特に技能に関わる点とか、あるいは外国語言語の学習に関する点等に関して、もし御意見等いただければ幸いです。あるいは、論点というか、骨子案の中で出てきていたのは、技能の習得に当たって動画の活用が特に有効ということを考えられる教科、観察、実験を通して学ぶことが重要である教科、言語活動の充実に向けて動画の活用が効果的と考えられる教科などありました。
どうもありがとうございました。上村先生、手が挙がっています。上村先生、よろしくお願いいたします。
【上村委員】 それでは、よろしくお願いします。理科に関する内容で発言をさせていただきます。
前回の会議の中でもありまして、かなり丁寧につくっていただいているというように感じております。特に動画を視聴して、それのみで指導を行ったりということがないようにということも含まれて記述されているということに関して、理科においては、観察実験を重視するということは非常に重要なところです。あとは、2ページの資料の1-2にありますように、実験観察を安全かつ効果的に実施することに資するというところ、これはやはり動画には非常に効果があるというように感じております。現在でも、現場でも安全指導に関して、独自で教員が動画をつくったりということを取り入れているところも見受けられますが、それが教科書にあることで、安全指導に関して効果的であり、生徒の安全を確保できるという意味では非常に有効であると考えます。
3ページにあります教師に代わる講義動画にならないようにするというところは、観察実験を重視するという点では強調していただくということを記載してありますので、引き続きこのように進めていただきたいと考えております。
以上になります。
【椿会長】 どうもありがとうございます。コンテンツの適切な内容、適切ではない内容ということに関しては、理科に関しては現状の部分、非常に賛同していただいたというように判断しました。
吉村先生、よろしくお願いいたします。
【吉村委員】 教育委員会で私も学校現場におりましたので、子供の立場も含めて発言をさせていただきます。
資料1-1の2ページ目、デジタル部分を含む教科書の構成について、デジタル部分についてのページ番号を振って区切ること、これはとても重要だなということを考えております。その場合に、恐らくハイブリッド型が学校現場のニーズとして多く、その要素は低学年ほど紙の割合が大きくなるということになりますと、紙のよさというのは全体の構成が常に分かるということであると思いますので、ハイブリッド型になったときに、紙の部分と、それからデジタルの関係する、この関係性が分かるようなページ構成をぜひお願いしたいなということを思います。恐らくこれは発行者がどのような意図で策定するかということを提出を求めるということでありますので、その意図が使う教師も、もっと言うと子供たちにも分かるような工夫というのがあると、なおいいかなと思って発言させていただきました。
いずれにしましても、非常に教科書というものの役割をもう一度考え直した上で、紙の部分だけではなくて、デジタルを用いることによってさらに教科書の役割が深くなるといいますか、深く補えるというような発展性があるということで考えられた検定の趣旨が大変よく分かりましたし、納得できるものでありました。
以上でございます。
【椿会長】 どうもありがとうございました。事務局よろしくお願いします。
【山本教科書企画官】 事務局でございます。今いただいた御意見につきまして、少し補足させていただきますけれども、資料の1-2を共有させていただきますが、8ページ目でございます。8ページ目の一番上のところです。1つ目と2つ目の丸でございますけれども、デジタル部分についても、系統的・発展的に構成され、網羅的・羅列的になっていないことを求め、紙とデジタルを含めた教科書全体の構成が分かるように教科書内に明示させることを要件としてはどうかという話等でありますとか、また、次の丸ですけれども、紙とデジタルを組み合わせた形態の教科書の場合には、紙における文字や図画等とデジタルにおける掲載内容を適切に関連づけ、どのページ、項目に関連する掲載内容であるのかを相互に表示することを要件としてはどうかとさせていただいているところでございます。
こうすることによって、先生方も子供たちも、今、全体のどこを扱っているのかということが系統的に分かるようにということで、そういった表示の在り方ということをハイブリッドにおいても大事にしていきたいということを表現させていただいているところでございます。
以上、補足でございました。
【椿会長】 ありがとうございました。吉村先生、よろしいでしょうか。
【吉村委員】 大変よく分かりました。ありがとうございました。
【椿会長】 どうもありがとうございました。ほか、先生方、いかがでしょうか。
今回、動画の総量の上限というようなことは、かなり明確な話が資料1-1で出されておりましたけども、これに関しても、いわゆる教科の特性と発達段階、こういうこと、それから学校、学校種のことを考慮というようなことがあったかもしれませんけど、そういうことの考慮の基本的な方針ということではそういうことを考えてよろしいでしょうか。私自身は、かなりそれは非常に納得感があったんですけれども。特に専門の先生方から、自分たちの分野の特色、特徴というようなことに関して、御指摘あれば、ぜひ御意見賜れればと思いますし、あと、特に音声については、かなり外国語の検定というか、検討の仕方ということに関しては、相当具体的な方針が出ていたかと存じますけれども、この点につきましても、外国語系の専門の先生方、何か御意見、あるいはコメントございますでしょうか。よろしいでしょうか。おおむね部会の意見というものも当然聴取しておりますので、部会の意見と、特に全体が反映されていれば問題がないという整理なんだろうと思うんですけれども、特によろしいでしょうか。
金子先生、よろしくお願いします。
【金子委員】 金子でございます。私は、福祉科から出ておりますので、福祉について少しお話をさせていただきたいと思います。
今日の話の中で、障害の特性等に合わせた形でというお話もありました。当然のことですけれども、デジタルDXの可能性が広がるということは、配慮が必要な生徒さんにとっては非常に大きな学びの機会が広がることになろうかと思います。これまでも様々な形でアクセシビリティーに対する配慮というのは行われてきたんですけれども、ただ、もしかしたらデジタル教科書を導入することによって、さらにこれまで以上に様々なことが可能であると同時に、様々な配慮も必要になってくるのかなあと思っているところで、そう考えますと、現場の声といいましょうか、ニーズの把握というのを、この導入の前にかなりきっちりやっていただいたほうが、先ほど発達段階の話がありましたが、発達段階に応じた形での教育というのが可能になるのではないかと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。
以上です。
【椿会長】 御賛同ありがとうございました。事務局のほう、よろしくお願いします。
【後藤教科書課長】 金子先生、どうもありがとうございます。全くおっしゃるとおりでございます。せっかくデジタルな形態を教科書の中に入れていくということでございますので、実は現行のデジタル教科書でも、紙の本物の検定教科書をそのままタブレットに引き写したという現行の今の形、デジタル教科書でも、例えば拡大であるとか、あるいはルビ振りであるとか、あるいは音声読み上げであるとか、そういったアクセシビリティー機能というのが要件化しているところでございますけれども、今後、今回の制度改正を経て、デジタルな形態を含む新たな教科書ということになりますと、動画や音声も入ってくるということになりますので、例えば動画が入ってくるときの字幕でありますとか、あるいは再生の速度調整であるとか、そういった機能をつけていくということも考えられるのかなと思っております。
【椿会長】 金子先生、よろしいでしょうか。
【金子委員】 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
【後藤教科書課長】 ちょっとだけ続きを言いますと、通常の教科書について、デジタルが取り入れられる部分に対してのアクセシビリティーというところは、先ほど申し上げましたように、さらに新たに機能を充実させていくということも、これは標準仕様として明確化していくということを考えたいと思いますし、それとは別に、前回も簡単に触れさせていただいたんですけれども、教科書の紙の部分に対して学ぶことができないという児童生徒も一定数いるので、そういったお子さんにはフルにデジタルな切替えでの方策ということを担保する必要があると思っていまして、そういったお子さんについては、別途、教科用特定図書、教科書バリアフリー法に基づいて、検定教科書の採択された、その学校で使われている教科書のフルデジタル版を別途使えるという、それは国としても標準規格をつくらせていただいた上で、後者のほうの確保を促すというようなことも取り組んでまいりたいと思っております。
以上でございます。
【椿会長】 どうもありがとうございます。国の今後の取組には物すごく期待したいところです。よろしくお願いいたします。
【金子委員】 よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
【椿会長】 ありがとうございました。ほかいかがでしょうか。特によろしいでしょうか。
なお、今日、資料4も含めていろんな御説明あったわけですし、詳細な見込み等々で、本日、まだ発言できていないというようなことがございましたら、事務局のほうにメールで御意見を頂戴するという形で、審議会における意見として扱わせていただければと思います。いずれにせよ、今日頂戴した意見、あるいは、この後、委員の皆様方からいただく意見を踏まえまして、事務局で再度整理いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、今日も、大変今後の検定の改善について貴重な意見を頂戴したことを感謝申し上げます。
以上をもちまして、総括部会の議事は終了でございます。最後に、何か委員の皆様方から感想なり、御発言よろしいでしょうか。
それでは、これをもちまして、今年度第2回の総括部会を終了したいと思います。本日はどうもありがとうございました。
―― 了 ――
初等中等教育局教科書課