教科用図書検定調査審議会 第4部会(理科)報告

■主な審議内容

教科書検定手続きの改善方策について

<教科書検定手続きの透明性の一層の向上について>

○議事等の公開のあり方について
  •  第4部会としては、議事等の公開のあり方についてそれほど問題があるとは感じていないので、他の部会と特別に異なる扱いをする必要はないのではないか。
  •  実際の検定審査を行う会議は、申請図書の合否を判断する行政処分につながるものである。過程のすべてを公開するとなると、検定結果が出る前に申請図書の内容が第三者にわかってしまうこととなるので、すべてを公開するというのは避けるべきである。

新しい教育課程の実施に対応した教科書の改善方策について

<新教育課程に対応した教科書改善について>

○教科書のイラストやマンガの扱いについて
  •  学習を助けるためのイラストの活用はよいが、説明の内容は正確であることが重要。その正確性に問題があるものも多い。
  •  イラストに関して、子どもに媚びている印象を与えるものは数が少なくても問題がある。数より質の問題である。
  •  理科の教科書では、教科の性格上内容についての正確さが非常に重要であり、そのことはイラストについても同様である。
○安全に関する指導について
  •  教科書における安全性への配慮については、教科により差はあるが、理科ではきちんと配慮し、教科書にも十分な記述が必要ではないか。
○発展的な学習内容について
  •  発展的な学習内容はすべての児童生徒が一律に学ぶべきものではないからといって、正確性が劣っていても良いということにはならない。
  •  「はどめ規定」の見直しの観点から、発展的な学習内容の分量的な制限があるものについては、見直した方が良いのではないか。
○その他
  •  教科書記述の正確性について、検定の際にどのレベルまでチェックするべきかということの統一の判断基準を審議会として示せないのか。
  •  中学校理科の教科書については、現在、1分野・2分野で分冊されているが、学習指導要領改訂に伴い学年毎に教える内容が新たに明記されたことから、教科書を各学年ごとに分冊するということも考えられるのではないか。
  •  障害の有無などに関わらず、できるだけ多くの人が利用可能にするための、教科書のユニバーサルデザイン化は大切ではないか。

以上

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