平成16年9月22日(水曜日) 午前11時~
東京會館本館 「シルバールーム」
大石会長、井田委員、清重委員、黒住委員、氣多委員、小林委員、齋藤委員、島薗委員、鈴木委員、田中(恆清)委員、野崎委員、長谷川委員、芳村委員
(文化庁) 河合長官、加茂川次長、豊田宗務課長、佐藤宗教法人室長、その他関係官
○ ただいまから第148回宗教法人審議会を開会いたします。
まず、開会に当たりまして、河合長官から一言ごあいさつをお願いしたいと思います。
○ 文化庁長官
第148回宗教法人審議会の開催に当たりまして、一言ごあいさつ申し上げます。
委員の先生方にはお忙しいところご出席いただきまして、誠にありがとうございます。
本日は、宗教法人の規則変更にかかわる審査請求が、文部科学大臣あてに1件なされておりますので、その裁決につきましてご審議いただいた後、不服申立て案件に関する宗教法人審議会の運営方法についてご検討いただきたいと存じております。
文化庁におきましては、今後とも、委員の先生方のそれぞれのお立場からの貴重なご意見、ご助言を賜りまして、円滑かつ適正な宗務行政を期してまいりたいと考えておりますので、よろしくご指導のほどをお願いいたします。
以上、簡単でございますが、ごあいさつとさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○ どうもありがとうございました。
次に、文化庁の方に異動がございましたので、事務局からご報告願います。
○ 宗務課長
それでは、本年7月1日付けで、前文化庁次長素川富司は、スポーツ・青少年局長に異動になりました。その後任に、加茂川幸夫、前高等教育局私学部長が就任いたしました。
○ 文化庁次長
加茂川でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○ どうもありがとうございました。
ここで、審議に入ります前に、本日の配付資料の確認をお願いしたいと思います。それでは、事務局の方からお願いいたします。
(事務局から配布資料の確認)
○ それでは、続きまして、定足数の確認をいたします。
宗教法人審議会規則第6条によりまして、総員の5分の3以上の出席がなければ、議事を開き、議決することができないこととされております。
本日は、20名の総員中、13名の出席で、定足数を充足していることを確認いたします。
なお、本日の審議内容の公開について申し上げます。
本日の主たる議題は不服審査に係る案件でございますので、当審議会における申合せによりまして、不服審査に係る審議の内容については議事要旨が公開されることになります。また、その他の審議の内容につきましては、議事録で公開するということになります。
さらに、当審議会における申合せにおいて、個別の宗教法人名は議事録等では公開しないというふうにされておりますけれども、答申の中に記載された法人名につきましてはこの限りでないというふうになっておりますので、この点は公開されることになります。ご承知おきだと思いますけれども、念のため申し上げました。
● 宗教法人「圓光寺」の規則変更認証処分に係る審査請求についての議事要旨は、以下のとおりである。
○ それでは、引き続いてで恐縮でございますが、議題の(2)に入りたいと思います。
これは、その不服申立て案件に関する宗教法人審議会の運営方法についてでございますけれども、先ほども申し上げましたとおり、現在、1回の審議会で諮問と答申の両方を行っております。しかしながら、事案の複雑化に対応しつつ、より一層の慎重な審査を行うために、諮問のための審議会と答申のための審議会というものを2回に分けて開催するというような運営方法を提案したいと存じます。
この点の詳細につきましては、事務局の方から説明をお願いいたします。
○ 宗務課長
それでは、資料5をご覧下さい。
ただいま会長の方から提案のありました不服申立て案件に関する宗教法人審議会の運営方法について(案)を資料に基づいてご説明させていただきます。
まず、資料5の左側に「現行」と記されている事務処理の流れがございますが、これは、審査請求があってから4カ月以内に裁決するという手順を示したものでございます。
現行の方をご説明申し上げますと、現行の左側の矢印のとおり、文化庁でございますが、所定の手続、例えば弁明書、反論書等の手続を進めまして、裁決案を作成いたしまして、現行の表の右側に矢印がありますが、あらかじめ法律家の先生、委員の方々から、主として法律上の問題点について、数回にわたる意見照会、それと事前の打合せの場を設けましてご検討いただき、そのご意見を踏まえた上で整理したものを、本日のように審議会にお諮りしているということでございます。
今、会長の方からございましたが、諮問、それから答申の両方を1回でやっておると、こういうのが現行の流れでございます。
これに対しまして、今回の案でございますが、右側になるわけでございますが、右側に「案」と記されておりますけれども、この事務処理の流れにつきましては、審査請求等があった時点で、比較的早い時期に一度宗教法人審議会を開催しまして、諮問、それから案件の内容等の説明並びに自由討議等を行いまして、必要に応じて、宗教法人審議会規則第12条に基づきまして会長から小委員会の設置等を発議していただいて、審議を行うと、こういうものでございます。
案の左側の矢印につきましては、文化庁においては、従来どおりの弁明書、反論書等の所定の手続を進めるとともに、並行しまして、右側の矢印のとおり、適宜、必要に応じて、小委員会を開催して審議をしていただくと、こういうことでございます。
その後、2度目の宗教法人審議会を開催いたしまして、小委員会の審議経過の報告並びに議決、それで答申を行うという流れになっておるわけでございます。
すなわち、資料にも記してあるとおり、従来の1回の審議会が前後2回開かれるという形になるわけでございます。
ただ、軽微な案件については、会長とご相談の上、現行の運営方法で進めていく場合も考えられるわけでございますが、一応こういった形に運営方法を改めてはどうだろうかという会長のご提案についての資料の説明でございます。
以上でございます。
○ ありがとうございました。
この件につきましては、前から、私個人も、あるいはその他の委員の先生方とも少し話を進めていたわけでございまして、後でもちょっと申し上げますけれども、守秘義務等の関係もございますので、従来、できるだけ1回でやるということで行ってまいりました。
それはそれなりの合理性があったというふうに私は思っておりますけれども、実際にも、今回の案件は、今お話がありましたように、先ほどお渡ししました裁決書というのは、法律の関係の委員を中心にこれまでもう3度も4度もやっておりまして、第4版というのが多分今の裁決書なんです。それを少し、いわば透明化するといいますか、表に出しまして、いろいろな審議会のあり方についてのご意見も多々ありますので、そこを手続として整備したいということで、課長の方からご説明を伺ったわけであります。
今ありましたようにすべての案件をこれでやるというのは、これもまた別な意味で煩雑な点がございますので、軽微なものかどうかというのは最終的には私の方で判断させていただいて、特に、例えば今回のような件につきましては、事案が事案で非常に重要な要素も含まれておりますので、最初に諮問をいただきましたら、この全体の会議で内容を把握していただくと。その上で、法律の関係の委員を中心にいわば小委員会というのを立ち上げまして、議論をしていただくと。いわば全体会議でその小委員の方に、その具体的な裁決書案の作成までの作業をお願いするということでございます。
その上で、後に、当該案件に係る第2回の審議会を開きまして、今日の様な形で最終確認をし、お渡しをするというのが筋かなというふうに思っておりまして、そういうふうに私としては、従来のやり方を少し変えるというよりも整備するということでございますね。それをやりたいと思っております。
先ほどの事務局からの説明、あるいは今私が申し上げましたこと等について何かご意見、ご質問等がありまたら、どうぞお願いしたいと思います。
○ 現行のものを見ますと、矢印が2本あって、右側に「法律家委員への意見照会」ということがございますけれども、今度の案によりまして小委員会というのがつくられるわけですが、そことこの法律家委員への意見照会という点ではどのようになってくるんでしょうか。
○ 従来は、この意見照会というのは、ファクスその他で頻繁にやりとりを行っております。
もちろん事務局の方で本当の原案をお作りいただくんですが、それに対して私どもはかなり手を入れまして、実は原形が余り残らないというようなことも間々あります。実は、各先生方はそれぞれ離れていらっしゃるので、事務局の方でそれぞれにファクス等で連絡をし、それを集計して作業を進めていたというのがございます。
この小委員会という形は、そうではなくて、とにかく何度か会合を持っていただいて、それでいろんな情報を交換しながら内容についての審査をきちっとしていくんだという趣旨でございます。ですから、整備という言葉を使いましたのはその趣旨です。従来もそういうことを何度もやっておりましたけれども、離れた場所でいろいろ、つまり、私なら私の個別の意見が事務局に伝わる、○○委員の意見が伝わる、それを集合するという形では事務的にもなかなか煩雑で、場合によっては、特に重大な案件の場合には妙な齟齬が起こると大変困ります。そこで、やっぱり小委員が一堂に会して議論をするということがいいだろうというのが判断でございます。
○ そうすると、議題にもよりますけれども、小委員会の中には法律家委員の参加が必要になってくる、そういうことでしょうか。
○ そうでございますね。基本的には、原則的に、先程も説明がありましたけれども、従来やられていましたような、法律関係の先生方に一応見ていただくということがあります。それがこれからも多分基本になろうと思いますけれども、しかし、事案によっては私ども、法律的な判断だけではなくて、もう少し細かなご意見を聞く必要があるということもございますので、その法律家委員を原則としながらも、事案によってはその他の委員の先生方のご意見も伺うという機会を設けるというのがこの改定案ということでございます。
○ このご提案を歓迎し、賛成です。
一委員としては大変歓迎すべきものだと思って感謝しています。
○ ありがとうございます。
○ この案で全く賛成なんです。
それで、1回目の審議会を開かない場合もあるということで、それも大変いいんですが、ただ、一つだけ心配なのは、この審議会の場合には定足数が大変厳しいことと、それから、普通の審議会のように委任状出席みたいな形がないと。そうしたときに、第1回目の審議会がなかなか開けないということになると、期間の問題が大変出るんですね。
私は、これでやるのが原則でいいんですけれども、もう一つ、せっかく審議会を開かない場合もあるんなら、中間の、例えば1回目の審議会がどうしても定足数がそろわない場合には、宗教法人審議会の懇談会といいますか、定足数はないんだけれども、したがって審議会としては成立しないんだけれども、委員に集まっていただいて1回目のことをやって、それで、この小委員会をつくるについては会長が指名するとできるような仕組みになっていますと、恐らく1回目の審議会をやらなければ小委員会ができないというわけでもなさそうですので、何かそういう中間的な方策を一応認めるような形にしておくと、恐らく事務局はいろいろな形で対応しやすいんではないかなという気もいたしますので、一応、この案には全く賛成でございますけれども、そういう運用面もご協議いただければどうかなと、そんなことで提案させていただきます。
○ ありがとうございます。貴重なご意見ありがとうございました。
実は事務局の方でも大変心配をしておりますのはその点でございまして、5分の3というのが非常に高いハードルなものですから、2回お集まりいただくのはなかなか大変ではないかという懸念は当然ございました。
場合によっては、正式な審議会から切りかえて懇談会というものでやるということも当然念頭に置きながら運営をしてまいりたいというふうに思っております。
ただ、原則論を申して恐縮ですが、できるだけ多くの委員の方に事案の概要を知っていただくということですので、大変遠いところからおいでになる先生方も多いんですけれども、できるだけそこは調整をしていただきまして、こういう全体の会合をできるだけ開くことができますように私は考えております。その上でご了解をいただければありがたいと思います。
ほかにご意見はありませんでしょうか。
私はこの案でまいりたいと思っているんですが、小委員が選出された場合には、その旨だけでも必ず全委員にお知らせするということで運営してまいりたいと思います。
ほかにご意見、ご質問等ございませんでしょうか。
特にないようでございましたら、次回からは、この案のとおり、右の方に書かれていますその流れに沿った形で運営方法で進めてまいりたいと思います。
なお、先ほどちょっと申し上げたように、事前に関係資料を皆様方に配付するということになります。改めて申すまでもなく、宗教法人審議会委員というのは非常勤の国家公務員でございまして、その意味でのいわば守秘義務というのが厳密に課されております。その点を何とぞご留意願いたいと思います。
事務局の方から補足的な説明はよろしいですか。
それでは、予定しておりました議題の(1)、(2)というのは終了いたしましたけれども、そのほかに何かご質問等がありましたらお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
それでは、特にご質問もないようですので、本日の議事につきましては以上のとおりでございます。
これをもって閉会といたします。どうもありがとうございました。
文化庁文化部宗務課宗教法人室
-- 登録:平成21年以前 --