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第105回教員養成部会議事録

1.日時

令和元年6月10日(月曜日)14時00分~16時00分

2.場所

都道府県会館 101大会議室
東京都千代田区平河町2-6-3

3.議題

  1. 「新しい時代の初等中等教育の在り方について」(平成31年4月17日 中央教育審議会諮問)
  2. これからの時代の教員の在り方及び養成・採用・研修・免許等の課題について
  3. その他

4.議事録

【加治佐部会長】 どうも皆様こんにちは。失礼いたします。定刻となりましたので、ただいまから第105回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会を開催いたします。本日は御多忙の中、御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。

それでは初めに、委員の交代及び文部科学省における人事異動がありましたので、事務局から御紹介をお願いいたします。

【赤間教育人材政策課課長補佐】 事務局でございます。このたび委員に交代がございましたので、こちらから御紹介をさせていただきます。

まず、笹委員に代わりまして東京都立西高等学校長、全国高等学校長協会会長でいらっしゃいます萩原委員でございます。

【萩原委員】 萩原です。よろしくお願いいたします。

【赤間教育人材政策課課長補佐】 また、種村委員に代わりまして、江東区立明治小学校長、全国連合小学校長会会長でいらっしゃいます喜名委員でいらっしゃいます。最後に山本委員に代わりまして、本日欠席でございますけれども、荒川区立尾久八幡中学校長、全日本中学校長会会長でいらっしゃいます川越委員でいらっしゃいます。

次に、事務局の異動でございますけれども、御挨拶が遅くなりました。私は前任の渡邊に代わりまして総合教育政策局教育人材政策課の課長補佐を拝命してございます赤間でございます。よろしくお願いいたします。

以上でございます。

【加治佐部会長】 次に会議資料について、事務局より確認をお願いいたします。

【赤間教育人材政策課課長補佐】 引き続き、資料の確認をさせていただきます。お手元の端末の方に、本日の配付資料を開いた状態で御用意をさせていただいております。順に議事次第、それから資料1から資料4までが本資料でございます。それから、参考資料1から参考資料5まで参考資料がございます。このうち参考資料4、参考資料5につきましては、前回の教員養成部会におきましてワーキンググループの設置についてお認めをいただきました2つのワーキングにつきまして、その設置紙と部会長預かりとなってございました委員の名簿もお付けをしてございますので、御確認をいただければと思います。

それからまたデスクトップの方には、本日の会議資料を含めまして前回の会議資料を格納したフォルダを置いてございますので、適宜御参照いただければと思います。不明な点等ございましたら、お近くの事務局員の方までお申し付けいただければと思います。

以上でございます。

【加治佐部会長】 本日は審議案件が2件あります。それでは、議事1に入ります。次第のところに議事として括弧1、括弧2とあるものです。それの括弧1の方です。

平成31年4月17日に文部科学大臣から中央教育審議会に対して諮問がありました。この諮問の内容と、初等中等教育分科会の検討体制について事務局から説明をお願いいたします。

【田中教育制度改革室長】 初等中等教育局教育制度改革室長の田中でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

本日、タブレットで用意しております資料のうち、資料1-1、資料1-2、資料1-3を用いまして御説明申し上げます。

まず、恐縮ですが先に資料1-2を御覧いただければと思います。こちらは今、部会長からお話のございました4月17日の中央教育審議会総会に諮問いたしました「新しい時代の初等中等教育の在り方について」の諮問の概要となってございます。この諮問につきましては、当然内容としては初等中等教育分科会ということになりますので、先月5月8日の初等中等教育分科会におきましても、この諮問につきまして御説明を申し上げたところでございます。本日、委員の中には総会それから分科会に出られた方もいらっしゃるかと思います。重複してしまいますところは御容赦いただければと思っております。

それではまず諮問の、この1-2に基づきまして1ページ目でございますけれども、諮問理由の概略について御説明申し上げます。Society5.0時代の到来といった急激な社会的変化が進む中で、子供達が予測不可能な未来社会を自律的に生き、社会の形成に参画するための資質・能力を一層確実に育成することが求められているところでございます。今回の諮問は大変総合的な諮問となっておりますけれども、その目指すところを一言で申し上げますと、初等中等教育における様々な課題を克服して新しい時代を見据えて教育の質を高めるための総合的な検討をお願いするというものとなります。

この資料の中で上のオレンジ色の部分に現在の学校教育の成果の例と挙げてございますけれども、子供達の知・徳・体を一体で育む日本型学校教育は国際的に見ても評価されているなど、高い着実な成果を上げてきたところでございます。一方で、真ん中の水色のところになりますけれども、子供達の語彙力や読解力など基礎学力の育成に課題が指摘されており、高校生についても大学受験に最低限必要な科目以外を真剣に学ぶ動機が低下しているなど、Society5.0時代に活躍できる人材の育成の観点からは大きな課題もあります。

また、いじめの重大事態や児童虐待相談対応件数の増加、障害のある児童生徒、不登校児童生徒、外国人児童生徒等の増加などへの対応も求められているところでございます。

また、本部会に関係するところで教師の関係の話を申し上げます。我が国の質の高い学校教育は高い意欲や能力を持った教師の努力により支えられているところでございますけれども、そうした教師の状況に目を転じますと長時間勤務の実態は非常に深刻でありまして、採用選考試験の競争率の減少も顕著であるなど、こういった状況を踏まえまして、学校における働き方改革を進め、教職の魅力を高めることが急務となっているところでございます。

また、この後詳細説明がございますけれども、これからの時代の学校は教師を支援し、教育の質を高めるツールとして先端技術を活用することによりまして、子供達一人一人の能力、適性等に応じた学びを提供していくことが可能となります。しかしながら現状の学校のICT環境は脆弱でございまして、地域間格差も大きくなっているという状況になっております。学校のICT環境の整備を着実に進めていくことが必要であると考えております。

さらに、Society5.0時代の教師には子供達の学びの変化に応じた資質、能力が求められておりまして、こうした教師の育成や多様な人材の活用によるチームとしての学校を推進していくことが必要であると、こういったようなことが諮問の理由となってございます。

具体の諮問事項でございますけれども、資料1-2の次のページを御覧いただければと思います。今回、総合的な諮問でございますけれども、4点諮問の柱が立っております。特に本教員養成部会と関わりが深いのは4番ということになりますけれども、全体を申し上げますと、まず1番目として新時代に対応した義務教育の在り方ということで、基礎的読解力など基盤的な学力の定着方策。児童生徒の発達段階に応じた学級担任制と教科担任制の在り方や、習熟度別指導の在り方。それから先端技術の活用など、こういったところがテーマとなっております。

2番目でございますけれども、新しい時代の高等学校教育の在り方ということで、普通科改革など各学科の在り方、STEAM教育の推進、定時制・通信制課程の在り方等が諮問事項となっております。

3番目でございますけれども、増加する外国人児童生徒等への教育の在り方について、ここに掲げられているようなことが諮問事項となっております。

4番目、これからの時代に応じた教師の在り方や教育環境の整備等でございますが、ここは特に教員養成部会と関わりの深いところでございますので、恐縮ですが資料1-1の方を御覧いただければと思います。

よろしいでしょうか。こちらの最後のページです。5ページ目になります。5ページと書いているところですけれども、ここに第4の諮問につきまして詳細が書いてございます。ここに丸が12ほど並んでいるのですけれども、上からの7つ目までが特に本教員養成部会と関わりの深いことではないかと考えております。まず一つ目でございますけれども、これからの時代において児童生徒等に求められる資質・能力を育成することができる教師の在り方について。

2つ目でございますけれども、新指導要領に示されました児童生徒の発達段階に応じた学習内容や指導の在り方を踏まえた上で、先ほど1の方で申し上げましたけれども、義務教育9年間を学級担任制を重視する段階と教科担任制を重視する段階、これは現状では小学校の6年間が学級担任が原則、中学校の3年間が教科担任ということになっている訳でございますけれども、これを在り方と検討する中で当然教職員配置や教員免許制度の在り方についても検討が必要であるということでございます。

3つ目でございますけれども、質の高い教師を確保し資質向上を図るために養成・免許・採用・研修・勤務環境・人事計画等の在り方を検討する必要がある。

4つ目でございますけれども、免許更新講習と研修等の位置付けの在り方などを含めた教員免許更新制の実質化。

その次、5つ目でございますけれども、学校以外で多様な経験をした方々、技能を有するような方々など、多様な背景を持つ人材について教員組織を構成できるようにするための免許制度や教員の養成・採用・研修・勤務環境の在り方。

その次でございますけれども、学校や大学を取り巻く環境変化に対応する教員養成課程の在り方。

さらにその次でございますけれども、特別な配慮を要する児童生徒等への指導など、特定の課題に関する教師の専門性向上のための仕組みの構築。こういったところが掲げられているところでございます。

この第4の柱につきましては、先ほど申し上げました義務教育や高等学校の在り方のそれを支える仕組みというところになるかと考えております。こういったことの今後の審議の進め方でございますけれども、恐縮ですが資料1-3を御覧いただければと思います。これは5月8日の初等中等教育分科会の資料でございまして、そこで了承されたものでございます。今回このとおり諮問事項も大変多岐にわたるところでございます。その審議の在り方についても特別部会を設置するなど、そういうやり方を考えた方が良いというような指摘も中教審の総会の方でございまして、それで前回5月8日の分科会におきましてこの資料をお示ししたところでございます。

まず、この諮問全体は初等中等教育分科会が所掌するものでございますけれども、この分科会におきまして、真ん中の赤い字でございますけれども、新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会を設置することが決定されました。この特別部会につきましては、現在委員の方も含めて調整中でございますけれども、またこの6月あるいは7月の間に第1回を開催することになると考えてございます。この初等中等教育の新しい分科会ですね。新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会で全てを審議するということではございませんでして、ここである意味横串を通すような審議をお願いしようと考えております。そして当然のことながら教員養成部会、それから教育課程部会で御議論いただくべきこともございます。こういったことにつきましては、またこれから意見交換がなされるかと思いますけれども、それぞれ議論を進めていただきつつ、この特別部会と連携した形でまた分科会に適宜報告して御審議をいただきながら進めるという形を考えてございます。

なお、この特別部会の下に高校改革ワーキングということで、高校に関してはワーキンググループも設置する方向ということになっているところでございます。

簡単ではございますが、私からは以上でございます。

【加治佐部会長】 どうもありがとうございました。今御説明がありましたように、この資料1-1あるいは資料1-2の諮問ですけれども、資料1-1の方で見ますと、5ページの第4のところですよね。ここに丸が12個ありまして12項目ある訳ですけれども、その内前半の7つですね。これが本部会に関わることです。この部会でこの7つをどのように今後検討していくかということと、今日の検討事項については後で私が御説明申し上げます。今、田中室長から説明がありましたこの全体の諮問事項と検討体制です。これについての御質問や御意見をここではお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。

よろしいですか。また関連することがあれば、後でおっしゃってください。

それでは、この5ページの7項目の進め方と、今日の検討事項をこれから申し上げます。今の御説明のように今回の諮問事項は大変広範な論点を含んでおります。既に申し上げておりますように、資料1-1の5ページにある諮問事項の第4に記載されている12項目の内、特に本部会に関連する教員の養成・採用・研修・免許等に関わる7項目ですね、これに関しては次のように順序等を整理して審議していきたいと考えております。

資料1-1の5ページを御覧ください。

..まず、諮問事項第4の内、本日は総論部分に当たります1番目です。「これからの時代において児童生徒等に求められる資質・能力を育成することができる教師の在り方」です。これについて検討いたします。そしてそれに直接関連するものとして3番目になりますが「質の高い教師を確保し、資質向上を図るための養成・免許・採用・研修・勤務環境・人事計画等の在り方」。これについて今日は委員の方々の御意見を頂きたいと思います。

次回以降のことについて述べてまいります。次回以降、各論の論点に入っていく予定です。まずは次回以降、中教審総会でも意見が多かったのですが、5番目ですかね、「学校以外で勤務してきた経歴や専門的な知識・技能を有する者など、多様な背景を持つ人材によって教職員組織を構成できるようにするための免許制度や教員の養成・採用・研修・勤務環境の在り方」です。また、免許更新講習というところがあると思いますが、これは4番目です。「免許更新講習と研修等の位置付けの在り方などを含めた教員免許更新制実質化」について免許更新制と研修全般を含めて御審議いただくことにいたします。

残りまだいくつかある訳ですけれども、その中で新学習指導要領に示されたというのがあると思いますが、2番目です。「新学習指導要領に示された児童生徒の発達の段階に応じた学習内容や指導の在り方を踏まえ、義務教育9年間を学級担任制を重視する段階と教科担任制を重視する段階に捉え直すことのできる教職員配置や教員免許制度の在り方」。そして、特別な配慮を要するというのがあると思います。7番目です。最後です。「特別な配慮を要する児童生徒等への指導など、特定の課題に関する教師の専門性向上のための仕組みの構築」。この2つにつきましては、他の諮問事項の審議と関係するところが大変大きいですので、他の部会等での審議の進捗状況を踏まえた上でまた扱っていきたいと考えているところです。

まだ残りがあると思いますが、「学校や大学を取り巻く環境変化に対応する教員養成課程の在り方」。6番目です。これにつきましては現在本部会の下に2つのワーキンググループ、教職課程の基準とフラッグシップ大学の在り方ですが、この2つのワーキングで年内を目途に審議が行われております。その成果も踏まえながらさらに本部会で審議すべき点があれば審議いただきたいと考えているところです。

それからさらに、先ほど御説明がありました他の部会等との関係ですけれども、本部会の審議状況は他の部会や初等中等教育分科会とも共有しまして、相互にフィードバックし合いながらその中でさらに必要な論点が生じてきた場合には適宜本部会の中で取り上げていきたいと思います。

以上のような進め方でよろしいですか。お分かりになりましたか。全部扱うことになると思います。順番をきちんと整理しながらやるということと、他の部会との関係がありますので、そこの進捗状況を見ながらということになります。

それでは、2番目の議事になります。本日は先ほど申し上げましたように2つの項目、これからの時代の教師の在り方や、そのような教師を確保していくための養成・採用・研修・免許等の課題について御意見を頂きます。御意見を頂く際の参考として事務局の方で資料を用意していただきました。まずこれからの時代の学校教育のイメージの参考として、新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(中間まとめ)について事務局から説明をお願いいたします。

【鈴木学びの先端技術活用推進室室長補佐】 初等中等教育局の学びの先端技術活用推進室補佐の鈴木と申します。本日はよろしくお願いいたします。

資料につきましては2種類用意してございまして、資料2-1が新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(中間まとめ)の概要でございます。資料2-2がその本体ということになってございますけれども、本日は資料2-1を使って御説明させていただければと思っているところでございます。まず、文部科学省は昨年11月に柴山学びの革新プランを公表いたしまして、これを踏まえて先端技術の活用方策の具体化の検討を今進めているところでございます。今回、本年3月29日に公表しました新時代の学びを支える先端技術活用推進方策の中間まとめの内容を御説明させていただければと思います。

これを出した狙いでございますけれども、これは先ほど諮問の中でも御説明があったかと思いますけれども、社会がSociety5.0時代とかなり急激に変化してくるということと、そういう中で豊かな創造性を備えて持続可能な社会の作り手として社会の形成者に参画するための資質・能力を子供達がこれまで以上に身に付けることが必要になってくるだろうと考えたところでございます。そういうものを身に付けるために1ページ目でございますけれども、公教育、教師の役割の重要性は当然変わるものではないと思っているところでございますけれども、ICTを基盤とした遠隔技術などの先端技術を効果的に活用していくことで教師の指導や子供の学びの質を高めて子供の力を最大限引き出す学びを実現させていく必要があるだろうということを考えているところでございます。

具体的に2ページをご覧いただければと思いますけれども、先端技術の効果的な活用については、子供の力を最大限引き出す学びを実現する次世代の学校教育現場像をひとつイメージとして示したのがこの2ページでございます。例えば、左上にありますように遠隔技術を活用した大学と高校の連携授業をすれば、良質な授業コンテンツを提供できるであろうと。あとは左下の方を見ていただきますと、例えば知識・技能を定着する個別最適化(AI)ドリルとかを活用することで、児童生徒の効果的な学びの支援ができるようになるのではないか。右下を見ていただきまして、学習履歴とか体調、人間関係等、収集された様々なデータ分析を踏まえて教師が効果的に指導を行える可能性があると考えられ、教師の経験値とデータを活用した科学的視点のベストミックスというような、きめ細やかな指導がさらにできるのではないかということ。右上の方にいっていただきまして、校務支援システムとか、例えば遠隔技術を活用した教員研修を行えば今までの校務についてもより効率化が図れるのではないかというような具体像を今回示させていただいたところでございます。

3ページをご覧いただきまして、そうは言ってもICTを基盤とした先端技術を効果的に活用するに当たって、そこに書いてありますようにハード上、利活用上の課題があるということで、今回課題を整理させていただいたところでございます。課題を解決していくために、先ほどお示ししましたような目指すべき次世代の学校・教育現場を実現するためにどういう方策を取っていくかということで、下にありますように①から③までの方策を打ち立てたところでございます。

一つ目が遠隔教育の推進による先進的な教育の推進。2番目が教師・学習者を支援する先端技術の効果的な活用。3番目が先端技術の活用のための環境整備という柱を据えて今回方策をまとめたところでございます。

1点目の遠隔教育でございますけれども、4ページをご覧いただければと思います。遠隔教育にもいろいろな効果がございまして、多様な人々と繋がりを実現したりですとか、児童生徒が教科の学びを深めるとか、個々の児童生徒の状況に応じた教育の実施というような場面に応じて教師の指導や子供達の学習の幅を広げることや、特別な支援が必要な児童生徒等の学習機会の確保を図る観点から重要な役割を果たすものであろうと考えているところでございます。

5ページ目をご覧いただければと思いますけれども、今回中間まとめをまとめるに当たりまして、各自治体へ調査をし、その結果を踏まえますと、希望する全ての学校が遠隔教育を活用できるように、さらに今後希望する学校が増加していくよう、遠隔教育の普及に向けた具体的施策を提示しています。遠隔教育実施に当たり様々な支援・助言が受けられる環境の整備であったりとか、遠隔教育特例校の創設といった実証的取組、そういう施策を推進していきたいと考えているところでございます。この施策の具体的な内容といたしましては時間の都合上割愛させていただきますけれども、6ページと7ページに詳細を記載してございますので、適宜ご覧いただければと思っているところでございます。

資料としては次9ページまで飛んでいただきまして、2つ目の方策である先端技術の効果的な活用についてでございます。現在学校現場におきましては協働学習支援ツールであったりとか、AIを活用したドリルであったりとか、先端技術を導入している学校も数多くあるところでございます。こういう先端技術の活用を通じて教師や児童生徒を支援することでアクティブ・ラーニングを推進して、まさに学習指導要領の目指すべき資質・能力の育成に繋げる必要があるというところでございます。ただ、現在の学校現場で使われている先端技術とその効果的な活用について、まだ十分に整理がされていないところでございますので、今回一つのモデル例を示して整理を行い、今後どのような場面でどのような先端技術を活用していくことが効果的なのかという基本的な考え方を今後示していきたいと考えているところでございます。

10ページをご覧いただければと思いますけれども、学校現場での先端技術の活用をと言いましても、未だICT環境整備であったりとか、データ収集・分析を行うに当たっての基盤がまだまだ不十分なところでございます。これを進めていくことがまずは急務であろうと考えてございまして、これが3点目の学校現場の環境整備を進めていかなければいけないと考えているところでございます。

11ページをご覧いただければと思いますけれども、文部科学省としては教育のICT化に向けた環境整備5か年計画を策定いたしまして、自治体における学校のICT環境の促進に努めていくところでございます。グラフを見ていただければお分かりかと思いますけれども、各自治体におけるICT環境は十分に進んでいないという状況でございますし、さらには地域間の格差も生じているところでございます。

まさにICT環境整備を我々としては加速させていきたいということで、12ページをご覧いただければと思います。環境整備の現状と推進方策でございます。そこに書いてありますように、個別のサーバとかネットワークの維持管理が費用・手間が掛かるということであったりとか、情報セキュリティの確保がデータ利活用のバランスが必ずしも取れていないので、教育データがなかなか使いづらいということであったりとか、サーバと学校を繋ぐ線が非常に細いため動画とか教育コンテンツを円滑に利用できないであったりとか、あとは学校に備えているICT環境も大きな地域間格差であったりとか、どういうスペックが必要なのかということが不明確でございますので、どう整備していいのか分からないであったりとか、導入している機器そのものが市場から比べると高価であるということも言われているところでございます。さらにはICTを活用することに当たっての健康面に関する不安とか、そういう課題がある訳でございますけれども、課題それぞれに手を打っていくということで今回環境整備については4点の方策を打ち立てているところでございます。

一つ目は細い線ということに対して学術通信ネットワーク「SINET」について、現在高等教育段階を中心に使われておりますが、これを初等中等教育への開放をしていきたいと考えてございます。あとはサーバであったりとかセキュリティの観点から、なかなか教育データが使いづらいということに対してはセキュリティポリシーのガイドラインの在り方を検討します。また学校で導入しているICT機器の価格が高いというところにつきましては安価な環境整備に向けた具体策の検討提示であったりとか、環境整備に向けての現状課題を踏まえた関係者の専門性を高める取組の推進を図っていきたいと考えてございます。その具体的な方策につきましては、13ページから19ページまで詳細を載せてございますので、適宜ご覧いただければと思ってございます。

今後に関しては、学校においてICTを基盤とした先端技術を効果的に活用して子供の力を最大限引き出す学びを実現していくべくこれらの施策をさらに具体化を図って、今月を目途に最終まとめを提示していければと考えているところでございます。

説明は以上でございます。

【加治佐部会長】 ありがとうございました。鈴木補佐はこの後別の会議に出られるということですので、今の御説明について御意見、御質問等がありましたら今お願いしたいと思いますが、いかがですか。

予算的な裏付けとか、そういうものは大丈夫ですか。

【鈴木学びの先端技術活用推進室室長補佐】 ICT環境整備につきましては、予算的な裏付けとしては、資料としては11ページに書いてございますけれども、地方財政措置という形で単年度1,805億円措置というところでございます。なかなかこれは使われていないと。地方財政措置でございますので、各自治体の判断によってなっているという現状でございますので、今後このICT環境整備につきましては、この地方財政措置を適切に使っていただくことが第一の重要な課題かと思いつつ、あとは必要な措置等いろいろな実証研究につきましては、これから予算措置も含めて検討していきたいと考えてございます。

【加治佐部会長】 どうぞ。秋田委員。

【秋田委員】 1点だけです。初等中等教育と国公立大学といった研究機関を繋ぐ「SINET」は世界で一番線が太く、それが全国にめぐらされて保証されているのが日本の強みです。是非この強みを活かしていただいて、いろいろな大学が国立情報学センターと繋がっておりますので、それをうまく活かして使っていただくと、良いと思います。これから知識集約型社会の中心として、知識を生み出していく大学、高等教育機関の役割というのは非常に大きく、それを各地域の学校や教育委員会と繋いでいく政策がとても重要だと思います。東大の五神総長がいつも全学に向かって「SINET」を初等から高等教育まで全てに使うような方策を考えることの必要性を言っておられますが、私もそう思います。

以上です。

【加治佐部会長】 どうぞ。

【立田委員】 表題は先端技術の効果的な活用とあるのですが、内容を拝見すると例えば校務支援システムですとか、共同学習の支援ツールですとか、見方を変えると働き方改革にも資すると思うのですが、それも一体的になっていて、見方が違うという捉えでよろしいのでしょうか。

【鈴木学びの先端技術活用推進室室長補佐】 そこはまさにおっしゃるとおりでございまして、先端技術は捉え方がいろいろあるかと思いますけれども、我々としては子供達の力を最大限引き出す学びを実現するための先端技術である一方で、教師が子供達の学びの指導とか支援に注力することができるようになる意味でも、まさに先端技術が使えるのではないかと思っています。働き方改革の視点もこの中には加味しているところでございます。

【立田委員】 ありがとうございます。伺ったのは今働き方改革が学校にとって喫緊の課題ですので、理想としてはそれを改善、解決してから次のステップへということだと思うのですが、少なくとも同時進行でいくべきだと思います。先に新しいことが来てしまうと学校現場にとって疲弊感とかやらされ感に繋がりかねないので、働き方改革に資するということも是非打ち出していただければと思います。

【加治佐部会長】 では……。

【松田(恵)委員】 ありがとうございます。2点だけ伺わせてください。1点は「SINET」が公立学校等で使えるというのは重要な施策だと思うのですけれども、御説明にもありましたように、確かにこれを管理運営するための部分というのが費用や人の配置ということから、ここが非常に大きなネックになっていると思います。この辺り何か少しお考えになられている具体的なことがあれば伺わせていただければということです。

もう1点は、学校で使おうとした時に、例えばそういうインフラ部分もそうですけれども、例えば一つの教室でWi-fiを無線で使おうとした時に、教室ごとに設置すると干渉し合ってしまって実は使えないとか、個別に具体的な課題というのが割と技術的な面でもあると思うのですけれども、その辺りの研究というのがどういう感じになっているのかというのを伺わせていただければありがたいです。

【加治佐部会長】 どうぞ。

【鈴木学びの先端技術活用推進室室長補佐】 「SINET」を我々としては開放して活用していくためには、13ページをご覧いただければと思いますが、当然各学校に対するインフラの整備が必要になってくるところでございます。そこはまさに今我々としても研究しているところでございまして、「SINET」が各学校で使いやすく、使っていただけるように必要な方策は打ち出していければと今考えているところでございます。あと、教室の環境につきましてもどういう環境整備をすることが望ましいのか、併せてそれを整えるために、ここは少し施策でいうと18ページの安価な環境整備のところにも関わってくる訳でございますが、予算的に安価で必要最低限度の環境整備の在り方というところも、これも最終まとめに打ち出していければと考えているところでございます。

【加治佐部会長】 松木先生。

【松木委員】 質問ということではないのですが、地方の現状を考えますと少子化が非常に進んでいて学校の統廃合が起きてきていて、否応なく遠隔地を含めたICTの活用ということが学校にとって非常に大きな課題になってきていると思います。そう思った時に、もちろん一方では良質なコンテンツを準備していくということも必要になるかと思うのですが、それを受けていく学校にいる教員は、例えば全教科準備できる訳ではない小さな学校が増えてくるといった中で、そういう学校の教員というのは、では免許でいくと何なのだ。各教科の免許でいいのか。そうではない良質なコンテンツに対応した形で地域の課題にそれを置き換えて考えていけるような、あるいはコミュニケーションが豊かな形で協働を生み出していけるような教員の資質や能力が求められてくるとも思います。

学校単位で考えていた教員の配置の在り方を根本的に見直さなければいけない問題が同時に起きてくるようにも思うのです。そういった問題を一つのICTの活用をしていく中でもう一度免許の在り方、あるいは学校単位の教員の配置の在り方等についても議論していかなければいけなくなるのでないかということを、お話を伺いながら強く感じているところでもあります。

【加治佐部会長】 ありがとうございます。今お三方の手が挙がっております。済みません、もう一遍手を挙げてください。

【喜名委員】 喜名です。

【加治佐部会長】 喜名さん。それから古沢さん。その三方ですね。ではその順番でお願いします。

【喜名委員】 失礼します。遠隔教育とか、それからデジタルコンテンツの配信についてはこれから進んでいくことが確実だと思うのですけれども、一方で改正著作権法で使用料の発生が出てくる訳です。その辺りについて、例えば義務教育については無料にするとかそういうことがないと、自治体が払うようになるとまたそこがネックになるのではないかと思いますけれども、その辺は何か文科省としてのお考えがございますか。

【鈴木学びの先端技術活用推進室室長補佐】 私から答えていいのか分からないところではございますけれども、まず今委員もお話しをしましたとおり使用料につきましては著作権法を改正しまして、今まで許諾を取っていたものが使用料を支払うことになっているところでございます。著作権課の方が中心となりまして、まさに使用料について権利者団体と使用者団体が協議しながら適正な価格でということで、今手続きを進めているところであると我々としては認識しているところでございます。今まさに法改正された直後でございますので、まずはより学校が適正な価格でコンテンツを使えるようにということで、各著作権課を中心にそういうところの検討を進めていく必要があるのかと思ってございます。なので、今頂いた委員の御意見につきましては担当課、著作権課になるところでございますけれども、そこにお伝えさせていただければと思っているところでございます。

【加治佐部会長】 安藤委員。

【安藤委員】 よろしくお願いいたします。一点すごく心配していることがありまして、これは各自治体の問題でございますけれども、きっとこのSociety5.0というキーワードは皆さん知るところだと思いますが、一方でICT環境整備とか情報化対応という問題が二の次とか三の次とかになってしまっています。例えば私の大学がある市ですと、エアコンの話とかが最優先になってしまってなかなかICT環境の整備が追い付いていないという状況があります。各地域とか自治体の方に向けて、環境整備とか必要性というものを今後どんなふうに文科省として啓発というか啓蒙していくかというところを少しお聞きしたいと思います。

【鈴木学びの先端技術活用推進室室長補佐】 ありがとうございます。資料としては19ページをご覧いただければと思います。ここに「学校のICT環境の現状・課題を踏まえた関係者の専門性を高める取組の推進」ということで、自治体ごとにもICT環境の必要性や現状をきちんと共通理解を図っていく必要があるだろうと考えているところでございます。19ページの四角囲みの一番上の四角でございますけれども、市町村ごとの整備状況とかそういうものを諸々見える化を図っていこうと考えているところでございます。それを伴って各自治体間での格差であったりとか、整備が遅れているところに対して我々としても指導であったり支援をアプローチしていければと考えているところでございます。

【加治佐部会長】 はい。

【古沢委員】 古沢でございます。よろしくお願いします。一点、非常に素朴な疑問かもしれないのですが、以前に政府が一人一台のタブレット普及を目指すという目標を掲げていたと思うのですけれども、これについてはなかなか厳しい状況でここでも地域間格差が大きいということですけれども、政府としてそういった方針はもう目標としては掲げていないのだろうかということ。

もう一点は、私は昨年フィンランドを視察したのですけれども、御存じのように非常に向こうはICTが日常化されていて、授業でも使われているのですけれども、無理に全員にタブレットや端末を配備するというよりも、持っている子については自宅から持ってきて、それも含めて活用するという方策を取っていまして、セキュリティ面とかいろいろハードルはあるかと思うのですけれども、現実的にはそういうことを検討する方策もあるのではないかと思うのですが、それについてどのようにお考えかお聞きしたいと思います。

以上です。

【鈴木学びの先端技術活用推進室室長補佐】 ありがとうございます。まず今の政府の目標としては11ページにありますように、学校ICT環境整備について目標が掲げられてございまして、ここに「3クラスに1クラス分程度」というのが今政府の方で掲げているICT環境の整備の状況でございます。ただこれで十分なのかというところの議論はまだまだあるかと思いますので、今先ほど委員がおっしゃいましたBYODのような取組の在り方も含めて最終まとめでどこまで検討できるか分かりませんけれども、そういうところの在り方も含めて今後検討していきたいとは考えているところでございます。

【古沢委員】 ありがとうございました。

【加治佐部会長】 では最後で、高橋さんお願いします。

【高橋委員】 東京学芸大学の高橋でございます。ありがとうございました。先ほどの一人一台を政府の目標だったのではないのかという御指摘については、私の記憶では当時一人一台に向けて検討するというような書き口が、整備を目指すというふうに報道されて、それが広がったように感じています。

しかし、このところのこの数年、この1、2年のICT技術の進展は著しくて、もはやこういうふうに一人一台と書かれていると、何か教育内容や授業がプラスアルファされるように感じてしまうかもしれないのですが、実際にはPCはあらゆる仕事や生活の中に入り込んで溶け込んできており、ICTを活用する感覚が変わってきている現実があります。

例えば、新しい今のワープロの使い方は添付書類という概念もないですし、保存という概念もなく今我々は新しいワープロのソフトを使い始めています。こういった感覚が変わってきていることについて大人も十分に対応できていないと思いますし、ましてやそれを子供に伝えるなどということは、非常に難しい状況にあると思います。これについては、何にしてもICT環境整備がとにかく慣れとか感覚の問題ですので、物がなければ話になりませんので、何としてでもどんな方法を使っても、どんな方法というのは国の予算とかそういう方法もありますし、先ほど話題になりましたBYODといわれる自分で揃える方法も含めてあらゆる方法を総動員していかないと、僕もよく外国に行きますけれども、このところの諸外国との感覚の差に物すごい危機感を覚えています。

この計画自体は大変素晴らしいもので、これが実際に実現するということを強く願いたいし、私も頑張っていきたいと思っているところです。

【加治佐部会長】 よろしいですね。では鈴木さん、どうもありがとうございました。

それでは続きまして、教師に求められる資質能力については、過去の中央教育審議会の答申でも整理されてきております。また養成・採用・研修・免許等全般の課題については前回、前々回の教員養成部会でも自由討議で色々な御意見を頂いておりました。こうしたこれまでの議論について事務局から説明をお願いいたします。

【長谷教育人材政策課教員免許企画室長】 教員免許企画室長の長谷でございます。お手元の資料3と資料4に基づきまして御説明申し上げたいと思います。

本日、部会長からお話がございましたように、これからの時代の教師の在り方ですとか、そのための課題ということについて御議論いただく訳ですけれども、前回の自由討議の中でも何人かの委員の方から既に今後の教師の在り方ということについて御意見を頂いております。その中で時代が変わっても変わらないような教師の資質能力を育成していくことが必要ではないかという御意見もありまして、改めて過去の中教審の答申に立ち返りまして、ずっと求められてきた教師の資質・能力を振り返ってみたいと思います。

それから、ただ一方で、養成部会としては直近の答申である平成27年12月の答申の中にも例えばSociety5.0というような言葉は出てきておりませんし、外国人児童生徒の教育ということも正面からは位置付けられておりません。ですので、改めまして答申以降に急激に変化している事情を踏まえまして、これからの教師の在り方というものについても御議論いただければと考えております。

まず、資料3を御覧いただければと思います。「教員に求められる資質能力に関する過去の答申の記述」ということで、先ほど申し上げました直近の答申が平成27年12月の答申でございます。この中には3つぐらいにまとめられておりまして、最初のところですが、これまで教員として不易とされてきた資質能力に加え、自律的に学ぶ姿勢を持ち、時代の変化や自らのキャリアステージに応じて求められる資質能力を生涯にわたって高めていくことのできる力という、生涯にわたって継続的に学び続けていく力ということが指摘されております。

それから、2番目のところでございますが、アクティブ・ラーニング等々新たな課題に対応できるような実践的な指導力ということも挙げられております。

それから、3番目のところで「チーム学校」の考え方の下に、多様な専門性を持つ人材と効果的に連携・分担し、組織的・協働的に諸課題の解決に取り組む力ということも指摘をされておりました。

合わせまして、新しい学習指導要領の答申が平成28年の12月に出ておりますけれども、ここでも教師の在り方、必要な資質能力ということで、「カリキュラム・マネジメント」でありますとか、「主体的・対話的で深い学び」を引き出すような指導力が必要ということがいわれておりました。これが直近の答申ということになってまいります。

次の2ページ目に入っていただきますと少し遡った答申になりますが、平成24年の答申の中で出てきておりますのが、例えば括弧ⅰのところでいきますと、教職に対する責任感、探求力、教職生活全体を通じて自主的に学び続ける力でありますとか、その次のところで専門職としての高度な知識・技能ということで、例えば教科や教職に関する高度な専門的知識、新たな学びを展開できる実践的指導力、教科指導、生徒指導、学級経営等を的確に実践できる力、総合的な人間力といったことが挙げられておりました。

それよりさらに遡りますと、平成17年、平成9年の答申がございますけれども、この中でも大体繰り返し同じようなことがいわれておりまして、例えば平成17年の方では教職に対する強い情熱、教育の専門家としての確かな力量、総合的な人間力ということが挙げられておりますし、次のページに入っていただきますと平成9年の答申、これはかなり長文でしたので概要でお示しさせていただいておりますけれども、「いつの時代にも求められる資質能力」ということで、教育者としての使命感等が掲げられております。

それから、「今後特に求められる資質能力」ということで地球的視野に立って行動するために資質能力、2行目の終わりの方から変化の時代を生きる社会人に求められる資質能力、それから4行目の最後の方ですけれども、教員の職務から必然的に求められる資質能力といったものが挙げられております。

それから3のところで「得意分野を持つ個性豊かな教員」ということも挙げられておりました。これが最近の中教審の答申でいわれておりますような教員の資質能力であります。

振り返ってみますと、何度も繰り返しいわれておりますのが教員としての使命感でありますとか情熱でありますとかそういう資質能力の他に、新たな課題に対応できるような実践的な指導力、それから組織的・協働的に働くような力でありますとか、最近の答申の中では新しい学習指導要領に対応するような学びを引き出す力ということがいわれてきた訳でございます。

それから、少しだけ振り返っておきたいと思いますが、参考の3を御覧いただければと思うのですけれども、教育再生実行会議の方でも最近提言が出されておりまして、この中でも若干教師について触れられているところがございます。上のタグの方の右の端の方を見ていただきますと、参考3というところが出てまいります。教育再生実行会議第十一次提言の中で、この中では大きく分けて2つの提言がございました。一つが技術の進展に応じた教育の革新ということでありまして、まさに先ほど鈴木補佐の方から説明がございましたような先端的な技術を活用した教育の在り方ということが議論された訳でありますけれども、その中で主な提言事項の中の括弧2「教師のあり方や外部人材の活用」というところでございますが、この中で社会の変化や技術が急速な進展を踏まえた教師の資質・能力の向上でありますとか、次にICT活用指導力の育成のことでありますとか、それから本部会の中にワーキングが設けられておりますフラッグシップ大学でありますとか、さらには外部人材の積極的な活用ということが挙げられておりました。

それから、下のところ2ポツ「新時代に対応した高等学校教育」の中でも若干教師について触れられておりますけれども、括弧4というところで「教師の養成・研修・免許の在り方」というところが掲げられておりまして、この中でも特に3番目のところでありますけれども、外部人材の活用というところが掲げられているところでございます。

以上が、最近の養成部会でありますとか教育再生実行会議の中で指摘をされている点ということになります。それで前回と前々回、第103回と第104回、ちょうど第9期の終わりとこの第10期の養成部会の最初のところで委員の方々からお一人ずつ自由討議で御発言を頂いておりまして、その中でも今回の議論に関係するところがございますので、簡単に御紹介をさせていきたいと思います。

資料4を御覧いただければと思います。特に本日のテーマと関係が深いところだけを御紹介させていただこうと思いますけれども、最初に「教職の魅力、使命感」というところで教職が魅力ある極めて重要な職だということを養成段階でも示していただきたいということでありますとか、次のところで夢を持って教育現場に入れるような環境を作っていく必要があるというような御意見を頂いておりました。

それから、次のところになりますけれども、今後の教師や教員養成の在り方というところでありますけれども、先ほども少し触れさせていただきましたけれども、最初の丸のところですが、技術や社会がどんどん変わっていく中で、どんな時代においても大事な本質的な力を教員養成の段階でしっかり身に付けていくことが求められるというような御意見でありますとか、次にデータの活用との関係で新しい技術を教師と共にどのように活かしていくのかが課題であるというような御意見でありますとか、これは御批判も含めてですけれども、探求的な学習が重要になってきているのですけれども、それをどのように指導するかということについて大学できちんと教えてもらったことがないというような御意見ですとか、その次のところですけれども、技術的な面というのは現場の中でも育成できるのだけれども、ベースとしてのいい人、様々なことに気付く力を持っている人の養成が極めて重要だというような御指摘もございました。

それから、これからの教師にはというところで、課題を見極めて対応できる力でありますとか、その下のところ、マネジメントの視点でありますとか、現場で困難に立ち向かってどのように対応してくかというようなプログラムが必要だというような御指摘を頂いていたところでございます。

それから、2ページ目の方に入っていただきますと、教員組織の在り方、個々の教員というよりも教員組織等の在り方ということで、最初のところで社会に開かれた教育課程を実現するためにはということで、外部の専門人材や地域との繋がりということが必要であるということでありますとか、兼業や副業を活用して産業界と学校との連携が必要であるということ、あるいは次の2つの丸が同じような点を御指摘いただいていますけれども、リカレント教育等々で学び直して教職に入ってくるような方についても、この学び直しの機会ということが大事ではないかというような御指摘を頂いておりました。

それから、社会人の活用との関係ですけれども、最後の2つのところですが、企業と学校との間でのクロスアポイントメント制度のような思い切った仕組みが必要でありますとか、特別免許状を活用してフルタイムで学校教育に関わっていけるような仕組みが必要というような御指摘がございました。

以上のところが教員の在り方、教員組織の在り方というところの総論的な部分でありますけれども、以下、各論の部分をそれぞれの項目だけ御紹介をさせていただきます。まず教員の養成に関してですけれども、Society5.0に対応できるような先導的な教員養成の体制が必要であるといった御指摘がいくつかございました。それから、その下のところになりますけれども、教員養成においても大学と民間、地域社会との連携が必要であるというような御指摘を頂いておりました。

それから、その次のページ、3ページ目の方に入っていただきますと、免許制度、それから教職課程の制度の在り方ということで、免許制度全般について義務教育学校等々も踏まえた検討が必要ということでありますとか、教職課程の質保証、コアカリキュラムについての御指摘。あるいは一番下のところですけれども、教育実習や学校体験活動の充実が必要であるというような御意見を頂いておりました。

それから、その次のところに入っていきますと、平成28年の法改正で導入をされた教員育成指標についても効果的な活用が必要であるというような御指摘がございました。あるいはその下のところですけれども、研修の関係でいきますと教職生涯にわたって体系的、効果的に教師としての力量を高めていけるような研修の体系化ということについて、更新制も含めて検討が必要であるというような御指摘を頂いておりました。

あるいは、一番下のところになりますけれども、そういった学びを支えていけるように校内研修、校外研修含めて研修体制を強化していくことが必要だという御指摘を、これはかなり多く頂いておりました。

あとは最後のところですけれども、個別分野のところで特別支援教育の教師について、特別支援学校の教諭だけではなくて通常学級の教員についても知識、技能の向上が必要であるという御指摘でありますとか、最後、幼児教育のところにつきまして、幼児教育の教員の資質能力の向上が重要であるというような御指摘を頂いていたところでございます。

以上が前回、前々回のところで教員養成部会の自由討議で御指摘を頂いていたところでございます。特に本日との関係が深いところでは冒頭に御紹介いたしました最初の2ページ目辺りになりますので、こちらも御参照いただきながらこの後御議論いただければと考えております。

以上でございます。

【加治佐部会長】 どうもありがとうございました。それでは、今の御説明等を参考にしながら、これからの時代の教師の在り方やそのような教師を確保していくための養成・採用・研修・免許等の課題について自由に御発言いただければと思います。ちょうど1時間ぐらいありますので、よろしくお願いいたします。どなたからでも。では、若江先生。

【若江委員】 今日のいろいろの報告を受けて相当私はショックを受けているのですが、今御説明いただいた資料3のところ、3ページに御指摘を頂いた平成9年の教職員養成審議会で触れられている1、2、3のところです。まさに今必要なことばかりが書かれていて、特に3の得意分野を持つ個性豊かな教員、画一的な教員像を求めることは避け、生涯にわたって云々などが、平成9年の22年前に明確に話し合われているのに、なぜ現在それができていないのか大きな衝撃を受けました。かつ、先ほどの先進的なところで、今から新たな情報教育の環境を整えるための施策について具体的に述べられていましたが、実は1998年、90年辺りに情報教育を推進する時に、もう既にこうしなければいけないということははっきりと方向性が出ていたことが、まだ新たに今気付いたかのように出されていることに、逆にいらだちを覚えたほどです。

もう二十何年もロスをしているのだという危機感を私は最初にお伝えをしておきたいと思います。そのために何をしなければいけないかですが、もう今すぐやらなければいけないことばかりで、これから先こうしていきましょうという話ではないと思います。教員に求められている資質能力はまさにこの平成9年のところにはっきりと書かれているのですから。

【加治佐部会長】 分かりました。それでは、少しお待ちくださいね、順番。萩原さん、お願いします。で、その後。少しお待ちください。御発言がある方は、これを立てていただけますか。名札ですかね、これを。ではお願いします。

【萩原委員】 私は高校という立場で出席しているのですけれども、実はここのところ、教育実習に母校に帰ってくる子は非常に少なくなってきている。で、それはうちの学校だけかと話を聞いたら、他県でも地域の一番上の方の学校は、昔は十何人とかで、うちはもう受け入れられないよというぐらいだったのが、今は一人、二人とかいう状況だそうです。その地域で母校に戻ってきた子が教員にならないと、その地域の教育は支えていけないではないかという話を伺っています。

高等学校の教員の場合ですと教職系の専門の大学を出なくても、教員免許状の取得をすることによって教員になるという道はある訳ですけれども、教職を避けるというか先生になりたいと思う学生さんが全体的には減ってきている。

教員が魅力的な仕事であるとなかなか映りにくいという状況、今の先生方の状況を見ていると常にいろいろなことに追われていると感じているのではないか。で、生徒の方も先生といろいろ話をしようと思ってもそれに十分応えられていないという現実の姿を見ていると、なかなか高等学校の教員になりたいという高校生は増えてこないのではないかと思います。

【加治佐部会長】 分かりました。それでは順番が松田委員、松木委員、そして高橋委員、喜名委員、この順番でとりあえずはまいります。よろしくお願いします。

【松田(恵)委員】 失礼します。今若江委員と萩原委員のおっしゃったことにも関連してといいますか、むしろ触発されてというところがあるのですけれども、若江委員がおっしゃった平成9年の答申に関して求められる教師像が変わっていないということですね。これは教員養成の現場にいますと2つの側面があるかと思うところがあって、一つはこういう教師像が必要とされるということが「不易」な面としてずっといわれてるという面と、教員になって活躍している現場の先生方やその前段階の学生を見ていますと、こういう資質能力は昨今の大学や教育委員会の取り組みからも、ある程度しっかりと身に付けた人材としては育っているという面もあるのではないか思えたりするのです。

ただ、時代の中でこういう部分が教師としては重要だということが繰り返し問われるという状況がひとつあるのかと思えます。その関係で、環境の変化というのは非常に大きくて、これは今、萩原委員がおっしゃったとおりですけれども、確かに大学におりましても教職志望者が高校生段階で減っているのは様々な場面で感じることです。日本の教員養成というのは、基本的に採用倍率というものが教員の質を担保してきたということと、もう一つはそこに給与水準の高さというのが制度的には非常に大きな要因になっていたのではないかと思うのですけれども、その辺りが揺らぐ中で現在の課題が生じている面もあると思えます。他方では、教師の役割というのをどう考えるのかというようなことでもあるかと思うのですけれども、一つ今回論点に加えていただければと思うのは「チーム学校」という理念が出ているという中で、教職が「ソロプラクティス」といいますか、一人で全てがしっかりとできるものなのだという教師像から、「チームプラクティス」というのでしょうか、他職種連携と言い換えてもいいと思うのですけれども、チームとして子供達の指導や学校業務に関わっていくという形になりますと、基本的にはチームメンバーの問題、例えば本学では教育支援職というような言い方をしていますけれども、そういう人材養成やそういう集団との関わりということが問題になると思いますし、一方ではそういう意味では従来教師が担ってきたものを手渡していくというような、そういうようなことも考えなければ厳しい時代になっているのではないかと思ったりします。そういう意味での教師像の在り方ないし教師とその仲間達というのでしょうか、学校スタッフというものを少し議論に加えていただければありがたいと思いました。

もう一点は、教員の質の問題は常に免許制度との関係が大きいと思っております。開放性と免許状というのが2つの柱になっていると思うのですけれども、そうしますと教育学部で専門的に養成するというラインと、それと課程認定によって、こういう言い方をすると非常にネガティブで適切ではないかもしれないかもしれませんけれども、オプションとして教員を養成するというような状況が実際に生じていて、その中で専門職化が求められているということになるので、常に制度的には矛盾をはらまざるを得ないという感じがするのです。

そんな中でせっかくの機会ですので、むしろ現状の強みを生かして、複線での教員養成の質の担保を図っていくというのでしょうか。例えば複線というのは教育学部から大学院へという形で専門的に養成されていくというラインもあれば、一方では大学院レベルでの免許取得が可能になって、あるいは社会人からのリカレントという形で免許取得が可能になって、さらには課程認定を受けている大学間の連携において研修が図られるというような、いくつかの現状に沿った複線での質の担保という仕組みを考えることができないかと考えたりします。その過程で例えば免許の国家資格化の問題とか、あるいは採用試験の全国共通化とか様々な検討を一度してみてもいいかと思うような論点が合わせて出てくるのかと感じたりしているところです。

以上です。

【加治佐部会長】 分かりました。では松木委員、よろしくお願いします。

【松木委員】 子供に培いたい資質や能力をどう培っていくということと同じことなのかもしれませんが、教師に身に付けていただきたい資質や能力ということについては、先ほどの若江委員さんのお話ではないですが、ずっと同じことを繰り返し出されてきている訳ですよね。ですから必要な資質や能力というのは何なのかということについて、ここで提案しても余り効果がある訳ではない。何が求められるかというと、求められている資質や能力とは何なのかという知識を研修で教えても、資質や能力が身に付く訳ではない訳ですよね。だから必要な資質や能力をここの場で指摘するのではなくて、それをどうやったら育成できるのかというところまで踏み込んだ提案でなければ、同じことの繰り返しになっていってしまう。でも、養成・採用・研修の一体化だとか、先ほど松田委員さんからも出ましたけれども「チーム学校」だとか、そういう発想の中に実は資質や能力をどうやって培ったらいいのかというヒントがきちんと入っている。それを入れ込んできている部分をもう少し明文化して、言葉で分かるような形で表現していくということがここの会の役割ではないかという気もいたします。

それから、そのことを考えると、入口である学部段階の教員養成というところが核なのではなくて、生涯にわたって先生が学び続けていく中で培われる資質や能力をどうやって育成していくのかというところをまずつかんだ上で、順次広げていきながら学部段階のところではどうしたらいいのかという形の発想に切り替えていかなければならないのではないかという気もいたします。

以上です。

【加治佐部会長】 では、高橋委員ですね。

【高橋委員】 東京学芸大学の高橋でございます。今松木先生がおっしゃっていたこととは僕もそのように思っておりまして、教師に求められる資質能力は多分言葉で表すとそのとおりですけれども、具体的なイメージが先生方に本当の具体な意味では伝わっていないと感じています。実は先ほど探究の仕方を大学の教員養成でやっていないというところもあって、私はそういう教材を教員養成の中で作ってやってみたり、あるいは教員研修の中でやってみたりするのですが、中高の先生とどうも話が合わないので、あなたが言うような答えがない時代に合うような定期テストの見本を作ってほしいと言ったら、持ってきたものがほとんど穴埋め問題とか、30字以内で答えよとか、要は客観性とか採点可能性みたいなところを観点にした答えのある問題をいっぱい作る訳ですね。だからその時点で、定期テストとか入試みたいなところのはびこった経験を崩していくみたいなところが非常に、そういうレベルでずれがあるのだとすごく感じています。

なので、私は今回のSociety5.0というのは、内閣府が作ったビデオを見ると、冒頭にそれはいつもの毎日にやってくる半歩先の未来と書いてあるのですね。いつもの毎日にやってくる半歩先の未来というキャッチフレーズは、僕は本当に、これを見たら学生とか大したことないよとみんな言うのだけれども、それぐらい具体的にビデオでイメージして伝えようと思っているところに、すごく問いと答えが近いことと、問いと答えが余りにも遠いことは人はすごく理解できるのですけれども、真ん中ぐらいの半歩先というもののイメージが、見たことがないものをイメージしろというので非常に難しいと。それを内閣府のSociety5.0のビデオはビデオとして分かりやすく伝えていたのだと。だから我々もこの資質能力の半歩先みたいな、目標が一歩だとすると半歩ぐらいとか、最初の0点何歩みたいなものをもう少し具体に見せていく必要があるのだということを感じて、それもまた松木先生のおっしゃったことと似ているのかと思っているところでございます。

以上になります。

【加治佐部会長】 では喜名委員、お願いします。

【喜名委員】 失礼いたします。これからの教員に求められるものというのは、ある意味今までのお話のように普遍的なものがかなりあるのではないかと思うのですが、ここ10年いろいろなことが学校現場に求められ、そして教員にもその資質が必要になってきました。専門性ではありますけれども、かなりの専門性が求められるようになっています。

例えば特別支援に関わる部分は、かなり今学校現場は悩んでいるところでもありますし、理解だけではなくてどう対応していくかという指導法の部分もまだ追い付かない状況であります。それから、ICTについても前半にお話のあった地域間格差、ハード面の格差もありますけれども、それをどう活かして授業していくかということについてはもっと勉強していかなければいけないし、ただこのことについては先ほど松田委員もおっしゃっていたように、今ICT支援員とかいろいろな形でサポートしてくれる人達が入ってきているので、そういう人達と逆に今度は多様な人材とどう連携し、その人達をコーディネートしていくかという、その力も教員に求められているということがあるのではないかと思います。

そして、ではそれだけいろいろな資質のものが求められているのだけれども、それが養成段階で間に合っているかということと、あと学校現場での育成でそれが十分担保されているかというところが課題ではないかと思います。特に御案内のように、今ブラックと言われる学校の現場の中で十分に育成が追い付かないというところもある。そんな中で一人一人はよく頑張っているのだけれども、なかなか力として見えてこないというところがあります。一方で今小学校教育の現場では、一番課題になっているのは採用試験の低倍率化であります。もう既に若い人達の職業観が変わってきているのだろうということが伺えます。それは自分達が教員になる頃は小学校の先生になりたいと思って教員養成大学を選んだ訳ですけれども、今そうだとしても途中で変わっていく人達が多く、企業と公務員と学校の先生という選択の中での小学校の先生みたいな状況になっているので、これも本当の話のようですけれども、企業によっては内定をする代わりに教育実習には行かないことを約束させるとか、そんなことも今行われていて、ますます、そしてまた教員の免許更新の問題もあるので、免許を持ったとしても更新しなければ一生使える訳ではないということも出てきて、教員免許とか教員というものに対する意識が変わってきているのだろうと。

そういう意味では英語もそうですしAIもそうです。いろいろなことが求められているので、教員のステータスをもっと上げていくことが必要ではないかと。そういう養成とか育成、そして研修とかそういう体系を作っていくことが必要なのではないかと思っています。そうしないと根本の部分が揺らいでしまっている、今厳しい時代になっていて、いろいろなものが求められているけれども、それに十分対応できない人達が今教員になってしまっているという現状があるという悪循環が今始まっていると、そんな気がしています。

以上です。

【加治佐部会長】 では、田中委員。

【田中委員】 私は私立の幼稚園を運営している立場でいいますと、今夏休みもないようなところ、例えば預かり保育という形で増えてきている訳ですけれども、私の園はあえて夏休みは職員は3週間出てこない。冬休みも2週間出てこない。それは実感するのは、子供も休んだ後に登校した時に変化が見られるという。教育するとはどういうことかというのは、ずっとオンの状態のままだと子供の変化が見えないのですね。オンがあってオフがあるから変化が見えて、その次の手当てを考えようという手順が出てくるのです。教育機関である限り、どこにオフを作るのかという発想に今変えるべきだと思うのですね。私は今、2学期のどこかに自宅研修で自由に遊んでいい日を作ろうかと担任に提案しようと思っています。

それはどこでオンとオフを切り替えていくことと、先生になることの魅力ということをどれだけ提案していけるのか。単なる所得が高いに越したことはないですけれども、そのこと以外に教育に携わることの楽しさを感じるための仕組み。教育現場に私は学校の校長先生の裁量で週3日休んでいいよというような、4日間勤務でもいいよという、週休3日制というのは恐らく民間企業の中でも出始めている訳ですね。それぐらいの発想を公務員の中にも持つことによって教育の質をどう担保するのかというようなところが、この委員会辺りで提言できれば、少し見方が変えられるのではないかというように思っています。

以上です。

【加治佐部会長】 それでは、立田委員、よろしくお願いします。

【立田委員】 私はこの3月までは教育委員会で教員研修を担当する部署におりまして、4月からは小学校の校長を務めているのですが、着任した学校が3年後に義務教育学校になる予定です。それを踏まえて2つに絞ってお話しができればと思うのですけれども、1点目はこれからの時代の教師の在り方、教員の在り方についてですが、研修が大切であると考えます。もちろん研修の中身、内容が大事ですけれども、横浜市ではここ数年、立教大学の中原淳先生、そしてその研究室の方に御協力いただきながら研修の内容や方法について改善に取り組んでいます。例えばグループワークを中心にして、その中で全員がファシリテーターを経験できるようにしたり、ポスターセッションを取り入れたり、タブレット端末を研修で使ったりしています。そうしたアクティブな研修をやった後、教員にヒアリングをすると、それまでは一斉授業が中心だったけれども、自分が研修で体験した学び方を授業で子供達に対してやってみたら手応えがあったと。今後こういう授業を続けていきたいとういう反応が実際にありました。ですので、研修はもちろん、その中身が大事ですけれども、それとともに方法も工夫改善して新しい学び方をうまく教員研修の中に埋め込んでいく。教員自身が新しい学び方を体験するということが大切ではないかと感じています。

もう1点は、小学校の教科担任制のことですけれども、義務教育学校を目指している中で、来年度から高学年で教科担任制を取り入れていきたいと考えています。また、来年度は5年生、その次は6年生を担任して、令和4年度に義務教育学校になったらその教員が7年生に持ち上がるといったことも考えていければと思います。もちろん免許状のことですとか、時間割の組み方ですとか、いろいろな課題はあるのですが、一般の小中学校にも参考になるような、義務教育学校だからできるということではなくて、汎用的なことを情報提供できたらと思います。合わせて特別な配慮を要する児童生徒への指導についても、今、横浜市内の支援学級については小学校と中学校で随分やり方に違いがあるように思います。これも通常学級にいる支援を要する子供達への対応も含めまして、9年間の系統的な在り方について合わせて実践的に検討できたらと考えているところです。

以上です。

【加治佐部会長】 分かりました。それでは、たくさん札が立っておりますので、左側からですね。では竹原委員、それから桑山さんですね、そして一木委員、安藤さんも上がっていますね、それから安部委員、そして秋田委員ですね。こちら側がその後三村委員、森山委員、古沢委員、この順番でまいりたいと思います。ではよろしくお願いします。

【竹原委員】 竹原でございます。地域と学校の関係から教員養成を考えさせていただいております。先生方を見ていると、先生方が本来やるべきことではないこと、先生方が注力すべきことがあいまいになっているような気がしています。先ほど松田先生が手放すということをおっしゃってくださいましたけれども、まさにそこを整理した上で「チーム学校」ということで多彩な立場の人と社会総掛かりで教育に関わるネットワークを作っていくことが必要なのではないでしょうか。地域の企業やボランティア等様々なリソースを使いながら学校教育を行うためには、コーディネート機能が必要になり地域学校協働活動が重要になってきます。同時に地域とともにある学校を推進するコミュニティ・スクールが、教職員の働き方改革、社会に開かれた教育課程のためのカリキュラム・マネジメント等、様々なところに寄与できる制度で、それによって持続可能な学校教育になると思っております。

そのためには教員養成段階で教科を教えるだけではなく、学校は組織なのである、そしてその組織の中で様々な力を発揮しながらチームとして動くのだということを伝えていくことが必要です。さらに学校内のチームだけではなく、専門職と共に動く、そしてある時には地域や企業と共に動く、ということが大切で、教員養成段階からカリキュラムに加えていただければと思っております。

【加治佐部会長】 分かりました。では、桑山さん。

【桑山委員】 特別支援学校の校長会からということで、特別な配慮を要する幼児児童生徒の指導に対する専門性という視点でお話をさせていただければと思います。特別支援学校の免許状というのは基礎免許状の他に持つことになっているのですが、都道府県によっては採用のところで持っていることを条件に受験資格としているところもありますし、採用後5年以内に確実に取るようにという縛りを掛けての受験、採用選考があったりといろいろあります。その裏には是非この教育をやりたいとか、配慮を要する子供達の自己実現のためにやれることはないかという高い理想や思いをもって学校現場で働いてくれるのが一番いいということであり、そのための一つの選択の方法としてあると解釈をしています。

実は免許状を取得するに当たって、これは養成機関でしか免許状取得のための勉強はできないと思うのですけれども、教育実習をして本当に特別支援教育をやってみたいという人に是非来てほしいと思っているのですが、実際に入った先生達を見ていると、なかなか通常の教育が難しそうだったので特別支援の方に来たというような方もいらっしゃいます。過去に私は小学校の通級指導学級の担任をしておりましたので、当時から特別支援学級の担任に配置される教員の中には、集団での指導が難しいという理由で、特別支援学級に配置される人がいましたが、今もいるように聞いています。

特に一人一人違う障害や配慮の程度等が異なる人に対さなければいけない特別支援教育となると、さらに高い専門性が求められると思います。先ほど喜名委員からは、通常の教育の中に配慮を要する子供達がたくさんいた時に、中心になっていろいろなことを助言できる人が求められているとありました。今の学習指導要領の中でも、何かあれば特別支援学校の学習指導要領に基づいていろいろ聞いてくださいと書かれてありますので、さらに高い専門性をもった教員がならなくてはいけないと思っております。学校現場の中では意欲のある者ももちろんいます。それから学校でできることももちろんあります。しかし、教員として採用される前の養成段階でしかできないことをお願いしたいということを、今日は少し具体的に話させていただきました。

以上でございます。

【加治佐部会長】 ありがとうございました。

【一木委員】 失礼します。二点申し上げます。一点は感想になるかもしれませんが、教師間あるいは他職種との協働、個々の子供の学びの保障、個の視点です。それからカリキュラム・マネジメント、いずれも個々の実態が多様で幅が広い特別支援学校においては従前より取組が求められてきたものです。通常の学校においてもそのような対応が求められる中で、果たして特殊教育以降、我々は研究として、あるいは実践知として、応え得るものをどれだけ蓄積してこられたかと感じたところでした。

それからもう一つは、私が普段学生や現職の先生方と接する中で痛感していることですが、いろいろな情報が見える化される中でも、実際の教育、授業というのは分かりにくさというものが絶えず残るものだろうと思います。学んでほしい中身、子供の学びをより成立させるためには教師がどのように工夫したらいいか。そこに唯一無二の解がある訳ではないので、そこに思考するということが求められる。ただ、どうしても分かりにくさから分かりやすさを求め、できるだけそのプロセスを簡略化したいという思いに駆られる学生や先生方と直面する中で、考えることから逃げずに、先ほど松田先生がチームプラクティスとおっしゃいましたけれども、仲間と同僚と考え続ける教師をどのように育てていくかということが、とても重要な課題だと感じております。

通常学級の先生方から障害のあるお子さんについてお尋ねいただくこともあります。その中でこういう障害なのだけれども、どう対応したらいいかと。あるいは特別支援学校の先生ですと自立活動には教科書がない、どうしたらいいかと。どうしたらいいかの前に子供の理解をするということが重要です。考えることから逃げずに仲間と同僚と考え続ける教師というものを今後どのように育てていくかということが重要な課題だと感じている次第です。

以上です。

【安藤委員】 では、よろしくお願いいたします。先ほど松木委員のお話、私は非常に共感したところがありまして、特に私達大学教員は大学では授業をやっていれば学生が勝手に育っていくような感覚をもっているように思います。決してそんなつもりでやっている訳ではないのです。あるいは学校現場にいれば教員は学校で勝手に育っていくというような、「勝手に育っていく」というイメージがどこかにあり、私達はそのまま放置しているのではないかと思っています。何を申し上げたいかというと、学生や教員は現場に身を置けば「勝手に育つ」という錯覚や誤解みたいなものをもっと解かなくてはいけないのだということをつくづく思っております。

そういう意味では大学でどう資質能力を培うべきかということは、本当に真剣に考えなくてはいけないのだろうと。そういう場をどう作るかということが非常に大きなポイントであるということは思います。最近の学生は、学習支援ボランティアにたくさん行くのですね。本当に学生がたくさん学校現場に入り、また一生懸命、教員採用試験に向かっても勉強しています。でも、よく現場で言われるのは、「先生になってから弱いんだよね」、「根が弱いんだよね」、「すぐ折れてしまうんだよね」、と言われます。学校から言われるのは、「タフな学生を育ててくださいよ」ということです。けれども、そのタフさというのをどういう形で考えたらいいのだろうということをつくづく思うのです。学生は一生懸命取り組むのですけれども、タフさということが今後の教員養成において大きな一つのキーワードになってきていると、思います。

また、現場の先生方の研修など見ていましても、すごく差があるのですよね。自分から一生懸命求めて勉強しようという先生と、決まった研修さえ受ければ、あとはそのまま放置していても大丈夫。研修を受けたんだから自分は成長したんだと。つまり、先生達には学ぶ機会はたくさんあるはずです。そういうところをきちんと保障し、あるいは自由度を拡げ、もっと学びたいという気持ちや学んだという実感をうまく先生方に返していってあげるようなシステム作りがもっとできないのかと思います。免許更新を見ていてもやらされ感が強いし、先生方の本当の内側から湧き出るようなものをきちんと制度化していく。

そういう意味ではこれからは教員のキャリアシステムというものを、大学と現場、教育行政が一体的に考えていくようなことがもっと進まないといけないのだろうということです。育成指標は作ったのですけれども、本当にキャリアシステムというところにきちんと結びついてきているかということを考えなくてはならない。大学そして現場あるいは教育行政の関わりをもっと一体的に捉えた総合的な教員育成ということを、考えていくべきではないかと感じております。

以上でございます。

【安部委員】 長崎短期大学の安部でございます。先ほどからいろいろ先生方のお話を聞いておりまして、私は教師の在り方やその資質・能力を考えた場合に、不易と流行、流行という言葉が適切でなければ、今の教育現場に必要な現代的ニーズという、これをどう育てるということではないかと思います。特に教師に求める基本的な資質は変わっていないではないか、それを何度繰り返しても結局は同じことだというようなお話があったのですけれども、教師としての基本的資質を新たに教員になっていく方々にどう陶冶していくかについて養成の段階で考え、そして採用・研修の段階を通じて継続的に陶冶していくための方法を模索する必要があります。

それからもう一つ、これは私が一番言いたいことですけれども、現代的ニーズを反映して、これからの教育の現場にどうしても来てほしい能力を持った人がいると思います。そうした人を受け入れて教育現場の多様性とか高度化が図られるのです。そういう人達を迎えるためには現行の教員集団の柔軟性というのが非常に求められるのではないかと思います。今まで黒板を使っていた人が今度は電子黒板やタブレットを使って子供に教えなければいけない。かつて受け入れたことのない多様な特性を持った子どもに対応しなければいけない等、新たな課題、新たな問題が出てきた時には、教員自身の柔軟性を高めていくことを目的とした研修等が非常に重要になってくると思います。先ほどから出ているように、当然多様な人材を入れる際には、校長先生をはじめ管理職の立場にある方々のコーディネート力というのが今以上に求められると思います。

というのが1点と、それから今の多様な人材ということですけれども、例えば医療の現場でお医者様お一人で患者を診ていた時代から、今はコメディカルスタッフという人達が医療の高度化の中でデータを駆使したり、新たな高度な医療機械・機材、あるいは新たな薬を使用する必要が生じる時には、どうしても医者を支援する人達の役割が重要になってくる。それと同じように現在スクールカウンセラーとかソーシャルワーカー、あるいはICTの支援員とか、そういう方々をどんどん教育の現場に入れていただき、教員の仕事のコアの部分が何なのかというのを教師になる人に考えてもらうような教員養成の在り方が私は必要なことだと思います。教員というのは一人でできる仕事ではないという認識が教員養成の中で必要だし、加えて、原点に立ち返ると不易の部分、教師としての基本的な資質が何かということを合わせてやるような教員養成をやっていただければと思います。

以上です。

【秋田委員】 秋田です。一つは先ほど平成9年からというお話がございましたけれども、教員養成部会というところでは専門家なりがどうあってほしいかということを語り合っている訳ですが、実際に教員になろうとする大学生であったり社会一般の人が、こういうふうに議論をされ、例えば教師一人が学校で授業を全部やるのだとか、今すごい残業時間だとかいろいろな問題がある。教師というのは大変な仕事だというイメージから脱却できるのだろうか。例えば新学習指導要領であったり、先ほどSociety5.0のお話もありましたけれども、専門家だけではなくて社会一般の人にとって教師のイメージオブティーチャーズというか、教師という仕事がいかに魅力的なものであるかということを私達が代弁して伝えていくということも大事なのではないだろうかと思っています。

先ほど松田委員からも「チーム学校」という話がございましたが、一人ではなくてダイバーシティというかそれぞれが大事にされ活かされていく。自分が育った地域であったりでもう一度次の世代を育てることもできる。またキャリアパスというところも働き続けるというイメージがあるのですが、先ほど田中委員からもありましたが、大学の教員というのはサバティカルがあるというのはすごく救われるところですね。何か10年とかやったらごく一部の人は研究生だったりになれますけれども、そういう長期的なライフスパンの中で節目で自分が探求したり、少し教職から離れて教壇から離れるというようなライフコースもあるのだよというような教師一人一人のライフコースも変わってきているし、学校の在り方も変わっているというようなことをこれから教師になろうとしている人達やその社会の人たちに伝えていくということが必要だろうと思っています。

というのは、私の大学のように教員養成がメインでないところが開放性なので、特に高校の教員を養成するというところの責任を大変担っている訳ですけれども、そこに関して言うならば、ほとんどの大学に入ってきて免許を取る学生にとっては従来の教師のイメージしかありません。また残念なことに教員養成部会もほとんど開放性で、高校の教育の在り方についてどう議論したらより高校の教員になりたい人がいるのかという話はほとんど、義務が中心になるので、教員養成大学の義務部分についての議論が多い訳ですけれども、今回小・中・高・大と繋がっていく高・大接続ということが議論されたりする中でその辺りを考えていかないと危機だと。先ほども高校の校長先生が御意見を言ってくださいましたが、私も感じます。というのは、例えば教員ではなくてうちの場合だと副専攻制度も取っていますが、企業の方が給与がいいので、例えばITが分かるのだったらIT企業に行った方がはるかに良かったりそういう時代に変わってきています。それだけ教師の仕事が魅力的でなくなっているところでどうやってそれを変えていくのかということが一点、開放性免許の中でこれからの教員養成の在り方を考えていくということもひとつ必要だろうと思っています。

またもう一つは、教員の研修の在り方ということについても、教員の研修というのは学校の中で教員同士、あるいは委員会や学外でも教員同士で研修するものとこれまで考えられてきました。しかし、私は今探求学習で高校の先生方や高校生も一緒になってある議論をしたりする。学校を超えてそういう議論をしていくと、教師達が高校生ってすごいとお互いに見たり、それから教師もまた他校というのを余りよく知らないので、他校はこういうふうにやっているのだということを教師だけではなくて生徒も交えてやっていくということも、研修というと何か誰かが教育としてやるのだとか、そこの委員会がやらねばいけないというのも重要ですけれども、一方でもう少し教師は学ぶ人であり、共に育つ人であるというようなところを考えていく研修の在り方というのもさらに議論していく必要があろうかと思います。

以上です。

【加治佐部会長】 ありがとうございました。それでは、森山さん。

【森山委員】 私の方からは2点お話しをさせていただければと思います。先ほど以来委員の先生方からもお話がございましたとおり、例えば教科担任制であるとか先端技術の活用であるとか、あるいは多様な人材を活用するとか、こういう議論になりますと、例えば小学校の教科担任制でいけば小学校で学級担任制を前提として今までやっている訳ですので、一部の教科については教科担任制の授業を担当する時間割が必要になる。あるいはICTとかAI、多様な学習形態を進めるためには、まさにこれも単位時間の考え方に工夫が必要であろうと思います。そういう一つずつの具体的な内容につきましても、年間授業時数、標準的な授業時間等の在り方を含んで、まさに教育課程そのものの議論というか、そこと関係をしていきませんと、なかなか定着を図るということが不可能であろうと思います。そういう意味では相対的な議論としては、例えば標準的な授業時間とは何か、こういうことまで議論が進んでいくのではないか、またそういう意味においては教育課程が全てのところで検討が必要ではないか、さらに、それは義務教育9年間を見通した教育課程の議論を進めるべきではないかと思います。それが本来は普通で特殊であるという訳ではなく、本来の姿としての検討が進められなければならないのではないかと感じました。

それから2点目は、私も養成の段階で仕事をしている者ですので切実に感じるところですが、今日も先生方からも御意見がありましたけれども、教師としての魅力がない、教師という職業に魅力がないという学生が非常に増えていること。これは残念ですけれども、まさに採用倍率はそれが典型的に客観的に示された数字ということでもあろうかと思います。当然ですけれども、大学だけでこれを解決するということは全くもって不可能であり、逃げる訳にはいきませんが、極端なことを言いますと、養成と採用と研修の一体的改革ということで議論がされていますので、その大きな中で養成というところに議論を、そこにまずはスタートとして入口としてお示しをする必要があると考えています。議論の中でもありましたけれども、資質能力については普遍的なものとトレンド、流行的なものがあると思います。ですから、そういう意味では何かというものをきちんと把握することは必要ですし、いかにばかりに進んでしまいますと、その時はいいのですけれども、時代とともに変化もあります。今日議論が大分ありましたけれども、普遍的なものについてはAI時代あるいはICTを活用したりと、いろいろな形で時代が大きく変化をしていますので、その中でのトレンド、流行の議論と普遍的なもので何十年も前から言われていることについて、それでも今もしっかりと資質能力として位置付けるものについて明確に示すということが必要ではないかと思います。

教員養成においても、多様な教員というのが養成する側としても必要だと考えています。そういう意味ではこの時代というのでしょうか、多様な社会で多様な児童生徒がいます。その中では多様な教員も必要なのではないかと考えているところでございます。多様なというのは決していい加減に誰でも教員という意味ではありません。ベースになるものは当然大切ですし、ベースになるところはきちんと押さえながらも教員養成の中では目的とする大学もございますが、秋田先生のところからもお話がありましたけれども、多様性の中で教員養成を行っている大学もございます。そういう意味では多様な人材を輩出するという意味では、中等教員の養成を中心に行われていますけれども、開放性のところの議論も明確にして、免許制度を含めてかもしれませんが、充実させるための方法を示すということが大きな鍵になるのではないかと思います。

2点私の方からお話とさせていただきました。以上です。

【加治佐部会長】 ありがとうございました。それでは三村委員が退席されましたので、あとは古沢委員と木村委員、時間の関係で、ここで終わりにしたいと思います。ではよろしくお願いします。では、若江さんが最後ですね。余り時間がなくなりましたので、御協力お願いします。

【古沢委員】 手短に申し上げます。私の方では採用について申し上げたいと思ったのですけれども、各地の小中学校にお伺いすると皆さん、教師の年齢構成が非常にいびつになっているという課題を口にされる方が多くて、特に都市部で非常に顕著だと思います。民間でも景気に左右される面はあるのですけれども、教員も極端な年齢構成というか、今典型的なのは20代の若手が多くて、中堅がほとんどいなくて、ベテランの方が少しいらっしゃるというところが多いと思うのですけれども、定数の問題もあり非常に難しい面はあるかと思いますけれども、もう少し将来的に長期的に人事計画とか採用が進められないかと考えます。今はもちろん少子化が進む中、定数の問題もあって難しいと思うのですけれども、今後教員を目指す人にとっても安定的な採用とか人事計画というのは魅力になるのではないかと思います。

以上です。

【加治佐部会長】 ありがとうございました。それでは木村さん。

【木村委員】 冒頭、先端技術活用推進について話がありまして、必要だと思いながら聞いておりました。その次に平成9年の答申の話題になりまして、つくづくこの内容も大事だと思いました。今から教員になろうとする者が教員の魅力というのを感じる時に、もちろん先端技術は大切ですので身に付けていただきたいのですが、先端技術が発揮できるから教員になりたいと思うのではなく、教育者としての使命感とか人間の成長、発達について興味を持つとか、幼児児童生徒に対する教育的愛情とか、職業を選ぶ時の根本はそこだろうというようなことを思いました。

前回、時代が変わっても変わらない資質能力も大切だとどなたかがおっしゃいましたが、全くそのとおり。平成9年の答申に書いてあることは教員だったら全員が少なからずとも持っていなければならないところ。ところが、時代が変わればそこに求められる内容も変わりますので、いろいろなことが変化していくのだと思っています。教員は専門職といわれますが、今私は経験職だと思っています。学生時代、学習しなかったこと、例えば小学校でいえば英語教育やプログラミング教育など、日々の業務の中で経験しながら勤めておられます。得意分野を持つ個性豊かな教員が、現場にはたくさんいます。ただそれが拾われていない状態にあります。それはなぜか。小学校では小学校の免許という一つのくくりでしか見られていないからであります。

外部の人材を活用するというのは大いに結構です。教員というのは同僚性はものすごくあるのですが、同一性的同僚性です。極めて同じような人間が同僚性を持っているものですから、共感はするのですけれども、批判的思考がなかなか働かない。よって現状を打破するというのが一人一人だとできているのですけれども、組織になると少し苦手になってくるのです。今からは、教育に対する力とそういう批判的思考、今自分がやっていることがいいのかを考える力を磨かないといけないということも感じていたところでありました。

【加治佐部会長】 ありがとうございました。それでは最後に若江さん。

【若江委員】 冒頭、水を差すようなことを申し上げまして大変失礼いたしました。皆様方、委員の方の話をお聞きしていて、一つ御報告もあって発言をさせていただきます。秋田先生もおっしゃったように教員だとか教職の意義だとか価値を広く世間に共有するということが大変で、そのきっかけとしてもう既に「チーム学校」という考え方があり、でもそれは安部先生がおっしゃっておられました。もっと分かりやすく言うとチーム医療でしょうね。だから、チーム教育についてみんなが共通の理解をしなければ正しく伝わり、広まっていかないだろうと思います。それと松田先生がおっしゃっていた複線型でいろいろ教員免許を取れるような仕掛けもこれから必要で、社会人、専門性を持つ社会人を大いに活用しなければいけない時代に来ていると思います。これは文部科学省のいろいろな広報が少し功を奏していると思うのですが、たまたま昨日も日本総先生化プロジェクトという、日本の一流企業に勤める若手の25歳から35歳ぐらいの人たちがリーマン先生母校へ行くというようなプロジェクトを始めようということで、その集まりがあって教育のことについて少し情報提供をしてきたのですが、つまり自分達の中の半分ぐらいは教職を取っているのだけれども、商社に勤めたりですとか教育機関に勤めたりだったりとかしているのだけれど、今になってはたと気付いた時に自分達でも教育現場に何かできることがあるのではないかということで、リーマン先生母校へ行くというようなプロジェクトを始動されたようです。その先にはいろいろ大学の先生のサバティカルではないですが企業も田中先生の話もありましたが、違う視点で物事を考えるということが重要なので、多分産業界も半年だとか1年間のサバティカル休暇ではないですけれども、そういったものはどんどん取り入れられていっていますので、それを使ってうまくリカレントでもう一度教職のことを学んでいくとか、学校の授業に継続的に関わるとか、何か新しい取り組みができるのではないでしょうか。

私は昨日そこでも申し上げたのですが、たった1回だけ講演で行くぐらいだったら却って学校に迷惑かもしませんと。これから高校に行っていただくのだったら、探求型の学習のあるテーマがICTだったり医療だったり何なりする時に、その専門性を活かしてせめてそのコマが終わる、テーマが終わる20数時間毎週伴走できるというような体制を取ってくださいということを申し上げました。ですので、そのためにも教員だけ、企業人だけでずっといくのではなく、いろいろな複線キャリアパスがあると思いますので、そういうことも含めて教育を具体的に変えていく一手をこれからも必死で考えたいと思います。ありがとうございます。

【加治佐部会長】 どうもたくさんの御意見ありがとうございました。4時になりましたが、簡単なまとめをしろということですので述べさせていただきたいと思います。まとめの方は有用な意見がたくさん出ましたので是非事務局の方でやっていただいて、次回示していただきたいと思います。

何と言いますか、諮問を見ると、極めて抽象的にしか書かれておりません。ほとんど最後の表現が「在り方」となっていまして諮問文だけでは方向性が読めないのですけれども、それを小中の特別部会の方で具体化していくし、それがまたこちらにも下りてくるとは思いますが、要するに今日も説明があったのですけれども、大前提がSociety5.0対応だということになりますね。とするとこれは多分、連続ではない、つまり非連続的なものだ。まったく新しい形を作らなくてはいけないというか仕組みを作らなければいけない、そういうことではないかと思います。

そうなると、連続ではないということは、今日も有用な意見がたくさんありましたが、実態とか現状を見据えた御意見が多かったと思うのですよ。これは非常に大事だと思います。ただ、求められているのは、それはそれで大事ですけれども、経験したことのない世界というか教員養成の、現職教員在り方、あるいは学校の在り方を前提にしたような発想をしなければいけないのではないかという感じもするのですよね。

ひょっとすると、そういう非常に重い課題が特別部会から下りてくるような気もするのですね。そういう点での意見は少なかったかと思います。これからの課題になるのかと思います。ただ、その中で気付いたことで言いますと、これは最初の方だったと思いますけれども、遠隔教育が盛んになると教員配置の在り方が変わってくる。今は原則として学校単位ですよね。それが全然通用しなくなると。教育委員会単位なのか何か分かりませんが、そうすると異校種を担当することになる。たくさんの教科も担当しなければいけないかもしれない。あるいは教科横断的な指導というのが専らになるかもしれない。あるいは探究的な学習を指導する。PBLとかですね。そうすると免許の在り方が全然変わってくると。つまり今まで我々が考えていた免許の在り方と違うのではないかと。そこまで行くのではないかという意見がありました。

社会人、産業界の人々を学校にたくさん入れるということが今回諮問の基本方向にあると思うのですけれども、そうすると本当に従来言われていたような方策や仕組みだけで、産業界から来る方々の質保障に対応できるのかとも思った次第ですね。

それから、教師に求められる資質能力は変わっていないのではないかと。同じことがずっと表現は違うが繰り返されているのではないかということがありました。それに対していろいろな御意見があって、教師の資質能力の在り方を示すことはできるのだけれども、ただそれを具体的にどうしたら身に付けさせられるのか、そこを書かないとだめだという御意見もあったと思うのですね。開放制の問題とか出てきました。国家資格化も出ました。採用試験問題の共通化も出ました。これはいずれもかなり以前から議論になっていますが、基本的に変わっていない訳ですね。これらは今度は実現することになるのか。

それから最後3つ目が教職の魅力化ですね。これは極めて重要なことで、今働き方改革の対策が出て全国で取り組んでいる訳ですけれども、ただもう少し教職を魅力化しないと産業界の人は来てくれないのではないかという気もしますね。今日も御意見がありましたけれども、ステータスを上げる。ステータスを証明するのは何か。給与であると。給与はタブーみたいな形になっていますけれども、そこに手を付けないといけないのではないかというニュアンスも感じました。

それからサバティカルですよね。思い切って教員の休みを増やすとか、休んだことによって子供達の成長を感じるとか、そういう思い切った提案も出たと思います。

ですから、私としては今までにないような提案が求められているのではないかと思っておりますので、そういう視点も入れながら今後は考えていきたいと思います。そうすると事務局の方の調整がまた大変だと思うのですよね。これはこの部会だけではなくて、小中分科会だけではなくて、ひょっとすると文科省だけではなくて他省庁との様々な調整がいるのだと思うのですが、Society5.0社会に対応する学校とか教師の在り方ということになると、そこまで考えないと対応できないのかという感じもしているところです。最後に大きなことを述べさせていただきました。

それでは次回以降につきまして、日程を事務局から説明をお願いしたいと思います。

【赤間教育人材政策課課長補佐】 多岐にわたる御意見、それから部会長の方で最後にまとめていただきましてありがとうございました。

事務局の方から次回の部会の開催予定を御紹介させていただきますが、7月12日又は18日のいずれかで日程を調整中でございます。日程が決まり次第、改めて委員の先生方に御連絡をさせていただきたいと思ってございます。事務局からは以上でございます。

【加治佐部会長】 それではどうも長時間ありがとうございました。また今後ともよろしくお願いいたします。



── 了 ──

 


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