国立研究開発法人審議会(第37回) 議事録

1.日時

令和8年1月28日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省3階3F1特別会議室(対面参加の場合)及び Web会議形式(オンライン参加の場合)で開催

3.議題

  1. 次期中長期目標(案)等について
  2. 中長期目標の変更について
  3. その他

4.出席者

委員

千葉会長、河野会長代理、浅沼委員、有馬委員、伊藤委員、折茂委員、城戸委員、久世委員、神武委員、篠藤委員、中田委員、新堀委員、日野委員、ベントン委員、本間委員、森委員

文部科学省

西條科学技術・学術政策局長、福井大臣官房審議官(科学技術・学術政策局担当)、大土井大臣官房総務課長、中澤基礎・基盤研究課長、三宅海洋地球課長、田渕量子研究推進室長、大慈弥防災科学技術調整官、西川人材政策課課長補佐、西宇宙開発利用課課長補佐、伊藤科学技術・学術戦略官、仲科学技術・学術戦略官付補佐

オブザーバー

奥野宇宙航空研究開発機構理事

5.議事録

【千葉会長】  定刻となりましたので、これより第37回文部科学省国立研究開発法人審議会を開催いたします。本日は15名の委員に御出席いただき、定足数に達しておりますことを御報告いたします。大変寒い中、オンラインも含めまして御参集いただきましてありがとうございます。
 本日の議題は、お手元の議事次第のとおりでございます。本日は、議事は全て公開にて行います。
 続きまして、文部科学省側の出席者を御紹介いただきたいと思います。事務局よりお願いします。
【仲科学技術・学術戦略官付補佐】  事務局です。本日の文部科学省からの出席者でございますが、審議官の福井のほか、今回初参加となります大臣官房総務課長の大土井がオンラインで参加しております。
 各部会からの説明者につきましては、それぞれの出番のときに自己紹介させていただきます。
 以上です。よろしくお願いいたします。
【千葉会長】  それでは、配付資料の確認とオンライン会議の注意事項の説明を、事務局よりお願いします。
【仲科学技術・学術戦略官付補佐】  事務局です。本日の配付資料につきましては、配付資料一覧のとおりとなっております。資料は文部科学省のウェブサイト上に掲載してございますが、会場では資料を紙として配付しておりますので、不足等がございましたらお知らせください。
 また、本日のハイブリッド形式による会議の開催に当たりまして、委員の皆様にお願いがございます。会場にお越しの委員におかれましては、iPadのカメラはオンの状態としてください。音声は会場に設置したマイクで拾いますので、iPadのマイクとスピーカーはオフでお願いいたします。
 オンラインで御参加の委員におかれましては、カメラはオン、マイクはオフの状態としてください。御発言の際には、手のマークの挙手ボタンを押していただき、会長に御指名されましたらマイクをオンにして御発言ください。発言後はマイクをオフにしていただくとともに、再度挙手ボタンを押して、挙手を取り消すようお願いいたします。
 以降は会場・オンライン共通となりますが、会場及びオンライン上で聞き取りやすいように、御発言の都度、お名前をおっしゃっていただくようお願いいたします。また、御発言の際に資料を参照する場合には、資料番号、ページ番号又はページ内の該当箇所などをお示しいただくなど、御配慮いただければ幸いです。
 最後となりますが、オンラインの通信状態等に不具合が生じるなど続行できなかった場合、会長の御判断によって審議会を一時中断する可能性がありますので、あらかじめ御了承ください。
 以上です。
【千葉会長】  ありがとうございました。
 それでは、議事に入ります。議題1は、次期中期目標(案)等についてです。
 今回は、JAMSTECの次期中長期目標(案)が審議の対象となります。まず、次期中長期目標(案)等について部会事務局より説明していただき、その後、質疑応答の時間を設けます。
 議題の進行に当たり、注意事項がありますので、事務局より説明お願いします。
【仲科学技術・学術戦略官付補佐】  事務局です。部会事務局からの説明時間は15分を予定しております。部会事務局の皆様におかれましては、簡潔に説明していただけますようお願いいたします。説明後に10分間の質疑時間を設けております。時間の管理のため、事務局にて、説明及び質疑応答時間の終了1分前に1回、説明終了時点で2回、ベルを鳴らしますので、御協力をお願いいたします。
 事務局からは以上です。
【千葉会長】  それでは、JAMSTEC部会事務局より、説明をお願いします。
【三宅海洋地球課長】  海洋地球課長の三宅でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私からは、JAMSTECの次期中長期目標(案)、評価軸の案につきまして御説明させていただきます。資料につきましては資料1の1ページ目、こちらに書かれた概要に記載された内容をベースに、適宜本文の内容を補足しつつ御説明させていただきたいと思います。詳細につきましては、4ページ以降の本文も適宜御参照いただければと思います。
 それでは、1ページ目でございます。お開きください。
 右肩にございますとおり、今期の中長期目標期間が本年度で終わりますので、それ以降、令和8年4月1日から7年間の案でございます。
 まず、上段のところでございます。現状・課題については、3つの矢羽根でまとめさせていただいております。
 現状の課題でございますが、国立研究開発法人として、特に海洋に関係する第4期海洋基本計画等の政府方針を踏まえて研究開発に取り組むということでございます。
 特に、海洋基本計画の主柱でございます「総合的な海洋の安全保障」及び「持続可能な海洋の構築」の実現に向けて研究開発を推進することが重要であること。また、その推進に当たっては、国内外の関係機関との連携・協働による共創・循環システムの構築を一層推進するとともに、トップマネジメントを強化することが必要であるとさせていただいております。こちらにつきましては、本文の6ページから7ページにかけて記載させていただいているところでございます。
 続きまして、1ページ目の下段、中長期目標、評価軸等の内容を説明させていただきます。こちらも大きく4つの軸に分けて整理をさせていただいております。
 1つ目、特にJAMSTECの研究内容そのものでございますけれども、経済・社会課題への対応に係る研究開発課題の推進ということで、我が国及び国際社会等における政策上の課題に対応するため、海洋研究活動、JAMSTECで行うべき研究開発の課題について整理をさせていただいている項目です。本文では7ページから11ページまでに記載をさせていただいております。
 この中には、大きく6つの課題で整理をさせていただいております。1つ目の観点でございますけれども、地球環境の動態理解と変動予測のための研究開発という観点でございまして、こちらは地球環境の現状を把握し、観測及び予測に係る研究開発の推進や、重点海域等について多彩な観測を実施すること。また、それらをベースにした様々な研究開発を通して、地球環境の変動の動態を解明する等の記載をさせていただいているところでございます。
 2点目ですが、こちらが地球変動帯で発生する地震及び火山活動の諸現象に係る研究開発という観点で、地球内部の様々な変動現象への理解に取り組み、これらを基に、特に海洋における地震・火山活動の状況把握と実態解明を行うということについて記載させていただいております。
 3点目の観点です。海洋生態系の進化・動態・機能利活用に関する研究開発でございます。こちらにつきましては、海や生命の共進化の解読や、未到達極限生命フロンティア探査、及び未知なる微生物や大型動物の群れを網羅した、海洋生態系の多様性や機能・動態の理解を通じた科学的・技術的な知的基盤の構築、このような観点を記載させていただいております。
 4点目です。海洋地球の物質科学と資源の持続的活用に関する研究開発でございます。こちらにつきましては、自然起源由来の物質や人起源の物質、海洋資源等、多様な物質につきまして、起源や組成、分布、相互作用の変動の要因に関して研究開発を進める等の記載をさせていただいております。
 5点目、海洋地球情報の高度化及び将来予測のためのデジタルツインに関する研究開発の観点でございます。これにつきましては、海洋地球生命と人間の活動の相互作用の将来変動の予測を行いまして、社会課題の解決に資する海洋地球デジタルツインの構築を行うこと。また、付加価値の高い情報を創生し、その効率的な発信をするという内容を記載させていただいております。
 最後、6点目でございます。先端的な海洋エンジニアリング研究とシステム開発につきましては、海洋エンジニアリングに関する工学的な基礎研究及び要素技術開発の推進を進めるとともに、そこで培った技術及び得られた知見に基づきまして、他の研究機関及び民間機関等が持つ技術も組み合わせたシステム開発、技術実証に取り組むなどの記載をさせていただけるところでございます。
 以上が1点目の項目の内容でございます。
 続きまして、2点目の項目でございます。新たな価値を実現する海洋科学技術の研究開発基盤の維持・強化でございます。
 こちらにつきましては、大きく二つに分かれまして、JAMSTECが保有する船舶等の海洋研究プラットフォーム、また計算機システム、こちらの研究開発基盤の維持・強化を基に、世界の海洋科学技術の水準向上に貢献をするという観点の取組でございます。本文につきましては、11ページから12ページにかけて記載をさせていただいております。
 先ほどのとおり、二つの大きな観点で記載をしておりまして、一つ目は海洋機構が保有する船舶等の海洋研究プラットフォームに関して、安全性法令遵守をしつつ、持続可能な運営を行うとともに、機能の向上、運用技術の基本的な向上に取り組むこととしております。
 また、二つ目としまして、計算機システム等の研究開発基盤の運用と協働の観点で、運用する計算システムについて、運用企業と関連する技術開発等を通じた利用者支援のほか、研究成果情報の収集や管理、公開、及びそれらの関連技術の高度化について記載をさせていただいているところでございます。
 続きまして、三つ目の観点でございます。研究開発成果の発信を通じた共創・循環システムの構築という観点でございます。
 各研究開発課題、これまでの一連のところでございますけども、そちらで得た観測や研究活動の推進、取得したデータに基づきまして、海洋科学技術に係る中核機関としまして、関係機関との連携強化や、研究成果や技術開発の最新動向を社会に発信をして、それに対するフィードバックを機構内にも還流させるという観点でございます。
 こちら、具体的な記載については、本文の12ページから13ページに記載しております。こちらにつきましては大きく三つの観点に分けて記載させていただいておりまして、一つ目が普及広報活動の推進と未来を担う海洋科学人材の育成、二つ目が産学官との共創によるイノベーションへの貢献という観点、三つ目が海洋科学技術に関する政策・プロジェクトへの知見の提供、このような観点とさせていただいております。
 概要1ページ目に戻りまして、続きまして四つ目の観点です。トップマネジメントの体制の確立という観点でございます。
 こちらにつきましては、理事長のリーダーシップの下、ガバナンスの強化やリスクマネジメントを実施するとともに、法人一体となって課題に取り組める研究体制を構築するという観点を記載させていただいております。
 概要については以上でございます。このほか、ここに記載のない現行の中長期目標からの追加の点としまして、この辺りは他の各法人とも共通事項でございますが、研究活動の国際化・オープン化に伴うリスクに対応して、必要となる研究セキュリティや研究インテグリティの対策を引き続きすること、また、情報セキュリティについての記載もさせていただいているところでございます。
 以上が中長期目標としての内容でございます。
 資料をおめくりいただきまして2ページ目でございますが、こちらは現行の中長期目標と今回の中長期目標(案)の目次について整理をしたものでございます。
 各項目につきましても、今回の具体の記載内容を踏まえて、表現を最新にアップデートした記載となっておりますが、項目自体も幾つか見直しを行っております。
 ポイントとしましては、ローマ数字3の1.でございますが、旧計画の方では(2)は「海洋資源の持続的有効利用に資する研究開発」とさせていただいておりました。こちら、「海洋資源」という表現になっておりますが、実際の中身につきましては、いわゆる海洋生態系、生物的な観点と、物質科学の関係、鉱物資源のようなもの、こちらの観点が両方含まれておりましたが、今回、中長期目標の案の中では、それを二つに分けて整理をさせていただいたところでございます。
 また、現行の中長期目標の中では(5)に一部海洋生態系の記載もございました。こちらにつきましても、(3)の方に集約する形で整理をさせていただいたところでございます。
 また、ローマ数字3の2.の観点でございますが、こちらにつきまして、特に(1)の「関連機関との連携強化による研究開発成果の社会的還元の推進等」につきましては、新たに項目の3.を立てまして、先ほど御説明させていただいたとおり、三つの観点で記載を整理させていただいているところでございます。
 このほか、ローマ数字4以降の観点では、マネジメント体制の確立の観点、国民からの信頼の確保・向上の観点につきましても、項目の整理をさせていただいているところでございます。
 以上が次期中長期目標(案)の御説明でございます。
 続きまして、評価軸等の案について説明させていただきます。資料をおめくりいただきまして、3ページ目を御覧ください。こちらは、先ほどの次期中長期目標(案)に合わせて、各項目に関しての評価軸を整理させていただいたものでございます。
 主にローマ数字3の具体的な研究活性化の最大化、及び業務の質の向上に関する事項につきまして、評価軸を整理させていただいております。
 ローマ数字3の1.「海洋科学技術に関する基盤的な研究活動の推進」という観点でございますが、評価軸としましては、研究開発を戦略的に推進し、科学的意義の大きい成果が得られているか。得られた成果を関係機関に提供し、政策立案や政策課題への対応に貢献しているか。また、研究開発成果を最大化するための研究開発マネジメントは適切に図られているか。日本の深海探査能力あるいは海洋調査能力を向上させる効果が得られているか、という評価軸で整理させていただいております。
 ローマ数字3の2.研究開発基盤の維持・強化の観点につきましては、本文自体が二つの大きな観点で分かれておりますので、海洋プラットフォームの整備・運用・供用及び技術的向上により、我が国の海洋科学技術の水準向上、及び学術研究の発展に貢献したかという観点。また、情報基盤に関しては、その整備・運用が効率的になされ、国内外の関連機関との連携が進展しているかという観点で、評価軸として整理させていただいております。
 また、ローマ数字3の3.「研究開発成果の発信を通じた共創・循環システムの構築」の観点では、海洋科学技術における中核的機関として、国内外の関係機関との連携・強化等を進めまして、成果の社会的還元の推進が図られたかということを評価軸にさせていただいております。
 以上となりますが、具体的な関連資料としまして、特に関連指標という形でございますが、こちらにつきましては、資料の17ページから21ページ目に、項目ごとに整理をさせていただいているところでございます。
 説明としては以上になります。このほか、16ページの別添1ということで、こちらにつきましては、政策体系図ということで、関連の施策及び法律の関係、及びそれに基づくJAMSTECとしての取組を整理させていただいております。
 また、関連資料として22ページ目には、これまで御説明した内容につきまして、使命や現状・課題、環境変化等から、中長期目標の記載について整理させていただいております。
 かなり大きく変わっておりますが、項目ごとの新旧対照表につきましても、後半のほうの資料につけさせていただいているところでございます。
 私からは以上です。
 よろしければ海洋機構部会の伊藤部会長からの補足、御意見等いただければと思います。よろしくお願いいたします。
【伊藤委員】  御説明どうもありがとうございます。JAMSTEC部会の部会長をしています伊藤です。私からも少し補足の説明をさせていただきます。
 皆さん御存じのとおり、さきの7月の会議のときに、JAMSTECの成果について皆さんに御報告させていただきまして、毎年数々の非常に興味深い成果が上がっていますが、例えばJTRACKですね、7,000メートルの海底にあった掘削孔、ここにまた掘削の管を入れて海底を掘って、東日本大震災の後、どういうことが今起きているのかを調べたということで、正に日本の技術を結集しただけではなくて、陸上部隊、それから船の部隊が力を合わせて、総力で実現したプロジェクトというふうに認識しております。
 そういう形で、理事長の下、強いリーダーシップで様々な成果が出ているわけですけれども、今回、第5期に向けまして、海洋基本計画はもとより、日本における海洋コミュニティを牽引する機関として、そのリーダーリップを発揮するべく、今回の中長期目標を立てたというところになっています。
 2ページ目を御覧いただくと分かると思うのですが、今回、今まで5本柱だった研究の柱を6本にしまして、非常に成果が上がっていた、挑戦的・独創的な研究開発と先端的基盤技術の開発が、二つのところに分かれて入るということで、より多くの連携が生まれるような形で6本柱にしているというところです。6本目が、先端的な海洋エンジニアリング研究とシステム開発ということで、深海を対象としたような調査に力を入れていくという、JAMSTECの強い意気込みがここに出ているかなと思っております。
 あとは、3のところで、「研究開発成果の発信を通じた共創・循環システムの構築」というのが新たに出ていまして、ここはJAMSTECの一番得意とする、民間の人に訴えながら、そのフィードバックをもらって研究を進めていくという形で、その循環流を作って新たに進めたいということで、中長期計画目標を立てているところです。皆さんからも御意見いただければと思います。よろしくお願いします。
【千葉会長】  ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明について、御質問、御意見等ありましたら御発言をお願いします。
 どうぞ、日野委員。
【日野委員】  日野でございます。御説明ありがとうございました。
 まず1点感想と、2点質問がございます。一つは、今ここに表示されておりますけれど、3.の(1)ですね、人材育成のところを特出ししていただいたというのは非常にすばらしいと思います。これも前々からいろんなところで言われていますけれども、我が国にとって海洋の研究開発って非常に重要なのですけれども、それの持続可能性を担保するのはあくまでもやはり人材ですので、そういう意味では、日本の海洋研究開発を引っ張っている組織がそこに注目してくださったというのは非常にありがたい話だと、大学にいる人間として歓迎します。
 次、質問です。一つ目は、その大学にいる人間ということでなんですけれども、資料の33ページ目でございます。それの第4期のほう、今期ですけども、そこに、「学術研究に関し協力を行う」ということを書いていただいて、そこに連なってくるところは、プラットフォームを大学の研究者が使いやすくして研究成果を上げるというところで協力をしていただいていたわけですが、そこの部分が、第5期になると表現がやや改まって、それから船に関する特出しが無くなったのですが、「学術研究の発展に貢献する」というふうに変わって、ややニュアンスが変わっているのですが、そこら辺の意図は何だろうということを、ちょっと深読みしてしまったので質問です。
【千葉会長】  今、質問でよろしいですか。
 では、お答えいただけますか。
【伊藤委員】  部会長の伊藤です。私から御説明させていただきます。
 この点は、正直言いますと深い意図はありません。ただ、今回、中長期目標を立てる場合に、課題間の連携というのを一つ考えまして、その中で多分基本となるのが、2ページのローマ数字3の1.(1)の「地球環境の動態理解と変動予測のための研究開発」という、いわゆる観測プラットフォームですね。船、それからDONET等の地震探索等の観測を行う、そういうものが基本になるというふうに考えておりまして、それらを合わせて、様々な機関と連携を進めるという意味で、船は特出ししていないのですが、デジタルツインも使いながら連携を深めていく形で、広い意味で今回記述をさせていただいているところです。
【日野委員】  ありがとうございます。後退したというわけではなくて、拡張・充実させるという意図というふうに理解しました。ありがとうございます。
 それから、もう一つ質問がございます。続いてその次の34ページ目なのですが、先ほど、前期の成果の中で特出しをしていただいた深海掘削に関する部分、34ページの上の二つ目の段落のところに「ちきゅう」という名前があって、というような格好になっているのですが、これに対する項目がどこに行ったのかが、全体を通してよく分からなくて、やや後退したイメージを受けるのですけれども。それは決して、要するに深海掘削計画へのコミットメントを少し控えるというようなことではないのですよねという、確認の質問です。
【後藤海洋地球課長補佐】  海洋地球課の後藤から御回答いたします。
 IODPの取組につきましては、第5期では34ページの(3)の「海洋科学技術に関する政策・プロジェクトへの知見の提供」に含めてございます。
 具体的に「IODP」という名称自体は書いていないのですが、「国際枠組みにも積極的に参画し」というところが、IODPに限らず、それも含めた形で国際枠組みに参加いただくという形で考えております。
 決して、消極的になっているわけではございませんが、記載としてはこのようにさせていただいております。
【日野委員】  分かりました。それも、ほかにも重点的に取り組むべき国際研究があるということで、その一つになったと。
【後藤海洋地球課長補佐】  おっしゃるとおりです。船舶観測によるGOOS計画ですとか、そういった様々な国際枠組みにも積極的に関与していくという中の一つに含めているという形です。
【日野委員】  承知しました。どうもありがとうございました。
 私からは以上です。
【千葉会長】  ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。どうぞ。
【本間委員】  本間です。今の日野先生の御質問とも、最初の御質問とも関係するのですが、例えば、いろいろな地球環境の動態理解、例えば生物の定量的測定ということになると、ゲノム解析とかいろいろな先端技術というものが関連してくると思います。
 それで、例えば理化学研究所を含む、全国のいろいろなアカデミアの研究者等との連携というのがものすごく重要になってくるかと思います。それは物理あるいは科学の分野でもそうだと思いますけれども、例えば本機構が主体となって、いわゆる研究コンソーシアムのようなものを作るためのグラントとか、そういった取組を、もしされているのであれば、それをちょっと見える化して書いていただくと良いのではと思いますし、今後の計画にあるとすれば教えていただきたいというふうに思いまして、質問させていただきます。
【千葉会長】  いかがでしょうか。
【後藤海洋地球課長補佐】  具体的な記載といたしましては、3.(2)の産学官との共創による、のところに大きく含めてしまっている形になるのですが、御指摘の点はよく認識しておりまして、例えば第4期ですと、今回WPIという、東北大学とJAMSTECがダブルホストでやるような取組を新たに始めたところでございます。
 具体的なところまでは記載していないのですが、ここで3.(2)ですとか、あとは前文のところでも、新たな協働体制を関係機関、産学官でしっかりと体制を組んで、引き続き行っていくということをイメージして、記載はさせていただいてございます。
 こちらは第4期で行ったようなことを第5期でも更に続けていき、海洋科学技術の中核的機関として務まるような機関を目指していく所存でございます。
【本間委員】  ありがとうございます。
【千葉会長】  本間委員、よろしいでしょうか。この記載の中に含まれているということで御了解いただけますか。
【本間委員】  はい。
【千葉会長】  ありがとうございます。
 よろしいでしょうか。
 どうぞ、ベントン委員。
【ベントン委員】  ベントンです。よろしくお願いします。1月から大型プロジェクトが南鳥島で始まったと思います。このディープシーマイニングのプロジェクトは大変に挑戦的なものだと存じます。成功すれば、日本はディープシーマイニング技術でリーダーシップをとることがきる。その一方かなりのリスクもあると思います。リスクのマネジメントのため、海外との協力が重要だと思います。技術協力も含めて、大きなプロジェクトを進めるため海外との協力体制が重要です。どのよう協力体制を考えですか。
【伊藤委員】  私の方から少し説明させていただいた後で補足をお願いしたいと思います。
 基本的には、南鳥島の掘る所はかなり深い海域ですので、基本的にJAMSTECぐらいの技術がないと掘れないというのが基本的なところだと思います。世界を見ても多分数か国しかできなくて、その中でもJAMSTECは最高峰の位置に今あるというふうに認識しています。
 もう一つJAMSTECは強みがあるのが、掘るという技術だけではなく、掘ったことによって起こる、周りの生態系の影響等も含めて、全部総合的に海洋科学の面から評価できるというのが大きな点だと思っていまして、その意味で、どういう掘削をしてどういう評価をすればいいかという国際的なプロトコルをできる。そういうテスト掘削が今、始まろうとしているというところだと認識しています。
 お願いします。
【後藤海洋地球課長補佐】  伊藤先生におっしゃっていただいたとおりなので、手短に。今回の南鳥島のプロジェクトは、内閣府のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)という大きな傘の下で各省庁の技術を結集したものだと認識しておりまして、JAMSTECもこれまで、今回は「ちきゅう」という掘削する船が有名ですけれども、それまでも各種研究船や探査機を使って、あの辺りにレアアース泥があるのではないかという調査をしてきたところでございます。今回物質科学というテーマを新たに設定して、鉱物の成因研究などをやっていく、これは基礎研究になりますが、そういったところが非常に重要であると我々認識しておりまして、このような中長期目標にさせていただいております。
【ベントン委員】  応援しています。いろんな技術が生み出されると思います。地球を守る、海を守る技術も同時に生み出せると思います。ありがとうございます。
【千葉会長】  ありがとうございます。今始まった非常に重要なプロジェクトについてのコメントをいただきました。
 では、久世委員、どうぞ。
【久世委員】  御説明ありがとうございました。2ページの次期中長期目標の変更点についての質問です。
先ほど御説明があった基盤的研究開発次期中長期目標の5番目に、デジタルツインを取り上げられています。
 デジタルツインは、確かに有効なデジタルツールの一つですが、デジタルツインの他にも、現在、取り組まれているシミュレーションやAI、フィジカルAIなど、他にも活用すべきツールが多くあります。デジタルツインの研究開発自体を目的にするより、JAMSTECが保有する貴重なデータを最大限に活用できる研究開発基盤を整備することの方が重要であると考えます。その点に対するご意見を教えてください。
二つ目の質問は、6番目の海洋エンジニアリング研究とシステム開発についてです。このテーマは非常に重要です。
 先ほどの南鳥島のレアアースの件も同様ですが、産業界や民間企業との連携が不可欠だと考えます。その辺りも考慮されているかどうか、お伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
【伊藤委員】  どうもありがとうございます。どちらも関連する話題かと思っておりますけれども、今回、デジタルツインという名前が前に上がってきているのは、今正にこのJAMSTECが持っています観測インフラと、どうコンピュータ科学をつなげるかということで、デジタルツインが特出しで出ているということです。
 ただ、久世先生がおっしゃるとおり、JAMSTECはそれ以外にもたくさんのシミュレーションデータや観測データを持っていますので、これをうまくいろいろな方々と連携して使って科学を牽引していくということを予定しておりまして、それが正に今の(5)のところに入ってまいります。文章でも入っておりますし、また、今回特出ししています3.の研究開発成果の発信を通じた共創・循環システムの構築の中にも入っておりまして、そういうデータをたくさん使っていただいてフィードバックしてもらうということで、循環流を作るというのが今回の大きな中長期の目標となっております。
 当然、その中に民間企業の方々も入っていただいて、協力していくというのは非常に大事だと思っていますので、そういう形で中長期目標は立てております。
【久世委員】  ありがとうございました。
【千葉会長】  よろしいでしょうか。
 それでは、説明、それから質疑応答が終わりましたので、JAMSTECの次期中長期目標(案)について、本審議会会の意見を決定したいと思います。
 原案について、特に大きな変更の御意見はございませんでしたので、原案の内容をもって了解したこととして審議会の意見としたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。異議なしということで、そのようにさせていただきたいと思います。
 以上で議題1を終了いたします。
 それでは、議題2に入ります。議題2は、中長期目標の変更についてです。今回は、NIED、QST及びJSTの中長期目標変更(案)が審議の対象となります。まず、中長期目標変更(案)について部会事務局より説明していただき、その後、質疑応答の時間を設けます。
 議題の進行に当たり注意事項がありますので、事務局より説明をお願いします。
【仲科学技術・学術戦略官付補佐】  事務局です。部会事務局からの説明時間は7分間ですので、議会事務局の皆様におかれましては簡潔に説明していただけますようお願いいたします。部会からの説明と質疑を3回に分けて行うこととし、各法人説明後に7分間の質疑時間を設けております。時間の管理のため、事務局にて説明及び質疑応答時間の終了1分前に1回、終了時点で2回ベルを鳴らしますので、御協力をお願いいたします。
 以上です。
【千葉会長】  それでは、NIED部会より説明をお願いします。
【日野委員】  事務局の説明の前に一言、防災科学技術研究所部会長の日野から、審議概要について簡単に御紹介させていただきます。
 今回の中長期目標の変更は、令和7年度補正予算を受けて、火山噴火物分析センターの整備に関する追記となります。防災科研部会を書面開催にて実施し、追記内容及び追記案について審議した結果、異議なしとなっております。
 中長期目標の具体的な変更内容等については、事務局よりこの後説明をいたします。
【大慈弥防災科学技術調整官】  事務局でございます。資料2-1の国立研究開発法人防災科学技術研究所の中期長期目標変更について御説明させていただきます。
 資料2-1の1ページからですけれども、今回の変更は、令和7年度補正予算を受け、火山噴出物分析センターの整備に関する追記による変更1点となります。
 1ページにあるとおり、参考ですね、下のほうにありますとおり、昨年3月に火山調査研究推進本部が取りまとめた、調査研究に関する今後の10年計画の総合基本施策といいますけれども、この方針において、基盤的・機動的な調査観測で採取された資料の一元的・即時的な分析をするために、物質科学分析体制の中核拠点を整備・運用することとなりました。
 この具体については、下のほうの参考にございますけれども、火山調査研究推進本部政策委員会 総合基本施策・調査観測計画部会 調査観測計画検討分科会というところにおいて議論を行いまして、昨年7月に「物質科学分析体制の在り方」という報告書が取りまとめられました。
 この報告書において、物質科学分析体制の中核拠点として、防災科研に火山噴出物分析センターを設置することが望ましいとされることを踏まえまして、令和7年度補正予算において、火山噴出物分析センターの早期整備に関する予算が認められたことから、今回、中長期目標に明確に位置付けるものというふうになっております。
 なお、3ページのポンチ絵にも概要がございますけれども、我が国の火山噴火時の物質科学分析は、これまで研究者個人、又は各研究組織に委ねられてきたということでございます。このことから、幾つかの火山噴火事象において、物質科学分析の結果に基づく統一的な科学的見解を、防災を担当する機関に提供することができず、火山活動の推移の評価と、それに基づく防災対応には至っていなかったという状況でございました。
 火山噴出物分析センターが整備されることで、物質科学分析結果に基づき、火山活動に関する統一的な科学的見解と火山活動推移の評価を、国民や防災を担当する機関に提供することができるようになります。
 これらの話を受けまして、2ページの新旧対照表にあるとおり、3.の「レジリエントな社会を支える防災科学技術の中核的機関の形成」、そして(5)の「防災行政への貢献」の項目に、「火山調査研究推進本部の方針に基づき、関係機関と連携して機動的な調査観測や解析を実施する体制を整備する」というところの、「整備する」を「構築するとともに、火山噴出物(火山灰・噴石・火山ガス等)の分析を一元的かつ継続的に実施する拠点を整備する」というふうに追記して明記いたしました。
 今回、部会でどのような意見が出たかというところを報告させていただきますけれども、全会一致で変更点や方向性について異論なく了承された状況でございます。
 この議論において、運用体制の構築だけでなく、運用面の予算措置のスケジュールの確認等のやり取り、そのほか、今後について我が国の火山防災の高度化を目指すべく、物質科学分析体制の中核拠点として防災科研には期待が寄せられていることから、その責任の重さからも、人材確保、育成面を含む持続的・安定的に実施する組織運営が求められるという防災科研への御示唆、そして、火山噴火において火山噴出物を速やかに回収して、現状分析や活動の推移予測に役立てることは社会的な要請も大きいこと、これらの対応は火山防災上、必要不可欠な対応といった御意見がありました。
 また、中核拠点を整備することで、回収や分析がより効率的に行われ、物質科学分析の一元化により、統一的な科学的見解の表明や火山活動の評価に至るといった研究成果に早期につながることを期待するという御意見がございました。
 事務局からの説明は以上でございます。
【千葉会長】  ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明について、御質問、御意見等ありましたら御発言をお願いします。いかがでしょうか。
 どうぞ、河野委員。
【河野会長代理】  物質科学を利用して、火山噴出物の解析からそのメカニズムを解明するというのは非常に意味があると思いまして、私自身もこの計画については異論ありません。
 ただ、日本国中、火山が非常にたくさんあって、その分析の拠点によって種類も変わってくると思うのですけれども、分析するサイトの規模感というのはどのぐらいを考えられているのかというのを教えていただければと思います。
【大慈弥防災科学技術調整官】  今回の分析センターは防災科研の1か所ということで、今回の補正予算でまず拠点を作ることが大事で、もちろんその前に、既に機動観測部隊といったようなところの準備はもう始めていて、防災科研において準備をしているというところではございます。さらに、より分析を充実、いろんな詳細な項目があるのですけれども、そこを正に統一的に迅速にやるというところを一元化すると評価しやすくなるというところで、まず1か所にそのものを集めるというところから始めたいということで、今回、まずセンターを作るというところをやります。そのセンターを作って、徐々にそういうところの、正にいろいろな大学関係機関も連携していかなければいけないのと、それから人材交流というところもやっていかなければいけないので、そういうところをまず取っ掛かりとして、順次整備していくということを想定しております。
【河野会長代理】  ありがとうございます。一元的にデータを取得して、それを横断的に活用していくと。人材育成もその中で行うということですね。
【大慈弥防災科学技術調整官】  そうです。
【河野会長代理】  ありがとうございました。
【日野委員】  部会長からも一言補足させてください。今いただいたような意見は、多分防災科研側にもフィードバックする必要があると思います。
 今、事務局から説明があったように、まず、その体制を整えるというところから始まりました。実際、火山噴火が始まりますとものすごい勢いで時間は進展していきますので、そういう意味では、つくばにある分析センターに物を送るというのでは間に合わない可能性がありますので、もちろん専門家はそういうところまで考えてくださっていると思いますけれども、そういうことも踏まえた、だから多様性とそれから一元的な評価と両立できるように、我々部会としても協力しながら、そういう体制を整えられるようにしたいと思います。
【千葉会長】  ありがとうございます。
 それでは、有馬委員、お願いします。
【有馬委員】  有馬です。ただいまのお答えにも一部ありましたけども、噴出物の採取から分析というスタイルと、そうじゃなくてその場でモニタリングして、随時というか、必要なときに分析するという二通りのやり方があると思うのですけれども、恐らく本当は、予算とかを考えなければ、その場、つまりリアルタイムで、温度とかガスとかいろいろなことを考えると、そこで分析もできるという体制のほうが恐らく理想だとは思うのですけども、その辺との、今回の採取したものを分析するセンターを立ち上げますということと、理想的にはこっちの方だというところ、その辺のギャップをどういうふうに埋めていくのか、その辺を教えていただけますでしょうか。
【大慈弥防災科学技術調整官】  事務局でございます。そこのところというのは、まず一元的にできるところを拠点として考えるということをやっていますので、今後そこの詳細は徐々に検討を進めていって、より良いものにしていくというところは正に来年度以降、そこは腕の見せどころというところになってございますので、今回、先生方からいただいた期待というか御指摘というところは、次のところでフィードバックしていきたいというふうに思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
【有馬委員】  こちらこそよろしくお願いいたします。
【日野委員】  本件も部会長からちょっとだけ補足させてください。リアルタイムモニタリングは今正に技術開発中で、そういう意味ではまだ研究段階にあります。基礎研究段階にあります。ですが、この分析センターができることで、その成果を着実に現業として引き受けていく仕組みができるというふうに期待しております。
 以上です。
【千葉会長】  中田委員、お願いします。
【中田委員】  中田です。今までの御討論の中で、大体もう答えは出ていると思うのですけれども、ハードの面、それから財政的な支援、そういったものをしっかりやっていくというお話がありました。
 でも、やはり国内外の専門家との協力体制の意味では、ポリシーみたいなものがとても重要になってくると思います。そこら辺、ソフトの面も、改定していくということは基本に置きながら、早い段階で作っていっていただければなと思います。コメントです。
【日野委員】  ありがとうございます。それは防災科研の組織図を見ていただければと思いますが、火山調査委員会という、今、日本の全体のヘッドクォーターがありまして、そういうところが音頭を取って、全機関、防災科研だけではなくて関係する各省庁が足並みをそろえて、あるいはインターナショナルな協力体制を構築するというふうになると理解しております。
【中田委員】  ありがとうございます。
【千葉会長】  どうぞ、ベントン委員。
【ベントン委員】  本部は組織の会議体だと思いますが、そのセンターの規模感と予定設置場所はどのように予定されていますか。
【大慈弥防災科学技術調整官】  火山調査研究推進本部というのは、文部科学大臣を本部長とする組織でございますけれど、その中に、調査政策委員会、調査委員会等という組織があって、更にそこから、いろいろ先ほど申し上げた計画をここで作っていて、今回、実際物理的に、まずその拠点を防災科研に作ると。防災科研はつくばにございますけれども、同時並行に組織体制を作っていくというところで、今、取り組み始めているところなので、今回、皆様からいただいたところをフィードバックできればというふうに考えているところです。
【ベントン委員】  規模感は未定ですか。
【大慈弥防災科学技術調整官】  つくばの、今この予算をつけさせていただいて、そこをまずきっかけに、この1年で終わらないので、引き続き予算というのを継続的にやっていくというところはあります。
 なので、最終的にどの規模というところまでは確約できないところなのですけれども、少なくとも、今回つくばの中の一つのところに火山噴出物分析センターの建物を作って、そこに実験装置をどの程度入れていくかというところを詳細にやっていくというようなイメージを持っていただければと思います。
【ベントン委員】  分かりました。ありがとうございます。
【千葉会長】  どうぞ。
【神武委員】  ありがとうございます。やはり防災科研さんがこういうことをやられるという意味で、単なる科学的な分析ではなく、防災に資するという意味では非常に重要なことだと思います。
 質問としては、その中で、誰のためのセンターかというところでして、このセンターができた暁には、最終的にはやはり防災の現場に伝わって、それが防災活動につながっていくということが大事だと思うのですが、良くないケースとしては、研究としては進むけれども現場ではあまり使われないということもあり得ると思うのですが、その辺り、まずはセンターを作るというところが大事なことだと思うのですが、その後、5年後、10年後、どういう形でこのセンターがあると良いかという辺り、少しコメントいただけるようであれば教えてください。
 あともう一点、参考資料2のところを拝見すると、例えば四角で囲っていただいている物質科学分析体制の構築とありますが、隣にリモートセンシング技術の活用とありまして、例えば、私が部会長を仰せつかっております宇宙航空研究開発機構との連携等々も意味があると思うのですけど、その辺り、もしよろしければコメントいただければと思いますが、いかがでしょうか。
【千葉会長】  簡潔にお答えいただけますか。
【日野委員】  では私のほうから。まず、防災に対してどういうフィードバックがかかるか、あるいはできているかという管理については、まず防災科研については、多分我々の部会がそこは目配りをすることになると思います。
 一方で、先ほど申しました、火山本部の方からの指示によってできるセンターですから、当然、火山本部に対してその成果を報告する義務が生じますので、ここでもう一つチェックが入る。
 現業としては、今は火山のモニタリングは気象庁が責任を担っていますので、気象庁との連携という体制が今検討されているところだと思います。
 それから、ほかの部会の皆さん、あるいはほかのインスティテュートとの協働は、例えば火山本部の中でも政策委員会の中でそういう場がありますので、そういうところで連携が今後もより発展できるかなと期待しております。
【神武委員】  分かりました。なかなか、それを実現するというのは簡単ではないというのをコメントさせていただきます。ありがとうございます。
【千葉会長】  ありがとうございます。
 よろしいでしょうか。いろいろ前向きなコメントもいただけたと思います。
 それでは、NIEDの中長期目標変更(案)について、この審議会の意見を決定したいと思います。変更の御意見はありませんでしたので、原案の内容をもって了解ということで審議会の意見としたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。異議なしということで、そのようにさせていただきます。
 それでは、次にQST部会事務局より説明をお願いします。
【田渕量子研究推進室長】  よろしくお願いいたします。量子科学技術研究開発機構部会の事務局を務めております量子研究推進室でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、QSTの中長期目標を5点変更させていただきたく考えておりまして、御審議いただきたく御説明を申し上げます。資料2‐2を御参照ください。
 まず、資料2‐2に沿って御説明させていただきます。1点目でございますが、一つはNanoTerasuの設置者ビームライン、QSTが運用者としてではなく自ら研究開発を行うビームラインの整備に係る変更でございます。
 こちらは、量子ビーム利用推進小委員会、NanoTerasuの今後のビームラインの整備に関する検討をこの小委員会で御議論いただいていたのですが、そこにおいて、NanoTerasuの将来的な発展のために、テンダーX線と呼ばれている領域、非常に可能性があると言われながら、またNanoTerasuの強みになると言われながら、技術的な困難さで利用がまだ十分に進んでいないというエネルギー領域において、高効率な光学系や光学素子に関する偏光制御技術の開発が必要になってくる。その実現のために、QSTが自らR&Dを行えるビームラインを早期に設置することが望ましいと、こういった御意見をいただいております。
 これを踏まえまして、その在り方を検討いたしまして、QSTの研究開発基盤の強化、並びにNanoTerasuの機能の最大化を目的といたしまして、QSTが自ら、このテンダーX線領域を利用するための要素技術の開発を行うためのビームラインをNanoTerasuに整備していくという方向で検討を進めておりまして、令和7年度補正予算におきまして、その整備費用が盛り込まれました。
 これを踏まえまして、関連の記載を追記させていただきたいと考えております。追加箇所につきましては、新旧対照表の5ページのところですけれども、「量子科学技術等に関する研究開発」の「量子技術の基盤となる研究開発」の部分に、「ビームライン」という言葉を一言加えさせていただければと考えております。
 2点目でございますが、こちらは国家戦略の改定等に伴うものでございます。フュージョンエネルギー・イノベーション戦略の改定、及び核融合中性子源計画、DONES計画と呼んでおりますけれども、これへの参画に伴う変更をさせていただければと考えてございます。
 このフュージョンエネルギー分野ですけれども、令和5年に策定されましたフュージョンエネルギー・イノベーション戦略に基づいて、今、取組が進められておりますけれども、これが世界に先駆けた2030年代の発電実証等を目指すということで、そのための改定が令和7年6月に行われました。
 まず、これを踏まえまして、QSTの活動のベースにもなっている国家戦略を、きちんとこの中長期目標の中に位置付けようということで、「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略を踏まえ」という文言を追記させていただければと考えております。
 また、世界に先駆けた発電実証等を目指すという文脈の中で、核融合炉を実現させるために非常に重要となります炉の材料を、どういったものが適切なのかという試験を進めていくために、欧州で行われる核融合中性子源計画(DONES計画)に、日本が正式に参画することを表明いたしました。
 これを踏まえまして、関連する記載を追記するということで、これまでITER計画やBA活動をしっかりと進めていくという記載になっていましたところに、「等」を付け加えさせていただきまして、その他の計画も読み込めるようにという形で変更させていただければと考えております。
 おめくりいただきまして2ページでございますが、三つ目の変更といたしまして、出資等の業務に関する変更をさせていただきたいと考えております。
 これまでも産学連携の文脈の中で、産業化支援というところはQSTも行ってまいりましたけれども、これからフュージョンの分野、量子技術の分野等々で、更に技術の産業化といったところへの期待というものが大きくなってきておりまして、そこに対するQSTの役割というのも大きくなってくるものと認識しております。
 これを踏まえまして、明確に中長期目標の中に出資等の業務をきちんと位置付けるということで、研発法人による出資等による基本的な考え方を示しますガイドラインも踏まえまして、関連の記載を中長期目標に追記させていただければと考えております。
 次に4点目ですけれども、研究セキュリティ・研究インテグリティの確保に関する変更でございます。こちらは新旧対照表の7ページから8ページでございます。
 こちらも、研究セキュリティ・研究インテグリティの一層の強化を図っていくということで、国研の機能強化に向けた取組についてというところで、中長期目標にきちんと申合せの内容を反映させて、進捗状況を評価することなどにより実効性のある取組を進めることとするということを踏まえまして、こちらの記載に追記させていただければと考えております。
 最後の5点目につきましては、目次の項目にページのずれがございますので、こちらを修正させていただければと考えております。
 御説明は以上です。
【千葉会長】  よろしいですか。それでは、ただいまの説明について、御質問、御意見等ございましたら御発言をお願いします。
 どうぞ。
【河野会長代理】  フュージョンを具体的に計画に入れていただいたのは、ちょうどトレンドに合っていて適切だと思います。
 一つちょっと懸念されるのは、2030年代に発電実証を目指すという目標の中で、このDONES計画と整合が取れているかどうかということがちょっと懸念されて、例えば、強い中性子に耐え得るような材料開発というと、もっとその前に材料開発をしていかないといけないと思うのですが、その辺りのスケジューリングとかタイミングというのはどういうふうに考えられているのかを教えてください。
【田渕量子研究推進室長】  こちらは研究開発戦略官付が入っていますので、核融合の担当から御説明させていただければと思います。
 内野補佐、対応お願いできますか。
【内野研究開発戦略官付課長補佐】  すみません、フュージョンの内野ですが、ちょっと音声が悪かったので御質問の内容を正確に捉えられているか分かりませんが、今、2030年代の発電実証と言っておりますけれども、その在り方、どこまでを目指すのかとか、その定義も含めて内閣府のタスクフォースにおいて議論をしています。そこに向けて、QSTの目標自体も、目標というか、原型炉がどうあるべきか、というところも検討を進めているところなのですけれども、2030年代の発電実証と言いますと、どれぐらいを目指すべきか等々はまだまだ揺れ動いているというか、検討の最中にあるわけなのです。
 ただ、それを待っていると2030年代に間に合わなくなってしまうので、まずはDONES計画という、一番早く中性子源を使える計画に参加するという戦略を、文部科学省として取ったということであります。
 お答えになっていますでしょうか。
【河野会長代理】  よく分かりました。先の長い話ですので、できるだけマイルストーンを明確にしていただくのがいいのかなというふうに思ってお聞きした次第です。ありがとうございました。
【千葉会長】  そのほか、よろしいでしょうか。
 どうぞ。
【久世委員】  最初に、NanoTerasuのビームライン増設のお話がありましたが、これは産業界にとっても非常に重要です。具体的なスケジュール感といいますか、どれぐらいの時間軸での実現を目指しているのかについてお伺いしたいと思います。
 といいますのは、R&Dビームラインとして、フェーズ2から研究開発を行い、整備を進めると後段で記述されています。できれば、より前倒しして実施していただけるとありがたいです。
【田渕量子研究推進室長】  ありがとうございます。まず、計画について御説明させていただきますと、今年度の補正予算から始めまして、3年間かけてビームラインを整備する予定としております。そこから5年程度の期間をかけまして、実際に使える光学素子等々の開発を実現させるということを見込んで取組を行っていく予定にしております。
 今御意見いただきましたとおり、非常に期待の大きいものですので、前倒しの可能性も含めてしっかりと進めていけるようにしていきたいと思います。
【久世委員】  ありがとうございます。
【千葉会長】  ありがとうございます。よろしいでしょうか。
 それでは、説明と質疑応答が終わりましたので、QSTの中長期目標変更(案)について、本審議会の意見を決定したいと思います。特段の変更の御意見はございませんでしたので、原案の内容をもって了解したとして審議会の意見としたいと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。異議なしということで、そのようにさせていただきます。
 それでは、次に、JST部会、事務局より説明をお願いいたします。
【西川人材政策課長補佐】  ありがとうございます。失礼いたします。JST担当事務局の人材政策課でございます。本日は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の中長期目標の変更につきまして御審議をお願いしたく、御説明申し上げます。
 まず、資料ですけれども、今回資料2-3の中の1ページ、こちらが変更内容の概要でございます。1ページをお開きいただければ幸いでございます。大きく二つでございますけれども、中心となるのは大項目の1番の方でございます。今回、令和7年度補正予算におきまして、JSTが実施する三つの新規の事業でございます。こちらが計上されたことに伴う事業の内容の追加というものでございます。
 追加された3つの事業の概要を少し御説明させていただければと存じますが、一つ目がAI for Scienceによる科学研究革新プログラムというものでございます。二つ目は、産業・科学革新人材事業、三つ目が、先端研究基盤刷新事業というものでございます。もう一つ、先ほどQSTの方でもございましたけれども、研究セキュリティ・研究インテグリティに関する追加というところで、こちらの変更もさせていただくというものでございます。先ほどの三つの事業の内容につきましては、ちょっと後ろのほうのページになりますけれども、具体的な中期目標の変更案のこの先、右下の数字15ページ、16ページ、17ページに当たるところに、それぞれの事業の概要資料を付けてございます。また、18ページ以降に、今回の変更の全体像の説明資料がございますので、よければ18ページをお開きいただければ幸いでございます。
 まず、18ページが、三つの追加する事業のうちの一つ目でございます。AI for Scienceによる科学研究革新プログラムでございますが、18ページの左側の図、追加業務の概要というところにございますけれども、今回、我が国の研究力・国際競争力の抜本的強化に向けまして、最先端のAI基盤モデルの開発を含むAIの研究開発・利活用、また、大規模オートメーション/クラウドラボ形成への支援、情報基盤の強化、こういうものを図るために、JSTの既存の基金ではございますけど、こちらに積み増す形で新たな事業をこれから開始できないかというものでございます。
 これに伴いまして、この18ページの右側にございますように、中長期目標の中に中項目を新たに立てまして、「最先端AI技術に関する研究開発の推進」と題します、この事業に対する記載を追加させていただいております。
 次に、1ページおめくりいただきまして、19ページをお開きいただければ幸いでございます。こちらが新規三つの事業のうちの二つ目でございます。産業・科学革新人材事業と題しまして、今回、令和7年度補正予算270億円を計上してございますけれども、追加業務の概要にございますとおり、国が設定する先端技術分野につきまして、大学と産業界が連携して研究開発・人材育成を行うというものでございます。こちらはJSTの人材育成の関係の事業を行ってございます創発的研究推進基金への積み増しという形で予算を計上しておりまして、それに関する業務内容を中長期目標に立てさせていただいてございます。こちらも先ほどの事業と同様に、「4.3.先端技術分野における研究開発・人材育成の推進」と題しまして、この事業に関する個別の事業内容を中長期目標に追記をさせていただいているというところでございます。
 最後に20ページをお開きいただければ幸いでございます。三つの事業のうちの三つ目、先端研究基盤刷新事業というものでございます。こちらは我が国の研究基盤を刷新することを目指しまして、若手を含めた全国の研究者が挑戦できる魅力的な研究環境を実現する、これを目的としまして、全国の研究大学等に、コアファシリティを戦略的に整備すると。それに加えまして、先端的な研究設備・機器の整備・共用・高度化を図っていく、こういう事業でございます。こちらにつきましても、先ほどの二つ目の事業と同じ創発的研究推進基金への積み増しという形で対応させていただきたく考えてございまして、中長期目標の中でも、先端研究設備・機器の整備・共用・高度化に向けた研究開発・共用の推進と題しまして、新たに追記をさせていただいているものでございます。
 最後に、この20ページの下のところに少しだけ記載をさせていただいてございます。研究セキュリティ・研究インテグリティの関係につきましても、内閣府の申合せを踏まえまして新たに追記をさせていただくというものでございますが、20ページの右下にございますとおり、JSTにつきましては、元々内部統制の充実・強化という項目におきまして、研究インテグリティに関する記載がございますので、ここに研究セキュリティに係る記載を追加させていただくと、そういう形で変更させていただけないかというふうに考えてございます。
 こちらはJSTの科学技術振興機構の部会におきましても御審議をいただきまして、今回、その結果といたしましては特に御意見はなく、こちらの変更案ということは承認いただいているところでございます。
 事務局の説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【千葉会長】  ありがとうございました。それでは、ただいまの説明について、御質問、御意見等ありましたら御発言をお願いします。どうぞ、ベントン委員。
【ベントン委員】  どうもありがとうございます。産業界と大学の連携について、日本は遅れていると思います。実際にどのように連携を推進するのですか。今までのものとの違いは何でしょうか。
【西川人材政策課長補佐】  これまでもJSTの事業の中では産学連携ということで、大学と企業が連携してやる事業というものが御支援をさせていただいたということでございますけれども、企業が一部共同研究費を大学に出して、それで大学のほうで共同研究を行うみたいな形は多数あったかと思いますけれども、この事業が狙っておりますのは特に人材のところでございまして、人材の流動をより生み出していく。やっぱり人口減少の社会の中で、なかなか研究者、技術者のリソースも限られていると。そういった方々がより効率的に、かつ活躍の場を広げるというところを焦点に置いてございますので、できる限り企業と大学の間で人が行き来する、あるいは企業と大学の方が一堂に会するような場を作っていくということがより重視されるかなと思ってございますので、大学の方では既にある程度取り組まれている産学連携の素地を更に発展させていただく形で、企業のより長期的なコミットを得ていただくと、そういう形の事業設計にしたいなというふうに考えてございます。
【ベントン委員】  人的交流について、例えば企業と大学からお互いに1年間人的交流を行うことですか。
【西川人材政策課長補佐】  はい、御指摘のとおりでございます。企業から大学に来る、今ももちろんクロスアポイントメントですとか兼業とか様々な形でございますけれども、この数を更に増やしていけないか。あるいは逆に、それより少ないと言われている大学から企業の方に人が動いていくというもの、こちらをより促進していけないかなと。
【ベントン委員】  確かに少ないですね。
【西川人材政策課長補佐】  はい。実際統計のデータの中でも、なかなか研究者、年間何万人と転職をされていらっしゃるのですけれども、大学から企業に移られる方、逆に企業から大学に移られる方、この人数は割合としては非常に小さいというふうなデータもございますので、こういったところをより広げていけないかというふうに考えてございます。
【ベントン委員】  ありがとうございます。
【千葉会長】  どうぞ。
【久世委員】  少し今の点について補足させてください。事務局からも説明がありましたが、通常のクロスアポイントメントやインターンシップはありますが、もう一歩踏み込んだ仕組みがないと大きく変わらないと考えています。産業界のコミットメントも重要だと考えています。そういった意味で、今、部会でもかなり議論が活発化しており、具体化していこうとしています。よろしいでしょうか、ベントン委員。
【ベントン委員】  はい。
【千葉会長】  どうぞ。
【中田委員】  御説明ありがとうございます。先端研究基盤新事業について質問させてください。
 日本の科学技術力を上げるために刷新していくというのはすごく重要だと思うのですけれども、戦略的に整備するという場合に、どういうものを対象に、どこを選んでというような辺、もう少し詳しく聞かせていただけるでしょうか。
【西川人材政策課長補佐】  ありがとうございます。それぞれでいいますと16ページが、この事業のより詳しい概要の説明資料ということになってございますけれども、先ほどは本当に冒頭だけ、さわりだけ御紹介をさせていただきましたけれども、16ページの特に左下に当たる部分がこの事業で狙っている部分というところでございまして、少しカラーになっておりますところ、先端的な装置の開発・導入をする、人が集まる魅力的な場を形成する、それを持続的な仕組みとして構築をしていくというところでございまして、元々JSTの事業の関係でしたり、あるいは文科省、あるいは関係省庁の事業の中でも、こういう研究基盤、あるいは研究環境に関する大学が拠点を形成するというところは支援をしてきたというところはございますけれども、それを更にもう少し発展させていく必要があるということと、それだけではなくて、ここに今、掛け算で少し御説明したような、やはり場の形成と先端的な装置の開発・導入、こういうところをいかに持続的にやっていくかというところですね、ここが特に重要になってくるかなというふうに考えてございます。
 ですので、単純にどこかの拠点、大学が設備をただ入れる、建物を建てるというだけではやはり駄目で、そこに集まる人、人材育成というのはそこの観点も含めて、また、ほかの拠点とのネットワークを形成していくというところですとか、こういったところを総合的に取り組んでいくということが必要になってくるかなというふうに考えてございます。今、事業設計の途中ではございますけれども、コンセプトとしてはそのような形で今、考えているところでございます。
【中田委員】  ありがとうございます。
【千葉会長】  どうぞ。
【神武委員】  ありがとうございます。やはりAIの研究という意味では、国内に海外の人材を呼び込むということや、あとは国内の人材を海外拠点にというところの国を越えた流動性というところも大事だと思っていまして、私、今、アメリカの大学の教員もやっておりまして、今日たまたま戻ってきたのですが、やはり例えば韓国ですとか他国はものすごい数を送り込んできているというところを目の当たりにしていまして、教室、私の授業半分以上アジアの方みたいな。でも、日本人二人みたいなそんな感じなのですが、その辺りはどういうことを考えられているか、その点も教えていただければと思います。
【西川人材政策課長補佐】  ありがとうございます。今回御紹介させていただきました三つの事業、そのうちAI for Scienceによる科学研究革新プログラムというところは、特にやはり今御紹介したようなAI基盤モデルとか、その関係の研究開発というものを支援することにはなりますけれども、当然ある一人の研究者とかではなくて、やはりプロジェクト、研究チームの大きな単位の中での研究を是非推進していってほしいということと、先生御指摘のとおり、その中で当然国際連携は非常に重要になってまいりますので、そこはこの事業の中でも非常に重視をしていくことになるというふうに考えてございます。
 加えて、AIという名前は冠しておりませんけれども、先ほど別途御質問もありました残りの二つの事業、人材の事業と研究環境の事業におきましても、当然、例えばAI関係の人材をより育成する、集めていくというところですとか、あるいはAI関係の研究基盤を整備、それを皆さんで使っていけるような環境を作っていく、この辺り三つの事業それぞれ、やはりAI分野というものはかなり意識した、そこに資源を投入できるような、そういう事業設計もあり得るかなというふうに考えてございますので、ここは三つの事業をうまく連動しながら、今後検討してまいりたいというふうに考えてございます。
【神武委員】  ありがとうございます。
【千葉会長】  西條局長。
【西條科学技術・学術政策局長】  すみません、ありがとうございます。AI for Scienceのところの事業は、今回はJSTに基金を置くということでのちょっと変更ではございますけれども、おっしゃるとおり、海外とうまくやっていかないとこれは全く、特に海外といっても米国が今、ジェネシス、あの新しいミッションを出してかなり前に進めようとしていますので、そこといかにうまく連携をして、お互いWin‐Winの関係を作っていくか、そこは非常に大きな論点になっていまして、既に動き出しております。
 ですので、これは当然のことながら、国内だけで閉じてできる話ではありませんし、とはいいながら、変な言い方ですけど、いわゆる持っているデータもすごく大事になってくるので、データをどういうような形でうまく使って、オープン・クローズのところをどうしていくか、そこも含めて少ししっかりと議論をしながら、ただ、これも時間をかけてやるものでもないので、そこもスピード感を持ってという形で進めておりますので、正にそういった形で進めるというのを、JSTの実施というか、この基金の部隊としながら進めていくということは考えているところでございます。すみません、補足です。
【神武委員】  ありがとうございます。データの質も、オープンとクローズしっかり考えると。
【西條科学技術・学術政策局長】  そうですね。先ほどのEPOCHという先端機器のやつも、結局のところは、今度はデータの扱いをどうするかというのがあって、これも各大学の拠点だけで閉じるのではなくて、やっぱりうまく使える。そこには当然AIが入ってきて、生データは人それぞれ持っているやつはあれではできないですけど、それをどう分析して自分の研究に役立たせてもらうか。これは逆に言うと、集積化というか、自分で変な言い方じゃないですけれども、機器を自分の研究室にためるじゃなくて、一緒に使い合うことによって、研究者にとっても非常に大きな利点にもなるので、この辺もうまくこっちのAI for Scienceと組み合わせて、なかなかすぐに自動化とかそういうことはいけないのですが、その辺の基盤はしっかり考えながら連携してやっていくと。要は先ほど西川補佐のほうから説明があったとおり、うまくこの事業、事業それぞれが個別ではなく、連携をしっかり取っていくということを考えているということです。
【神武委員】  ありがとうございます。
【千葉会長】  それでは、有馬委員、お願いします。
【有馬委員】  有馬です。AI for Scienceの科学研究革新プログラムで15ページにポンチ絵があって、今までと少し違うプロジェクト型、チャレンジ型というのがあるということは分かるのですけれども、多分これまでの科学技術研究とかなりスピード感とか、外国のやっている規模感とかかなり違うので、どうしても施策の上ではこういうふうにしなきゃいけないことは分かるのですけれども、JSTさんとしてフレキシブルに、例えばチャレンジ型なのだけれども、もっとここを伸ばしたいというところはたくさん集中的に投資できるというようなこともできるような感じの中長期目標になっていればいいなと思うことがありまして、9ページにありましたけれども、ここも研究成果が創出されているかという、そういうことで測定せざるを得ないとは思いますけれども、何か非常にびっくりするような、つまり、例えば審査とかでも、かなりの人が反対しても少しの人が、これは絶対いけそうだというのを、要するに外れることの覚悟の上でチャレンジできるような課題がJSTとして採択できるような感じのモニタリングも付けておくといいのかなと思っています。
 つまり、今までの平均的にすばらしいのを採ってきて平均的に上げようというスタイルだけじゃ、多分AI for Science、AI関係はなかなか外国と伍していけないのかなと思いますので、その辺を御検討いただければと思います。もちろん今回の中長期目標に反対するものではございません。
 以上です。
【千葉会長】  大事なコメントをいただいたということでよろしいですか。
 では、本間委員、どうぞ。
【本間委員】  本間です。JSTはかねてより産学連携については最も手厚く支援をしていただいているグラントを出してくださっているというふうに認識しているのですけれども、もう一つ知財という観点から、特許庁は経産省の外局ですけれども、やはりアカデミアの中から知的財産の基となるものが生まれ、それが発展的に特許という形になって、それを今度、社会のためにどう還元するかというところになると、やはり今、例えば、海外移行についての資金は発明者が自己負担しているとかそういう場合がほとんどで、企業が付かないと断ち切れてしまうという現状があります。ですから、そういう観点からも、将来はJST様におかれましては、途切れのない社会実装に向けた御支援という、そういう知財の観点からも、更に取組を強化していただきたい。これは将来に対する希望ですけれども、一言ちょっと申し上げます。ありがとうございます。
【千葉会長】  ありがとうございます。時間になりましたけれども、城戸委員、お願いします。
【城戸委員】  株式会社sorano meの城戸と申します。民間のスタートアップを経営しているのですけれども、今日の全体の中長期目標のところに関しては特にコメントがあるわけではないのですが、補足ページの17ページの産学の人材交流について、先ほど幾つか論点というかコメントが上がり、産学の人材交流についてというところで非常によい取組だなというふうに思っているのですが、実際にちょっと1個、もし既に取り組んでいる観点があれば教えていただきたいというのと、今後考えていただけたらなというふうに思っているところがございます。
 大学から企業に行く人が少ないというようなお話があったかと思うのですけれども、やっぱり結構企業側からして、特に先端的な研究開発というのは、今後の中長期的な競争領域を担当していただくような形で受け入れることになってくるかなというふうに思っておりまして、そうなったときに、戻った後のノウハウの流出とかが意図せずになってしまうみたいなふうなことが心配でなかなか受け入れられないみたいなことがあるかなというふうに思っております。意図して情報流出しないようにするというのは契約とかいろいろできると思うのですけれども、やっぱりなかなかアカデミックと産業って、やり方とか情報の考え方とかというところも違うと思いますので、そういったところで意図せず情報流出にならないように、例えばベースの知識を上げていくとかというような教育活動とか、そういったところの対策を考えられているかどうかというようなところで、既にあるものがあったら教えていただきたいなというふうに思うのと、こういうのをちょっと促進していくときに考えていただけるといいなというふうに思ったので、コメントです。
 以上になります。
【千葉会長】  ありがとうございます。
【西川人材政策課長補佐】  ありがとうございます。時間もあれですので簡単に御回答差し上げますけれども、17ページを御覧いただいている中で、今回、直接今、この資料の中では触れてございませんけれども、この事業で実際産学連携による研究開発、人材育成を行っていただく中で、当然、大学においては組織整備ですとか体制整備をしっかり行っていただく必要があるというふうに考えてございまして、これをセットでこの事業の中でもやっていただくという方向で、今考えてございます。例えば、17ページの4番なんかがその辺りの記載に当たりますけれども、今回御指摘いただいたようなその辺りの流出ですとか、あるいはセキュリティ、インテグリティの話とか、この辺、やっぱり大学のほうでいかに組織的に、場合によっては体制を整備する、あるいは内部の規程ですとか決まりみたいなものをいかに体系的に整備できるかというところもありますし、あとそれぞれ連携先の企業とどういう契約を個別に結んでいくかというところがやはり肝になってくるかなと思いますので、ここは大学の体制をやっぱりしっかり組んでいただくというところが重要なのかなということで、この事業の中にもその辺りを盛り込んでいければなというふうに考えてございます。
【城戸委員】  ありがとうございます。お願いします。
【千葉会長】  どうもありがとうございます。いろいろ御意見いただいて感謝申し上げます。
 それでは、審議会の意見の決定に進みたいと思います。原案についての変更の御意見はございませんでしたので、この内容をもって了解したということで、審議会の意見としたいと思いますが、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 以上で、議題2を終了いたします。
 それでは、議題3、その他に入ります。議題3についての説明を、事務局よりお願いします。
【仲科学技術・学術戦略官付補佐】  事務局です。議題3は、研究開発法人による出資制度について、資料3-1に基づき事務局より説明をいたしました後、国立研究開発法人による大臣認可を受けた出資法人の活動状況について、資料3‐2及び3‐3に基づき、理研及びJAXAの件について説明していただきます。理研及びJAXAの説明時間はそれぞれ7分を設定しております。その後に、12分間の質疑時間を設けております。
 それから、第36回文部科学省国立研究開発法人審議会までの各法人の評価等を踏まえた指摘事項の追記について、資料4に基づき事務局より説明いたします。
 なお時間管理のため、それぞれ説明時間の終了1分前に1回、説明終了時点で2回ベルを鳴らしますので、御協力をお願いいたします。
 事務局からは以上です。
【千葉会長】  それでは、研究開発法人による出資制度について、事務局より説明をお願いします。
【伊藤科学技術・学術戦略官】  研発審本体の方の事務局でございます。資料3‐1を御覧ください。研究開発法人の出資制度や取組状況について、今回トピック的に取り上げさせていただきました。
 1ページを御覧ください。研究開発法人については、研究開発の実用化、それから、イノベーションの創出に資するために出資できることになっています。この制度について、簡単に説明させていただきます。まず、平成25年に研究開発力強化法が改正され、3法人について研究開発法人発ベンチャーに対する出資が可能となりました。この中には文科省の所管法人であるJSTが入っています。
 続きまして、平成30年に大きな改正が行われ、こちらは法律の名前も科学技術・イノベーション活性化法に改正されています。大きく2点ございまして、まず一つは出資先の事業者の種類が拡大しました。これまでのベンチャーに対する出資に加えて、研発法人発ベンチャーを支援するベンチャーキャピタル又はファンドに対する出資も可能になったこと。それから、共同研究のマッチングや特許ライセンスなど、研発法人の成果活用を支援する法人、いわゆるTLOなどに対する出資も可能となりました。
 2点目といたしまして、出資可能となる法人が3法人から22法人へと拡大しています。このうち文科省の所管法人では、NIMSとQST、理研がこのときに出資可能となっています。理研についてはベンチャーだけでなく、ベンチャーキャピタルやTLOなどに対する出資も可能となりました。
 それから、令和2年ですけれども、こちらの改正では、出資可能法人が更に5法人追加されています。文科省所管ではNIED、JAXA、JAMSTEC、JAEAとなっています。このうちJAXAについては、資料の一号から三号法人全て、それから、NIMSについてもベンチャーだけではなく、TLOについても出資可能となっております。このうちベンチャーキャピタル、それからTLOといった二号法人、三号法人については、各大臣の認可が必要となっており、我々の方では文科大臣の認可となりますが、この審議会とは別に会議を設けて認可作業を行っています。この制度の活用状況については、まず理研が三号法人、TLOについて出資するということで、令和元年の9月に認可を行っています。それから、JAXAについては、ファンドの方への出資ということで、こちらは令和6年の2月に認可を行っており、それぞれの取組については、この後、各担当から説明していただく予定でございます。
 以上です。
【千葉会長】  ありがとうございました。それでは、研発法人による大臣通知を受けた出資法人の活動状況について、理研部会事務局より説明をお願いします。
【中澤基礎・基盤研究課長】  基礎・基盤研究課長の中澤です。理研部会の事務局をしております。資料3-2に従って御説明させていただきます。
 株式会社理研イノベーション、旧名称が株式会社理研鼎業と言っておりましたが、名称変更をしております。その取組状況について、でございます。
 今ほど伊藤戦略官のほうから御説明ありました、資料次のページでございますが、理研イノベーションの概要でございます。設立は2019年12月1日でございまして、理研の100%出資会社ということで設立しております。本社は埼玉県の和光市、理研の本部があるところでございます。それから、東京オフィス、神戸オフィスがございます。
 次のページでございますが、理研イノベーションの主な事業内容としては、理研の研究成果の知財権利化というところ。それから、理研の研究成果を活用するスタートアップ支援というところ。それから、3点目は、研究成果の社会実装に向けた共同研究の促進ということでございます。説明前後しますが、先ほど伊藤戦略官のほうからありましたTLO型ということで、平成30年のイノベ活性化法の改正によって出資可能となった三号法人ということでございます。
 ページをおめくりいただきまして、3ページ目の沿革のところでございますが、正に2018年の法改正がございまして、2019年の9月、ここで文科省からの出資認可ということをして、2019年9月に理研鼎業というものが立ち上がってございます。振り返って見てみると、2019年12月に理研鼎業が創業してございますが、正に2020年の1月からコロナが始まりましたので、タイミングとしては非常に難しいタイミングで、スタートダッシュはなかなか難しかった部分ではございますが、ちょっとそんなような影響もございまして、後ほど御説明しますが、2022年から業務改革を開始してございまして、2024年4月には改革の象徴ともいう部分ございますが、名称変更してございます。この辺り、次のページで御説明させていただきます。
 問題認識という部分でございますけれども、上のボックスの中に監事監査での指摘がございました。立ち上がり以降ですけれども、理研からの委託費のみで、かなり圧倒的な規模でそこに依存していたというところがございまして、かつ、将来に向けて自立化に向けた活動が見えない状況が継続しているということを監事の方から理研に対して、こういったところの指摘がございました。
 これを受けまして、上のところでございますが、2022年7月に、理研、それから理研鼎業との間で一緒にタスクフォースを設置して、改革に向けた検討をしてきたということでございます。ページの下のところにございますのがタスクフォースの取りまとめの報告でございますが、一言で言うと、理研本体ではできないこと、それから、一般企業ではできないことということを効果的にやっていこうということで、三つございますが、発明の発掘、ライセンス、スタートアップ、それぞれについてこういった方向でやっていこうというところが取りまとめられているところでございます。
 5ページ目へ移っていただきまして、この改革の流れの中で、2023年の4月に東大TLOの社長であった山本貴史さんを理研の副理事という形でお呼びするとともに、理研鼎業の中の業務執行役員ということでも就任いただいてございます。1年後に、山本さんのほうに理研のイノベーションという名前を変更したタイミングで社長になっていただくという形で、経営面のところでもてこ入れをしたという状況でございます。それが左下のところにございまして、2024年6月に名称変更とともに、社長も替わっていただいてというところでございます。ポイントとして、左下のボックスの中にもありますけれども、事業と経営基盤の両面の改革の中ですが、特に事業の方については、特許の単願出願を強化している状況でございます。結果としまして5ページ目、このページの右下のところにございますが、名称変更した上での理研イノベーションの新規実施許諾件数でございます。特許の実施許諾をしていく中で新規の部分でございまして、ランニングロイヤリティは含んでいない最初の契約の初年度でございますが、こういった形で金額、それから件数と共に、大幅に増やしてきたという状況でございます。
 6ページ目につきましては、理研イノベーションの中期計画3年間ということで考えてございます中で、こういった戦略を書いているという部分でございます。ちょっと時間の関係もあるので、ここを割愛させていただきます。
 7ページ目と8ページ目を御説明させていただきます。これが正に理研イノベーション、旧名称は理研鼎業でございますが、そちらの方に理研が出資するというタイミングで、こちらの委員会の方でアドバイザリーという形で助言をいただいた内容が左側にセルでまとまっていまして、その対応状況をまとめたものでございます。
 一番上の1)の1つ目でございますが、当時、イノベーション事業法人については四つの機能を想定しておりましたが、四つの機能についてそれぞれの機能を有機的かつ体系的にさせていってくださいというアドバイスをいただいてございます。右側、対応状況、2025年4月に組織を一部リセットしたというところがございまして、TLO機能というのはライセンス部というところが受け持っています。さらにはベンチャー、共同研究といったところについては事業開発部で担っているという状況でございます。
 それから、そのすぐ下でございます。イノベーション事業法人がVC機能を持つという状況においては、これは非常に慎重に対応すべきと。民間企業の参入を妨げるおそれがあるという御指摘をいただいてございますが、現時点においてVC機能を持つ計画はございませんというのが対応状況です。
 2)のほう、三つございますが、一番上のところは、新しい法人を立ち上げる際に、人というところで、ベンチャーの世界に理解のある方、機動的に対応できる方をしっかりと採用していくべしということでございますが、対応状況としましては、先ほどもありましたが、東大TLO元社長の山本さんをヘッドハントして連れてきた部分、それから、キャリア採用を開始しています。これは理研本体がやっていた状況ではできなかった部分でございますが、こういったところもやっている。
 それから、手短にちょっと説明しますが、残り2点でございます。理研と、それからイノベーション事業会社の連携、こういったところをしっかりしていくべし。それから、法人の中でも連携をしっかりしていくべしというところでございますが、理研イノベーションの社長は理研の副理事も兼務している中で、情報共有というところをしっかりしてございます。それから、会社の規模は40名程度の会社になりますので、中での経営理念の徹底だとか情報共有というところもしっかりさせていただいてございます。
 最後は、スタートアップ支援だけでなくて、企業価値、評価額のフォローといったところもしっかりしていくというところがございますが、チームビルディングだとか外部専門家の紹介、こういったところもしっかりさせていただいている状況でございます。
 次のページは、時間の関係がありますので割愛させていただきます。
 以上になります。
【千葉会長】  ありがとうございました。それでは、続いてJAXAより説明をお願いします。
【奥野JAXA理事】  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構、理事の奥野でございます。お手元の資料3‐3で御説明申し上げます。
 めくっていただきまして、2ページを御覧ください。まず、先ほど文科省から説明がございましたとおり、JAXA間接出資の経緯といたしましては、まず、宇宙基本計画改定及び科技イノベの改正等をもちまして、研発法人においても間接出資が可能となったことで、JAXAにおきましては、2022年7月に間接出資に関するJAXAのLP出資に係るRFIを発出、その後、絞り込み等を行いまして、有識者会合からの御助言等も踏まえた形で手続を進めてまいりまして、2024年3月に文部科学大臣の御認可を得まして、Frontier Innovations株式会社が運営いたしますFrontier Innovations1号ファンドに対して出資を行うことになってございます。先ほど説明ございましたとおり、研発法人としては初めての間接出資という形態でございまして、JAXAはこの出資に当たりましては、アンカーLPという形で、投資先企業への人的・技術的支援などファンド運営への積極的な支援を行う方針で臨み、現在もそういった形で連携して取り組んでおるところでございます。
 2024年6月、プレスリリースにより対外発表の後、本年6月まで、現在1号ファンドにおいてLP募集というのを継続しているところでございます。当然活動に必要なキャッシュフロー等については、十分このLP出資等において確保されておるところとなっておりまして、3ページへお進みください。
 まず、投資先ファンドの状況につきまして、先ほど申し上げましたように、JAXAは出資の立場として、有限責任組合員(LP)の中でのアンカーLPという立場で出資を行った後、Frontier Innovations1号ファンドにおいて有限責任組合員の募集を行っていただきまして、Frontier Innovations株式会社資料にございますとおり、様々な政府系民間金融、機関事業会社等から順調にLP出資というのを獲得してまいったところでございます。
 その上で、次、4ページでございます。当該出資をファンドにおいて獲得した後、当該ファンドにおきまして、投資領域として、宇宙を中心としたディープテックに特化した形で、宇宙・非宇宙分野両方をポートフォリオに組み入れていくという形で投資を行ってございます。また、この二号法人という趣旨から、宇宙のスタートアップというのを全体の中心としまして、また、2社のJAXAスタートアップ、2社のJAXAパートナースタートアップ等を含め、JAXAが行っております技術移転、産業支援と連携するような形で、下、投資ポートフォリオにございますとおり、現時点で7社への出資が行われてございまして、一応ファンドの想定どおりの投資組入れ等が順調に進捗しているものと承知しておるところでございます。
 次に、6ページにお進みください。認可時に、様々な助言等を頂戴しておるところでございます。まず、出資の相手方(資金供給事業者等)に関連する事業といたしましては、助言でいただきました事業の継続性等の観点、又は事業のファンドの管理報酬の妥当性等々の観点、それぞれ御助言に基づきまして、最初の点につきましては、当然これは出資先でございますFrontier Innovations1号ファンドの方向性とも合致してございますので、現在そういった取組というのをJAXAと連携して進めているところでございます。管理報酬等につきましても、出資の選定の段階等におきまして、政府系金融機関等の基準、また、全体の状況との整合を確認した上で、採択等のプロセスを進めたところでございます。
 7ページ、JAXAに関連する御指摘といたしましては、利益相反等の観点がございます。この点につきまして、所与の利益相反マネジメント等を講じておりますし、また、JAXAにおきましては、いわゆるインハウスの研究、もしくは開発研究に加えて現在、宇宙戦略基金等におけるファンディング等を行って様々な形で外部と接しておりますので、こういった利益相反等は厳格に取り組んでいるところです。一方で、情報マネジメントにつきましても、諸規定等に準拠した形で適切に行っていくこと、また、こちらも利益相反の観点ではございますが、利益相反等の観点につきまして、現在まだ間接出資そのものは立ち上がったばかりではございますので、まだ具体的にはフェーズとしては最初の段階ではございますが、今後の進展等におきましても適切な利益相反、また、JAXAの出資金の確保等取り組んでまいることとしてございます。
 次に、8ページ、両者共通として、人材の確保等でございます。基本的にはFrontier Innovations株式会社の当該ファンドとして専門性がございますので、必要な体制を構築していただいているところでございます。また、JAXA側におきましても、現在宇宙戦略基金事業部の創設をはじめ、産学連携支援関係を非常に強化しているところでございますので、そういった体制の中で、取組というのを一層進めてまいりたいと思います。あくまでも間接出資ではございますので、基本的には出資先のファンドにおきます専門性というのを尊重した形、また、LPという立場での出資ですので、そういった形でのコミットメントとはなってございますが、今、ファンドとの関係、極めて連携を密に、それぞれJAXAの産学連携と、ファンドの側の恐らく投資というのは、現在整合した形で順調に着手しているものとJAXAとしては認識しているところです。
 以上です。
【千葉会長】  ありがとうございました。それでは、理研部会の事務局及びJAXAからの御説明について御質問、御意見ありましたらお受けしたいと思います。よろしいでしょうか。城戸委員、お願いします。
【城戸委員】  株式会社sorano meの城戸と申します。Frontier Innovationsさんの御説明いただいたところで御質問なのですけれども、今回、間接出資ということで、LPとしての参画だと思うのですけれども、これって今後、一つの会社に任せていくというようなことになると思うのですが、それ以外のところにも間接出資、LPとして参画するみたいなところを考えていって、幾つか分散してファンドに関わっていくみたいなところのポートフォリオ設計みたいなところは考えていらっしゃるのでしょうか。
【奥野JAXA理事】  理事の奥野でございます。現時点としては、まずはFrontier Innovations1号ファンドの立ち上げと、同ファンドからのスタートアップへの投資に注力しておりまして、現時点では新たなファンドへの二号出資というのは検討してございません。現在、産業支援につきましては、これ以外にもJAXAの方は今立ち上げた事業に宇宙戦略基金等での資金の供給等を行ってございますので、そういった全体の中の取組の中で、今これを更に拡充するという局面ではないと現時点では考えておるところです。
【城戸委員】  承知しました。ありがとうございます。戦略基金もあるので、まずは研究開発、長期的にも投資していくというのを考えつつというようなことだというふうに理解いたしました。ありがとうございます。
【千葉会長】  ほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。どうぞ、久世委員。
【久世委員】  JAXAの方に質問です。これは、非常に良い取り組みだと思ってお伺いしていました。通常のVCと違って国の研究所のVCなので、アウトカムやリターンに対して通常とは少し違うプラスアルファがあるように思いました。聞き逃したかもしれませんが、その辺りどのように考えておられるでしょうか。
【奥野JAXA理事】  当然間接出資ではございますし、Frontier Innovations1号ファンドはやはりほかのLPからも資金を集めておりますので、当然投資としての経済的合理性というのは達成していただくことになってございますが、公的側面がございますので、恐らく投資のポートフォリオの形成に当たりましては、やはりJAXA側の産学連携事業と関連するようなところ等に出資いただくような形でポートフォリオを形成していただいているところです。ただ、御指摘のとおり、余りにそういう注文が多過ぎますと他事考慮を求めてしまうことになって、恐らくほかのLPの方々の投資の回収というのも当然ミッションとして負ってございますので、その辺りは公的な側面と同時に、恐らく投資の経済合理性の双方が成り立つ範囲で、慎重かつ的確に投資していただいているものと承知しています。
【久世委員】  是非よろしくお願いします。
【千葉会長】  よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、質疑は本件については以上といたします。
 次に、第36回文部科学省国立研究開発法人審議会までの各法人の評価等を踏まえた指摘事項の追記について、事務局より御説明をお願いいたします。
【伊藤科学技術・学術戦略官】  資料4を御覧ください。こちらの資料は、研発審において評価や中長期目標の策定について、いろいろ御議論、御指摘いただいてきたところですが、何回か経過するごとに、全般的、共通的な評価の在り方や、そういったものに資する御指摘などをまとめて次回以降の申し送りとして、第1期から積み上げてきたものでございます。
 今期、第6期では、最初の1回目のときに申し送り事項と併せて整理させていただき、その後、夏に2回開きまして、この3回の中で更に追加すべきと思われるものを記載させていただきました。
 まず、法人の評価に関する事項です。4ページを御覧ください。赤字で記載している事項でございまして、4ページにおいて3点ほど新たに追加させていただいております。
 1点目ですが、まず、国際的な観点からみて高い目標を設定し、成長し続けることが大切という御指摘があり、その中で到達できないかもしれないぐらい高い目標を掲げて目指していく姿勢が重要ではないか。そして、結果として目標に到達できなかったとしても、その過程で判明したことも成果と言えるのではないかということでございました。また、中長期目標期間の総合評価がSであったとしても、次期期間も同じことを続けるのではなく、常に大きく進化していく姿を描くことが必要という御意見もございました。
 2点目でございます。評価に当たって各法人が設定した目標を達成しているのか、どのぐらい超えているのかということを確認していくのですけれども、その中で目標の設定時にベンチマークを明確にしていくとともに、設定の根拠や目標を達成した際の社会的インパクト、こういったものも示していただければという御意見がございました。また、その目標がどの程度のチャレンジであるかといったことや、直ちに社会的なフィードバックにつながらない基本的な基礎研究であったとしても、成功したら大変価値があるものであるとか、また、そういったことについて法人側から提供していただきたいという意見もございました。
 3点目です。目標の設定や評価の基準については、対象ごとに異なる点も多いのですが、課題意識を審議会、それから、各部会において共有していくことが重要ということでございます。上の意見にもつながりますけれども、丁寧な議論、コミュニケーション、こういったものが重要であろうということでございます。
 5ページ目です。研発法人の土台として、研究を支えているプラットフォームや仕組み、仕掛け、人材、そういったものをうまく評価し、法人に対してエンカレッジしていくことも大事という意見がございました。
 それから、8ページ目です。こちらは業務効率化に関する意見です。こちらの評価につきまして、8ページ目の下ですけれども、特に人材確保の部分については、研究開発の取組の正にベースとなる事項でございまして、通常の体制整備の範囲内ではBとせざるを得ないところ、なかなかA評価にするのが難しいところでございますが、例えば、何らかの新しい仕組みを導入したことにより達成したことをきちんと説明できればAとなり得るのではないかということであります。
 9ページ目に入ります。そのためには目標の設定が大切でありまして、まず、研究のアクティビティや研究の継続性、こういったものを向上させることを目指して、人材育成について検討していくことが考えられるということでございました。
 最後に、法人努力の範疇を超える人件費、物価の上昇があることを考慮し、一般管理費の削減目標については、単に削減率を説明していくのではなく、削減に向けた具体的な内容をきちんと説明していくことによって、法人がどのように努力していったかを評価できるのではないかという御意見もございました。また、審議会の場において、きちんとした横並びでの各法人の意見を交換していくことによって、グッドプラクティスの横展開などにもつながり、成果がより一層効率良く上げていくことにつながっていくのではないかという御意見もございました。
 以上でございます。
【千葉会長】  ありがとうございます。それでは、ただいまの御説明について質問、御意見ございましたらお受けします。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 特に無いようでしたら、本資料については、文案に特に変更なしということで、この形でお認めいただければと思います。ありがとうございます。
 それでは、以上で議題3を終了します。
 それでは、最後に、事務局から連絡をお願いします。
【仲科学技術・学術戦略官付補佐】  事務局でございます。長時間にわたりまして御審議いただきまして、ありがとうございました。
 今回の議事録につきましては事務局にて案を作成し、各委員に御確認いただいた後、ホームページにて公開いたしますので、よろしくお願いいたします。
 本日御了解いただきましたJAMSTECの次期中長期目標案並びに3法人の中長期目標変更案につきましては、独立行政法人通則法に基づきまして、2月中に総務省独立行政法人評価制度委員会への諮問、財務大臣への協議を行った上で、2月末までに文部科学大臣から各法人に指示し、それを受けて各法人が中長期計画を作成又は変更し、3月末までに文部科学大臣の認可を受けられるように手続を進めてまいります。協議の途中で大幅な文章の変更等がございましたら、また皆様にはお知らせいたしますので、その際に御確認いただければと思います。
 本日の審議会をもちまして、今年度の国立行政法人審議会は最後となります。来年度の次回以降の日程につきましては、後日事務局より御説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。
【伊藤科学技術・学術戦略官】  資料5で、毎年委託調査事業を行っている報告書の昨年度分を今回説明させていただく予定でしたが、時間の都合で次回以降にさせていただきたいと思っています。ちなみに今回御説明させていただこうと思っていたのは、研発法人における外部資金の調達活動に関する報告書でございます。先ほどJAXAや理研で出資ができることになっておりましたが、その原資は基本的に自己収入となっており、各法人は運営費交付金以外の外部資金調達に取り込んでいくことが非常に重要となっています。報告書は今回の案件に関連する事項でございましたが、次回以降にさせていただきます。
 それから、今年度の調査では、先ほどからいろいろご議論があったのですが、各法人の知的財産に関する取組状況、ライセンスとかいろいろありますけれども、そういった状況を調査しておりまして、正に今、詰めているところでございます。こちらも来年度以降に、審議会で御報告させていただければと思っております。
 以上です。
【千葉会長】  ありがとうございます。よろしいでしょうか。
 それでは、これで第37回文部科学省国立研究開発法人審議会を閉会いたします。どうもありがとうございました。

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