資料4‐1　平成18年度予算案（国立大学法人）

平成17年度運営費交付金予算額	平成18年度運営費交付金予定額	対前年度増△減額	増△減率
1兆2,317億円	1兆2,215億円	減額　102億円	減率　0.8パーセント

※

1. 本資料においては、外部資金（受託研究収入、寄附金収入等）など、運営費交付金算定対象外のものに係る計数は含んでいない。
2. 各項目における［　］（大かっこ）書きは、前年度の金額である。

平成18年度国立大学法人予算予定額の概要（大学共同利用機関法人を含む91法人）

※

1. 本資料においては、外部資金（受託研究収入、寄附金収入等）など、運営費交付金算定対象外のものに係る計数は含んでいない。
2. 各項目における（　）（かっこ）書きは、前年度の金額である。

国立大学等における教育研究の充実と活性化

（前年度予算額　1,231,729,146千円）
平成18年度予算額（案）　1,221,477,558千円

要旨

　平成16年4月より法人化した各国立大学等においては、法人化のメリットを最大限に活用し、それぞれの理念や個性を踏まえ、教育機能の強化や学生サービスの向上、学術研究の一層の推進、産学連携や地域貢献活動の充実などの取組みを積極的に展開しており、これを支援するとともに、各国立大学等の教育研究基盤を支えるために必要な運営費交付金を措置し、国立大学等における教育研究の充実と活性化を図る。

主な施策

　社会経済の変化や学術研究の進展等を踏まえ、特に配慮が必要となる諸課題に対応した各国立大学法人等が取組む事業等について支援する。

（1）教育研究組織の整備

　新規組織の整備については、既存組織等の見直しに加え、重要性、緊急性等に鑑み、さらに追加的な経費の措置が必要な場合に、所要の経費を措置。

高度専門職業人養成のための専門職大学院の整備

　公共政策大学院の新設（京都大学）
　ビジネス系大学院の新設（新潟大学・長岡技術科学大学・京都大学）

新規分野・先端的分野に必要な人材養成のための大学院の整備

　バイオ関連専攻の新設（北海道大学・東京大学・富山大学）
　コンテンツ／IT関連専攻の新設（東京芸術大学・九州大学・東京大学）　など

社会的要請の強い人材養成のための学部等の整備

　聴覚・視覚障害者の教育体制の整備（筑波技術大学）

（2）特別教育研究経費

　新たな教育研究ニーズに対応し、各国立大学等の個性に応じた意欲的な取組みを重点的に支援するため、特別教育研究経費を措置。

教育改革

　大学教育の改革を推進するための各国立大学法人の積極的な取組みを支援。

研究推進

　大規模基礎研究の推進や新たな研究分野・領域への挑戦など各国立大学法人における学術研究の推進を支援。

拠点形成

　特定の国立大学法人において他の国立大学法人や国外の研究者等に対して教育研究環境を開放して行う大学全体の教育研究水準の向上にむけた事業を支援。

連携融合事業

　国際的機関を含む公共的団体（国又は地方公共団体、学術関係機関、開発援助機関等）と連携してコストシェアの考え方に基づき一定期間にわたって行われる教育研究活動等を支援。

特別支援事業

　全国の研究者の利用に供するための学術研究上、特別な価値を有する情報の保存・収集を支援。また、教育研究経費等では整備が困難な教育研究設備（医療機器を含む）や図書の整備に要する経費を支援。

平成18年度国立大学法人予算予定額の主な内容

1．運営費交付金総額の確保

	17年度予算額	18年度予定額	差引額
◆運営費交付金	12,317億円	12,215億円	マイナス102億円

• ※　平成18年度予定額における当然減は、マイナス179億円
  （効率化額マイナス96億円、病院経営改善額マイナス83億円）
• ※　効率化額の約8割に相当する額（77億円）について増額。
  （特別教育研究経費14億円増、その他の教育研究経費等63億円増）
• ※　病院経営改善額については、附属病院収入の増収を予定するものであり、診療事業の規模縮減にはつながらない。

2．特別教育研究経費の増額

	17年度予算額	18年度予定額	差引額
◆特別教育研究経費	786億円	800億円	14億円

　新たな教育研究ニーズに対応した各大学の取り組みに応じて支援を行う「特別教育研究経費」について増額。

〔事項別内訳〕

	17年度予算額	18年度予定額	差引額
○教育改革	55億円	60億円	5億円
○研究推進	362億円	354億円	マイナス8億円
○拠点形成	165億円	166億円	1億円
○連携融合事業	32億円	34億円	2億円
○特別支援事業	172億円	186億円	14億円

3．病院関連特別支援経費の新規計上

　附属病院に対する新たな支援として

• 小児医療等特別支援経費　〔22億円〕
  小児医療及び精神医療に係る教育研究診療体制の充実を支援
• 専門医研修対応経費　〔18億円〕
  新医師臨床研修修了者における専門医養成の体制整備に対する支援
• 卒後臨床研修必修化に伴う研修経費（教育指導経費（歯科））　〔3億円〕
  歯科医師臨床研修の必修化に伴い、その円滑な実施を図るための支援

　を「特別教育研究経費」の特別支援事業において、新規計上。

4．その他

入学料等標準額の据え置き

　国立大学の入学料等標準額については、その時々の社会経済情勢等を総合的に勘案し、必要に応じて改定の検討を行っているところであるが、平成18年度予算案においては、据え置くこととしたところ。

長期借入金の対象範囲拡大

　国立大学の施設等の整備について、従来からの施設整備費補助金による整備に加え、新たに、長期借入金等の対象範囲の拡大により、民間金融機関を活用した施設整備を可能とすべく、政令改正を行う予定。
　これに伴い、国からの財源措置により借料を支払いつつ分割購入してきたキャンパスの借地部分について長期借入金により一括購入することとし、これに対する債務償還 経費を特殊要因経費として運営費交付金により予算を措置。

総人件費改革への取組み

　総人件費改革の実行計画においては、国立大学法人についても、国家公務員に準じ、今後5年間で5パーセント以上の人件費削減への取り組みが求められたところ。