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「ポストゲノムの戦略的推進に関する懇談会」及び
「ナノテクノロジーの戦略的推進に関する懇談会」の設置について 

 平成12年9月14日
科  学  技  術  庁


  科学技術会議政策委員会は、今後のポストゲノム及びナノテクノロジーの戦略的推進方策の検討を行うため、本日の委員会において、同委員会の下に「ポストゲノムの戦略的推進に関する懇談会」及び「ナノテクノロジーの戦略的推進に関する懇談会」を設置することを決定した。(別添参照) 

本件に関する問い合わせ先 

科学技術政策局政策課企画室
担当:室長  佐野  太(内線333)
      補佐  岡村直子(内線339) 










「ポストゲノム」及び「ナノテクノロジー」に係る戦略検討のための
懇談会の設置について 

平成12年9月14日
科学技術会議政策委員会委員長


  科学技術の中でも、「ポストゲノム」及び「ナノテクノロジー」については、「IT」と並んで、日々、急速に展開している。このうち「ポストゲノム」については、本年6月にヒトゲノムの概要解読が終了したことを受け、新たな状況下における戦略の構築を行うことが、また「ナノテクノロジー」については、従来から比較的我が国の進んでいる分野であるが、国際的にも戦略的に推進する動きがある中、我が国としての戦略の構築を行うことが緊急の課題となっている。 

  このため、科学技術会議政策委員会に「ポストゲノムの戦略的推進に関する懇談会」及び「ナノテクノロジーの戦略的推進に関する懇談会」を設置し、それぞれに関し、我が国全体としての戦略作りに早急に着手することとする。(座長は、「ポストゲノム」は井村裕夫科学技術会議議員、「ナノテクノロジー」は吉川弘之科学技術会議議員) 

  なお、これらの重要科学技術分野の戦略的な取組みは、平成13年1月6日に発足する総合科学技術会議においても引き続き検討が進められることが期待される。 

〔スケジュール〕
  9月14日(木)  科学技術会議政策委員会
                        両懇談会の設置についての審議及び決定 

  9月末             両懇談会とも第1回を開催 

   

   「ポストゲノムの戦略的推進に関する懇談会」の設置について 

平成12年9月14日
科学技術会議政策委員会


  1. 趣旨
      ゲノム研究の進展は、病気の発生原因や発病メカニズムを根本から解明し、疾病の克服や、遺伝子レベルでの個人の体質の違いの把握によるオーダーメード医療の実現等、革新的医療への道を開くとともに、イネゲノム研究による新しい機能性食品の開発等、画期的な成果が得られることが期待されている。 
      本年6月にヒトゲノムの概要解読の終了が発表されたことで、タンパク質の構造・機能解析等のポストゲノム研究が熾烈な国際競争の中で本格化している。ポストゲノム研究は、基礎的・基盤的な分野の取り組みが重要であるとともに、その成果をタイムリーに実用化につなげていくことが重要であり、我が国の産学官の英知を結集し、密接な連携の下にポストゲノム研究を戦略的かつ重点的に推進していくことが必要である。 
      以上のことを踏まえて、今後のポストゲノム研究の戦略的推進方策について、基礎から医療・産業への応用にわたる幅広い観点から議論を行い、将来のポストゲノム研究に関する総合戦略策定の参考とすることを目指す。 

  2. 懇談会の設置
      上記検討を行うために、科学技術会議政策委員会の下に、「ポストゲノムの戦略的推進に関する懇談会」(以下「懇談会」という。)を設置する。 

  3. 懇談会での検討内容
      ポストゲノムの研究開発動向について幅広く分析を行うとともに、こうした分析を通じて、今後のポストゲノム研究の戦略的推進方策等を明らかにすべく、掘り下げた  検討を行う。  なお、このような戦略的な取り組みは、平成13年1月に発足する総合科学技術会議においても引き続き検討が進められることが期待される。 

  4. 検討期間
      平成12年12月までに検討を終了する。 



(参考資料)

ポストゲノムの戦略的推進に関する懇談会
検討に当たっての視点(メモ) 

  現在、ゲノム研究は、高齢化の進行に伴うオーダーメード医療、ゲノム創薬等の革新的医療、疾病予防や健康維持のための機能性作物・食品等の開発実現等の目標を掲げて進められているが、本年6月のヒトゲノム概要解読の終了が発表されたことを踏まえ、今後5〜10年を見据えた長期的戦略とも言うべきポストゲノムの骨太の戦略的な推進方策の検討のため以下の具体的議論を行う。 

  1. ポストゲノム研究戦略はいかにあるべきか?
    ○現状把握及び将来展望
      ・これまでのゲノム研究をどう把握するか?
      ・今後5〜10年間のゲノム関連各分野における研究・技術動向の見通しは?
    ○目標設定の考え方と今後の展開
      ・我が国の強みに照らして、世界の競争の中、ポストゲノムで世界をリードして進めていくべき分野、目標は?
      ・上記を踏まえた、今後、研究を変化、加速、追加すべき点は?
      ・我が国で得られた研究成果の医療・産業への応用を我が国で行うための方策は?
       ・世界の競争の中で、我が国が補強すべき弱点は?  
    等 

  2. 世界の競争の中で我が国がポストゲノム分野で勝ち抜くために必要な条件は?
    ○研究開発システム(人材、資金、体制等)の改革
      ・創造性の発揮
      ・研究成果の医療・産業応用の推進、基礎から応用までの一貫性の確保
      ・産学官連携、技術移転(TLO等)の推進、バイオベンチャーの振興、医療・産業応用推進のための環境整備
    ○成果の公開と特許確保の在り方、特許範囲の明確化
    ○国民的理解の促進や生命倫理問題への取り組み、研究に関する適切なルールの在り方
    等 



     「ナノテクノロジーの戦略的推進に関する懇談会」の設置について 

平成12年9月14日
科学技術会議政策委員会


  1. 趣旨
      ナノテクノロジーは原子・分子を操作すること、又極小の機械を製作することにより情報技術(IT)、環境、ライフサイエンス、医療などに飛躍的な革新をもたらすものと期待されている。 
      ナノテクノロジーは我が国が世界をリードしている先端分野であることから、世界に先駆けて新たな未踏領域を開拓するとともに、材料技術や製造技術など我が国の「ものづくり」技術を飛躍的に発展させるため、我が国の産学官の英知を結集し戦略的かつ重点的に推進していくことが必要である。 
      以上のことを踏まえて、今後のナノテクノロジーの戦略的推進方策について、基礎から応用、実用化にわたる幅広い観点から議論を行い、将来のナノテクノロジーに関する総合戦略策定の参考とすることを目指す。 

  2. 懇談会の設置
      上記検討を行うために、科学技術会議政策委員会の下に、「ナノテクノロジーの戦略的推進に関する懇談会」(以下「懇談会」という。)を設置する。 

  3. 懇談会での検討内容
      ナノテクノロジーの研究開発動向について幅広く分析を行うとともに、こうした分析を通して、今後のナノテクノロジーの戦略的推進方策等を明らかにすべく、掘り下げた検討を行う。 
      なお、このような戦略的な取り組みは、平成13年1月に発足する総合科学技術会議においても引き続き検討が進められることが期待される。 

  4. 検討期間
      平成12年12月までに検討を終了する。 



(参考資料)

     ナノテクノロジーの戦略的推進に関する懇談会
検討に当たっての視点(メモ) 

  ナノテクノロジーは原子・分子を操作すること、又極小の機械を製作することによりIT、環境、ライフサイエンス、医療などに飛躍的な革新をもたらすものと期待されているが、我が国が世界をリードしている先端分野であることから、世界に先駆けて新たな未踏領域を開拓するとともに、材料技術や製造技術など我が国の「ものづくり」技術を飛躍的に発展させるため、今後10〜20年を見据えた国家戦略とも言うべきナノテクノロジーの骨太の戦略的な推進方策の策定のため以下の具体的検討を行う。 
  1. ナノテクノロジー研究戦略はいかにあるべきか?
    ○目標設定の考え方
        ・独創的な基礎研究→世界に先駆けて未踏領域を開拓
        ・経済・社会ニーズに対応した研究開発
    ○重要分野設定の考え方
        ・世界の競争の中で我が国がナノテクノロジーで世界をリードして進めていく分野は?
        ・世界の競争の中で、我が国が補強すべき弱点は?
    等 

  2. 世界の競争の中で我が国がナノテクノロジー分野で勝ち抜くために必要な条件は?
    ○創造性の発揮、基礎から実用までの一貫性の確保等を目指した研究開発システム(人材、資金、体制、産学官連携)の改革 
    等