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ヒトのクローン研究に関する考え方について


平成9年3月21日
科学技術会議
政策委員会

  最近いわゆるクローン研究、特にそのほ乳類への応用が新たな展開を示しつつあり、人類社会に大きな影響を与える可能性が高まっている。この様な生物学的研究が内包する生命倫理の問題については、様々な意見や価値観が存在し、幅広い議論を行う必要がある。

  目下、科学技術会議において審議されつつある「ライフサイエンスに関する研究開発基本計画」においても、当然、生命倫理の問題が取り扱われるべきものであるが、本件の広がりに鑑み、今後一層、考察を深める必要がある。

  なお、ヒトのクローンに関する研究については、人文・社会科学的な視点を含めて多面的に、人間・社会に及ぼす影響を考慮しつつ、特に慎重に取り扱うべきものであり、科学技術会議を始めとする種々の場における本件に対する議論の中で基本的な方針が見定められるまで、当面、そのような研究に対する政府資金の配分を差し控えることが適切である。また、国以外においても、当面、そのような研究を差し控えることを期待する。


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