大学を起点とする日本経済活性化のための構造改革プラン
‐大学が変わる、日本を変える‐
平成13年6月11日
文部科学省
大学を核とした3つの改革 |
改革の方向性 |
具体的プラン |
1.世界最高水準の大学作り |
評価に基づく競争原理の徹底 |
- 競争と評価を通じ国公私立を問わず「トップ30」(全体の約5%)の大学を世界最高水準に引き上げる重点投資
- 最先端の研究施設の重点的整備
- 競争的研究資金を5年で倍増
- 第三者機関による公正な評価を徹底
- 社会のニーズへの一層主体的機動的対応を可能とする大学の組織編制の弾力化
- 情報公開の徹底による外部への透明性の確保
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大学発の新産業創出の加速 |
- 大学発の成果の産業化の目標
特許取得:現在年間100件を10年後約1500件に
特許の企業化:現在70件(TLO関連)を5年後約700件に 大学発ベンチャー:「日本版シリコンバレー」を今後10年で全国に10ヶ所以上創出
- 上記目標の達成のための取組み
大学の取組 : 全理工学部にビジネス講座を設置し、起業家人材を育成(企業人の教員への登用推進)
:企業人の積極的受け入れ、共同研究の推進等による研究における企業ニーズの反映
:学内施設の利用促進、共同研究センターの機能強化等による大学発起業の強力な支援
企業に期待される取組 : 企業から大学への委託研究費を5年で10倍
:企業資金によるキャンパス内産学共同研究施設の整備促進
:「冠講座」、「冠奨学金」の大幅増加
産学連携の環境作り
:企業との共同研究のためのマッチング機能の強化(目利き人材の養成、ファンド提供 等)
:発明補償金制度の上限撤廃等による研究者の産学連携へのインセンティブ強化 :「大学・産業人対話会議」の設立(産業界の要請の明確化と産業界による大学の育成支援促進)
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国立大学を民の発想を活かした新しい経営システムへ転換 |
- 民間的経営原理の導入による法人化(経営責任の明確化、外部人材の経営への参画、学部 セクショナリズムの排除、学長リーダーシップの強化、新しい人事システム)
- 任期付任用・公募制と業績評価による能力主義の徹底
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2.人材大国の創造 |
世界に通用するプロフェッショナルの育成 |
- 大学院に企業人を早期に2万人受入れ(学位取得者の処遇改善)
- ロースクール、ビジネススクール等プロフェッショナル・スクールの重点的整備
- 企業の能力を大学教育に大幅に活用(連携大学院・企業からの教員採用拡大)
- 世界の最先端現場への派遣による若手人材育成
- 大学教員の国際公募の推進
- 理数教育の抜本的強化による創造力ある人材の育成
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社会・雇用の変化に対応できる人材の育成 |
- 大学の「社会人キャリアアップ100万人計画」の推進(e-ユニバーシティー、コミュニティカレッジ、サテライト・キャンパス、社会人向け短期集中プログラムの整備)
- キャリアアップを目指す人材へのインセンティブの付与、意欲ある人材への奨学金制度の充実
- IT社会を支える情報化教育の強化
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3.都市・地域の再生 |
都市・地域と一体となった大学への転換 |
- 大学と都市機能を一体化した21世紀型産業・頭脳拠点都市の整備
- 大学を核とする自治体主導の知的センターの全国展開(大学、企業、NPO等のニーズのマッチング)
- 自治体から地域の大学への協力を可能に(新たな国・地方協力関係の樹立)
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