技術士分科会(第51回)議事録

1.日時

令和7年9月10日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

科学技術・学術政策局1会議室及びWeb会議(Zoomウェビナー)

3.議題

  1. 技術士制度における受験手数料及び登録手数料の見直しに関するパブリックコメント(意見公募手続)の結果について
  2. 技術士制度におけるIPDシステム構築に向けた取組状況について
  3. その他

4.議事録

科学技術・学術審議会 技術士分科会(第51回)
令和7年9月10日
 
 
【佐藤分科会長】  それでは、皆様お集まりのようですので、ただいまから第51回技術士分科会を開催いたします。本日は御多忙の中御出席くださいまして、誠にありがとうございます。
 まず、議事に入ります前に、本日の委員会を開催するに当たりまして、事務局から注意事項と資料確認をお願いいたします。
【益田補佐】  それでは、事務局のほうから御説明申し上げます。
 本日は、対面とオンラインの形式を併用するハイブリッド形式で開催しているところ、対面では8名の委員、オンラインでは9名の委員、計17名の委員に御出席いただいております。定足数は満たしております。
 ここで、オンラインで御参加の委員の方におかれましては、ビデオをオンにして分科会に参加していただきますよう御協力をお願いいたします。
 また、御発言の際には、対面で御出席の委員におかれましては、挙手または名立てなどで合図を、また、オンラインで御出席の委員の方は、挙手ボタンを押していただくようお願いいたします。分科会長より指名を受けましたら、お名前をおっしゃった上で御発言をお願いいたします。
 続きまして、配付資料の確認をさせていただきます。お手元の議事次第に従って確認をお願いできればと思います。
 まず、資料1といたしまして、技術士制度における受験手数料及び登録手数料見直しに関するパブリックコメントの結果報告、資料2といたしまして、技術士制度におけるIPD事業の構築に向けた取組状況について、それから参考資料としまして、参考1、技術士分科会の委員名簿、参考2、関係法令等抜粋、参考3、分科会運営規則、参考4、技術士制度における受験手数料及び登録手数料の見直しについて(案)、参考5、キャリアモデル集Vol.2(抜粋)と日本技術士会のDEI活動リーフレット、参考6として、今後の科学技術人材政策の方向性(中間まとめ)概要でございます。過不足等ございましたら、事務局までお申しつけ願います。
 それから、本日の分科会の議事及び資料につきましては、公開の扱いになります。議事録につきましては、後日、分科会長が確認した上で文部科学省ホームページで公開しますので、御承知おきください。
 また、今回の技術士分科会には、局長の西條と審議官の福井も同席させていただいております。また、7月の人事異動に伴い、人材政策課課長補佐として西川が着任しておりますので、併せて御報告申し上げます。
 事務局からは以上です。
【佐藤分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、西條局長と福井審議官からそれぞれ一言いただけますでしょうか。まず、西條局長、お願いします。
【西條局長】  すみません、オンラインの先生方もいるので、座って失礼させていただきます。本日はお忙しい中お集まりいただきまして、本当にありがとうございます。
 私、7月15日付で科学技術・学術政策局長に着任いたしました西條でございます。
 技術士につきましては、本日も、技術士制度における、いわゆる登録料見直し等におけるパブリックコメントの結果報告とともに、その後にIPD事業の構築に向けた取組を御議論いただくと伺っております。
 皆さん御存じのとおり、7月30日に人材委員会のほうで、今後の科学技術人材の政策の方向性ということで中間まとめを出させていただいております。その中におきましても、やはり多様な科学技術人材の中、特にいわゆる産学で活躍する技術者の育成促進、育成確保ということでこの技術士制度の活用促進というところもうたわれているところでございます。その中に今回のIPD事業の構築も含めて、この分科会のほうでしっかりと議論をするという方向づけもなされておりますので、ぜひとも忌憚のない議論をしていただきまして、我々もそれに沿ってしっかりと政策を進めていきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。それでは、福井審議官、お願いいたします。
【福井審議官】  今年の4月から科学技術・学術政策局の審議官に着任しております福井でございます。着任以来、技術士の制度・業務にもいろいろ触れる機会がございまして、技術士の携わっている先生方の熱い思いにすごく触れてきているのは感銘を受けているところでございます。あと、技術士に逆に携わっておられてない技術に関係している方々にこの活動がもっと広がっていくというのが重要かなと思っていますので、本日は技術士に関して忌憚ない御意見をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
【佐藤分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、議題1、技術士制度における受験手数料及び登録手数料見直しに関するパブリックコメントの結果報告に移らせていただきます。まず、事務局から御説明をお願いいたします。
【益田補佐】  それでは、事務局のほうから御説明申し上げます。資料につきましては、資料1を御覧ください。
 前回の7月に開催した技術士分科会で、参考4でお配りしている資料で説明をさせていただきましたが、技術士制度における現行の受験手数料と登録手数料については約30年前に定めたものでありまして、今般、物価の高騰や人件費の増加などを踏まえまして、受験者や登録者のニーズを踏まえた利便性の向上等を推進するためもありまして、技術士施行令に定められた手数料の額を改定したいと考えております。
 このプロセスの中で今回、7月25日から8月23日までの間、パブリックコメントを行いました。結果ですが、合計33件の御意見をいただきました。取りまとめの都合上、内容によって適宜集約をさせていただいておりますので、個々の意見ではなく集約した形で御紹介をさせていただきます。
 それでは、この資料1の2ページ目、別紙のほうを御覧いただければと思います。
 まず、1番目の意見としましては、長らく変更のなかった手数料の増嵩については、時宜にかなった対応かと思うという御賛同の意見をいただいたと承っています。一方で、本資格の活用領域拡大への変化が全くないことに不満を感じる。早急な制度改正を強く要望する。また、ロードマップや具体的な活用促進案を提示してほしいといった御要望もいただいております。これに対して文科省の考え方として、今申し上げたとおり、賛成の意見として承りまして、資格活用の促進について引き続き検討を進めてまいりたいと思っています。
 それから2つ目としましては、試験のオンライン化や第二次試験における口頭試験の東京以外の地方会場の追加などを速やかに行ってほしい。また、デジタル化による手続簡素化を強く要望するといった御意見をいただきました。これに対して文科省の考え方としましては、手続のオンライン化や試験地の追加については、受験者の利便性向上に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。
 それから3つ目ですが、受験手数料、登録手数料について値上げ幅が大き過ぎる。また、料金改定に当たって根拠を見せてほしい。若手の受験者にとっては大変な痛手であって、受験者数の顕著な減少が懸念されるといった内容の意見をいただきました。これに対して当省の考え方としましては、受験手数料、登録手数料は技術士法において、実費を勘案して政令で定める額と規定しております。これらの額は過去数か年の試験及び登録に関する事務手続の実績を踏まえて算出しております。具体的に申し上げると、過去の改定時に倣って、試験・登録に関する経費を見積り、直近数か年の平均受験者数や平均登録等件数で割って算出しておりまして人件費、会場借料、役務経費、この辺りの上昇が影響しておりまして、技術士制度の継続に当たっては必要な額と考えております。一方、若年層の受験促進は重要と認識しておりますので、引き続き検討してまいりたいと考えています。
 それから3ページに移りまして、婚姻後の氏名変更するに当たって女性が圧倒的に多く、訂正手数料が発生することは男女平等の観点から望ましくないと考える。婚姻による氏名変更については、訂正手数料の減免を要望するといった御意見をいただきました。これまで分科会でもこういった意見をいただいておりまして、引き続きこちらに関しては検討してまいりたいと考えております。
 それから、次に関しまして、「受験者及び登録者のニーズを踏まえた利便性の抜本的向上等を推進」とはどのようなものを想定しているのか。また、2段落目ですが、パソコン等による電子的な筆記形式に変更してはいかがか。値上げ分は技術士制度全体の発展にどのように活用されるかといった内容の御意見をいただきました。
 これに対しては、利便性の向上については、参考4にも一部示しておりますが、技術士第一次試験及び第二次試験に関するCBT、Computer Based Testing、こういったものを含めて、技術士試験・登録手続のオンライン化、試験地増加を検討してまいりたいと考えています。CBT導入につきましては、受験者だけではなく実施者側の利便性向上にもつながると考えています。資格活用の促進等につきましては、引き続き検討を進めてまいります。
 次に移りまして、技術士を資格要件とする政府発注の業務について、今回の受験料・手数料の上昇率を上回る単価の増額を行うということでよろしいですかという御意見をいただきました。これに対しましては、技術士を資格要件とする政府発注の業務につきましては、各省庁で単価を含む詳細を決定するものと承知しています。
 それから最後、4ページになりますが、令和7年度試験に合格して登録しようとする場合、増額された登録手数料によるということになるのか。また、総合技術監理部門は、その他の技術部門より高いレベルにあり、法令でもその位置づけが分かるよう明確化していただき、受験手数料などでやや高い設定をするなど差をつけるべきではないかといった御意見をいただきました。これに対しまして、本政令案の施行に伴って令和8年1月1日から改定後の登録手数料を適用する予定です。また、総合技術監理部門の位置づけの明確化につきましては、技術士分科会における継続検討事項の一つとしておりまして、引き続き検討してまいりたいと考えております。
 以上ですが、本資料につきましては本日午後にプレス発表する予定でして、この場で先立って御報告を申し上げた次第です。以上を踏まえて技術士法施行令の一部を改正する手続として引き続き進めてまいりたいと思っております。
 事務局からは以上でございます。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。それでは、ただいま御説明いただきました内容に関しまして、何か御質疑等ございますでしょうか。どうぞ。
【江黒委員】  江黒でございます。ありがとうございます。
 3ページ目の一番上の氏名変更の点については、飯島委員から何度か御意見がこちらの分科会でも出ているところかなと思います。法令に記載があるということで修正するのに時間が少しかかると、そういう話であるというふうに飯島先生からもお話を伺っております。
 本来的にはやっぱり氏名というのは人格権に非常に根差す、どういう氏名を名のるかというのは人格権に基づくもので、人権としても非常に重要なところでございまして、みんな好きで氏名を変更する方は少ないわけです。住所の変更なんかは、引っ越しが御趣味という方もあるのでそれはある程度の費用を取ってもいいかなと思うんですけれども、氏名変更というのは、女性だけではなくて男性も、例えば養子縁組で変わる方であっても、好きで変えるのではなく、やむを得ない事情で変わる方が多いので、氏名変更についてほかの登録事項の変更と同じ扱いをするのはやっぱり違和感がありますので、そこは少し扱いを変えて、低額にしていただくということはあっていいのかなと思います。
 それと、少しお時間がかかるということですので、それまでの間どうするかということで、例えばなんですけれども、日本弁護士連合会なんかはクオータ制度枠で役員、理事になるような方は、やはり負担があるというので補助を出したりとかしているんです。全国から東京に出張するので、やっぱり時間も取られるし、補助を出して女性に役員になってもらうというような取組もしております。少し法令改正に時間がかかるのであればそういった何か補助的な手当、補助金的なものというのも御検討いただいてもいいのかなと思った次第でございます。今後じっくり御検討いただければいいんじゃないかなと思いました。
 以上でございます。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。ということで、引き続き検討いたしますということで御了解いただいたということでよろしいですかね。
【江黒委員】  はい。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。ほか。どうぞ。
【黒﨑委員】  日本技術士会、黒﨑でございます。今、江黒先生から御指摘いただきました手数料の件でございますけれども、御指摘のとおり、法令に基づくものなので、その間の救済措置というような形で、技術士全体というわけにはまいりませんが、技術士会としては何らかの手当てができないかということについて検討していきたいと考えております。
 以上でございます。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。では、三村先生、挙手されているようですので、御発言をお願いいたします。
【三村委員】  三村です。質問なんですが、最初に33件の御意見を寄せられたということなんですけれども、それぞれ何件ずつ集約した形になっているのかというのを教えていただければと思います。あと、画面上の表で2つ目のところだけ太い線で強調されていると思うんですけれども、これについても何か意図があってされているのかどうかというか、2点をお願いします。
 以上です。
【益田補佐】  事務局のほうから御回答いたします。御意見ありがとうございます。
 まず、件数につきまして、集約前にどのくらいの件数あったかとの御質問ですが、1つ目の御賛同いただけたと理解した意見につきましては、7件ほどいただきました。それから、次に多かったものとしましては、今御意見いただいた氏名変更の話、こちらのほうが10件弱ぐらいいただいております。それから、受験料が高い、値上げ幅が高過ぎるといった意見などがそれぞれ二、三件程度あったと認識しております。それぞれ似たようなものを集約してこの場で提示させていただきました。
 それから、2つ目の枠が太いところにつきましては、これは資料を作る際に罫線の設定がうまくいっておらず、申し訳ございませんでした。特に意味はございません。失礼いたしました。
【佐藤分科会長】  いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
【三村委員】  分かりました。逆にそうしますと、この表というのは多い順になっているわけではないということだと思うんですけれども、そうすると逆に、何か意図があっての編集になるんですか。
【益田補佐】  こちらは、いただいた意見を来た順番に並べまして、それから似たような意見の統合を図ったので、基本的にはいただいた順番と考えていただければと思います。
【佐藤分科会長】  ということですけれども、いかがですか。
【三村委員】  分かりました。分かりやすい資料としては、やっぱり多い順に並べるのが素直かなと思いました。ただ、ごめんなさい、それは私の意見ですので、変えてほしいというところまでのことは申しません。
 以上です。
【益田補佐】  承知しました。ありがとうございます。
【佐藤分科会長】  今の御意見もあったということでお聞きはしておきますが、この順番についてはいろいろな考え方があると思いますので、先着順というのも一つの公平な考え方かもしれませんので、今のところはこういう形でまとめるということでよろしいでしょうかね。
 それでは、ほかに何か御質問等ありますでしょうか。どうぞ。
【小林委員】  内外エンジニアリングの小林でございます。ありがとうございます。
 3番目の値上げの根拠となる詳細なコスト内訳を明確に開示すべきという御意見がございます。回答のほうは、その根拠について、考え方についてお示しいただいていると思うんですけれども、具体的な数字によるコストというものですかね、そういうものを開示することができないのかどうかということをお伺いしたいと思います。
 それともう1点は、先ほどの参考資料4のところにありますような、いろいろこれからの取組について記載がございますけれども、今後のスケジュールというんですかね、大まかで結構ですけれども、どんなスケジュールで進められるかというのを伺えればと思います。
 以上です。
【佐藤分科会長】  いかがでしょうか。
【益田補佐】  ありがとうございます。根拠についての内訳なのですが、資料1に記載させていただいた以上の数値といいますと、技術士会の方々と調整したもので、やはり内部の資料になってしまいますので、詳細はここでは控えさせていただきます。考え方としては、まさにここに記載させていただいたとおりの額で必要な経費を見積もって平均で割っているというやり方になっておりますので、この点で理解いただければと思っております。
 それから、参考4の今後の取組のスケジュールにつきましては、まさにこれから着手するところも多々ございますので、この辺りは関係者と協議しながら考えていきたいと思っております。
【小林委員】  分かりました。
【佐藤分科会長】  よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 ほかに何か御質問ありますでしょうか。どうぞ。
【村田委員】  これから検討するのかなと思うのですが、この2番目のところのさっきの太い枠になっているこのオンライン化ですけれど、手続に関してはオンラインのほうが便利でいいのかなと思っているのです。試験、特に口頭試験をオンライン化とかという御意見もありますが、オンラインだと、現地で人の様子を見ながら質問していくのと全然違うので、口頭試験のオンラインは難しいと思っております。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。それでは、オンラインで挙手をされております飯島先生、お願いいたします。
【飯島委員】  でございます。江黒委員、黒﨑委員から御指摘がありました氏名の変更に係る手数料の件でございますが、先ほど、氏名の変更については10件弱の意見が出ていて、一番多かったというふうにお伺いしました。ただ、この説明文の分量でいいますと一番少ない行数なのかなと思いまして、これはもう少し、10件であれば多様な意見があったかと思いますので、全員がこれをそっくり書いていたわけではないと思いますので、もう少し詳しく書いていただけるとありがたいなと思いました。また、もし少なくした理由があれば教えていただけますでしょうか。
 それからもう一つ、検討のスケジュール、御意見を踏まえ引き続き検討と書いていただいていますので、その検討のスケジュールを教えていただければと思います。
 最後に、技術士会としての対応になるかと思うんですけれども、黒﨑委員がおっしゃっていたように、少なくとも会員に対しては何らかの対応をしていくということはあるのかなと感じたところです。例えばその手数料を払った分、会員については何らかの減免に該当するような措置をして負荷を減らしていくとかですね。会員以外の方に対してというのは技術士会としてもなかなか手が出ないところなので、まずはできるところからとすると、そういう方法かなと思いましたので、それを共有させていただきました。
 以上になります。
【佐藤分科会長】  ありがとうございました。
【益田補佐】  御意見ありがとうございます。今おっしゃっていた回答欄のところが記載が少ないという件につきましては、まさに今、日本技術士会の方々とも相談しながら検討しているところでして、この場で提示できる内容としてはこれが精いっぱいだったところもありまして、このような分量になっておりますことを御理解いただければと思います。
 また、スケジュールにつきましても、まさに検討中というところもありますので、また進捗がありましたら、御報告ができるよう努めてまいりたいと思っております。
 すみません、以上でございます。
【佐藤分科会長】  ということでございます。よろしいでしょうかね。
 そしたら、もう一方、お手を挙げておられます。石井委員、お願いいたします。
【石井委員】  東芝の石井でございます。御説明ありがとうございました。
 これは私の印象なんですけれども、説明をお聞きしていて1か所ちょっと違和感があったところがございましたので、コメントさせていただきたいんですが、3ページ目の今お出しいただいているところの右側の回答の2パラグラフ目です。「CBT導入は受験者だけではなく実施者側の利便性向上にもつながると考えています」ということで、これはそのとおりだと思うんですけれども、これは実施者側の利便性向上によって、受益者、受験者側にどういうふうなメリットがあるのかというような記載のほうがどちらかというと説得力があるのかなと感じました。あるいは、実施者側の観点に立つのであれば、何かしら精度が上がるとか、あるいは信頼性が向上するといったようなコメントのほうが納得感があるのかなと思いましたので、ちょっとコメントさせていただきました。
 以上です。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。どうでしょう。
【益田補佐】  ありがとうございます。今いただいた御意見につきましては、今後このCBTを考えるに当たって、やはり利用者の利便性というのはまさにそのとおりだと思いますし、今回コメントのところでこのような記載をさせていただきましたが、今回御報告という形でこの回答案を御提示しておりまして、今後このCBTを検討するに当たって、今いただいた御意見を踏まえて検討してまいりたいと思いますので、貴重な御意見として承りたいと思います。ありがとうございます。
【佐藤分科会長】  どうぞ。
【江黒委員】  ありがとうございます。氏名変更のところの記載ぶりについて今複数の委員の先生から御意見が出たと思うので、一案としては、1人だけが言っている意見じゃないよということを示すために、複数の御意見がありました。御意見を踏まえ引き続き検討しますとか、そういう、複数の意見があったということをにじませる文書をちょっと入れるのであれば、そんなに大幅な修正にならないので可能かなと思うんですけれども、どうでしょうか。技術士の先生は女性の先生方が、結構、一生懸命パブコメを出されたみたいなので、そこをくみ取るような修正であれば、そんなに修正文字が少ないかなと思ったんですけれども、どうでしょう。御検討いただいていて、もう分科会長一任でいいのかなと思います。軽微な修正だと思いますので。
 飯塚先生と三村先生、いかがでしょうか。
【佐藤分科会長】  飯島先生、三村先生、何かございましたら。
【飯島委員】  ぜひ件数として、ほかを書かないでここだけ書くというのもまたちょっとバランスがあるかと思いますが、差し支えない範囲で、割合としては多かったというようなことが分かる記載をいただけるとありがたいと思います。
 以上です。
【三村委員】  三村です。分科会長にお任せいたします。
 以上です。
【佐藤分科会長】  ということですので、この議案自体が報告ということではあり、対応可能な範囲で御検討いただきますが、このまま出すということも含めて御了解いただくということでよろしいでしょうか。
 あとは、この部会で引き続き検討するということはお約束したいと思いますけれども、そういった処置で御了解いただけると幸いでございます。よろしいでしょうかね。
 では、いろいろ御意見いただきまして、ありがとうございました。このパブリックコメントの回答だけではなくて、今後の分科会での議論に対しても反映していきたいと思いますので、貴重な御意見どうもありがとうございました。
 では、そうしましたら、議題2の技術士制度におけるIPD事業の構築に向けた取組状況に移らせていただきたいと思います。第13期以降の技術士制度改革における継続検討事項の一つとして、技術士の人材育成に当たって一貫した整合のあるシステムの検討を挙げておりますが、本年度令和7年度を目途にIPDシステムを開始するために、日本技術士会において検討が行われると伺っております。本日はその検討状況について、日本技術士会の眞先専務から御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【日本技術士会】  そうしましたら、資料2「技術士制度におけるIPD事業の構築に向けた取組状況について」という資料を御用意させていただいておりますので、ポイントを御紹介させていただければと思います。
 表紙が映っておりますが、これをおめくりいただきまして、最初冒頭のところでございますけれども、これはこれまでの経緯ということで簡単に状況をまとめております。御案内のとおり、昨年の7月26日付で文科省さんのIPD懇談会の場において、「技術士制度におけるIPDに関する議論のまとめ」という報告書が取りまとめられました。その中で、IPDシステムの立ち上げ時においては、技術士を目指す技術者、これをターゲットにするのが望ましく、その運営主体としては日本技術士会が既に立ち上げたCPDシステムも参考にしつつ主体的に運営を行うことが合理的と、このようにされております。ここの部分は抜粋ではなくて、私のほうで意訳してまとめておりますが、おおむねこのようなことが記載されております。
 文科省さんのこの報告書を踏まえまして、技術士会においては、私ども主体的に、この報告書において記載されております、確実に機能するシステムのプロトタイプをまずつくり、エコシステムとして令和7年度から小さくスタートさせつつ、順次拡大させ社会実装を図る方向を模索するのが現実的と、このようにされていることを踏まえまして、まずは当面の取組として、下記、「記」以降の内容について、現在、技術士会内で検討を進めておるということでございます。
 これから御紹介させていただきますのは、一応、実施計画(素案)というふうなことで銘打っておりますが、これからまさに理事会でしっかり議論を重ね、この内容を固めていくということでございますが、本日は、現在の段階で私どもで検討している内容についてここで御報告させていただいて、皆様方の御意見を頂戴しようと、このように考えているところでございます。
 では、「記」の内容について御紹介いたします。まず、このIPDについてですが、技術士会では、CPDもそうなんですが、私どもの重要な事業としてきちんと位置づけていこうということで、IPD事業という名称を使わせていただいております。IPD事業でスモールスタート、これは先ほどの文科省の報告書で「小さくスタートさせつつ」というのを受けまして、俗称なんですが、私ども口頭でよくスモールスタートと言っておるものですから、そこの言葉を使っておりますが、それはそういう意味だと捉えていただければよろしいかと思います。
 IPD事業のスモールスタート実施計画と銘打ちまして、まずその位置づけでございます。当然、技術士会として取り組むからには、技術士会の目的に沿うていなければいかんということで、それを、釈迦に説法というか念のためですが、一応確認をしているものが(1)の内容でございます。技術士会としては、ここにありますように、当会の目的である科学技術の向上及び国民経済の発展並びに国際交流の推進に関し、さらには広く社会に貢献することと整合するということで、重要な事業として位置づけますということにしております。
 その目的としては(2)番、目的として3つほどポイントを挙げております。若年層技術者の育成環境の提供、それから修習技術者等の迅速なスキル獲得のための仕組みの整備、それから技術士資格取得の早期化、国際標準の資質能力を備えた技術者全体の育成と、このように私どもでは目的として捉えたいということでございます。
 この中でも、若年層技術者の育成環境の提供、これはIPD懇談会の報告書にもありますように、我が国全体が今抱えております、若手の技術者をちゃんと育成していこうという、ここの部分、これに注目しまして目的として設定するということ。それから、2つ目の部分は、若干の野心的な部分もちょっとございまして、技術士資格の取得の早期化といったところでございます。IPDは技術士試験制度とは今リンクが張られていない状況でございますが、いずれこういったことも視野に入るようなことも念頭に置きつつ検討していきたいということでございます。
 以上のようなことで目的を設定させていただきつつ、では、具体的に一体どういう内容をまず考えるかということで、ここでは、(3)番としてIPD事業の参加者に対して提供するサービス、このイメージを少し書き下しております。IPD自体に参加いただくというのはサービスそのものなんですが、まず、もう少し事務的にブレークダウンしますと、参加される方に対してID・パスワードを付与します。それから、私どもが用意するコンテンツ、行事情報等の提供と参加申込みの受付をいたします。それから、IPD実績の登録をできるようにシステムを整備します。さらに、それを閲覧可能にします。この辺はシステム化が必要な部分でございます。それから、IPD活動の記録記載申請とか記載の手続、それからIPD活動証明書を発行する。このことまで念頭に置いて取組を進めたいと思っております。
 めくっていただきまして、IPDサービスのターゲットということでございます。文科省さんのIPD懇談会の報告書では「技術士を目指す技術者」と記載されておったところでございますが、もう少し具体的に対象を明確にするという意味で、まずは修習技術者を対象としようとしております。この趣旨としましては、IPDの定義自体がやはりGAを強化し、PCを取得するためのシステムということを考えまして、そうしますと、GAということに、その定義から考えまして、修習技術者をまずは対処するのがよろしかろうと考えております。また、将来的には、修習技術者をターゲットとしたIPD事業の進捗状況を踏まえながら、より幅広に裾野を広げるような活動までターゲットとしていこうと、将来構想はそういったところまで一応視野に入れているということでございます。
 どんどん具体的になってまいりますが、次、3ポツとしてIPDサービスの提供システムの構築方針ということでございます。これは物理的な登録システムになりますけれども、これについては、私どもが既に運用しておりますCPDを運用するためのシステム、Pe-CPDシステムというものがございますけれども、これを拡張的に整備することで構築するということでございます。拡張的にと書いておりますが、物理的には多分コピーして、CPDシステムをコピーといいますか、そこをモディファイすることで対応するというようなイメージで考えているということでございます。
 4ポツ、IPDサービスの提供方針と内容(段階的整備方針)ということです。下に表をつけてございますけれども、段階的に整備していきましょうということなんですが、その心は、令和7年度中に小さくスタートさせるということもありまして、7年度中にどこまでやるかという話も実は結構重要な話でございますので、整備段階、第1段階、第2段階と一応分けております。すみません、間に1行余計なセルが入っておりますが。
 第1段階のところでは、2025(令和7)年度内に整備し、サービス開始とこういうことで書いております。ここでどういうことをするかというと、IPD参加のためのID・パスワードをつけるということ、それから閲覧ができるようにしよう、それから参加申込みが可能なようにしよう、実績登録・閲覧ができるようにしようということなんですが、完全オンライン化するにはなかなかこれは大変でございまして、一部、どうしてもホームページを使ったりとかメール等を使っての手続も組み合わせながら整備を進めていくということにしております。
 続きまして、第2段階、来年度以降進捗状況に準じ整備しということなんですが、結局ホームページ、メールを利用していくサービスをなるべくオンラインで一本化していきましょうと、こういうことでございます。この辺はコストもかかりますものですから、技術士会の事業として運営していくからには、事業としての成立性とか、あと、コスト、これが一般会計事業でやっていくことになりますが、この中でしっかり落とし込めるような格好で事業運営をしていかなければいかんということも念頭に置きながら、一応こういう段階的に整理をさせていただいておるということでございます。
 最後のページは、ポンチ絵がついております。IPD活動のプロセスと手順、これはCPDのプロセスと比較をしております。今般私どもが用意するIPDの仕組みというのは、結局CPDの仕組みと基本的には同じですということを申し上げているということでございます。ただ、CPDの場合は、技術士登録簿のほうまで情報を記載していくというプロセスでございますが、IPDはそこは今ひもづけがなされておりませんのでそこはちょっと違いますけれども、構築する全体の流れとしてはほぼ似通った形になるということを示しているのがこの図の部分でございます。
 それで最後の5ポツ、スケジュール案ということでございます。先ほどの表のほうで第1段階、第2段階ということで説明させていただいた内容につきまして、スケジュール表の形にしておるというだけでございます。特談新しい情報はないんですが、下のほうに理事会報告とか文科省さんのこの分科会への御報告とかこの辺を密にしていきながら、全体のシステムをつくり上げていこうという思想でございます。分科会への報告がこのタイミングで行われるかどうかというのはまた別の話だと思いますが、基本的にそんな格好で御指導もいただきながら整備を進めていきたいと考えております。
 私からの説明は以上でございます。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。それでは、ただいまの御説明に対しまして、何か御質疑等ございますでしょうか。どうぞ。
【小林委員】  小林でございます。御説明ありがとうございます。また、IPDについて具体的な対象は修習技術者を対象にされるという、大分イメージが具体的になったと思います。
 2点ほどお伺いをしたいのは、IPDの活動実績について証明書を発行されるということ。もともとIPDは、技術士を若いうちから早く受けられる、また、技術士になる方を応援する、支援するという仕組みだと思うんですけれども、IPDの実施証明書というのはどういう形でそういった修習技術者の技術士を受けるに当たっての支援につながるのかということと、もう一つは先ほどの技術士の受験料も含めて、手数料も含めて結構値上げをされる中で、IPDもこういう形でIDとかあるいはパスワードとかそういったものを付与するとなれば、多分経費もかかるんだろうなと思うんですけれども、その点はどういうふうにお考えなのかということをお伺いしたいと思います。
【日本技術士会】  まず、IPDのほう、実績の登録とか証明書の発行のイメージだということなんですが、IPDそのものについて、まずどういう格好で情報をシステムに登録いただくか、この辺からまず本当は工夫だと思います。この内容自体が実は非常に重要な話なので、今後は理事会のほうでよく決めていく必要がございますが、イメージとしては、やっぱりIPDに参加される方、修習技術者の方が実際に御自身で自分の育成計画みたいなものをある程度イメージされつつ、自分がいろいろな活動に参加する中で何が得られたかといったものを記録として残していくということじゃないのかなと思います。
 そういったものが、外部といいますか、その方以外の方に対して、自分は確かにそういうことをやったよというのを証明する場が現時点でどのぐらいあるかというのは多分議論があるところと思いますが、少なくともそういったところで通用する内容に沿った形の情報が登録されることが必要だと。例えば技術士会ではIPDと称しておりますが、ほかの学協会ではCPDとして登録できるという部分もございますので、そこに耐え得る内容であるというのも一つの条件だと思います。
 こういった要素を組み合わせながら、どの程度の情報を書いていただくのが適当か、なおかつそれが何らかの証明につながるものか、それを確認しながら、実際の登録いただく情報の内容を精査していくということかなと思います。まだ少し時間がございますので、この辺りの内容もマニュアルの中に記載をしていって、整備をしていくということかなと思っています。
 それから、手数料の額についても、これもよく今後の検討の対象になりますが、まず、IPDの参加者として当面どのぐらいの方が本当に御参加いただけるんだろうというのは非常に実はまだ見込みが、見積りが難しいところがございます。したがって、最初はスモールスタートというのは、最初から大変大勢の方が参加するとはなかなか思ってないんですが、どのぐらいの方がいらっしゃるというのもなかなか読めないこともあり、なおかつCPDのほうでは外部の方からお金を頂戴している額もございますので、そことの比較もしながら、CPD並みにするか、そうでないようにするのか、いろいろ検討の要素が多うございますので、この辺を総合的に勘案しながら最終的な手数料の額も決めていくということになろうかなと思っております。いずれにせよ非常に重要なポイントでございますし、今後よく理事会の中で決めていく必要がある事項だと思っておりますので、よく御意見を踏まえて検討していきたいと思っております。
【小林委員】  今のお話で、あれですかね、技術士を受けるといいますか、それを育成することだけではなく、さらにIPDを取得することについては、自分自身がどんなことを学ぶかということを証明書としてそれを位置づけるということと、それをさらにほかのところでも、そういうことをやっているんだという証明書として技術を研さんしているということとして活用するということをお考えだという理解でよろしいんですか。
【日本技術士会】  はい。
【小林委員】  なるほど。
【日本技術士会】  ぜひ社会で使えるような、証明書をせっかく発行しても自己満足の世界だけで終わってはちょっともったいないですし、社会の中でそういった使える環境がやっぱりあると思われるので、そういうところに通用するような形にできればいいのかなというイメージはございますね。
【小林委員】  より幅広いような、当初の想定、私自身が思っていたものよりも広いことを今お考えだというふうに承った気がするんですけれども。
 もう一つは、学協会との関係というのを今おっしゃったんですけれども、これはCPDですと、学協会のCPDポイントが技術士の認定にも評価されるんですけれども、これは逆にIPDのポイントをCPDのほうに入れるという、そういうことをおっしゃっているんですか。
【日本技術士会】  そういうことではなくて、技術士会ではIPDという活動で位置づけるにしても、それが技術士会としてのIPDであっても、ほかの学協会では一般的な継続検査の取組というふうに位置づけられる場面もあろうかと思うので、そういったところでも通用する内容にしておけばより活用されるのかなともちょっと思ったりという……。
【小林委員】  これからの検討事項ということですか。
【日本技術士会】  はい。
【小林委員】  分かりました。ありがとうございました。
【佐藤分科会長】  では、高木委員、お願いいたします。
【高木委員】  御説明をありがとうございました。日本工学会の高木でございます。IPD懇談会にも参加して議論させていただきましたので、いよいよ具体化するということで、大変楽しみにお話をお聞きしました。3点ほど質問がございます。
 まず、1点目ですが「技術士制度におけるIPDに関する懇談会の議論のまとめ」の報告書によりますと、今、御説明のありましたとおり、「技術士会が既に立ち上げたCPDシステムも参考にしつつ主体的に運用」されるということになっております。CPDについては、日本技術士会が、CPDガイドラインという完成度の高いガイドラインをつくられて、これを適宜アップデートされながら、非常にうまく運営されていると思います。
 そうしますと、CPDガイドラインでは、例えば実績登録についてCPD時間換算基準をつくられておられ、大きく分けて参加型、発信型、実務型、自己学習型という形態区分があります。ただ今の御説明ですと、IPDに関しては、コンテンツ、行事情報等の提供ということをおっしゃっておられたので、IPDでは取りあえずは参加型に限るという意味なのか、あるいはさらにCPDの発信型のような形態もIPDとしてカウントするのか、どういう方向性かということがまず1点です。今年度、スモールスタートといってもまだ半年以上ありますから、検討中だということを理解しておりますが、この点をお伺いできればと思います。
 それから2点目は、同じく懇談会の議論のまとめには「令和7年度から小さくスタートさせつつ」という表現がありますが、その文章の前半部分に、「運営主体(つまり、技術士会)は、多様な研修プログラム等の提供機関と強固な連携の下」とあります。ということで、例えば他の学協会とのコミュニケーションをスタートされておられるかということの確認が2点目です。
 と申しますのは、現在、日本工学会のCPD協議会の副会長とプログラム委員会の委員長を拝命しておりまして、会員の学協会が実施している研修プログラムの調査を昨年行いました。結果を見ますと、ただ今の議論にもありましたが、IPDとCPDを区別していません。一般には、大学を卒業した後の教育は全てCPDと見なしています。調査項目の中に、あなたの学協会の実施しているプログラムはどういう人を対象にするか、20代か、30代か、ベテランの40代を対象にするかという項目を含めました。結果は、対象を分けてプログラムをつくられている学協会もありますが、対象を分けていない学協会もありました。
 そうしますと、今後IPDが本格的にスタートしたときに、IPDで要求されるプログラム、CPDで要求されるプログラムのコンテンツが適切になるのかという危惧があります。懇談会の議論の取りまとめによりますと、コンテンツについては少し先のことになるかもしれませんが、その辺のベクトル合わせは早めに行ったほうが良いのではないかということで、「多様な研修プログラム等の提供機関との強固な連携の下」につきまして、どのような状況かについての質問が2番目です。
 それから、3番目ですが、先ほどプロトタイプというお話がありました。令和5年5月に開催された第3回のIPD懇談会で、技術士会からプロトタイプの案が図でお示しいただいています。現在スタートされてみて、将来的にこのプロトタイプとあまり変わらないのか、それともスタートを始めてみてここは難しいのではないかという点が今現在もしあれば、教えていただければと思います。検討をスタートされたばかりですので、そこまで検討されてないというのであればそれで結構です。
 以上3点でございます。少し長くなりましたが、お願いします。
【日本技術士会】  ありがとうございます。まず最初、IPDの対象範囲といいますか、どこまで含みおいてIPDとして登録の内容に入れていくかというそこの部分ですが、まだ実態上そこまでの議論が進んでいるわけではございません。IPDポイントというものを考えるかどうか、それがいいのかどうかというところも含めて、技術士会内ではまだオーソライズされている段階でないということなので、どうやったらいいのかなということも含めてよく検討したいと思います。
 それから、他の学協会さんとの強固な連携の話でございますが、現段階、まだほかの各協会さんに御相談するに至ってない状態でございます。まずは技術士会内で私どもが取り組むイメージをしっかり固めてということなんですが、先ほども資料の中で御説明しましたように、まずは取組状況をしっかり見ていかないといかんかなということでございます。技術士会の取組としても、実は修習技術者を対象にした修習技術者支援の取組をこれまでもやってきていることもあり、一部そういう実績も踏まえつつ、今般、IPDの取組を新たにスタートさせようとこういう状況でございます。
 まだ、正直言いますと、どのくらいの方が本当に御参加いただけるのやら、それから私どもの提供しようとしている内容は、現状は、新たにコンテンツを用意するものでもなく、既存のCPDコンテンツをある程度活用しながら対応すると、そういうことでございます。それで、どのぐらい効果がありそうかみたいなところもよく見ていかないとやっぱりいかんかなということでございます。いきなり本格化スタートというイメージではなく、少し助走期間をいただきたいなと。その上でその状況も踏まえながら、具体的なことがある程度見えてきた段階で他の学協会さんとも御相談していくという順番なのかなと思っております。現段階はそういう状況であるということを御理解ください。
 それから、プロトタイプの話でございます。これは第3回の懇談会の時点と私どもとしてはそんなに方向性、内容的に変わってないと思っていまして、ある程度そのときのイメージが割とそのままで今進んできているのかなとは思います。ただ、当時は、相当の将来構想といいますか、私どもは今、目の前のスモールスタートの内容を詳細に詰めているんですが、どちらかというとIPD懇談会の議論は、将来構想、本格スタートの件を多く議論されていたということを承知しています。そういった意味では、現段階では、当時議論されていた将来構想を揺るがすようなことは今のところ出てきてないというぐらいかなと思っておりますが、お答えになっているかどうか、恐縮です。
【高木委員】  どうもありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。それでは、寺井委員。
【寺井分科会長代理】  今の高木委員のお話に関連しますけれども、資料の裏面にCPDとIPDとを並べて図を作っていただいていますよね。よく見ると、CをIに替えただけなんですね。それで僕が一番気になるのは、CPDとIPDをやる方々の違いは、CPDは当然のように、プロフェッショナルコンピテンシーを獲得された技術士がさらに研さんしましょうと。IPDは、まだPCを獲得されてないけれども、早くPCを身につけるように頑張ろうという、違うんですね。
 そうすると、やはりIPDのほうは、IPD支援者は外すことのできないプレーヤーなんです。それをいつ、スモールスタートだからないという話もあるけれども、そこは僕はすごいマストなところではないかなと。その方のちゃんとした指導を受けて、その方は恐らく、支援者はCPD認定の方、僕のイメージはね。ちゃんとCPDを研さんされている技術士の方が支援者となってIPDを進めるんだと。そういうスキームを現時点とは申しませんけれども、いつかはつくっていかないと、完全にCがIに替わっただけだねというふうになりますので、そこはちょっと考えていただきたいし、参考になるのは、まさに今おっしゃった修習技術者支援委員会が既に技術士会の中で動かれていますよね。彼らの経験とか問題意識なんかをくみ取っていただいて反映していただければなと思います。
【日本技術士会】  ありがとうございます。今の御指摘は非常に重要な御指摘でございます。IPDの取組についての支援者の役割と位置づけとどなたがというところ、このイメージはよく詰めていかなければいかん話だと思います。IPDを語るときに必ず登場するのはこの話だと思います。一方、修習技術者の人数を考えますと、毎年、例えばJABEE修了されている方も1万人以上いらっしゃいますよね。それから、一次試験合格者も6,000人いると。そういう方にマン・ツー・マンで指導するだけの会員がいないという、まずそういうことも含めて、支援者というのをどういうふうに考えるのがいいのかというところもよくよく明確にしながら、しかし、IPDの参加者の方が確実に資質向上されていくような、そういうことにつながるようなサポートは必要だろうと思いますので、そこのやり方をよくよく検討したいと思います。ありがとうございました。
【佐藤分科会長】  先ほど松井委員と村田委員が挙手されていましたので、まず、松井委員から。
【松井委員】  お尋ねいたします。この本日の資料によりますと、国際交流の推進あるいは国際標準の資質能力という「国際」という言葉が入れ込まれております。そこについてお尋ねいたします。
 この今日配られた「技術士キャリアモデル集」を眺めますと、技術士になってよかったというのは、人的交流ができたというのが、少し私が眺めた限りでは目につくようでした。国際ということを考えますと、米国なんかではパイオニアリング、エンジニアリングとかいろいろな制度が、日本も米国と技術者のレベルでは、互いに相互に認め合うというような協定みたいなものを結んでいるように思います。そんな意味から、このIPDの事業におきましても、米国のPD制度をそのまま、IPDを取ったからといって米国で認められるようにはならないかもしれませんけれども、欧米と相互に認証し合っていて、IPDの資格が例えば米国に行ったとき、欧米に行ったときにメリットになるというようなことがあるようでしたら、国際的なことも少し視野を広げて入れ込んでいって宣伝するようにしたらよいのではないかと思い、意見させていただきます。
【日本技術士会】  ありがとうございます。国際的な、何というんですかね、これはIPDのみならず、技術士制度そのものもそうだと思いますが、今、IEAのほうで、やっぱり各国の、日本ですと技術士ですが、ほかの国もいろいろ制度を持っております。この辺の水準というのが、やっぱり一定の水準にちゃんと達していますよねということを相互に確認している状況でございます。ここの精度を極めていくことが、ある意味、日本の制度も国際標準というかその水準をちゃんとキープされていると、このことが証明されていることが制度自体の信頼性につながっていると考えます。
 ここでIPDの参加者の方が身につけるべきPC、コンピテンシー、これの内容というのは国際標準、まさに国際的に示されているコンピテンシー、これを引いてきて、これをきちっと守るということ自体は既に国際的な取組だというふうな理解であります。したがって、IPDの定義もGAを強化しPCを取得するためのシステムということでございますので、国際的な標準の一種の水準、これをキープするための取組とも受け取れるということでございますから、私ども常に運営するからには、そのような状況をモニタリングしながら、質を常に意識をした運営をしていくということ、それからIEAの場などを通じて他国とも交流を図っていくということで、制度の信頼性の証明と、あと、情報の共有とかそういうことも含めて、そういう取組を続けていければいいなと思っております。
【松井委員】  それで、それをぜひこのIPDの宣伝文句に加える、どの段階でも、そういうのを目指しているでもいいんですけれども、加えるようにしていただけると、若者にももっと魅力的に映るのではないかと思います。よろしくお願いいたします。
【日本技術士会】  ありがとうございました。コンピテンシー自体が大変すばらしい一種の水準であって、これを目指しているんだということ自体も実はよく社会的に認知されることも必要だろうと思っていまして、IPDもその一環かなと思っております。いずれにしても、本日パブコメのほうでも御指摘があったように、技術士自体の認知度を上げるという話ともつながってきている話でございますので、そういう面も意識しながら取り組んでいければと思っております。
【松井委員】  よろしくお願いいたします。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。オンラインの前田委員の方が先に手を挙げておられたようなので、まず、前田委員に御質問をお願いいたします。
【前田委員】  私のほうからは、本当に簡単な質問です。スモールスタートのターゲットとして修習技術者ということでよいと思うのですが、昨今この修習技術者ということで一くくりにされていますけれども、従来、技術士の制度の中で技術士補というのがありますよね。今でもあると思うのですが、これは修習技術者と同じようにこのIPDのターゲットになると考えてよろしいのか。今日その文言が出てこなかったのでの質問です。
【日本技術士会】  技術士補につきましては、御案内とおり、第一次試験合格者が技術士補として登録をして技術士補を名のるということでございます。一次試験合格者であるには間違いないので、あえてそこを排除するということはございません。ただ、技術士補につきましては、指導技術士の下で指導するという直接的なある意味育成システムといいますか、そういうことになっていまして、したがって、技術士補でありましたら、4年の実務経験で二次試験を受けることができると、こういうことにつながっているわけでございます。そういうようなところも意識して、積極的に排除する必要はございませんが、技術士補の方ということですと、先ほど寺井委員からも御指摘あった、直接的な指導者が既にいらっしゃる状態というようなわけですね。その上でIPDでもさらに参加しましょうということはあり得る可能性はあります。
 以上でございます。
【前田委員】  ありがとうございます。よく分かりました。
【佐藤分科会長】  それはお待たせしましたけれども、村田委員、お願いいたします。
【村田委員】  今、対象が修習技術者ということで、修習技術者は一次試験合格者とJABEE認定の方がいらっしゃいますけれど、特に一次試験合格の方といっても、ベテランの方も多いと思います。技術士の二次試験の受験合格の年代を見ると、技術ではベテランの方とか、定年前に一次試験を取りましたという方がいらっしゃると思います。そうなると、修習技術者といっても若い方だけではなくて、技術的にはベテランの方もいらっしゃる。その方々がIPDに申し込まれるということになるのかなと思いますが、そういったような対応の仕方とかというのはお考えなのでしょうか。どれぐらいの年齢の方とかが対象なのかとか。
【日本技術士会】  別に技術士会内でまだ決まったわけではないんですが、概念的に年齢で分けるということは考えておりませんで、年齢ではなくて、やっぱり技術者としての習熟度合いかなと。年齢がいかれていても、そこからさらに学んでさらにPCを取得されるということについては、それは当然支援してよろしいのかなとは思いますし、そのような運営になろうかなと思っております。
 それから、概念的には、もう1個ちょっと違う視点でございますけれども、まずは修習技術者から始めて、将来的にはという話も先ほど申し上げましたが、修習技術者も、JABEE修了者、それから一次試験合格者、これは外形的にある程度GAを取得されているだろうというのが証明されている人ではありますが、世の中的にはそういう能力を持っている方はもっとたくさんいらっしゃるだろうということも含みおいて将来的な拡張というのは少しイメージしているということもございます。ただ、何せその方が果たしてGAレベルの方かというのは証明する手段もなくて事務的には結構大変なので、まずは修習技術者から始めるというのはそういうことを含みおいての対応とお考えいただくとよろしいかなと思っています。
【村田委員】  ありがとうございました。
【佐藤分科会長】  ほかに何か御質問……、どうぞ。
【江黒委員】  ありがとうございます。私もIPD懇談会に参加させていただいておりまして、いよいよ始まるんだなということで非常に楽しみにお話を伺っております。やっぱり若手の技術者の方にリーチできるということで、特に女性の若手技術者の方にぜひ参加をしていただければなと思います。技術士会のダイバーシティーの御担当の方とか、様々な学会のダイバーシティーの御担当の方なんかも連携をしていただいて、性別の、ジェンダーのダイバーシティーもそうですし、あとはジャンル、建設系以外の様々な方に入っていただけるように、初動のところ、どんな方が参加してくださるのかもその後の口コミのベースになるので非常に大事かなと思いますので、最初の周知をぜひお願いできたらなと思っております。楽しみにしております。
【日本技術士会】  広報活動も一つ実は結構悩ましい問題といいますか、広報活動もやっぱりコストがかかるものですから、最初の取れ高じゃないんですが、どのくらいの方が参加いただけるんだろうということもある程度予測しながら事業を打っていかないといかんかなというふうに思ったりしております。また、いろいろな機会で皆様方からもIPDのお話をいろいろなところでされていただきますとありがたいかななんてことも思ったりしております。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。それでは、オンラインで渡部先生、お手を挙げておられるようですが。
【渡部委員】  渡部です。すみません、私、今年度からこの会に出席させていただいて、素人的な考えで意見させていただきますが、そもそもこのIPD自身が、この定義がよく分からなかったんですね。今御説明いただいて何となくイメージが湧きました。やはりIPDとかこういう略称を使うのは、ある種非常に便利ではあるんですが、この主体が何かというところが、例えばIPDサービスというと、主体側はこちら、サービスを提供する側のわけですが、IPD活動というと、受ける側、実際に若手がIPDの活動をするというようなところで、こういう略称を使った用語というのは、ちょっと曖昧になりがちな印象があります。社会的認知度を上げるというのもここのミッションではあるとは思いますので、実際にこのサービスを提供する段階になったら、もう少し何か違った名称なり、もう少し注釈をつけるなりしていただけると素人としては助かります。
 以上です。
【日本技術士会】  ありがとうございます。御指摘のとおりかと思います。特にIPDという3文字の略語というのは、初見の方にしてみればまず分からないだろうと。なおかつ、定義の話もかみ砕いて、定義の説明をそのままつけても分かりにくいので、もうちょっと分かりやすい情報の発信の仕方をどうしたらいいかということ自体も工夫しないといけないかなと思ったりします。すみません、御指摘ありがとうございました。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。ほか何かございますか。よろしいですか。
 では、大変多岐にわたる御意見をいただきましたので、本年度に反映できるものもあれば、少し先の話もあったようですけれども、今後の取組に生かしていきたいと思いますので、どうもありがとうございました。
 そうしましたら、最後に議題3のその他に移らせていただきたいと思います。まず、飯島委員から御紹介したいことがあると伺っておりますが、よろしいでしょうか。
【飯島委員】  説明させていただきます。本日、机上に配付させていただきました「キャリアモデル集」と「日本技術士会のDEI活動」リーフレットについてでございます。お時間いただいてありがとうございます。また、これらについては、データでいずれもホームページに公開しているものでございます。日本技術士会のDEI委員会のホームページを御覧いただければと思います。
 まず、「キャリアモデル集」についてですが、主な対象は、技術者や技術士を目指す女性であり、26名の技術士の多様なキャリアを紹介しています。日本技術士会DEI委員会が編集して、今年7月に発行いたしました。6年前の2019年には第1版を発行していますので、それに続く第2弾となります。前回の分科会で文科省様より「今後の科学技術人材政策の方向性(中間まとめ)」を御紹介いただきましたが、そこに女子中高生などの理系進路選択支援の記載がありましたので、これに関連する資料として御紹介いたします。
 この表紙のデザインは、リュックを背負った旅人の頭上で目標となる星が目印となって見守るように光り輝いている様子を描いたものです。あなただけの特別な未来を開いていただきたいという気持ちを込めています。
 次に、目次です。本冊子は、「はじめに」でこの冊子に込めた思いを記載し、次いで、技術士についての解説、キャリアモデル26名の紹介の流れとなっています。
 1ページ目の「はじめに」では、数学や物理ができる女子はかわいくないというような無意識のバイアスが女性の理系進路選択を阻害している現状を伝え、むしろ格好いいんだよと技術者や技術士の魅力を解説しています。キャリアモデルを参考に、自身のパーツモデルを集めていただきたいというメッセージになっています。
 そして、4ページ目からは、技術士について、日常生活を事例に挙げて、小中学生でも分かりやすいよう漫画を使った解説をしています。
 続きまして、8ページ目からはキャリアモデル26名の紹介になります。8ページ目には、ここでは、キャリアモデルは、ウェブサイトでお一人ずつ紹介しているコーナーもございます。また、一番下の発行物のページから、本冊子のようにまとまった形で御覧いただくことも可能です。今回掲載の皆様は、今後お一人ずつのウェブページを作成予定です。
 次のページ、9ページにお名前や部門一覧があります。性別、年齢、部門、御経験のなるべく多様な方が含まれるよう努めております。
 次の10ページからは、多様な技術者の皆さんから御自身のキャリアを御寄稿いただき、見開き2ページで紹介しています。
 お一人を抜粋して御紹介します。10ページの野方さんは、女性ならではの御事情で一旦技術の仕事を離れたものの、キャリア形成の観点から技術職に戻られました。技術力の証明として技術士を目指され、取得により社外の技術者との人脈が出来たり、仕事でより責任のある役割を果たせるようになったとのことです。
 続いて、52ページからの藤原さんは若手男性です。小中学生のお子さんがいらっしゃって、メッセージとして、家庭を第1に、仕事も育児も一緒に楽しみましょうと書かれています。また、御自身については、技術士会の活動で刺激をもらいながら、生涯現役でいられるよう自分を磨き続けたいとも記されています。
 最後のページには、編集メンバーの一覧と奥付、そして、裏表紙を添付させていただきました。
 続いて、リーフレット「日本技術士会のDEI活動」を紹介させていただきます。こちらも7月に印刷したものです。A4両面の構成になっています。
 1ページ目の上の部分には、技術士の人数と、女性が占める割合が3%程度と僅かであることを記載しています。下の部分には、全国大会など技術士会全体でのDEIに関する活動について主なものを年表形式で示しています。右下の直近の2025年については、DEI推進宣言を策定したことを記載しております。
 次のページの2ページ目でございます。左上には男女共同参画推進委員会がこの7月からDEI委員会に名称を変更したこと、また、その活動の概要を示しています。先ほど御紹介した「キャリアモデル集」発行も活動の一つとしてここに記載されております。右上には、DEI推進宣言の内容を御紹介しています。詳細は本会ホームページにも記載しておりますので、ぜひ御覧ください。
 左下には、女性や若手技術者の活躍促進に向けた取組を御紹介しています。例えば中段の部分に正会員の年代別の減免措置を御紹介しています。あまり知られていないんですけれども、会員として40歳未満の方は会費が半額になっていますので、多くの学協会よりも安いような金額で会員となることが可能です。また、50歳未満については25%免除というような年齢別の減免があることを御紹介しています。その下には、若手技術者のキャリアプランニングのイベントについて、DEI委員会と青年技術士支援委員会が連携して開催した事例を紹介しています。その右側には、DEI委員会でこれまで開催してきましたフォーラムや学習会の様子を御紹介しております。
 御説明は以上でございます。
【佐藤分科会長】  ありがとうございました。御紹介ありがとうございました。
 それでは加えて、奥課長のほうから、前回御説明いただきました「今後の科学技術人材政策の方向性(中間まとめ)」について御報告があると伺っておりますので、御説明お願いいたします。
【奥課長】  参考資料6でお配りさせていただいていますが、昨年の10月以降、科学技術・学術審議会の人材委員会において、今後の科学技術人材政策の方向性という形で包括的な議論をさせていただいてきました。7月30日付で中間まとめとして、これはお配りしているのは概要ですが、これに加えて本文が、90ページぐらいあると思いますけれども、ホームページ上で掲載をされていますので、御参照いただければと思います。
 前回御説明させていただいたので本当に繰り返しはしませんが、5ページ目をおめくりいただいて、5、6、7ページのこの3つが主なポイントになっています。5ページ目の左下にあるように、基本的な方針として、人的な投資を抜本的に増やしていこうとか、ここで議論いただいている技術者も含めて、社会の多様な場でこうした科学技術人材が活躍できる機会を拡大していこうということ。それとあと、組織とか機関の役割を非常に重視していこうということで、この3つの基本方針の下で、全体の施策を右側にあるような3つの柱で整理をしています。
 1つ目が、研究者・技術者といったいわゆる職種別の人材育成、丸2が、初等中等教育段階から高等教育、さらに社会教育に至るまでの学校教育段階別での人材育成、それと丸3として制度・システム改革ということで、この3つにのっとって、次の6ページ目、7ページ目で具体的な方策を、ここではポイントだけですけれども、列挙させていただいています。
 このうち特に技術者に関してですけれども、21ページ目まで飛んでいただいて、22ページ目のところで今後の具体的な取組と方向性を3つの柱で整理をしています。1つ目が、いわゆるJABEE認定の大学、これを拡大していくということに加えて、(2)のところで、大学・企業双方で活躍できるような技術者の育成・確保、具体的には先端的な研究施設・設備の整備とかこの高度化を通じたような技術者の育成、さらには、大学における技術職員の育成・確保といったあたりを書かせていただいています。
 さらに(3)のところで、技術士制度の活用促進ということで、ここはぜひ技術士分科会のほうで今後具体的な方策を検討したいということを書かせていただいています。技術士資格の取得に関してインセンティブを働かせる仕組みとか、さらに技術士制度を周知・活用するような取組、さらにはIPD、CPDも含めて一貫した整合性あるような研さんシステムの構築ということです。ここの具体策についてさらに、人材委員会に加えて、この技術士分科会のほうでも議論させていただきたいと思っておるところです。
 ほかの部分についてはぜひ一度御覧をいただければと思いますが、人材政策としての統括的な戦略になりますので、今後、第7期の科学技術・イノベーション基本計画等にぜひ反映をしていきたいと思っております。
 簡単ですが、以上です。
【佐藤分科会長】  ありがとうございました。それでは、まだ予定の時間まで少しございますけれども、全体を通して委員の皆様から何か御発言等あればお受けしたいと思いますが、よろしいでしょうかね。オンラインの方々もよろしいですか。
 では、特に御発言もないようですので、本日の議題は以上でございます。
 事務局から連絡事項をお願いいたします。
【益田補佐】  本日はありがとうございました。
 議事録につきましては、委員の皆様に、御確認のため後日送付させていただきます。委員からの御指摘を反映後、分科会長に御確認いただいて、文部科学省ホームページにて公開させていただきます。
 以上でございます。
【佐藤分科会長】  ありがとうございます。それでは、本日の会議はこれにて終了したいと思います。どうもありがとうございました。
 
―― 了 ――
 

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科学技術・学術政策局人材政策課

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