試験部会(第33回) 議事録

1.日時

令和2年5月20日(水曜日)13時00分~14時30分(オンライン会議)

2.場所

新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、オンライン会議にて開催

3.議題

  1. 第32回試験部会について
  2. 令和二年度技術士第二次試験の延期について
  3. 令和二年度技術士第二次試験の延期に係る試験委員の追加推薦について
  4. 自然災害等不可抗力により試験の実施が困難となった場合の対応について
  5. その他

4.出席者

委員

岸本部会長、鈴木(桂)部会長代理、小林委員、酒井委員、高橋委員、土井委員、太田委員、柳本委員、鈴木(克)委員、鈴木(忠)委員、松本委員、沢木委員、上ノ山委員、吉野委員、榎委員、深澤委員、三村委員、望月委員、湯川委員、矢部委員、桑原委員、伊呂原委員、木谷委員、養王田委員、荒井委員、上蓑委員、野田委員、山下委員、猪股委員、岡田委員、笠原委員、沼澤委員、田村委員、千木良委員、佐藤(之)委員(名簿順)

文部科学省

科学技術・学術政策局人材政策課奥野課長ほか

5.議事録

【石田係員】では、お時間となりましたので、まずは事務局にて接続の確認をさせていただきます。名簿順にお声がけいたしますので、「手を挙げる」をクリックして、こちらがミュートを解除したらお名前を述べ、音声と映像に問題がなければ「音声、映像ともに問題なしです」と回答し、何か不備があれば状況をお伝え願います。
(事務局による出席確認)
では、本日は委員が2名、臨時委員が4名、専門委員が29名の、合わせて35名で審議を行ってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
ここでオンライン会議の注意事項について説明させていただきます。1、発言するときを除き常時ミュートにしていただくこと。ただし、部会長は常時ミュートを解除にしていただくこと。2、カメラは全員ビデオを開始にすること。ただし、通信が安定しない場合には部会長と発言者を除き事務局にてビデオを停止に変更すること。3、発言する場合は「手を挙げる」ボタンを押して連絡すること。4、部会長は参加者一覧を常に開いておき、手のアイコンを表示している委員を指名していただくこと。5、発言者のミュート解除は事務局にて行うこと。6、議事録作成のため速記者を入れていること。速記者のために、発言する際はお名前から発言すること。7、トラブル発生時は電話にて事務局指定の電話番号に連絡すること。
以上です。
会議開始に当たって疑義等はございますでしょうか。
御意見がないようですので開会したいと思います。岸本部会長、お願いいたします。
【岸本部会長】承りました。皆様、こんにちは。
それでは、ただいまから科学技術・学術審議会技術士分科会、第33回になりますけれども試験部会を開催させていただきます。
本日は、コロナウイルス感染拡大防止のためこのようなオンライン開催になりましたことと、今回急に開催することになりましたけれども、皆様に御参加いただきまして誠にありがとうございます。通信状態は今のところ安定していますけども、続行できないようなことがありましたら1回中断させていただいて、また再開ということになるかと思いますので、そのときにはまた対応をよろしくお願いいたします。
それでは、まず事務局から資料の確認をお願いいたします。
【鶴見専門官】文部科学省人材政策課の鶴見と申します。このたび、4月1日の人事異動によりまして佐藤の後任として着任いたしました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
同じく、先ほど点呼を取らせていただきました石田さんも、野島さんの後任として同じく4月1日から着任しておりますので、よろしくお願いいたします。
では、まず資料を確認させていただきます。
件数が多いのですが、まず資料1、令和元年度技術士第一次試験の実施結果等について、これは5ページのものになります。これは5月20日付での試験センターの資料となります。資料2ですが、令和2年度技術士試験の実施について、これが今年の4月14日の試験部会で見られたものになります。次が資料3、令和2年度技術士第二次試験の延期について(案)ということで、これが令和2年5月20日付ということになってございます。資料4が令和2年度技術士第二次試験の試験委員の構成及び実施延期に伴う追加推薦について、これも1枚物になってございます。日付はやはり令和2年5月20日付でございます。資料5は自然災害等不可抗力により試験の実施が困難となった場合の対応についての意見、これは3ページのものになってございます。
次が参考資料に参ります。参考資料1、こちらが試験部会の委員名簿となってございます。同じく参考資料2、技術士分科会試験部会の開催等に係る関係法令、これは抜粋という形で入れさせていただいております。次が参考3、令和2年度技術士第二次試験実施大綱になります。こちらは紙としては4枚物になります。同じく参考4、令和2年度技術士第二次試験の実施について、こちらは1枚物になります。参考5、令和2年度技術士試験委員の推薦方針、こちらも1枚物になります。そして最後、参考6として令和2年度技術士第二次試験試験委員の推薦時期及び推薦数について。参考3、4、5、6番は、昨年11月27日に開催されました31回の試験部会で決定された資料という形になってございます。皆様、資料の準備などは大丈夫でしょうか。
よろしければ、では、部会長、お願いいたします。
【岸本部会長】ありがとうございます。
それでは、議事を進めてまいりたいと思います。先ほど事務局から御説明がありましたように本日は6名の委員に御出席いただいております。それに加えまして専門委員の方々にも参加していただいております。科学技術・学術審議会令第8条に規定されている定足数を満足しておりますので部会として成立してございます。
それでは、議事に入らせていただきたいと思います。まず議事1でございますけども、第32回試験部会書面審議の報告をさせていただきます。新型コロナ感染症の発生状況を踏まえまして、第32回試験部会については一堂に会した開催は取りやめまして、去る4月14日から16日にかけて書面審議にて開催いたしました。令和元年度技術士第一次試験及び再試験の結果について事務局より御報告いただき、令和2年の技術士試験の実施について審議を行った結果、賛成多数により原案のとおり決定されたものでございます。令和元年度技術士第一次試験及び再試験の結果につきまして、指定試験機関の公益社団法人日本技術士会から改めて御報告をお願いしたいと思います。
それでは、御報告をよろしくお願いいたします。齊藤部長の方からお願いできますでしょうか。
【齊藤部長】後ほど違った観点で御説明する資料にもなるのですけれども、資料1になってございます。タイトルは令和元年度技術士第一次試験(再試験)の実施結果等について1枚物で、参考資料が何枚かついてございます。
大枠の再試験の実施結果のところ、1ポツでございますけれども、重ねて申し上げますと今般の中止受験地、東京都、神奈川県でございますけれども、それとともに宮城県、新潟県、さらにはその他の受験地において台風19号の影響に伴い当日参加不可能であったという受験者を対象に実施いたしました。申込者数8,000人余り、受験者4,000人余り、受験率といたしましては49.5%ということで、試験会場としては東京都、神奈川県の中止ということでございますので、東京都、神奈川県、その他の受験地の方は東京都へ、集まっていただくということで、東京都4会場、神奈川県1会場で実施いたしました。合格者数として2,282名ということで、対受験者合格率として58.1%ということでございます。詳しい内訳については別紙を御覧いただきたいと思います。
説明は以上でございます。
【岸本部会長】御説明ありがとうございました。
それでは、続きまして令和2年度技術士試験の実施につきまして、事務局より御報告をお願いいたします。
【鶴見専門官】事務局、鶴見でございます。
資料2、1枚物ですけれども令和2年度技術士試験の実施について、こちらについては「令和2年度技術士第一次試験の実施について」及び「技術士第二次試験実施について」、これは昨年、令和元年11月27日の第31回試験部会において決定されたところでございます。今後の新型コロナウイルスなどの状況に対応できるよう、以下のとおり扱うこととするとなってございます。
まず、1ポツとしまして新型コロナウイルス感染症発生の状況への対処についてということで、令和2年、今年度の技術士第一次試験及び第二次試験については、感染拡大を防止するための必要な措置を講じることを前提としまして、昨年11月に開催された試験部会の決定にのっとり試験の実施に向けた準備を継続する。
ただし、コロナウイルス感染症の状況などにより、試験の日時、試験地及び試験会場などを変更する必要が生じた場合には、改めて試験部会を開催し審議するものとするとなってございます。
なお、不測の事態が生じた場合など、事前に試験部会を開催する余裕がない場合には、部会長は、期日の延期を決定できるものとし、事後速やかに報告するものとするとされてございます。
このような状況で、日本技術士会では、受験申込者の予見可能性を担保するために、第一次試験については、感染症の状況などにより実施時期の延期を行う場合があることを明記した上で事前に周知して、その後、そのほかに令和2年度技術士第二次試験については、既に申込み案内が配布されておりますけれども、ホームページなどにより受験者に対して周知を行っているところでございます。
次、2ポツ目となります。令和元年度技術士第一次試験(10月13日実施)への台風19号の影響及び今後の対応につきまして、令和2年度以降の対応についてとなります。
こちらは第32回試験部会、先日メール審議で行わせていただいた分ですが、こちらにおいて審議することとされておりましたが、「令和2年度以降、今後も自然災害等不可抗力により試験が実施できなかった場合、再試験を実施するべきであるか否か」に関する議題については、現在のコロナウイルス感染症の発生への対処などの新たな課題への対応も併せて検討する必要があるということで次回以降も審議を継続するということになってございます。
事務局からは以上でございます。
【岸本部会長】御説明ありがとうございました。
以上、書面審議で議論いただきましたことについて、改めて確認ということで御説明させていただきました。質疑応答につきましては次の議題の後にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、次の議題、議題2に入ります。人材政策課課長の奥野課長より資料の説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
【奥野課長】人材政策課長の奥野でございます。
それでは、お手元の資料3、令和2年度技術士第二次試験の延期について(案)をお諮りいたします。
先ほど御説明申し上げましたとおり、令和2年度技術士第二次試験につきまして、新型コロナウイルス感染症に係る状況を踏まえ、その予定を当初予定どおり実施が可能かどうかにつきましては、試験会場の確保、試験要員の確保、さらにはあらかじめ省令に基づき行います官報公告、そういった準備等に鑑みますれば、その予定どおり実施できるかの可否につきましては、この5月中旬時点での状況に応じてそれを決定することが実務上必要となってございました。今般の新型コロナウイルス感染症に係る状況につきましては、近時、緊急事態宣言緩和と解除、その他事業再開等の動きが一部見られているところではございますが、受験者の多くが集中してございます首都圏等を中心とした地域におきましては、まだ引き続き緊急事態宣言等が適用されているという点。さらには、技術士第二次試験、筆記試験につきましては3万人程度の受験者が受験するという観点で、大学等の受験会場の確保が必要となっておるところではございますが、特に先ほど申し上げました首都圏等都市部の大学等の試験会場の確保及びそこで講じ得る感染拡大防止対策、そういった点につきまして現時点においてもまだ不透明な点等が多い、こういった状況。さらには他の国家試験等の状況を踏まえますと、随時そういった状況にありましてもこの夏以降に関しては延期しつつも、試験の延期、再開という方針が示されている、こういった諸般の状況を踏まえまして、お手元の案でお示し申し上げましたとおり、令和2年度技術士第二次試験の筆記試験、当初は7月11日、12日に実施予定としておりました試験につきましては、これを延期いたしまして、ただ延期した試験につきましては、本年の9月から11月の間を目途に実施することをお諮りしたいと思っております。
ただ、最初に申し上げましたとおり、会場の確保、さらには具体的に当該会場を確保した際に行います感染拡大防止対策等不透明な点が若干残っておりますので、延期後の具体の試験実施日などにつきましては、新型コロナウイルス感染症に係る状況の推移及び試験会場の確保、感染拡大防止対策等の準備状況を踏まえまして改めて本部会を開催し、決定の上、速やかに公表、周知することといたしたいと考えてございます。
ただ、今般の状況から試験会場や試験実施日程等につきましては、本日の決定後でありましても新型コロナウイルス感染症に係る状況等によっては、更に部会にお諮りして変更になる可能性があるという点も明記されてございます。
現在、文部科学省と指定試験機関等との調整の状況によりましては、現在、本年9月下旬をめどに会場確保等の取組を進めておるところではございますが、まだ若干不透明な状況等がございます。従いまして、この具体の日程の確保等に関しましては会場等の確保、そういった状況を踏まえまして、開催の2か月前ぐらいにはあらかじめこの試験部会を開催した上でお諮りするという形で進めたいと思います。本日は、案の形で試験の延期についてお諮り申し上げた次第です。
説明は以上です。
【岸本部会長】御説明ありがとうございました。
資料3に書かれておりますように、現在、コロナの感染症が収まっている状況とは言えないことから、試験の延期ということでお諮りさせていただきたいと思います。時期についても試験場の確保等がありますので、まずは延期するということを知らせるということでこのような案になっているところでありますけども、皆さんから御意見がありましたらお願いしたいと思います。御意見のある方は「手を挙げる」ボタンを押していただくと私の方にチェックが参りますので、御意見いただく方がいらっしゃいましたらお手を挙げていただきたいと思います。
小林委員、お願いします。
【小林委員】小林でございます。
今の御説明の中で二次試験の筆記試験の日程については9月から11月と伺ったのですけれども、その後の口頭試験というのがございますね。これの日程との関係、年度内に通常ですと合格発表がなされ、そして翌年度早々に来年度の試験の募集が始まるということを考えた場合に、口頭試験への影響ということはどのように考えていらっしゃるのでしょうか。
【岸本部会長】奥野課長から御説明いただけますでしょうか。
【奥野課長】ただいま御質問いただいた事項につきましては、御存じのとおり、7月実施の筆記試験を前提としたスケジュールでありましても、口頭試験の実施及び試験の合格発表がぎりぎり年度内いっぱいという形になってございます。従いまして、今般、筆記試験を延期した場合につきましては、御指摘いただきましたとおり、今後あらかじめ設定いたします口頭試験及び合格発表というのが年度内に完了しない可能性があると現時点で考えてございます。従いまして、延期日によりますが、恐らく年度内に口頭試験を実施できなくなる可能性があるという点、さらには合格発表を年度内に行うという点まで実施することはかなり困難になろうかと思っております。
なお、この点につきまして、特に技術士法等の法律の趣旨等を鑑みますと、技術士法におきましては毎年1回以上の受験生に対する試験機会を与えるという点が法律の趣旨と考えられてございます。私ども及び指定試験機関におきましても、そういった観点からの試験機会の提供というのを最優先することとしておりますが、諸般の作業の状況から年度を越える可能性があろうかと思います。ただ、この点につきましては合格発表のタイミング、及びこの技術士試験を受験された方の所属する会社等の人事運営等にも影響が及ぶ可能性がございますので、本日の部会の結果等を踏まえまして、そういった関連諸機関、ステークホルダーに文部科学省及び指定試験機関から事前に十分な情報の周知等を行ってまいりたいと考えておるところでございます。
説明は以上です。
【岸本部会長】ありがとうございます。
ほかにございますか。小林さん、よろしいでしょうか。
【小林委員】御説明は分かりますが、そうすると来年度の二次試験のスケジュール等も変わる可能性が高いと理解してよろしいのでしょうか。
【岸本部会長】奥野課長、いかがでしょうか。この影響は来年度まで少しずれ込んでくる可能性があるかということですが。
【奥野課長】人材政策課長の奥野でございます。お答え申し上げます。
具体の試験の日程というのが確定していない段階におきまして、来年度に対する影響につきましては確定的なことは申し上げることはできないと思います。ただ、可能な限り来年度の試験日程等に影響を与えないという観点で対応を考えていく必要があろうと思います。ただその影響もございまして、来年度の試験対応等との関連におきまして、次にお諮りする議題等で若干試験委員として御協力いただける協力者の方々の協力等を仰ぐ等を行いまして、可能な限り来年度への影響というのが生じないような形での対応というのを本部会におきましてもお諮りしてまいりたいと考えておるところです。
【岸本部会長】ありがとうございます。
【小林委員】分かりました。
【岸本部会長】ありがとうございました。
実施時期も9月から11月ということで、試験場の確保とかいろいろなことを考えて幅広に取っているので、いつに設定するかによって後ろのスケジュールが変わってくると思いますので、その辺については会場の確保等ができたところで改めて皆さんにお諮りするということと、今御説明がありましたようにできるだけ来年には影響が出ない形で本年度に実施するということをまず目標に進めていきたいということでございます。ありがとうございます。
ほかに御意見はいかがでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。
それでは、この資料3にありますとおり、二次試験の延期ということで決定したいと思いますが、御賛同いただけますでしょうか。
特に御異議がないようので、どうもありがとうございました。
それでは、そういった方向で後のスケジュール等々も含めまして検討を進めるようにしたいと思います。どうもありがとうございます。
それでは、次に議第3に入ります。令和2年度技術士第二次試験の試験委員の追加推薦について御審議いただき、本部会議において決定していただきたいと考えております。
奥野課長より御説明をよろしくお願いいたします。
【奥野課長】人材政策課長の奥野でございます。
お手元の資料4を御覧ください。令和2年度技術士第二次試験の試験委員の構成及び実施延期に伴う追加推薦について(案)をお諮りいたします。先ほどの審議の過程でも指摘がございましたのが、今般、令和2年度技術士第二次試験の筆記試験を延期することによりまして、今後の試験日程等が当初予定よりもずれ込むことが想定されます。また、こういった作業のずれ込み等が起こった場合につきましては、先ほどの議論にもございましたとおり、来年度以降のこの作問及び試験委員の作業との重複等が生じる可能性も、工程上、生じてまいります。そういった観点から、文部科学省におきまして指定試験機関と相談した結果、お諮りしている紙にございますとおり、1として令和2年度技術士第二次試験の試験委員の構成のうち、2として採点委員の追加推薦についてでございますが、令和2年度技術士第二次試験の採点委員につきまして、技術部門の状況を見た上で、平時から増員を行い増員することをお諮りしたいと考えて2ポツの御提案を申し上げております。
また、先ほど御説明申し上げましたとおり、まずは試験実施時期につきましては9月からの試験の実施等を視野に、指定試験機関において現在準備を進めているという点がございますので、3として採点委員の推薦時期の変更についてでございますが、推薦期間につきまして、こういった作業の状況等を踏まえまして6月下旬から8月中旬までという形の推薦時期をお願いしたいと考えてございます。
お諮りするのは資料4、以上でございます。
【岸本部会長】御説明ありがとうございます。
御質問、御意見はございますでしょうか。このような状況を踏まえまして、採点委員の追加、あるいは推薦時期の変更ということでございます。
  望月先生、よろしくお願いします。
【望月委員】おっしゃるように重複する可能性を考えますと、採点委員を増員する必要があると思います。つきましては、実際にいつになるかというのがまた微妙に効いてまいりますので早めにその時期などを、来年度も含めてですが、案を幾つかお示しいただいて、それを基にどのくらい増員すればいいかを考えなければいけないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
【岸本部会長】ありがとうございます。
ほかに御意見はございますでしょうか。というか、御要望も含めてだと思いますけども、よろしいでしょうか。
そうしましたら、今、望月委員からお話がありました件について、奥田課長からコメントを頂けますでしょうか。
【奥野課長】人材政策課長の奥野でございます。
ただいま頂いた御指摘につきましては、本日出席しております指定試験機関と共有して対応を進めてまいりたいと思います。また、部会において決定している事項ではございませんが、現在指定試験機関におきましては、9月下旬を筆記試験実施日とする方向でもって今準備作業等を進めておるところでございます。そういった作業の工程等を踏まえまして、指定試験機関等において可能な限り試験委員の皆様への御相談、若しくは事前の日程感等を早急にお示しできるよう、指定試験機関と一緒に試験執行の作業を進めてまいりたいと考えております。
以上です。
【岸本部会長】ありがとうございます。
望月委員、いかがでしょうか。
【望月委員】ありがとうございます。分かりました。よろしくお願いします。
【岸本部会長】ありがとうございます。
ほかの委員の方々から何か御意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、この資料4のとおり決定させていただきたいと思いますが、御賛同いただけますでしょうか。ありがとうございます。
それでは、令和2年度技術士第二次試験の試験委員の構成及び実施延期に伴う追加推薦につきましては、この資料4のとおり決定したいと思います。どうもありがとうございます。
続きまして、議題4になりますが、自然災害等不可抗力により試験の実施が困難となった場合の対応についてというところであります。これは継続審議になっているものであります。それでは、まず奥野課長より御説明をお願いいたします。
【奥野課長】人材政策課長の奥野でございます。
お手元の資料5、自然災害等不可抗力により試験の実施が困難となった場合の対応についての意見について御説明申し上げます。
こちらにつきましては、1ポツにございますとおり、令和元年度技術士第一次試験、この第一次試験をまず想定いたしまして、これが先般のように自然災害等不可抗力により一部試験地で試験を中止せざるを得ない状況を想定した場合につきまして、中止若しくは再試験実施の範囲並びに試験実施予備日設定及び予備問題作成の可否等についてお諮りしているものでございます。
大きくお諮りの仕方は様々な場合分けでお諮りしているところですが、まず議論の整理のために、論点として再試験の実施を行うかどうかについて、案1及び案2の形で二つの考え方を定義してございます。案1は、あらかじめ予備日を定めて会場を確保し、自然災害等不可抗力が生じた場合、試験地が1か所でも中止せざるを得ない状況になったときにつきましては、全試験地の試験会場を中止し、予備日に一斉に実施する。従いまして、この形につきましては1か所でも試験が実施できなかった場合については試験が中止になって予備日に一斉実施という形になりますが、ただし、この方式を採った場合には、いわゆる予備試験用の予備問題を作成する必要がないという形になります。
案2、自然災害等不可抗力により、試験を中止せざるを得ない試験会場が発生した場合につきましては、この試験が実施できなかった会場に関してのみ再試験をあらかじめ実施する。そのために予備問題を作成するとしております。この場合につきましては、あらかじめ予備日を設定しないという形の設定がございまして、今般、さきに御報告したような方法が案2に近いかと存じます。
2ポツにございますとおり、書面によりまして案1及び案2につきまして、事前に委員の皆様に御意見を伺ったところです。御意見の中にございますとおり、予備問題等を作って対応した場合のコスト、さらには予備問題を作った場合のそれぞれの試験の難易度等の問題、そういったような観点と、あとはやはり受験者側の受験機会の確保、さらには影響を及ぼす受験者の範囲等の様々な観点がそれぞれ案1、案2において示されており、それぞれの御意見についてどういった要素を重視するかに関して御意見を頂いているところです。個々の御意見に関してはお時間の関係で詳細には御紹介いたしませんが、それぞれお手元の資料の意見の記載というのを御参照いただければと思います。
今般、さきにこのような形で中止という事態が起こっているという観点、さらには天災以外にも委員の皆様からも御指摘いただいているように感染症等で試験を予定どおり実施できないような状況というのが発生している様々な事情の変化等がございますので、引き続き御議論、御意見等を頂戴して審議の継続をお願いした次第でございます。
説明は以上です。
【岸本部会長】ありがとうございます。
引き続きまして、日本技術士会より補足がございましたらお願いしたいと思います。
【齊藤部長】齊藤でございます。
先ほど説明させていただきました資料1をもう一度お開けいただきたいと思います。よろしいでしょうか。
1ポツは先ほど申し上げました結果概要でございますけれども、二つ目として再試験の問題、予備問題等々、試験問題作成を終了した時点で、各部門における主査、副主査から現時点、今回の作問、それから今後についても含めて懸念事項をお聞きいたしました。これは1月に開催させていただきました。その中で二つのポイントとして、一つは本試験と再試験における問題の均質性、質の担保が問題になってくるのではないか。二つ目として、各部門の試験委員候補者、部門によっては候補者の少ないところもございます。今回はできても、今後同様の対応をするとき、試験委員の負担も考えると要請、確保が難しくなるのではないかといった御意見を頂きました。
それ以外にも、例えば予備問題を作ったとしても実際に使うとき、試験問題にするには相当ブラッシュアップが必要だと。各主査の負担が相当多くなるのではないか。それから、これは繰り返しになりますけれども、予備問題を作るとなると委員の負担が相当増えるのではないかといった御意見を多くの委員から頂いたところです。我々としては、そういう状況、現場の声というのですか、それを反映した形で、実はこの御提案、資料5の中の案1がいいのではないかと文部科学省に提案させていただいたところでございます。
それと3ポツでございますけれども、本試験と再試験の合格率ということで、ここは非常に気になったところでございますけれども、そこは先ほど申し上げましたように今回の試験に携わっていただいた試験委員の方々が相当努力していただいて均質を図ったというところの結果かもしれません。おおむね同じような傾向を示しておるということで、今回は東京都と神奈川県ということでございますけれども、東京都、神奈川県の受験者については例年合格率が高こうございます。そういった傾向、そして全体の合格率が50%程度というところで、今回も公平性が保たれたのではないかというところでございます。
あと、新型コロナウイルス対策等々感染症につきましては、いろいろな御指導も頂きながら、4ポツにありますようなことをしたということの報告を付け加えさせていただきます。
以上でございます。
【岸本部会長】ありがとうございます。
以上のような状況でございます。それで、委員の方々からは早く方針を決めるべしというような御意見も頂いているところでありますけども、このような状況を踏まえますと非常に決定するのが難しいと主査としては考えております。委員、臨時委員の皆様は案2のやり方、あるいは案1と案2を折衷案したようなやり方ということを、対外的ないろいろな状況を考えるとそちらが試験としてはふさわしいのではないかというふうにお答えになっている。それに対して専門委員の皆様の御意見は二つに分かれていて、むしろ試験問題を二重に作るのが非常に難しいという状況から、現場サイドからは案1、案2のどちらにするかということについては難しい状況になっているということで、どちらかに決めてもなかなか難しさが残るという状況になっています。
それに加えまして、先ほどありましたようなコロナ感染症ということでいろいろな試験が延期になっている。あるいは、この感染症については今年1年で収束するという楽観的な話ではないというようなこともありまして、引き続きこういう試験をやっていく難しさというのがあるということでございます。
その中で、直ちにどちらかにしようということを決めるのは非常に皆さんとよく相談しながらになるということではないかということで、今回、どちらかにしようというのを決められないということを皆様にお伝えし、これからどういう形で検討していったらいいかということについて御意見を賜ればということであります。
ということで、皆様の忌憚のない御意見をお聞かせいただいて、次に向かってどうしたらいいかということを考えていきたいと思いますので、是非御発言いただければと思います。
以上で御説明は終わりますけれども、御発言のある方はよろしくお願いいたします。
それと、このアンケート調査について、この審議についてはいろいろな形で御意見を頂いていまして、先ほどありましたように膨大な量の御意見がたまっています。これらについても順次精査しながら、読めば読むほどそれぞれがなるほどという御意見であるということは間違いございません。
何か御提案とか御発言があればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。なかなかこれはという決め手がないので、今まで出していただいたもののとおりだということであればそのとおりなのですけども、改めてこのコロナ感染症のことを経験しつつ、またお考えが深まっているかもしれませんので、今日の御発言ということもあるかと思います。例えば御意見を賜ったものをもう一度それぞれにお返しして、付記事項があるかなど再度お伺いする作業をさせていただくというのもあるかと思います。多くの専門委員の方々は関係の方々とも御相談されて、非常に些細な資料も出していただいているということもあります。それらをもう一度、全体の意見も含めてお返しし、それはこのままですという形であればそのまま返していただくというような作業を進めるというのもあるかなと思いますが、いかがでしょうか。
望月委員、お願いします。
【望月委員】案1にするにせよ、案2にするにせよ、いずれにしてもいろいろな点を全て満足する答えはないので、まず考えなければいけない観点として何と何と何があるかというのを整理しておいて、それでこの案だとこういう課題があるという検討がどうしても要りますよね。その整理をする際に、一番ベースにある観点は、この試験で技術者を育てていかなければいけないものですから、何とかとにかく自然災害が多い中でも試験を行って合格者を出したいというのが一つございますよね。本来目的ですね。
それから、受験者の気持ちという観点もあると思うのです。僕は案2の方がいいと思っているのですが、案1だと自分のところの試験地は全く問題がないのに何でやれないのだという気持ちは残ります。これは単に気持ちだけで収まるかどうかは分かりませんで、いろいろな形で圧力がかかってくるということも当然あり得ますから、それも含めて考えなければいけない。
あとは実施体制がどうかという問題です。一つ確認しておかなければいけないのは、質が不均一になるのではないかという議論が一方であるのですが、毎年毎年試験をやっているわけなので、そことどう違うのだと。年に2回やったとしても、1年が2年になったと思えば同じではないかというような漠然とした乱暴な議論もあり得るので、それに対する答えを用意しておかないと均質性の議論というのはなかなか難しいのではないかと思います。
【岸本部会長】貴重な御意見ありがとうございます。
ほかの方から御意見はございますでしょうか。
湯川委員、お願いします。
【湯川委員】湯川です。
全ての会場を中止して再試験という場合は、毎年2回分の会場を留保する必要が生じてくる。会場というのは非常に貴重なリソースですから、技術士試験でそういった会場を、キャンセルになる可能性もあるのに2回専有してしまってよいかどうかということ。
それから、全部キャンセル方式ですと、2回アウトになったらその年度はもうそれでできないのですけれども、一部の会場のみキャンセルですと、最悪の場合でも、試験を実施したという実績は残ります。全部アウトになる可能性が少ないという意味では、何か事故のあったところだけ再試験するという形にしておいた方が、会場を探す場合も含めてよいのではないか。全部キャンセル方式は日本のどこかで2回、何か事故が起こったら実績ゼロになるというリスクを考えるとどうかと思います。案2がリスクはより少ないのではないかと考えております。
以上です。
【岸本部会長】ありがとうございます。
荒井委員、お願いします。
【荒井委員】質問なのですけど、先ほど技術士会さんの方から文部科学省さんの方へは案1がよいと提案されたというようなお話があったかと思うのですけど、それは実質的にやろうとすれば物理的には可能ということなのでしょうか。私、個人的には案1の方がいいのかなと思ったのですけれども、実際的には案2なのかなとかいろいろ思っているものですから、物理的な可能性というのをちょっと教えていただければと思うのですが。
【岸本部会長】技術士会の方から、今のことに関してコメントはございますでしょうか。お願いします。
【齊藤部長】先ほどの御質問を含めて2点、回答させていただければと思っています。試験場の確保というところであれば、試験場との関係で、毎年やらない会場、やらないかもしれない会場を手当てするというのはなかなか難しいのではないかというところ、これはやりようだと思っていまして、おおむね2か月程度前であればキャンセルが利くということもございますので、そこは試験会場側に事情を理解していただき、次の予備的な試験日をあらかじめ設定し、その試験日についてもあらかじめ受験生に周知しておくということ。
【荒井委員】実際的に本当にできるのですかという話なのですけど、それは今の話だと可能ということですよね。
【齊藤部長】ええ、可能です。あと、試験会場の確保も、東京都、神奈川県については相当大きな会場を確保する必要がございますけれども、逆にそこについては相当の候補地がございますので、そこも検討してやっていくということです。さらに、最初の御質問にもありました、二つ目に設定した予備日が、その日も何かの関係でできなかったら、そのときも全部中止にするのかといった御懸念があろうかと思います。それについては、我々の腹案といたしましては、事前に受験生に対して周知することは前提でございますけれども、そのときについてはやれるところはやります。不可抗力でできなかった試験地は中止になりますという、そのことを事前に免責条項として示しておいて、必ずその当該年度では1回は合格者を出すといったことまで考えております。
以上でございます。
【岸本部会長】ありがとうございます。
ほかに御意見、いかがでしょうか。
技術士会等々の方で、やっぱり専門委員の方々の御意見としては、この案1でやった方がいいということについては、試験問題がそれだけ用意できないということが一番のネックになっている、要するに受験者の便宜というよりは、試験問題がちゃんとそのものが整わないからやむを得ずそうなるだろうという理解になるのですが、そういう理解でよろしいでしょうか。
高橋さんの方に先にお願いします。高橋委員、お願いします。
【高橋委員】高橋です。質問です。
他の国家試験はどうなっているのですか。
【岸本部会長】奥野さんの方からコメントはございますでしょうか。
【奥野課長】他の国家試験についてですが、網羅的には確認してございません。ただ、試験に応じて様々な対応を行っているケースが昨年度の対応等においてはございました。大きな方向性としては、中止になった場合に試験を省略して、ほかのこれまでの採点結果等に応じて合否を決めるケースがございましたけれども、基本的には全体の方向として可能な限り再試験を受験者の利益というような方向から施行するようにという大きな方針が示されてございまして、それに対応できる範囲では再試験等の対応というのが、こういった事案というのが顕在化した場合に進められておるという点がございます。
ただ、それぞれの試験におきまして既に合否を決めるのに必要となっているデータの範囲、その他の状況がございますので、必ずしも一律にというような形で、画一的な対応というのが行われておるものではございません。これまで調べた範囲においてはかなり試験の状況に応じて様々な対応が行われておるところです。
技術士試験につきましても、ここは難しい問題がございます。特に今回の技術士試験等で試験を中止してほかの成績のみでもってその合否が決められるかというのは、技術士及びプロフェッショナルエンジニアの資質能力をはかるという観点から、そういった試験方法というのを変えるという手法が難しいという観点がございます。また、最初の御指摘にありましたとおり、先ほど申し上げたように公益、公共の側からは基本的には受験者の受験機会というのを最大限提供するという観点であれば、どちらかというか可能な限り案2のような形を御検討いただいて、案2により難い特段の事由があった場合においてはそれ以外の方法というのが恐らく基本になっているかと思いますが、全ての試験が、では再試験という対応を行っているかというと、そのような形にはなってございません。本件については各省庁にもおきまして、こういった昨年度特に影響を受けた試験等が大きかったという点がございますので、今それぞれ改めて検討等を行っているところでございます。今、新型コロナウイルス等がございまして、それを受けた対応結果というのが必ずしも現時点で明確になってはおりませんが、引き続き関係省庁からこの問題への対応状況については技術士係等におきまして情報収集して、追って提供するように対応してまいりたいと思いますが、現時点の状況は以上でございます。
【岸本部会長】高橋委員、よろしいでしょうか。
【高橋委員】ありがとうございます。
【岸本部会長】次は酒井委員、お願いします。
【酒井委員】ありがとうございます。
岸本先生、まず、今日はこの案1、案2の結論は出さないという方針で今議論をされているという理解でよろしいでしょうか。
【岸本部会長】結構です。
【酒井委員】そういうことでございましたら、今質問のあった他の試験がどういう状況かということについては、そのベンチマークを案1、案2に相当するそれぞれの試験の考え方というところとの関係で情報提供いただいた上で、再度意見を求めるなら求めるという手順を踏まえるのがいいのではないかというのがまず1点目であります。
それから、途中で意見のありました案1の2回で済むかという点に関しては、これは確かに考えないといけない観点で、これだけの災害の頻発という状況が毎年起こり得る中にあれば、恐らく2回の準備では済まないのではないかということを頭に置かなければならないと思います。
そうしていくと、技術士会の方からちらっと言われたのですけれども、案1でいって、2回目、3回目以降を案2の考え方でいくという、案1、案2の併用案というのもあり得ると思います。そういったところを考えるかどうかというところも、今日の最後の結論というところでどうするかと考えられたらいかがかというのが提案でございます。
以上です。
【岸本部会長】今、確認ですけども、案1で2回目の試験については、どこかで駄目であってもそこでは実施し、再試験は行わないという案ですよね。
【酒井委員】いや、そういうことではございません。
【岸本部会長】今、私がお尋ねしているのは技術士会の方の、先ほどのお話はそうですね。案1の場合についての、2回目の試験は何があってもどこかでできればやってしまって、追試験は行わないという案になっているのですよね。
【齊藤部長】技術士会の齊藤でございます。
2回目についてはできないところはできない、できるところだけやる。できないところは事前に周知しておいて再試験はしませんということを、今の時点では考えているということを申し上げたものでございます。
【岸本部会長】その案1というのは、私の理解では問題は1年に1回分だけ用意し、それで1回の試験だけはやるということでございますので、2回目の試験が駄目なときに追試験をやるというふうにすると、やっぱり試験問題としては2種類用意しなければいけないので、それは案2でやったときと同じ状況に最初からなってしまうので、案1で2回以上やるというのはないという判断になりますね。そういう意味で、案1か案2かというのは、私の理解では、予備問題を作るか、作らないかに関わってくる。作らないのが案1で、作るのが案2という理解かなと。それで一番のポイントは、それだけの問題数を用意できない、用意するのが非常に難しいということがあるというのが、今回のこの専門委員と委員の間での意見の相違になっているということかと思っています。そういう理解でよろしいですかね、皆さん。
【湯川委員】確認ですけれども、いいですか。
【岸本部会長】はい。
【湯川委員】私が聞いて理解した話では、まず案1で1回目が駄目なら2回目に進むのですが、2回目はできるところだけやって、もう再試験はなしということですが。
【岸本部会長】そうです。
【湯川委員】このやり方ですと、問題はワンセットだけ作ればいいという形になりますね。
【岸本部会長】はい。案1はいずれにしても問題は一つしか作らないという。
【湯川委員】二度目はやれるところだけやるけれども、三度目はないということですね。
【岸本部会長】そうです。
【湯川委員】ありがとうございます。
【岸本部会長】だから、これは非常に難しいなと思っているのは、最初の1回目だったら自分のところができたのに、2回目の期日になったところで、できたところに災害が起きてできなくなってしまった受験生はものすごく不満に思うだろうなと。何で1回目にやってくれなかったのだということになったときに、これは非常に回答に困るのではないかというのが、そのやり方をしたときに危惧するところかと思っています。チャンスが二度あるわけじゃないのですよね。だからそこのところをどう解決するかというのは、ちょっと私の方の考えでは浮かばないので、そのあたりの御提案もあれば何かできるかなということもあるわけです。だから、自然災害が局所的に起きて、局所的に何かあったときに全部止めるということがどれだけインパクトがあるかがなかなか計り切れないので、案1はリスクが高いということの御判断をされているし、もう一度繰り返しですけど、案2だと問題が準備できないと、そこのところがやはり我々のキャパシティでこれをやると言ってもなかなか難しくて、昨年度はいろいろなことがあって無理してやったのだけどこれを継続的にやるのが非常に難しいので、この案2のままでも進めましょうと言っても体制が整っていないと、じゃあ、どうしましょうかということです。
それともう一つは、再試験というのは前回はやったのですけど、本当にずっとやらなきゃいけないものなのか、それについてはまだ、やらないならやらないという判断もあると。それは奥野課長も前におっしゃっていたので、予備問題が整っていないのにやるということの宣言もできないだろうなということからしますと、ここで私が言ってはいけないかもしれませんけども、予備問題が作れる体制が整うまでは、試験はやれる範囲でやると。リスクのできるだけ少ない形でやらざるを得んじゃないかなということも思っていまして、案1、案2に決めかねているというのは、やらないという案が言えないものですから、案1、案2でお聞きしているというところでもあります。
鈴木委員、お願いします。
【鈴木(桂)部会長代理】
出題が大変だというのは現場のことで分からないのですが、例えば大学では、毎年入試問題作成をしておられますが、必ず予備問題も作成しておられると思います。例えば出題者が足りなくてできないのか、どういう事情なのかというような予備問題作成が難しい理由を御説明を頂ければと思うのですが、いかがでしょうか。
【岸本部会長】予備問題を作ることの難しさがどこにあるのかということの御質問でよろしいでしょうか。
【鈴木(桂)部会長代理】そうです。
【岸本部会長】大学の試験等では必ずそういう形にしているので、なぜ難しいかということでございますね。
実際に試験を作られている方々からこういうところが難しいぞというふうに声を聞かせていただけると有り難いですけども、私も、自分も担当した経験がありますので十分難しいなというふうには重々思っておりますけれども、いかがでしょうか。
私が少し感じているのは、技術士の試験というのは非常にたくさんに分かれていて、それぞれのグループでそれぞれの問題を作っていかねばならないので、一つの問題を大勢で作るという体制を取るのがなかなか難しいのと、試験委員になってくださる方を専門委員の方がお願いして探すのが非常に難しくて、そういった体制を整えるということに毎年苦労されている中で、これでもぎりぎり作っているのだとおっしゃっている方々が多い。その上でまた予備問題を作るということを毎回繰り返すということには、とても耐えられる状況ではないというようなお話は伺っています。そういう理解で、専門委員の方々、よろしいでしょうか。
【鈴木(桂)部会長代理】予備問題は、該当年度に使わなければその次の年度に使えると思います。
【岸本部会長】はい。それともう一つは、一つ一つの問題の難易度というのはありますけども、10問なら10問出した中で全体の難易度をうまく調整するとか、そういったところがなかなか難しいのではないかということもありますし、今まで出題した問題の正答率がどうで、これがどうなっているというようなバックデータというのでしょうか、試験をやり続けたときの正答率だとかいろいろな細かいデータまで見ながら次の試験を作っていくとかというそういう作業ではなかなかない状況なので、同じレベルの問題をたくさん用意するというのが、やはりなかなかこの技術士の試験というのは難しい状況になっているのではないかということで、そういったところまで体制を整えていかないと、予備問題を必要な数だけ全ての部門でそろえるというのが相当難しいのではないかというのはお聞きしているところです。
私が回答して、回答になっているかどうか分かりませんけども、先生からの御質問に対してはそんなことではないかというふうに感じているところを申し上げました。
委員の方々でいかがでしょう。何かございますでしょうか、問題を作るのがすごく大変だということについては。
【岡田委員】岡田なのですけれど、いいでしょうか。
【岸本部会長】どうぞ。
【岡田委員】岸本先生が言われるとおりで、実際に本試験のための問題プラス倍を作るとなりますと、どうしてもやっぱり作問委員のインセンティブがなかなか予備試験に対して働きにくいという問題も多分起きると思うのです。そうなりますとやはり質が何となく偏ってしまう可能性の方が強いのではないかということで、前年度にやったようなやり方、だから再試験を行わなければならないときには、それだけのメンバーを集めて再試験を作った方がまだインセンティブは働くような気がして、それによってそれなりのいい問題が作れるのではないかというふうに思っています。
【岸本部会長】ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
奥野課長、私から質問ですけども、この件についてはいつまでに決めなければいけないかということについて、何かございますでしょうか。
【奥野課長】人材政策課長の奥野でございます。
御回答申し上げます。現時点におきまして、本件は独立した決定事項としていつまでに決定して報告するというような形での期限はございません。ただ、これまで委員の先生方から頂いたように試験の実施に際しては、やはり試験が予定どおり実施できないという可能性がございますので、従いまして、実務的には恐らく令和2年度の一次試験、二次試験がそれぞれ実施されるまでの間には何らかの方向性というのを決めておく必要があろうかとは考えます。ただ、さはさりながら、この点につきましても「べき論」ではございまして、先ほど岡田先生等から御提案いただいたとおり、そういった事態が起こった後、先般の事案のように改めて影響を受けた人の範囲等を踏まえて再試験の実施の可否を個別に判断するというような形になったとしても、これは一つの結論ではないかと思います。
以上です。
【岸本部会長】ありがとうございます。
ということと、ある種、これは例えば今年度決めたらずっと継続して同じことをやり続けるということでなくても、状況の変化に応じて体制を整えつつ、それぞれに応じた形できちんと受験される方には前もってお知らせしなければいけないのですけども、そういったこともできるというふうに考えてよろしいでしょうか。
【奥野課長】人材政策課長の奥野でございます。
昨年、一応このような問題というのが発生しまして、政府全体としては受験申込者の権利、利益の保護を可能な限り確保するという観点がございますので、その予見可能性等に関しては最大限の配慮が必要かとは存じます。ただ、岸本先生が御指摘のとおり、その配慮の仕方としては、あらかじめ事前に何らかのサウンディング等を行っておりまして、再試験の可能性がある旨ですとか、そういった可能性を示す等におきましても、政策目的としてございます受験申込者の予見可能性の確保という点は対応のしようがあろうかと思いますので、先生がお見込みのような対応が可能であろうかと存じます。
【岸本部会長】ありがとうございます。
先ほど委員の方から、今日議論したことも踏まえて問題点を整理し、それとともにほかの試験の状況がどういう状況にあるのかということも調査し、そういったことを集めまして改めて、これからは事務局との相談になりますけども、これまで頂いた意見に加えた意見がありますかというような形で問合せをしながら意見収束に向かっていくということでどうかと思いますし、短期的にはどうするか、長期的にはどうするかという観点の聞き方もあろうかと思いますが、現状ではこのキャパだからこれでやる、理想的に向かうにはこういう方がいいのではないかというようなこともあろうかと思いますので、今日御意見を頂いたところも事務局と少し整理いたしまして、改めて御議論いただくという方向でまいりたいと思いますが、そんな方向でよろしいでしょうか。
今日は皆様にどちらに決めるかというのがまず難しいということを共通理解していただいて、その上でこれからどう進みたいか、どう進んだらいいかということをもう一度皆さんと考えていきたいということでお諮りさせていただきました。
せっかくの機会だということで御発言があればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
本当にコロナのことで先が見通せない、そういう中でいろいろ私たちも進んでいかなければいけないので、この一つかと思いますけれども、是非皆さんと知恵を絞ってこの試験をいい形にしてまいりたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、この件につきましてはここまでにさせていただきまして、あと事務局の方から何かあればお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。お願いします。
【鶴見専門官】人材政策課、鶴見でございます。
今回の議事録につきましては、各委員に御確認いただいた上で公開することとさせていただきます。
また次回以降、34回以降の日程につきましては、後日、また開催方法も含め日程を調整させていただきたいと思っております。皆様におかれましては、コロナウイルスの感染のため先の予定が不透明とは存じますけれども、御協力くださいますようお願いいたします。
事務局からは以上となります。
【岸本部会長】ありがとうございます。
もし何か追加のことでございましたらお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。
  本当に今日はスムーズに、皆様に御協力いただきましてありがとうございます。
それでは、これで閉会したいと思います。皆さん、どうもありがとうございました。

                                                                  ── 了 ──

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