課題番号:7020
気象庁地磁気観測所
伊豆半島東部における地磁気全磁力及び自然電位観測
2(3)(3‐1)ア.観測データによる先行現象の評価
1(1)イ.地震発生・火山噴火の可能性の高い地域
1999年から始めた静岡県伊東市御石ヶ沢付近の地磁気全磁力の連続観測及び地磁気全磁力繰り返し観測を継続するとともに、自然電位観測域の詳細な電位分布を調べるために、観測可能な地域での自然電位観測を実施した。
柿岡地磁気観測所を基準とした連続観測点の夜間値(01h00m~03h59m)を旬平均したものを、1993年3月~2009年1月まで求めた。また、柿岡地磁気観測所を基準とした各繰り返し観測点における繰り返し観測を実施した日の夜間(01h00m~03h59m)の平均を求めた。2008年の地磁気全磁力連続観測結果は、これまでの減少傾向から増加へと変化していることを示した。また、繰り返し観測の結果では、御石ケ沢の北側に配置したN(new)、N参照点でこれまでの減少からやや増加へと傾向が変化したが、南側のS点では減少傾向が継続していることを示した。この期間の同地域における地震活動は静穏であり、この傾向の変化と地震活動との関係は分からなかった。一方、2006年、2007年および2008年に実施した自然電位の観測結果から電位分布を作成した。電位の基準点は御石ケ沢入り口とした。電位分布は、御石ケ沢付近およびその南側で高く、北側で低くなっている。
地磁気全磁力繰り返し観測で得られた御石ケ沢を挟む北側と南側での傾向、並びに電位分布の傾向を明らかにした。
伊東市御石ヶ沢付近における地磁気全磁力観測(連続及び繰り返し)を継続するとともに、データ補正手法について調査研究を進め、全磁力観測データから地殻活動の変動に伴う変化成分を評価することにより、伊豆半島東部の地震活動、地殻変動等と地磁気全磁力変化の関係を調査する。また、地下水の流動等と関係のある自然電位の観測を実施し、火山との関連を調査する。
下記1.~3.を実施し、伊豆半島東部の地震活動、地殻変動等と地磁気全磁力変化の関係を調査する。
気象庁地磁気観測所
他機関との共同研究の有無:なし
部署等名:気象庁地磁気観測所調査課
電話:0299‐43‐6909
e‐mail:kakioka@met.kishou.go.jp
URL:http://www.kakioka‐jma.go.jp/
研究開発局地震・防災研究課
-- 登録:平成22年02月 --