合成開口レーダー

課題番号:6006

(1)実施機関名:

国土地理院

(2)研究課題(または観測項目)名:

合成開口レーダー

(3)最も関連の深い建議の項目:

1.(1)ア.日本列島

(4)その他関連する建議の項目:

1.(1)イ.地震発生・火山噴火の可能性の高い地域
1.(1)ウ.東海・東南海・南海地域
2.(2)(2‐2)ア.マグマ上昇・蓄積過程
3.(2)ア.宇宙測地技術

(5)平成20年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要:

1)平成19年能登半島地震(2007/03/25)・平成19年新潟県中越沖地震(2007/07/16)・平成20年岩   手・宮城内陸地震(2008/06/01)等の地震において、地殻変動の面的分布を明らかにした。この成果は、広域的に高密度な地殻変動の様子を捉えるとともに、震源断層モデル推定のために利用された。また、解析技術の向上により、地殻変動分布の把握だけでなく、地震に伴う地すべりや液状化現象、活褶曲の成長など、様々な現象を捉えることに成功した。
 さらに、国内の特定地域(火山39地域・地盤沈下16地域)について定常的な解析を実施し、火山活動による地殻変動や地盤沈下を捉えた。特に、火山では硫黄島・三宅島など地殻変動が活発な火山だけではなく、十勝岳・吾妻山など中期的に活動が活発化した火山の微小な変動も捉え、火山活動の評価に利用された。これらの解析結果を迅速に公表するため、成果管理・閲覧システムの整備を行った。

2)2004年の浅間山噴火活動において、数回にわたって航空機搭載SAR(Xバンド及びKuバンド)により噴煙下の火口の地形を定期的に観測し、光学センサでは計測できない噴煙下での火口底の地形変化を時系列で把握することができた。

(6)本課題の5ヶ年の到達目標:

1)活動的な火山を優先して火山の高精度な地殻変動測量を実施する。また、地震発生の可能性の高い地域において、地殻変動分布を明らかにする。地震・火山活動に伴う地殻変動の面的な把握を行う。

2)平成22年度に導入予定の測量用航空機にXバンドSARを搭載し、活動的な火山について火口等の地形測量を実施する。

(7)本課題の5ヵ年計画の概要:

1)「だいち」またはその後継機のSARデータを使用した干渉解析により、地震による地殻変動の面的分布の把握及び活火山地域における定常的な高精度地盤変動測量を実施する国土地理院の課題「SAR解析技術の高度化」の成果を活用しつつ、プレート境界沿いやひずみ集中帯など、地震発生の高い地域において、地殻変動の面的分布の把握を試みる。

2)平成21年度は、測量用航空機へのSARセンサ搭載に必要な改造の実施のため、次年度以降の観測計画の立案等を行う。平成22~25年度においては、全国の活動的な火山を対象に、予算の範囲内において火口等の地形測量を実施し、火口形状の変化が比較できる情報を蓄積する。また、活発な噴火等の際には、噴火後なるべく早期の観測により地形変化を明らかにする。

(8)実施機関の参加者氏名または部署等名:

測地部宇宙測地課、地理地殻活動研究センター地殻変動研究室、測図部測図技術開発室
 他機関との共同研究の有無:独立行政法人 宇宙航空研究開発機構(若干名)

(9)公開時にホームページに掲載する問い合わせ先

部署等名:地理地殻活動研究センター 研究管理課
電話:029‐864‐5954
e‐mail:eiss@gsi.go.jp
URL:http://www.gsi.go.jp

お問合せ先

研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)

-- 登録:平成22年02月 --