課題番号:6016
国土地理院
糸魚川−静岡構造線断層帯に関する重点的調査観測
断層周辺におけるGPS連続観測及びキャンペーン観測を継続する。また、SARによる面的地殻変動の検出を行い、この地域における地殻変動パターンを時空間的に詳細に把握する。
断層帯南部において新たなGPSキャンペーン観測点を展開し,観測を1回実施する。また、SARによる干渉画像を作成する。
平成18年度実施計画の通り、断層帯中南部(諏訪湖周辺)の7箇所において、新たにGPSキャンペーン観測点を設置した。2006年9月から10月にかけて、新設点、既設点におけるGPSキャンペーン観測を実施した。既設点に関しては、過去5年間の観測結果から、この地域の地殻変動速度を推定し、断層帯北部(松本盆地東縁断層帯)では、断層の東側に変形の集中する領域が見られるものの、断層帯中部(午伏寺断層周辺)ではみられないことを明らかにした。また、干渉SAR解析においては、山間部での干渉は難しいものの、盆地部で良好な干渉画像を得ることができた。これにより、断層帯最北部(神城断層)周辺に変形の集中域が見られることがわかった。この結果は、GPSキャンペーン観測の結果とも調和的である。
地理地殻活動研究センター 地殻変動研究室
名古屋大学環境学研究科地震火山観測研究センター(若干名)
ENVISAT/SARの干渉解析により得られた糸魚川―静岡構造線断層帯周辺の地殻変動 |
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