(0) | 課題番号:1004 | ||
(1) | 実施機関名:北海道大学大学院理学研究科 | ||
(2) | 研究課題名:十勝沖・根室半島沖地震におけるカップリングの時空間分布 | ||
(3) | 最も関連の深い建議の項目:
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(4) | その他関連する建議の項目:
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(5) | 平成15年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要: 1999年と2000年の海底地震計を用いた日高沖・十勝沖での地震観測と陸域地震観測との合同地震観測(87点)データを用いて、千島弧と東北日本弧の衝突帯における地下構造を解明した。この調査によって、千島弧の西進に伴う島弧側の下部地殻が衝突帯直下でデラミネーションを起こしていることを示唆する結果を得た。また1982年浦河沖地震はその上部マントルに潜り込んだところで起って、浦河沖地震は千島弧の西進と強い関係にあることが示唆された。また、2002年と2003年に、それぞれ約50日の海底地震観測を実施し、1952年十勝沖地震の震源域における最近の地震活動を調査した。その結果、2002年の観測では、2003年十勝沖地震の余震域全域で微小地震が一様に発生し、比較的微小地震活動が高かったのを確認できた。とくに本震近傍で集中して群発地震が発生していた。一方、2003年十勝沖地震の直前の海底地震観測では、2003年十勝沖地震の本震近傍を含め、全体に地震活動が低かった。その中で目立った微小地震活動として、海溝寄りの海域で群発地震が確認された。また数千個の短時間のバースト的信号がこれらのクラスター地震に関連して起っていたと思われる。その正体は今のところ不明であるが、震源域における大地震直前の応力変化を反映した現象とも考えられる。さらに2002年の観測に比較して、2003年十勝沖地震直前のほとんどの地震活動はクラスター的色彩が強かったことから、クラスター地震と2003年十勝沖地震との関係が明示された。 |
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(6) | 本課題の平成16年度からの5ヶ年の到達目標と、それに対する平成16年度実施計画の位置付け: 十勝沖・根室半島沖は太平洋プレートが沈み込む千島海溝最南端部に位置し、大地震が時々発生している。沈み込む太平洋プレート上面と陸側プレート(島弧)とのカップリングの状態が大地震の発生を左右すると考えられ、そこでの構造的解明に焦点を当てた海底地下構造調査はきわめて重要である。5ヵ年の到達目標として関係大学と研究機関との密接な連携のもとに、海底地震計とエアガンを用いた地震学的構造調査を実施し、当海域でのプレート上面付近の地震発生様式と海底地下構造との関係を明らかにすることである。 平成16年度は当海域のうち2003年十勝沖地震の震源域内での地震の発生様式と海底地下構造との関係を明らかにする。 |
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(7) | 平成16年度実施計画の概要: 2003年十勝沖地震の本震付近からえりも海山に至る測線(190 ![]() ![]() ![]() |
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(8) | 実施機関の参加者氏名または部署等名: 北海道大学:高波鐵夫・村井芳夫・西村裕一・勝俣啓 東北大学:日野亮太 東京大学地震研究所:金沢敏彦・篠原雅尚・望月公廣・山田知朗 九州大学:植平 賢司 鹿児島大学:角田寿喜・宮町宏樹 海洋科学技術センター:三ヶ田 均 |
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(9) | 問い合わせ先: 部署等名:理学研究科附属地震火山研究観測センター 電話:011-706-2643 e-mail: URL:http://www.eos.hokudai.ac.jp |
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