測地学分科会(第42回)・地震火山部会(第35回)合同会議 議事録

1.日時

令和2年2月17日(月曜日) 14時00分~14時28分

2.場所

文部科学省 15F特別会議室

3.議題

  1. 委員会の設置及び部会の名称・所掌事務の変更について
  2. 第6期科学技術基本計画に向けた検討結果について
  3. その他

4.出席者

委員

(委員)平田、鈴木
(臨時委員)加藤(尚)、小原、榎原、高橋、原田、山元、関口、田村、西村、森田、井口、石川、大湊、石原(代理)
(専門委員)篠原、寺川、橋本、日野、三宅、松島、森岡

文部科学省

(事務局)岡村審議官、工藤地震・防災研究課長、齋藤防災科学技術推進室長、三浦科学官、望月学術調査官

5.議事録

[委員の出欠状況など]

・委員の出欠状況:市原臨時委員、小平臨時委員、土井臨時委員、藤田臨時委員、山中臨時委員、矢来臨時委員、加藤愛太郎臨時委員、中川臨時委員、仲西臨時委員、大倉専門委員、阪本専門委員が欠席。
小平臨時委員、仲西臨時委員に代わり、海洋研究開発機構石原海域地震火山部門専門部長が代理出席。
・配布資料確認

[議事1.委員会の設置及び部会の名称・所掌事務の変更について]

【平田分科会長】 それでは議題に入ります。議題1でございます。まず、委員会の設置及び部会の名称、所掌事務の変更についてを始めたいと思います。
それでは、事務局から御説明をお願いいたします。
【工藤地震・防災研究課長】 資料1-1、資料1-2をご覧ください。次世代研究人材育成総合プロジェクトは、今年度中間評価を終えまして、一定の成果が見られてございます。観測技術等の開発を目的とした課題におきましては、当初目指していた技術が成熟してきており、人材育成においても火山学会に登録する学生数が増えているなど、プロジェクトで培ってきた技術人材を火山研究体制にどう組み込んでいくかが今後の課題となってございます。このことについて、事務局では昨年来有識者からヒアリングを行い、意見をとりまとめてきております。
そのことにつきまして、建議の枠を超えて火山研究の在り方を議論する場として測地学分科会の下に新たに委員会を設け、地震火山部会で所掌している火山プロジェクトのフォローアップもそちらで行うことを御提案させていただいております。
お手元の資料1-1の今回測地学分科会運営規則第3条第1項に基づきまして、測地学分科会に新しい委員会といたしまして、火山研究推進委員会、この調査事項として火山に関する研究開発の在り方について調査を行うことについて設置させていただきたいというふうに考えております。
また、資料1-2になりますが、同時にこの火山研究推進委員会の進め方につきまして簡単に御紹介させていただきますけれども、先ほど、若干触れさせていただきましたこれまでの火山研究の在り方を踏まえまして、1ポツとして今後の火山研究の在り方について、火山の観測研究の高度化と最適化というものを図るために検討していきたいと考えております。
当面の検討事項として火山観測点の維持や、火山観測データの流通、それから火山研究人材の育成のための施策について検討すること、こちらについてはこれまで次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトにおいて一部行ってきたことと若干オーバーラップしますけれども、それを整理する形で議論いただければというふうに考えております。
また、噴火発生や前兆現象などの緊急時の機動観測、こちらも現状次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトの中で一部実施しているものがございますが、これについても大きな火山研究体制の枠組みの中で迅速かつ効率的に実施できるようなものを、組織を連携とした機動観測の在り方について検討すべきことについて今後検討させていただければというふうに考えております。
また、先ほどと重なりますけれども火山研究推進のための文科省委託事業としての次世代火山研究・人材育成総合プロジェクト、こちらは今4年度が経過いたしまして評価も終わっておりますけれども、フォローアップというのを実施したいというふうに考えております。
2ポツといたしまして今後の進め方ですが、令和2年度につきましては6月から7月、8月にかけておおよそ3回ほど開催させていただきまして、早期に実現すべきことについて3カ月ほどまず議論させていただき、それを測地学分科会のほうに諮らせていただきたいと思います。
その後、9月以降につきましては、早期に考えたことと並行して中長期的に火山研究体制について考えていくべきことにつきまして、今後議論させていただきたいとそのように考えております。
私からは以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。今、課長から資料1-1と1-2に基づいて火山研究推進委員会の設置ということの御説明がありました。この委員会の設置というのは、測地学分科会運営規則第3条に部会の名称及び所掌事務の決定については同2条に規定されており、分科会長分科会が定めることとされておりますので、ここで分科会委員の皆様からの御意見を伺いたいと思っております。
また、部会の運営及びその所掌である地震火山観測研究計画における火山研究の在り方にもかかわる議事でございますので、地震火山部会の委員の方からも御意見を頂きたいというふうに思っております。
今日は合同会議ですので、分科会の委員の皆様と地震火山部会の委員の皆様と両方いらっしゃいますけれども、どちらからでも結構でございますので、ぜひ御意見を頂きたいと思います。
考えていただいている間、これまでの経緯をご説明します。以前は地震と火山については別々の部会があったのですが、現在は統合された一つの部会となっています。これは、従来は、地震予知のための観測研究と火山噴火予知のための観測研究とで別々に建議されていたのですが、現場では地震の研究と火山の研究は一緒に行われていることが多いので、2つの観測研究計画を1つにまとめた計画として建議されましたからです。その計画のフォローアップや新しい計画をつくっていく目的で、測地学分科会ができておりまして、さらにその中で具体的な研究の進捗管理を行うために地震火山部会がありました。この分科会と部会で、火山については次世代の研究を強化するということで、新しいプロジェクトが発足しました。既に4年が終了するということで、これについても中間評価などが実施され、今後ともそれを進めていくということが重要なことでございます。
それで、これまでは測地学分科会の中ではこの次世代の研究を進めていたのですけれども、これをもう少し独立した形で火山研究推進委員会というのを分科会の中に作るというのが今日の提案の趣旨でございます。このぐらい言ったので、皆さん、お考えがまとまったと思うので、ぜひ御発言ください。鈴木さんから何か一言皮切りに。
【鈴木分科会長代理】 次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトは非常に順調に進んでおられるように思いますけれども、やはりフォローアップというのはとても重要だと思いますので、この御提案はよろしいのではないかと私は賛成いたします。
【平田分科会長】 ありがとうございました。ほかにございますか。
関係者で特に次世代育成プロジェクトに関係している西村委員、何か御意見ございますか。
【西村臨時委員】 私は人材育成の仕事をさせていただいていますけれども、多くの学生が非常に元気に今活動をしておりす。博士課程に進んでこれから研究者になろうと博士論文をまとめていたり、あるいは今年度、昨年度からの修了生もおりますので、そういう人材をこれからもきちんと育成していくためには、この火山研究を進めることについての、国として全体像をきちんと示すこと、それから人材育成に関する組織的な意見をまとめるものがあるということは非常に重要だと思います。
【平田分科会長】 ありがとうございました。いずれも賛成であるというような御意見ですが、ほかにございますか。
【工藤地震・防災研究課長】 ちょっと申し伝え忘れていたんですけれども、先ほど1-3のほうにこれまでの地震火山部会についての名称なんですけれども、今回新しい委員会を設けるにしたがいまして、この次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトの所掌を変更することを踏まえて、名前のほうを地震火山観測研究計画部会という形に変更することを御提案させていただくことを申し上げるのを忘れておりました。その点につきましても、同時にもし何かあれば御意見を頂ければと思います。
【平田分科会長】 これは、名称変更だけみたいなものですけれども、これまでは測地学分科会があって、その下に地震火山部会というのがございましたが、そこに新しい委員会として火山研究推進委員会というのを作りますということで、これまでの地震火山部会を地震火山観測研究計画部会というふうに名称を変更するというのが、セットの提案になっています。所掌も今工藤課長から御説明があったように、若干整理されています。火山関係の方で特に御意見ございませんか。森田委員、ございませんか。
【森田臨時委員】 御指名に預かりましたので、意見を述べさせていただきます。こういう推進委員会を作るのは非常にいいことだと思いますが、若干苦言を呈するのは、少し遅すぎたのではないか。御岳山噴火のときに、やはりこういう体制があればもう少しプロジェクトの作り方、あるいは、いろんな研究資源の投資の仕方というものも、もう少し計画的にできたのではないかとは言いながら、少し遅きに失したといえども、いいことを進めるということは非常にいいことですからぜひ進めていただきたいと思います。以上です。
【平田分科会長】 分かりました。遅きに失したというぐらいですから、どんどんやったほうがいいという御意見だと思います。ほかにございますか。
【松島専門委員】 質問なんですけれども、先ほど部会の名称を変えられるという御提案だということなんですけれども、具体的にどういう理由で名前を変えないといけないのでしょう。
【工藤地震・防災研究課長】 もともとの部会の所掌事務の中に次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトのフォローアップが入っておりました。それ以外は主にこの地震火山観測研究計画についての御議論をいただくというのがこの所掌でございまして、そのうちの火山研究プロジェクトのフォローアップを除くことによって、残る所掌がこの観測研究計画を作る、フォローアップするということに特化することがございまして、名称のほうも分かりやすくするためにこのような形を御提案させていただいているところです。
【松島専門委員】 分かりました。所掌の範囲を狭めるということですね。
【平田分科会長】 よろしいでしょうか。
今日の一番重要な議題はこれですので。
田村委員。
【田村臨時委員】 部下の名称変更について、一般的な印象からすると、取り扱う対象の範囲が狭まったようにも受け取れるのですが、それをどう説明していくかということをお聞きしたい。
【工藤地震・防災研究課長】 あくまでも所掌が変更され、やるべきことが1つになって、そのやるべきことのタイトルが観測研究計画のかかわることなので、その名前に合わせたということです。
【田村臨時委員】 行政のルールにおいては、名前を変えざるを得ない、ということですか。
【工藤地震・防災研究課長】 そういうことですね。
【田村臨時委員】 なるほど。
【平田分科会長】 今までの地震火山部会は、簡単に言うとその建議された計画とそれから次世代火山に関するフォローアップを2つやっていたけれども、それの2つを別々な部会、委員会でやるという理解ですね。非常に簡単に言うと。だから、それに適した名前に変更するというのが事務局の提案です。
それでは、大体反対の意見はございませんでしたので、今の事務局提案のままで、これは地震火山部会が了承する。測地学分科会で決定するということです。ありがとうございました。それでは、今事務局どおり決定されました。

[議事2.第6期科学技術基本計画に向けた検討結果について]

【平田分科会長】 それでは、議題の2番目に入ります。2つ目の議題は第6期科学技術基本計画に向けた検討課題についてということでございます。第6期科学技術基本計画、令和3年度からの計画の策定に向けた測地学分科会としての意見提出につきましては、昨年9月に科学技術学術審議会測地学分科会運営規則の第4条に基づいて、書面によって議決を実施いたしました。その結果について同条第2項に基づき、部会長から御報告をいたします。分科会提出意見の最終案については、賛成14名、無回答1名で賛成多数として議決されております。これを受けまして、測地学分科会から検討結果としての資料2-1のとおりに総合政策特別委員会へ提出いたしました。総合政策特別委員会では、各分科会から提出された意見を基に議論を進めており、今年3月中に文部科学省としての意見を最終取りまとめとしてまとめる予定でございます。
以上の報告について、質問や御意見をお願いしたいと思っております。この中身は一応既に配られているとは思いますが、今日配付された資料にはないのかな。
【工藤地震・防災研究課長】 資料2がそのときに御議論いただいて書面開催で差し上げた資料でございます。
【平田分科会長】 では資料2をご覧ください。資料2に測地学分科会における第6期科学技術基本計画に向けた検討結果ということで、最初の〇として社会課題の解決の視点から求められる研究開発。それから、2番目の〇で上記の目的を達成するための推進方策。それから、災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画第2次の概要についてということで資料がまとめられておりました。これを測地学分科会の意見として提出しております。これは皆様にメールでお渡しして、メール審議をして先ほどの議決結果になってございますので、改めて今報告をしているということです。内容についてここで今さら議論することはないんですけれども、せっかくですから何か御発言があればお願いしたいと思います。
大きなことはもちろんこの分科会では災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画の第2次をまとめて提案して科学技術学術審議会から建議が出たということですから、その内容について改めて報告しているところです。
それと、さっきの次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトのこともこの中に内容としては含まれております。特段の御意見はないかと思いますので、それではこれでこの議題についてはおしまいにします。

[議事3.その他]

【平田分科会長】 議題の3で、その他に入ります。それでは、今年度の分科会の審議経過について事務局から簡単に御報告をお願いしたいと思います。
【工藤地震・防災研究課長】 前の建議でございます、前5か年計画である災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画の成果の概要につきましては、既に製本して委員の皆様に配付し、文部科学省のホームページにも掲載をしているところでございます。橋本委員、日野委員をはじめとしてとりまとめに御協力いただいた委員の皆様には、この場をお借りしてお礼申し上げます。
災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画(第2次)に係る令和元年度年次報告について、平田部会長名で1月22日に依頼事務連絡を出させていただきました。建議参加機関の皆様におかれては、御協力ありがとうございます。
年次基礎データにつきましても、建議参加機関の皆様の御協力をいただいておりまして、重ねて感謝申し上げます。結果については来年度の会議で御報告させていただく予定となっております。以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。皆様の御協力で無事に報告書が公開されたということです。
それでは、これで議題1から3までを全部一応終了したわけでございますけれども、せっかく集まったので、何か関連したこと、この他のことでも結構ですが御意見あるいは話題をお持ちの方は御発言いただけますでしょうか。
三浦科学官から昔から言われていることは、別に今日は何も出てこなくていいですね。特段ないですね。
【三浦科学官】 はい、特に。
【平田分科会長】 特段ございませんか。それでは、特段ないようでしたら、これで全ての審議を終了させていただきます。それでは、事務局お願いいたします。
【工藤地震・防災研究課長】 最後に事務的な連絡をさせていただきます。来年度の会議開催につきましては、改めて日程調整をさせていただき御連絡させていただきます。本日の資料につきまして、机上の封筒に残していただければ後ほど事務局より送付いたします。諸手当の請求に関して御確認いただく紙を委員の皆様の机上に置いております。御確認、御記入の上残していただければ事務局が回収いたします。以上になります。
【平田分科会長】 ありがとうございました。これで全て終了でございますので、本日はお忙しい中、御出席いただきましてありがとうございました。以上で終了です。

―― 了 ――

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(研究開発局地震・防災研究課)