(2)研究課題(または観測項目)名
(5)本課題の5か年計画の概要
(6)本課題の5か年の到達目標
(10)この研究課題(または観測項目)の連絡担当者
(2)研究課題(または観測項目)名
マグマ活動の定量的把握技術の開発とそれに基づく火山活動度判定の高度化に関する研究
(6)本課題の5か年の到達目標
伊豆大島などの活動的火山を対象として、地殻変動をはじめとする詳細な観測を行い、得られたデータから当該火山の精密なマグマ供給系を推定し、想定されるマグマ上昇に伴う地殻変動を計算することにより、地殻変動からその火山活動の評価を定量的に行う手法を開発する。
マグマの上昇やそれに伴う熱水系の理論的な機構や、いろいろな火山における地殻変動に関する観測データに基づいて、マグマ上昇シナリオに基づく地殻変動シナリオを作成し、地殻変動から火山活動を評価する手法を開発する。
(7)本課題の5か年計画の概要
・地殻変動に基づくマグマ供給系の解明
対象火山の地下のマグマ供給系を解明して、想定される種々の圧力源に対する地殻変動量を計算し、火山活動の定量的な評価手法を開発する。このため、マグマに起因する地殻変動が現在観測されている火山を対象に、GPS、光波測距、傾斜観測、重力観測、SAR(合成開口レーダー)や地震など多項目の詳細な観測を行う。これらの結果をもとに、有限要素法を用いた応力場のモデリングを行い、マグマの移動、成長、蓄積を定量的に見積もることにより、詳細なマグマ供給系の解明を行う。
対象火山としては、伊豆大島、浅間山などを選び、この間に活動が活発化した火山があれば適宜観測対象火山を変更することとする。干渉SARによる地殻変動解析については、全国の活火山を対象とする。
・マグマ上昇シナリオに基づく火山活動評価手法の開発
現在マグマ活動に伴う地殻変動が観測されていない火山では、詳細なマグマ供給系の知見を得ることは難しい。そのような火山を対象として、理論的なマグマの上昇や熱水の機構、あるいはいろいろな火山における知見に基づいて、地殻変動から火山活動を評価する手法を開発する。そのため、マグマの上昇や熱水の機構について理論的な側面からの検討を行い、いろいろな火山における地殻変動に関する知見を収集・整理し、一般的なマグマ上昇シナリオから、それに伴う地殻変動を推定(地殻変動シナリオ)して、火山活動を評価する手法を開発する。また、マグマ上昇は、地下の構造に左右されることから、上記のような火山の代表として、霧島山を選び、重力探査結果をもとにした地下構造推定を行い、地下構造を地殻変動シナリオに取り込む手法を開発する。
(10)この研究課題(または観測項目)の連絡担当者
山里 平
(2)研究課題(または観測項目)名
地殻変動観測による火山活動監視評価と噴火シナリオの高度化に関する研究
(6)本課題の5か年の到達目標
全国の主な火山を対象に、地殻変動源の推定によりマグマ等の蓄積状態を把握する。そして、地殻変動による火山監視手法及び定量的な評価手法を開発し、地殻変動データの時間的推移も含めたシナリオを作成する等、既存の噴火シナリオの高度化を行う。
(7)本課題の5か年計画の概要
・活動的火山の地殻変動源推定の高精度化に関する研究
伊豆大島について、既設のGPS、光波測距観測等の稠密地殻変動観測網に加え、歪観測を開始し、マグマ蓄積・移動の検出と地殻変動源推定の高精度化を図り、マグマ供給系の詳細を解明する。伊豆大島以外の火山についても、既存の観測網データを活用するとともに、干渉SARによる地殻変動解析を用いることによって地殻変動源の位置や膨張量の高精度な推定を行う。
・噴火シナリオに関する研究
内外の活動的火山における地球物理学的な観測結果等を収集し系統的な整理を行い、異常未経験火山も含め、噴火シナリオの定量化を図る。そのうえで、現在の観測網の検知力の検証や監視評価手法等の開発を行う。特に、地殻変動に関しては、火山活動が活発化していくなかで想定される地殻変動を計算してシナリオの定量化を行うとともに、地殻変動データから圧力源の時空間変化をリアルタイムで監視・評価する手法を開発する。
(10)この研究課題(または観測項目)の連絡担当者
山本 哲也
(2)研究課題(または観測項目)名
(5)本課題の5か年計画の概要
(6)本課題の5か年の到達目標
今年度から実施機関(気象庁気象研究所)における研究計画が新たなものとなり、その計画のもとで継続実施するため。
(なお、新たな研究計画は、概要、目標などについての多くの部分を前研究計画から継承しており、用いる手法が若干異なるものの、大幅な変更はない)
(10)この研究課題(または観測項目)の連絡担当者
担当者の異動のため。
研究開発局地震・防災研究課