地震火山部会 観測研究計画推進委員会(第3回) 議事録

1.日時

平成21年12月3日(木曜日)10時~12時

2.場所

文部科学省 16F 特別会議室

3.出席者

委員

(委員)長谷川、藤井
(臨時委員)鵜川、清水、平田、堀
(専門委員)小泉、土井、飛田、西澤、松澤、森田、吉田

文部科学省

鈴木地震・防災研究課長、北川地震調査管理官、梅田課長補佐、高木地震火山専門官、酒井学術調査官

オブザーバー

馬場(金田専門委員代理)

4.議事録

 [議題1 「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画」に関する年次報告について]

「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画」の年次報告の取りまとめ方針(案)とスケジュール(案)について事務局より説明を行った。その後宮澤オブザーバーからの説明があり、意見交換を行ったあと、審議、了承された。

 

【高木地震火山専門官】(資料2に基づいて年次報告の取りまとめ方針の説明)

【清水主査】ただいま事務局から方針案についてご説明がありましたが、この方針案につきましてご意見、ご質問ありましたらお願いします。

【鈴木地震・防災研究課課長】今回、事務局でこのような形の方針を取りまとめた考え方として、1つは先生方の労を減らし効率化を図れないかという視点と、もう1つは計画を立てて全体として研究を進めていくということ、それから、成果について国民の皆さんにわかりやすく情報発信をしていくツールとしてこの報告を使えないかという視点からです。

 最近は、どのようなことをしていて、どんな成果が出ているのかということをきちんと国民の皆さんにご理解をいただかないとなかなか研究も進めにくいという状況がございますので、事務局としてはきちんと計画を立てて、それに沿って進めているからこんな成果が出ていますということを国民にご理解をいただければという考えで、このようなとりまとめ方針を考えさせていただきましたので、よろしくご審議をお願いしたいと思います。

【清水主査】どうもありがとうございました。

 今、課長から今回の年次報告の取りまとめの説明があり、昨年度までの取りまとめと比べて若干の変更があるわけですが、その趣旨、意味のご説明があったと思います。

 1つは作成労力の軽減、もう1つは国民へよりわかりやすく情報を発信するということのために今回見直しをしたということでございますが、方針の中身につきましてご質問等ありますでしょうか。

 一番大きく変わるのは項目別で、今までは機関別と項目別という2つの冊子が出ていましたが、これからは機関別は残るけれどもこれまでどおりの項目別はこの委員会としてはつくらないと。ただし、その項目別の最初の十数ページの概要、成果の概要の部分だけはよりわかりやすいという形で作成するということだと思います。平田委員から何か補足がありましたらお願いします。

【平田臨時委員】私もその考えに大変結構だと思います、賛成いたします。

 今までもこの地震と火山噴火予知研究計画については大勢の人が参加していて、細かい課題をつくってそれぞれが成果を出しているという側面と、全体としてこの計画が何を目指していてどこまで到達したかということを厳しく問われています。

 それで、我々の役目は非常に専門的なことを正しくやるということと同時に、その結果、全体として結局何がわかったかということをわかりやすく説明するということの両方が必要です。全体の成果をわかりやすくまとめるというところに審議会としていろいろな労力を集中するというのは非常によいと思います。

 一方、研究者としては、科学として正しくやるというところは非常に重要ですので、それはこの審議会とは別のところで大学のグループが全面的にバックアップして研究としてちゃんとまとめているということを示す資料をつくって、それに基づいてわかりやすく全体をまとめるという役割を分担するということですので、大変いいと思います。

【清水主査】ありがとうございました。そうすると、平田委員に確認ですが、今までつくっていた項目別はこの委員会としてはつくらないけれども、研究のほうの観点というか、地震火山噴火予知研究協議会としては何らかの形で今までの項目別に該当するような成果報告を作成するということを考えておられるということでしょうか。

【平田臨時委員】協議会としては企画部長がいますのでそちらに聞いたほうがいいのですが、私の希望としては、大学の学術としてやっている研究自体も単なる研究者の自由意思でやっているわけではなくて、コミュニティとしてこの研究の目指すべきところは何かと、そういう観点からこの成果のレビューをちゃんと行ってそれに基づいて取りまとめる必要がありますので、私としては、学問的にはこれまで以上に厳しく成果をレビューするという体制を少し工夫したいと考えます。

 具体的に言うと、学術論文を皆さん書いていますけれども、それとはちょっと違った観点で、つまり地震予知・火山噴火予知研究計画の進捗に照らしてそれぞれの成果がどういう進展があったかということを専門的な立場からきちんと報告書をまとめるという体制を少し考えていただければいいかなと思っています。

【清水主査】ありがとうございました。予知協議会としてもし現時点で方針みたいなものがありましたら、ちょっと紹介いただけると。森田委員のほうから、いかがでしょうか。

【森田専門委員】平田所長がお答えになったそのとおりでございますので、私からつけ加えることはございませんが、こういった方針を今週土曜日に開かれます協議会で確認しまして、これをエンドースして、先ほど紹介されたように、項目別についていい報告書をつくりたいと思っています。

【清水主査】どうもありがとうございました。ほかに委員の皆様からご質問ありませんでしょうか、こういうような方針でやるということについて。

【松澤専門委員】賛同意見です。まず、大学側のほうとしても非常に省力化できるというのは非常にありがたいことで、機関としてなるべく予知協議会企画部にご迷惑かけないように、大学、機関としてフォーマットを統一するためには結構な労力を割いていて、今年ちょっと私もさぼったがために宮澤さんにすごくご迷惑をかけた部分もありましたので、企画部及び機関の省力化という意味で非常に画期的なシステムだと思います。

 お願いですけれども、もしwebでやるのでしたら、最も関連の深い建議の項目とか、その他関連する建議の項目とかいったものはメニューで選べるようにしていただけると、非常に間違いが少なくて助かると思います。

 あと、報告書のほうも項目別というのは結構かなりの手間がすごくかかっていて、これは私も経験があってよくわかっているので、それをさらにコンパクトなものにして省力化を図ると同時に社会に訴えやすくするというのは非常にいいと思います。賛成します。

【清水主査】ありがとうございました。個別の入力のシステムについて、また後で議論になると思いますが、方針としてはそうすると松澤委員としては賛成ということでございますね。

 大学以外の機関、例えば産総研、いかがでしょうか。

【小泉専門委員】基本的には賛成ですが、多分手順は省力化されるけれども作業は多分省力化されない。我々行政刷新会議でみんなそれなりにいろんな喚起を受けたと思いますけど、つまり、国民の方にわかっていただく資料をつくると同時に、我々に近いところの業界の方にも十分わかっていただける資料をつくらないと理解されないというか、かなり厳しく切り込まれるということが今回の経験だったわけですから、そういう意味で、事務局がおっしゃるように一般の方にわかってもらう資料をつくると同時に、今、平田所長がおっしゃったように、研究のレベルから見ても、我々の周辺の方に十分理解していただくようなものをつくらないと、地震予知研究、火山噴火予知研究だからといって生き残ってはいけないと思いますので、この方針に、及び、平田所長の方針に賛成いたします。

【清水主査】どうもありがとうございました。ほかにありますでしょうか。どうぞ。

【土井専門委員】国民に向けてのメッセージとして、わかりやすく示すということは非常に大事なことだと思います。今の項目別の概要はまだ非常にかたい文章なので、これだけでは多分十分に理解していただけないと思われますので、これをさらに読みやすくしていくという方針だと理解しました。これは非常にいいことだと思います。

 これを伝えるメディアというのは具体的にどんなものを考えていらっしゃいますかね。多分、webが中心になるかと思うのですけど。

【高木地震火山専門官】基本的に当審議会で出されたものは、これまで通りすべて文部科学省のホームページで公開されますので、この方針は変わらないと思いますが、それ以上に何かほかの手段で積極的に行うということは今のところは考えておりませんけれども、できる範囲で何かよいご意見があって、可能であれば検討はしたいと思います。

【土井専門委員】もう1つ。多分、専門家、ここにいる委員という意味ですけれども、専門家がそう書くとやっぱりわかりやすくという視点でなかなか筆が及ばないかもしれないなとちょっと想像するのですが、これはふだんそういうことを心がけて執筆されている先生方に失礼な物言いかもしれませんけれども。

 これまたお金かかる話なので余計なことかもしれませんけが、例えば、サイエンスライターみたいなふだんからわかりやすくものを書く方に執筆いただくとか、もちろんそのための素材というのはこの委員会から我々が提示しなくてはいけないと思いますが、そういった形で読物としてちゃんと発信できるような工夫もあるかもしれないので、ご検討をいただければと思います。

【鈴木地震・防災研究課課長】まず1点目ですが、事務局からあったように今の段階として具体的な案はないのですが、文科省もいろいろな広報のツールがございますので、利用できそうなものについては、チャレンジをさせていただきたいと思います。

 それから、2点目ですが、経費との関係がありますので、ご提案のあったことが直接できるかどうかについてはなかなか難しい部分もあると思いますが、いろいろな工夫の余地がないか、ほかの手だてがないかについては、従来どおりのつくり方、最後の仕上げの段階に限らず、少し知恵を絞りたいと思います。

【清水主査】質をきちっと確保してわかりやすく書くというのは、実際は非常に難しいと思いますが、確かに今年度の成果報告の概要を見ても、実際これを一般の方が読んで理解できるかというと結構厳しいと思われる表現も何カ所かはあったと思いますので、その辺、そういうサイエンスライターに頼むかどうかは別として、我々の分野以外の別の方に目を通していただくとか、あるいは、簡単な用語説明みたいなものをつけるような方策はあったほうがいいかもしれません。その辺、今後皆さんのお知恵を借りながら検討していきたいと思います。

【高木地震火山専門官】補足ですが、いま難しい表現もあるとおっしゃられましたが、わかりやすく表現する努力はこれまでも既に予知協議会の企画部の先生方にたいへんなご尽力いただいてやってきているので、非常にありがたく思うと同時に恐縮しておるところでございますので、もしほかのやり方でその労力も軽減できて、かつ、いいものができるということがあれば検討していかなくてはならないなと考えております。

 それから、とりまとめ方針の議事からは少し外れますが、第1回の委員会で周知されたと思うのですけれども、年次報告の作成は地震の予知計画のほうではこれまでやってきたという土壌がありますけれども、今回から火山が初めて入って一緒に歩調をあわせてやっていくということになりました。一応そこら辺を火山の先生を中心にちょっとご意見をいただきたいんですけれども、よろしくお願いします。

【清水主査】火山の場合は今回から新しくということですが、ただ、実際は昨年度あたりからすでに一体となるということだったので予知協議会の成果報告会も一緒にやっていますし、予知計画のアンケートのようなものをつくっており、こういうペースで、こういう形でやるというのをそれなりには認識はしてきていると思いますので、今後、火山のコミュニティにもなるべく周知して、きちっとできるようにしていきたいと思います。

 幸い、予知協議会企画部長も火山関係ですので、その辺を通じて、大学関係はうまくやっていきたいと思っております。

【森田専門委員】ちょっと補足しますと、予知協議会の中の火山関係の部会長にはもう個別にお話ししてご協力いただけるということは確認しております。

【清水主査】ほかにありますでしょうか。よろしいでしょうか。森田委員、お願いします。

【森田専門委員】今、松澤委員から誤解されたようなニュアンスのことを受けましたので補足させていただきますけど、この委員会としてはかつての項目別というものは作成しないが、予知協議会としてはレビューペーパーになるレベルのものを予知協議会の部会長につくっていただくという話を今、松澤委員に言ったら、非常に大変だなという話なんですけど。

 基本的には先ほど小泉委員が言われたように、周辺の研究者にも説明していかなきゃいけないということですから、これは部会長が署名入りでレビューペーパーになるレベルまでやはり高めていかないといけないだろうと、そういうつもりで進めると。ですが、これはここの審議会とは違うところでやるということでございます。

【平田臨時委員】それは先ほど申し上げたように、全体としてわかりやすくするということは非常に重要ですけれども、そのために単にわかりやすくすればいいわけではないわけですね。これは研究というか、学術としてちゃんとやっているということの前提の上に、最後に、じゃあ、それをわかりやすく言ったらどうなるんだというところが重要です。それには、やはり専門家としての見識が非常に強く問われています。それは昨今の行政刷新会議での議論を見ればもう明らかなように。

 そのときに、個別の研究がいくらすぐれていてもだめなわけで、地震予知・火山噴火予知研究の中でどういう位置づけにあるかということをきっちりとレビューするという実力が我々にあるかということが非常に重要だと私は思いますので、森田委員が言われたように、この審議会とは別なところで専門家としてきっちりレビューをすると。

 それで、今まではどっちかというと部会長の方には素材を出していただいて、企画部が一生懸命それをリライトしていたのですが、それではだめで、皆さんが一番得意な分野は自分の責任の範囲で書いてそれをちゃんとレビューをする、一種の査読をするぐらいの体制をつくることが必要と思うので、それはここの議論ではないのですが、そのぐらいの覚悟でやるということです。

 その中から出てきた一番最後の結果について、非常にわかりやすく作るというのが審議会としての役目かなと思って、最初の課長の言葉をそう私は解釈いたしましたので、よろしくお願いいたします。

【清水主査】どうもありがとうございます。実際はそうすると予知協議会の部会長への負荷というのはものすごいことになりますね。

【森田専門委員】単に部会長だけではなくて、研究に参加している方みんなが負担が増えると。

【清水主査】ということでございますので、覚悟のほど、よろしくお願いしたいと思います。

 よろしいでしょうか。それでは、この方針で成果報告書の作成を行うということをお認めいただけますでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【清水主査】どうもありがとうございました。

 それでは、今お認めいただいた年次報告の取りまとめ方針に基づきまして、平成21年度の年次報告の取りまとめに向けた作業についてこれから検討していきたいと思いますが、その作業について事務局のほうからまず説明をお願いします。

【高木地震火山専門官】(資料3に基づいて作業の説明)

【宮澤オブザーバー】(年次報告の機関別提出のためのwebシステムの概要について説明)

【清水主査】どうもありがとうございました。ただいまの説明に対しましてご質問ありましたら、お願いしたいと思います。

【馬場オブザーバー】システム上の質問ですけど、途中まで入力して一時保存したい場合というのは確認承認ボタンを押せばまた再度開けるのですか。

【宮澤オブザーバー】細かい仕様についてはまだ業者のほうとも詰めていませんし、まだ発注もしていませんのであれですけれども、確かに今おっしゃったとおりのようなことができれば非常に入力者側としても研究者側としても助かるシステムになると思うので、ぜひそのようにしたいと思っています。

 あと、冒頭に申しましたように、一度提出いただいた報告書も実際に締め切り、締め切りといいましてもシステムはずっと稼働したままになると思いますので、そのある締め切りまでは何度でも更新可能なようにしたいと思っていますので、そういったご要望にはおこたえできるかと思います。

【飛田専門委員】効率化のために大変よくできたシステムだと感じました。

 それで、1つ具体的にお聞きしたいのですが、資料3の裏のページの下のほうに米印が5つ並んでいまして、3番目の米印で丸括弧がありますよね。その丸括弧は全角しか認めないということのようにとれるのですが、そうしますと、例えば(8)の論文リストを入力するときに、カット・アンド・ペーストで英語の論文の場合には結構括弧を使っているものがあると思うのです。そういったときに不便かと思うのですが、半角括弧はいかがなのでしょうか。

【宮澤オブザーバー】実はむしろ高木専門官からお答えいただいたほうがいいかもしれませんけど、まずこちらからお答えしますと、特にこの提出のwebのシステムに関してはこれで基本的に問題はないと思っています。

 ここで書かれている米印に関してはおそらくhtml版にして文部科学省のwebにアップする際のおそらくフォーマット、例えばどういった記号は使ってはいけないという取り決めがあるということを伺っていますので、おそらくそちらのほうだと思いますが、このweb入力システムに関しましてはこういった記号を使っていただいても特に、その後にできましたpdf版、html版について例えば文字化け等がなければそれで問題がないと思っております。

 おそらく、これらの記号の制限というものはweb版にするときの話だと思いますので。

【高木地震火山専門官】事務局からですが、今、宮澤先生がおっしゃられたとおり、文部科学省のホームページでhtmlファイルを作成して公開するときに細かな仕様が統一をして決められているところがありまして、このような条件があるのですが、この条件をそのまま適用した拘束をかけてこのシステムで報告することになると、またそれはそれで研究担当者に負担をかけるので、それはやはり避けなければならないと思います。

 そこら辺も含めて、当省の広報にも詳細を確認して、宮澤先生とも打ち合わせて、どのような形でこれを回避できるかを検討させていただきたいと思います。この件に関しては少しペンディングさせていただきたいと思います。

【吉田主査代理】関連して細かい話ですが、まず、JISX0208かどうかはふだん我々は意識していないんですけれども、それを簡単にチェックできるものがあったら教えていただきたいというのと、あと、ギリシャ文字なんかはこれに入っているんでしょうか。

【高木地震火山専門官】即答できませんので、それも含めて実際ほんとうに報告者が負担にならないように配慮して対応したいと思いますので、ちょっと待っていただきたいと思っております。

【松澤専門委員】おそらくシステムは業者につくっていただく形になるんですよね。それとも、宮澤さんがつくられるのですか。

【宮澤オブザーバー】このイメージ図については私がつくりましたけれども、さすがにここまでやるのは大変ですので、業者に発注しようと思っております。

【松澤専門委員】もしそうであるならば、フィルターをかけて全角、半角のコンバートとか、使ってはいけない文字、丸つき数字だったら括弧つき数字に直すとか、あるいは、せめて警告を出すとか、そういうものも含めて発注していただければと思いますけれども。

【宮澤オブザーバー】ありがとうございます。

【清水主査】どうもご意見、ありがとうございます。ほかにありますでしょうか。ございませんか。

 それでは私からですが、これも従来どおりということなんでしょうけど、これまでの1課題分のページ数はA4で2~4枚程度だったと思いますが、このシステムでは実際に入力していくときには何か物理的な制限というのはあるんでしょうか。

【宮澤オブザーバー】特に制限をかけるつもりはございません。ただ、最終的にこのシステムにおいて認証して、最後にpdf版が出ますので、その限りにおいて、あまりにも多過ぎるようでしたら、自主的に例えば図を削る等なりの処置をしていただければと思いますし、あと、図のおそらく大きなファイルサイズの図をアップロードするような場合もありますけれども、ある程度の報告書としてはきれいな図が出るにこしたことはありませんので、その辺についても制限をかけるつもりは今のところありません。すべて研究者の報告書を書く方々の良識にお任せすることにします。

【高木地震火山専門官】事務局からですが、昨年までは火山がなく地震だけだったんですが、それでもこの厚みなんですね。今回、火山が入りまして全部で192課題あります。そうすると、1課題3ページだとしても600ページ、これ、現状今500ページぐらいですけれども、そういう事情もありますので、成果がたくさん出ることに関しては非常にうれしいことでありますけれども、あまりにも多いと個別にご相談させていただくこともあり得るかなと考えていることを申し添えておきます。

【清水主査】ありがとうございます。ほかにありますでしょうか。

 非常にわかりやすい説明だったので特にはないかもしれませんが、こういう形で入力をしていただくということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【高木地震火山専門官】補足よろしいですか。少し宮澤先生もおっしゃいましたけれども、このシステムは今年度つくって、来年度以降ももし仕様が変わらなければこの形で行くということでありますけれども、その中で、もし不備な点とか、もっとこうしたら効率的、機能的にできるということがあれば、来年以降変えていくことが可能であると考えておりますので、ご了承いただければと思っております。

【清水主査】どうもありがとうございました。宮澤さんも大変でしょうけれども、ぜひよいシステムを、よろしくお願いします。

 それでは、次に、作業スケジュールについて、事務局からお願いします。

【高木地震火山専門官】(資料4に基づき、作業スケジュールの説明)

【清水主査】どうもありがとうございました。今、事務局から取りまとめの作業のスケジュールについて説明がありましたが、質問等ありますでしょうか。今まで、年次報告の機関別報告書というのは一般の方は見ることができたのでしょうか。

【高木地震火山専門官】これはすべて公開されております。

 もう少し詳しく話しますと、昨年度までは皆様から年次報告「機関別」をワードファイルで提出いただいて、それをhtmlのタグに直して、それを文科省のホームページに貼りつけており完全に公開されております。

 今回のシステムからは、さっき宮澤先生がお話ししましたpdf化とhtml化ができるというのは、事務局側の問題なんですけど、そこも含めて作業効率のためのシステムをつくっていただけるということです。

【吉田主査代理】今までもそうであったとしたら、ちゃんと意識していなくてはいけなかったのですが、年次報告をまとめる際、年次報告「項目別」の中の成果の概要の段階でこの図は掲載してもいいかと著者に確認をとったことはあったのですが、実は年次報告「機関別」の段階でもう、公開の状態になっていたわけなんですね。

 だから、ほんとうは提出者には機関別に提出したら公開される状態になるというのをちゃんと意識してもらって、プライオリティや何かの関係で見られては困る絵は差し控えるようにちょっと注意喚起しなければならなかったということを、思いましたので発言させていただきました。

【高木地震火山専門官】基本的に審議会のこの委員会で提出されている資料すべて、議事録も含めて公開されます。ですから、ここで出してもらったものは基本的にはもう国民の目に触れると考えてください。そういう意味で、そこら辺が周知されていないのであれば、もう一度周知していただきたいと思います。

【吉田主査代理】最初に提出した図がそのまま結局最終的に公開されるのならば、最初に出すときに気をつけなきゃいけないわけですよね。

【高木地震火山専門官】そのとおりです。

【平田臨時委員】ちょっと今の発言はとりようによっては非常に後ろ向きになってしまうので、ともかくスポンサーは文部科学省なのだから、基本的にスポンサーに対する報告は最新のものを出すべきと。それが論文になって困るというのは論文の書き方が悪いのであって、それは学術論文に出すときに著作権の問題が発生するような、その報告書に出したものをそのまま論文に書くなんていうのはそんなのは愚の骨頂だから、そんなことを一々心配する必要はなくて、報告書に出したものはこれを公開されると言って、そのときに一々論文に出す図を気をつけろなんて言う必要は、私は全くないと思いますね。だから、これは公開されるということだけはもちろん言う必要はあるかもしれませんけれども。

【鈴木地震・防災研究課課長】そういう点では、年次報告「機関別」の公開になる際にはこの委員会でご議論をいただいた結果として、これで了承がされると一応オープンということですので、先生方には提出した図は公開されるということは当然ご理解をいただいてお書きをいただくということだと思うのですが、2月の中旬の報告の締め切り直後に即公開ということではありませんので、一応タイムラグは2カ月ぐらいあるということになります。

【高木地震火山専門官】補足しますと、この資料4には4月ごろに年次報告「機関別」の取りまとめと書いてあります。ここで審議されて初めてオープンになるという意味です。

【清水主査】これ、実際は4月から5月に機関別を取りまとめて、その後、「成果の概要」が出るまでまた一、二カ月あるわけですが、実際、先ほどの予知協議会からの森田委員のご説明によると、この間で多分従来の項目別に近い形で、予知協議会の計画推進部会長のレビューがなされる。多分、それも成果の概要を書く上で非常に重要な資料だと思いますので、そこで行われると理解してよろしいのでしょうか。これはむしろ森田委員に確認です。

【森田専門委員】そのとおりだと思います。

【平田臨時委員】補足ですが、さっき宮澤さんが言ったんですけれども、webで皆さんが入力した途中経過もこのコミュニティにとってはパスワードで管理されて見れるようになっているから、実際には成果シンポジウムが3月の初めにあるときにもう既に各機関から具体個別の課題がどういう成果があったかということはこの研究者の間では流布しているというか、わかるような状態になっていて、それを見て部会長は取りまとめを始めるということです。

 結果的に、この4月から5月に取りまとめ最終版が出るのは4月から5月ですけれども、それを待って見てからやるのでは間に合いませんので、今までもそうですけど、シンポジウムの前には原稿はもうできているという、そういう状態になっています。

【清水主査】わかりました。どうもありがとうございました。ほかに質問ありますでしょうか。このようなスケジュールで進めるということでよろしいでしょうか。小泉委員。

【小泉専門委員】前にも多分議論があったと思いますが、つまりこの図、報告書が出たら、その報告書が引用され得るという話が前ありましたよね。つまり、こういう成果が出ているというのを、つまり、その人の原著論文ではなくて、この報告書から引用されますよということですよね。それは言っておく必要があるということですね、公開されるということはそういうことだというふうに。

【平田臨時委員】だから、これは学術論文ではないから、引用のされ方の程度の問題です。

【清水主査】それでは、今、スケジュールをご確認いただきましたけれども、このスケジュールにもありますように、1月に入りますと多分このシステムができますので、1月に入ってから主査名で作成依頼の事務連絡を委員の皆さんに差し上げることになると思います。

 それと同時に、このシステムの管理者である事務局のほうから、課題担当者に報告書入力の案内がメールで送信されると考えております。

 したがいまして、委員の皆様におかれましては、実施各機関の担当者の方にそのことを周知されますよう、お願いしたいと思います。

 では、資料4のスケジュールに従って、今後、委員の皆様には報告書の作成を行っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【清水主査】用意されている議題は以上でございます。ほかに皆様から何かなければ、本日の議事はこれにて終了とさせていただきたいと思います。

それでは、本日はどうもお忙しい中、ありがとうございました。以上で本日の会議を終了いたします。

お問合せ先

研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)