火山部会 レビュー調査検討委員会(第5回) 議事要旨

1.日時

平成18年3月24日(金曜日) 9時30分~12時30分

2.場所

三菱ビル 地下1階 M6会議室

3.議題

  1. 「当面の富士山の観測研究の強化について(報告)平成13年6月」取りまとめ案
  2. 特定火山(三宅島)取りまとめ案
  3. 特定火山(阿蘇山)取りまとめ案

4.出席者

委員

 石原
臨時委員
 櫻井、清水、平林、藤井

文部科学省

 西尾地震・防災研究課長、篠原学術調査官、他関係官

5.議事要旨

○委員 △事務局 □オブザーバー

(1)「当面の富士山の観測研究の強化について(報告)平成13年6月」に関する実施状況について

 各項目ごとに、事務局が朗読し、それに引き続き担当委員より補足説明を行い、審議を行った。
 主な意見は下記の通り。

「はじめに」

委員
 一般の方が読まれることを想定すると、「深部」というところに具体的な数字を入れた方が良い。

委員
 最初に出てくるところに、「地下10~20キロメートルにおいて」と入れれば良い。

委員
 「活動的火山」という言葉が出てくるが、これは、どのような意味か。

委員
 特に意識して使った言葉ではない。気象庁では、どのような呼び方をしているのか。

委員
 活火山と呼んでいる。

「(1)富士山の活動を評価するための火山観測体制の強化」

地震観測の強化

委員
 傾斜観測について記述がない。

委員
 歪変化ではなく、傾斜計の変化が10のマイナス9乗ではないか。該当機関に確認する。

委員
 「抗井式」、「ボーリング」等用語の統一がされていない。

委員
 この項目には、大学の歪変化の話が出てくるが、これは次の項目の「地殻変動観測等の強化」へ移したほうがいいのではないか。

地殻変動観測等の強化

委員
 テレメートという言葉は、あまり聞き慣れないと思う。

委員
 気象庁では、テレメータという言葉を使っている。他でも多くのところではテレメータという使い方をしているような気がする。

委員
 機関によって干渉SARとインターフェロメトリと使っているが、同じことではないか。用語の統一が必要である。

委員
 「2つのアンテナによるインターフェロメトリ」と記載があるが、通常は、2つのアンテナを使うのではなく、同じ場所で2回画像を撮ると理解しているが、該当機関に確認して頂きたい。

委員
 本項目の下から3行目の「しかし」は文脈的に必要ないと思う。

委員
 同じく本項目の最後の部分も「大きいものではないと確認された」の方が良いのではないか。

委員
 東大地震研究所は、地磁気観測を行っていないのか。

委員
 行っているはずである。確認して、必要であれば修正する。

 「(2)富士山の活動機構を解明するための基礎研究の推進」

噴火履歴の調査

委員
 各機関がボーリング調査をしているが、深さを記述した方が分かりやすいと思う。

委員
 本項目の上から10行目の「このような」以降は記述されている順番が報告書に出てくる順番と違っているので、修正したほうが良い。

構造探査

委員
 この項目から電磁気構造探査が抜け落ちている。

委員
 集中総合観測の項目に記載しているので、ここには書いていない。

委員
 本項目について、大学の電磁気探査のうち深部の構造に関わる部分を付け加えることにしたい。

委員
 地震波構造探査と重力探査の結果の整合性について記述があるが、この結果だけだと、整合性の説明としては不足している気がする。

委員
 課題と今後の展望に、「レシーバー関数解析など」とあるが、具体的に記述する必要があるのだろうか。

委員
 書いておいたほうが良いのかもしれない。

委員
 トモグラフィについてはどうか。

委員
 実施しているはずだが、記述がない。どこかに記載することにする。

委員
 MT(マグネトテルリック)についても新たに記述したほうがいい。

委員
 高電気伝導度領域というのもこの調査で分かったことなのか。それとも、以前からこの領域の存在自体が分かっていて、低周波地震発生領域がその真上にあることが分かったということか。

委員
 今回の調査でこの領域の存在が分かったということである。

集中総合観測等による富士山の基礎的データの蓄積

委員
 情報通信研究機構より、インターフェロメトリについて成果の報告があったが、地殻変動の項目にまとめて記述したので、本項目には記載しなかった。

「(3)関係機関の連携・協力と研究成果による社会への貢献」

委員
 この部分については、各項目に課題と展望を設けたわけではなく、(3)の中にある3つの項目を一つにまとめて、課題と展望を設けた。

委員
 「当面の富士山の観測研究の強化について(報告)」には、「地震調査研究機関との協力」という言葉が出てくるが、どのような意味で使っていたのだろうか。

委員
 地震予知のグループと協力してという意味で使っている。

委員
 富士山ハザードマップ(火山防災マップ)という言葉が出てくるが、どちらの言葉を使っていただろうか。

委員
 どちらも使っているので括弧の中の火山防災マップだけを活かせば良い。また、その後の「火山防災マップ」という言葉については、「防災計画」という言葉に置き換える。

委員
 また、6ページ「地方自治体や地域住民への成果の普及」の5行目の「定例会議以外でも、火山噴火予知連絡会WEB等を通じて、富士山の観測研究に関する関係機関相互の情報交換を行った。」という箇所についてだが、火山噴火予知連絡会は一般公開の会議ではないので、「関係機関の連携・協力」の項目へ移した方が良い。

委員
 この項目について、外部向け、つまり一般の市民向けにシンポジウムや市民講座を開いた実績を各機関に確認した方が良い。確認項目としては、いつ、誰が、どこで、何をしたのかを調べる。

事務局
 事務局から関係各機関に対し照会する。本取りまとめ案及び特定火山の取りまとめ案を関係各機関に確認してもらった方が良いと思うので、その時にまとめて照会したい。

「全体の取りまとめ」

委員
 本項目の2行目の「その活動機構を理解するための基礎研究が」との記述があるが、一般的に使われていない言葉のような気がする。「その活動履歴や構造等の基礎研究が」に修正した方が良い。

委員
 本項目の7行目から8行目の「変動源を迅速にモデル化し、評価するための手法を検討することとその体制を確立することも必要である。」という部分の意味がよく分からない。この部分については、富士山に限ったことではなく、全般的なことが記載されているので、手法については地殻変動の項目の課題と展望に記載した方が良い。

委員
 データの共有についてはどうしたら良いだろうか。このことについては、各機関からも多くの報告があり、特に富士山については、報告書においても、機関間の連携というものが求められているので記載してみてはどうか。

(2)海外状況の調査について

 次に、海外状況の調査について、藤井委員よりイタリアの状況について報告があった。引き続いて、平林委員よりインドネシアの追加の資料を基にインドネシアの状況について説明があった。

(3)特定火山の調査について

 議題(3)について、前回(第4回)レビュー調査検討委員会における各委員からの指摘事項を踏まえ、各火山担当委員が作成した修正案について審議を行った。

 主な意見は下記の通り。

三宅島

委員
 富士山についての審議においても、意見が出たが、機関をまたがる情報の共有については、どのような取り扱いをしたのか。

委員
 5ページ目の最後の一文に記述してある。

委員
 データの共有については、特定火山の部分でも書くが、レビュー本文においても記述した方が良い。

阿蘇山

委員
 機関名の記述方法については、三宅島と阿蘇山で異なっているがどのように統一すれば良いだろうか。

委員
 あくまでも資料収集の段階であるので、そのままでも良いのではないか。

委員
 1ページ目の1.火山活動の状況の12行目は、「2005年9月には見えなくなった」とし、それ以降は削除した方が良い。

委員
 2ページ目の(2)具体的成果の13行目にガラス火山灰と記載があるが、火山灰を削除する。

以上

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研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)