火山部会(第9回) 議事要旨

1.日時

平成14年3月15日(金曜日) 13時30分~14時40分

2.場所

文部科学省別館 第6会議室

3.出席者

委員

 石原部会長、平澤
臨時委員
 岡田、千葉、浜口、平林、藤井(敏)、堀内、加藤、八島、内池、海津
専門委員
 鵜川、清水、田中、藤井(直)、渡辺

文部科学省

 須田地震調査研究課長、吉田学術調査官 他関係官

4.議事要旨

(1)第6次火山噴火予知計画の実施状況等レビューについて

 石原部会長は、レビューの報告案について、前回の部会及び各委員から提出された意見を受けて最終案がまとまり部会に諮ることになった旨述べ、現在の状況について事務局に説明を求めた。
 事務局から、前回の部会及び各委員から提出された意見を受けて、2月25日に起草委員会が開催され検討を行ったこと、本日は前回からの改訂点を説明した上で、再度部会委員の意見を伺い、この案を最終の報告書としたいと考えていることを説明した。
 続いて、石原部会長は、藤井敏嗣起草委員会主査にレビュー報告案の概要について前回からの変更点を中心に説明を求め、同主査は、資料(1)及び資料(2)に基づき説明を行った。
 引き続き、質疑を行った。主な意見は、次のとおり。(○:委員、□:起草委員)

○ 南日吉海山については、調査結果を火山噴火予知連絡会に報告しているので、平成13年に成果が公表されているという原案で差し支えない。

□ 38頁、テレビカメラは他の観測項目と異なる手法であることから削除したということだが、観測項目の一つとして含まれているならば、可視画像とでもして残すべきではないか。

□ 表現が難しいので「等」に含めることとした。参考資料に観測項目の表が付いているので問題はないのではないか。

□ 12頁で追加した電磁気関係の段落がおかしいのではないか。

□ 11頁の最終行の「また」を削除し、12頁3行目の挿入文は改行せずに2行目に続け、5行目を一字下げるのがよい。

○ 10頁下から8行目「刻明」は誤り。「克明」であろう。

□ 「さらに」と「更に」が混ざっているが統一すべきである。

○ 以前から、接続詞は平仮名、副詞は漢字と指摘を受けている。

□ 20頁2行目「常時観測対象観測火山」は「常時観測対象火山」の誤りである。

□ 38頁の「精密観測火山」という用語は、気象庁では現在使っておらず、前の建議で使っていたという理由で残しているが、削除してもらっても差し支えない。

□ 「精密観測火山」がいつどういう経緯で使われなくなったのか説明がない。

□ かなり前の火山噴火予知連絡会において説明した。しかし、前の建議で使っていたので、このままで差し支えない。

○ 常時観測火山と常時観測対象火山には違いがあるのか。

□ このレビューでは20火山を常時観測対象火山とした。建議では混乱して使ってしまっていた。

□ 参考資料に添付されている各機関の常時観測という言葉に混乱はないか。

□ 参考資料の表では、「常時観測」を普通名詞として使っているので問題ない。

石原部会長は、以上の意見を踏まえて原案を修正するとともに、その他字句の誤りあるいは数字等の誤りについて指摘があれば事務局に申し出ることとし、修正に当たっては部会長に一任することで、この原案について了承をもとめ、これを火山部会の報告とすることを決定した。

(2)「第6次火山噴火予知計画の実施状況等のレビュー」のポイントについて

 石原部会長は、今回のレビューの報道発表のため、事務局が起草委員と相談の上、「第6次火山噴火予知計画の実施状況等のレビュー」のポイント(資料(3))を作成したことを説明、内容について事務局に説明を求めた。
 事務局の説明に続き、質疑が行われた。主な意見は、次のとおり。(○:委員、□:起草委員、△:事務局)

□ 大きな枠が2つあることから問題はないと思うが、2回同じ文章が出てくるのが気になる。

○ たとえば2頁2行目の「~容易ではないので」は「予測を確実にするために~」というように書き換えればよい。

□ 今回のレビューのポイントは前回のポイントと違い、非常に具体的になっている。書き方が変わってもいいと思うが、「いまだに観測監視体制が不十分な活火山も存在。」と最初の○で言い切ってしまうのは問題がある。86火山のうち大学を含めて33火山しか観測点がなく不十分なことは承知しているが、異常があっても監視しないということではなく、機動観測などですぐ監視できる体制にあるので、今後の課題と展望の監視体制の強化へ移して欲しい。

○ 監視観測を強化したいと訴えたいということは考えないのか。

□ 「監視体制の強化」で書いてもらえればいい。

□ この部分は起草委員会で十分議論したところである。異常だけれども監視をやっていないから不十分という言っているのではなく、異常がないけれども監視をしておかないといけない静穏期にある火山についても整備する必要があるという認識のもとに監視観測が不十分であると考えた。今回のポイントでは、不十分な部分も書いた方がいいという意見があったので、この部分を表に出した。問題があるというのであれば、1頁からはずし、本文と同じような書き方で「監視体制の強化」に移したい。

△ 監視観測は国民的に一番重要な要素である。噴火予知の現状と業務としての観測がどこまで行われているか現状認識としてポイントに書くべきなので、2頁に移しても残すべきである。

□ 本文の文章を引用していることは知っているが、できれば「いまだ観測の不十分な活火山もあるが」としてもらいたい。

△ レビューでは、大学は観測研究の高度化にシフトし、監視観測は気象庁でやって欲しいという大きな流れがある。それを明確にするフレーズなので、監視観測が不十分でそこを業務としてやっていくことはまさにレビューのポイントの1つである。

○ 1頁から2頁に移行することとしたい。

石原部会長は、以上の議論を踏まえた修文については部会長一任とし、原案を報道発表資料とすることを諮り了承された。

(3)今後の日程について

 事務局から、このレビューについて、3月26日(火曜日)に石原部会長出席の下記者等に対するレクチャーを行う予定であること、4月に地震のレビューとともに測地学分科会及び科学技術・学術審議会総会に報告することとなること、その後、外部の有識者から構成する外部評価委員会を設置し、外部評価を実施すること、その結果も踏まえ、次期計画の策定を始めることとなることを説明した。

(4)その他

 石原部会長は、「第6次火山噴火予知計画の実施状況等のレビュー」がまとまったことを踏まえ、各委員に感想を求めた。主な意見は、次のとおり。(○:委員)

○ 研究者のエンカレッジの意味を込めて、自然電位の問題について提案させていただいた。一部取り上げていただたいことに感謝する。

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研究開発局地震調査研究課