資料8−2−1 |
第7回 海洋開発分科会議事録
1 | 日時 | 平成14年7月17日(水)10:00〜12:00 | ||||
2 | 場所 | 東海大学校友会館「望星」 | ||||
3 | 出席者 | (分科会) 平分科会長、 伊藤、奥脇、小野、兼原、木下、栗林、小池、小林、近藤、高橋、田代、難波、橋口、平澤、堀、松永、吉田 各委員 (事務局) 文部科学省:今村研究開発局長、吉田海洋地球課長、渡邉課長補佐 農林水産省:本田水産庁企画課主席企画官 経済産業省:本城鉱物資源課長 国土交通省:小池海洋開発官、菅野海洋室専門官 他 |
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4 | 議題 |
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5 | 会議経過 |
会議資料7−3−1(答申案(見え消し版))及び7−3−3(意見募集の結果と対応)に沿って、6月4日から24日まで文部科学省ホームページ上で行った答申案に対する意見募集の結果と意見に対する答申の修正箇所について事務局より説明を行い、その修正箇所等についての審議を行った。
【平分科会長】 ほんとうに貴重な意見だと思いますが、これらのコメントを寄せた方へはどういうふうな、こういうふうにしましたというお答えが行くわけですか、今後。
【事務局(渡邉)】 基本的にはこれは公開の場でございますので、この場で資料をまとめて説明し、資料を公開するということをもってかえたいと考えてございます。
・1 はじめに 〜 3 海洋政策のあり方
【平分科会長】 ありがとうございました。ほんとうに熱心な討論ありがとうございました、コメントありがとうございました。ここにいらっしゃらない方が多いわけですが、それではこれから中身の答申案の審議に移りたいと思います。2種類ございますが、せっかく今いろいろとコメントで、こういうふうに直しますということがありますので、見え消し版のほうでまず見ていきたいと思います。少しそれも範囲を切りまして、最初に1から3という、「はじめに」から始まりまして3.3ということで、ページ数でいくと、13ページまででございますが、このページ数は答申案のほう、見え消し版でないほうでもページ数は変わっておりませんが、これについてご意見いただけますでしょうか。
【小林委員】 ちょっと戻ってしまうんですが、この意見につきまして、1時間かけてご説明いただいたわけです。これはお願いですが、オリジナルの意見をそのまま分類した形ではなくて、どういう形で寄せられているか、そのままの資料を一度いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
大変貴重な意見が多かったのですが、これは事務局のほうが全部お答えをまとめてくださったということでしょうか。
【吉田課長】 意見は、委員のおっしゃいましたとおり、私どものほうで受けまして、対応のほうにつきましては、今回の答申の中に、その趣旨を生かして答申文自体を修正したものもございます。それから意見の中には事実誤認ですとか、そういったたぐいのものもございますので、そういったものについては、先ほども渡邉のほうが申し上げましたけれども、こういった形での意見と対応という表を作成いたしまして、これを最終的には文部科学省のホームページに掲載をするという形でお知らせをするということにしております。
【小林委員】 ありがとうございます。誤解の部分もあると思います。ただこれをお求めいただきましたときに、私、前にも申し上げましたかと思いますが、お手数ですけれども、これは文責どなたがおまとめになったという、何々課なら何々課でも結構ですし、複数の方なら複数の方で結構ですが、顔の見えないものではないものにぜひしていただきたいと思います。文章をまとめた場合、文責どこどこという、特に下案の場合はそういうものも必要かと思いますので、この前私が申し上げましたときにどなたも反対はなかったというふうに認識しておりますので、これは今後徹底していただきたいと思います。以上事務的なことでした。ありがとうございます。
【平分科会長】 ありがとうございます。でも基本的にはこの委員会、ここでこういうふうに答えるかどうかというのは皆さんのご意見に基づくわけですから、まだ確定した答えだと私は思っておりません。皆さんもそうだと思います。
それでは先ほどに戻りまして、13ページまででしょうか。これについてコメントございますか。
【吉田委員】 ちょっとよろしいでしょうか。
【平分科会長】 吉田先生お願いします。
【吉田委員】 13ページまでではなくて、表題のことについて、先ほどご説明があったのですが……
【平分科会長】 そうですか。失礼しました。
【吉田委員】 お尋ねもうちょっとしたいのですけれども、どうして主題と副題が入れかわったかということについては、先ほどご質問、パブリックコメントの中の、海洋開発という言葉が入っているというのは不適切だという指摘に対応したとおっしゃいましたが、それが入れかわった主理由でございますか。
【吉田課長】 この分科会でも従来から海洋開発という形で、言葉と実際に討議をしていただいております環境保全ですとか、研究ですとか、そういったところとのずれといいましょうか、そういったものが指摘されておったわけでございますね。この分科会の中の内部の理解としては一応海洋開発という言葉は使っているけれども、それは大臣の諮問がそういう形になっておったというような事実経過の結果、海洋開発という言葉を使うけれども、その趣旨とすると、開発だけではなくて、利用だけではなくて、そのほかの分野も含めて、これは海洋政策という形で議論していきましょうということだったと思います。ですから、まずそれがございまして、それに合わせまして、私どもこのパブリックコメントで、その趣旨のご意見もございましたものですから、これを最終的にこれから世の中に出していくという際には、やはり国民にわかりやすい言葉を使ったほうがいいだろうということがございまして、近々でございますけれども、そういうふうに方向転換をさせていただいたということでございます。
【吉田委員】 ああ、そうですか。今課長さんがおっしゃるように、この分科会が始まる時にその点について議論があったことは、私もはっきり覚えているわけですが、しかしそれはここの中で、この主題でいくということを納得して進んでいたと私は理解しております。それに対して、一つのコメントがあったと。一つなのかいくつなのかちょっとよくわからないですが、私、変えることが絶対的にだめだという言い方をしているわけではありませんけれども、この分科会の中では議論として主題のままでいくという合意で来たと思っていたのに、この意見があって入れかえるというその姿勢の問題についてはちょっと疑問を感ぜざるを得ないというのが私の一つの意見です。
それから、もう一つこれを入れかえることによって、副作用が出てくるのではないかと思っていることがあります。それは何かというと、今回の主題になっている、かつての副題のときも同じことを含んでいたわけですが、「21世紀初頭における日本の海洋政策のあり方」というその言葉です。私の個人的な言葉に対する感覚から、非常に偏った意見なのかもしれないと思って、今申し上げますけれども、あり方という日本語の意味でございますけれども、あり方というのは、例えば海洋政策がどのように、今後21世紀初頭において、あるべきなのかの道筋なり、方法論なりを主要な内容として、あり方と言うと私は感じます。この答申に書かれていることのメーンは4の1、2、3、それから4というところに、私は一部あり方があると思いますけれども、ボリュームから言うと、政策が主であって、あり方が主になってはいないと私は理解いたします。それが副題のときは、それでもいいのかなと思ったのですけれども、主題に大きく上がり出すと目につき出したと。きょう、初めてこれを見せていただいて気になったという、そういう感じを抱きます。
【平分科会長】 この問題は非常に重要です。今、吉田先生のお話は、日本の海洋政策でとめたらどうでしょうという提案でしょうか。
【吉田委員】 そこまで具体的にそういうふうに申し上げるのが適当かどうか、迷いがありますけれども、ともかく「あり方」という言葉が主題に、こういうふうに入ってくると、少し内容と異質なタイトルになっているのではないかという感じを抱くという段階です。私の非常に偏った感じかもしれません。
【平分科会長】 ほかの先生方はいかがですか。小林さん、どうぞ。
【小林委員】 多分ずっとこの議論に参加していらした方は、その辺を同じように感じていらっしゃるのではないかと思います。大変重要な指摘であります。私、今の吉田先生のご意見と、寄せられた意見に対するアンケートを見まして思いましたのは、これはかなりご専門の方も、専門的なご指摘もしていらっしゃる。それから、委員会の席で出なかった意見もある。それから、委員の中で大変たくさんの方が懸念を抱いていたことに対して、複数の意見が寄せられていることもあるということで、大変貴重な意見です。
本来ならば、この寄せられた意見をもとに委員会の席で、あるいはそれぞれの分科会に分かれてでもよろしいですが、これを議論する場がある必要があったのではないかなと思います。時間はもとに戻せませんけれども。でも、基本的にはそういう上で、この答申の資料7−3−1と、それから2でしょうか。それが作成されるべき手順であったのではないかと思っております。
そうしますと、今のような何度も委員会の席で議論されたものが、1つの意見でさっとひっくり返ってしまって、審議会の議論を経ないで答申案に出てくるという形にはならなかったんではないかと思うんですが、その辺はいかがでしょう。
【平分科会長】 ありがとうございます。私の不手際だと思いますが、それも含めてですが、先ほどのコメントによる修正も含めて、ご意見をいただきたいと思っています。
一番重要なのは題名のことですが、これについて、ほかにご意見はいかがでしょうか。まず、小野先生、お願いいたします。
【小野委員】 あり方についても書いていないわけじゃありませんから、無理やりに言えば、「21世紀に初頭における日本の海洋政策のあり方」としても、絶対にいけないというわけじゃないと、私は思います。ただ、このあり方にかかわる部分というのは、ここで言うと、4.4海洋政策全体の基盤整備の基本的考え方と推進方策の部分だと思います。私、後でもう一回意見を言いたいことがあるんですが、その部分について読ませていただくと、率直に言って、いろいろ書いてありますが、非常に迫力に乏しいというか、平たんにあらゆることが書いてあるという印象です。そういう意味で言うと、私はあり方として表面に出すには、全体として弱いように思います。あり方として積極的に議論が十分されているようには思いません。この書きぶりでは、もう少し4.4のところにアクセントを置かれた書き方になれば、日本の海洋政策のあり方というのにふさわしいと思いますが、現在の文案であれば、私は「あり方」というのにはあまり賛成できないです。それが1点。
もう1点は、後でもう一回言おうかと思いますが、議事概要(資料7−2−2)を見ますと、私は前回の第6回の委員会に出られなかったものですから、この議事概要とか、第6回の議論というのは、かなり精読したのですけれども、この一番最後を見ますと、「今後、答申案については、以上の意見を踏まえ、平分科会会長、それからそれぞれの主査と事務局で修正し、一般の方々のパブリックコメントの手続きを行うこととなった」と書いてあります。この表題の変更というのは、主査と会長との間では議論されたんでしょうか。されたのだったら、どういう経過でこうなったかということを説明していただければと思います。
以上2点です。
【吉田課長】 今の前段部分はちょっと委員の先生方のご議論にまつことにいたしまして、2点目の議事概要の一番最後のくだりのところでございますけれども、4月16日に分科会がございまして、答申案全体についてご議論いただきました。その中で、個々の記述内容もございましたけれども、やはり全体の答申の章立てと申しましょうか、構成の仕方といったものについても、いろんなご意見がございました。1つは、我が国の海洋政策の現状としている部分が、どうも政策の現状というところまで踏み込んだ内容になっていないのではないかと、表題もどうかということもございました。
それから今回の4のところでございますけれども、そこのところがそれぞれ保全、利用、研究というところで、基本的な考え方と、具体的な推進方策と分けて整理しておりましたけれども、その中で記述の冗長と言いましょうか、繰り返しが多いということもあったりいたしまして、全体的な構成の見直しが必要ではないかといったご議論もございました。そういうことを踏まえて、5月13日に分科会長、それぞれの委員会の主査にお集まりいただきまして、私どものほうで今回お示ししておりますこの答申案のベースになるものについて議論をさせていただきました。
ただ、タイトルについては、その段階では議論はしておりません。その段階では従来のとおり長期的展望に立つ云々というものを主題とし、副題として海洋政策のあり方という形にしておりました。私どもとしては、そういう意味では、その段階ではここで議論をしていなかったわけでございますけれども、その後のパブリックコメントですとか、そういったものを見て、この分科会における従来からの議論を踏まえて、主題と副題を逆転するというのが適切ではないだろうかということで、今回この場で提案をさせていただいているということでございます。
【小野委員】 事務局案ということですか。
【吉田課長】 そういうことでございます。
【小池委員】 この表題、副題をひっくり返したということに関して、開発という言葉が中と随分ずれてくるというのは、審議会でも随分話が出ました。私はひっくり返すこと自身は賛成なんですけれども、最後の話をどこに、「あり方」にするのか、「ついて」にするのか、そこで切るのかということは、ここできちっと議論をしていただいたほうがいいと思いますけれども、私自身はこれをひっくり返すことに賛成です。
ただ、また10年後に似たような話が起きてくるのではないかということを、1つ心配しております。海洋開発分科会というのを、次のときに海洋政策に変えるということを、本気になって事務局のほうで考えていただきたいと思います。そうでないと、10年後に全く同じ話が起こって、この間お答えにありましたように、これはもう文部大臣からの諮問なので変えられないというお答えが、多分返ってくる。これは副題でも海洋開発という言葉がついていること自身、私はやはり多少疑問を感じるので、次の10年後にはこういうことが絶対にないようにということで、お願いしたいと思います。
【平分科会長】 ありがとうございます。これにつきましては、一番最後にもありますように、我々のこの分科会は問題ごとにというか、これで10年間お休みことではなくて、随時集まって議論をするということになっていますので、今後についてはそういうことにしたいと思います。ただ、きょうどうしてもということであれば、題名がやっぱり非常に重要ですので、これについてだけコメントが、ほかにございますか。
【小林委員】 すみません。海洋開発という言葉が、当初から引っかかっておりました。私も個人的に引っかかっておりました。それと審議会の場でも複数の方が、いろんな意見を出しました。それからパブリックコメントにおいても、海洋開発ということに、さまざまな部分から疑問が寄せられています。私は今の先生方のご意見も踏まえて、21世紀の初頭における海洋開発、開発技術とは何かという新しい定義を、「はじめに」のところできちんとしておく必要があるのではないでしょうか。パブリックコメントの中でも皆さんが気にしていることは、つまり陸上の箱ものをつくる発想がそのまま、どどっと海へ出てきて、海でもそれが実行されたという事実に対する批判、反省、実際にさまざまな持続可能なことができなかったという事実に立って、意見が寄せられていると思います。
したがいまして、海洋科学技術、開発技術、そういう言葉について、こういう意味づけで、こういう理解でここでは提示したという、はっきりしたものが必要ではないかと思います。ここの場で議論されたものも含めて、短いものでよろしいですけれども、そういうことでここでは使っているという精神を明示すべきだと思います。
【平分科会長】 ありがとうございます。ただ、これにつきましては、海を知り、守り、利用するというのが、この立場で議論しましたということで。
【小林委員】 それはちょっと違うと思います。
【平分科会長】 そうですか。
【小林委員】 つまり、問題になったのは、海洋開発、開発という言葉について、たくさんの方、一般市民の方も懸念を抱いていた。ですから、そこのところを明確に、これまでの政策が失敗であったという部分はきちんと踏まえて、これからの開発というものは、こういう視点に立って私たちの答申をまとめたということを、きちんとスタンスを示すべきだと思います。知る、学ぶ、何とかという抽象的なことでは理解されないと思います。
【吉田課長】 小林委員の趣旨に合うかどうかあれですけれども、今回の答申の1ページ「はじめに」のところに基本的なスタンスを示しておりますけれども、前段のほうはちょっとおきまして、ちょうど中段、真ん中あたりからでございます。「これまで海洋は」という出だしがありまして、「その巨大な容量と浄化機能により人類の活動による環境負荷を受入れ、希釈・分解すること等により人類の良好な生活環境を維持してきたが、近年の人口増加、経済社会活動の拡大等による負荷の増大は、海洋汚染をはじめ、海洋生態系の攪乱、海洋生物資源の枯渇等を引き起こしている。また……」と、こういう形でずっとございまして、「そのため、科学に基づいて海洋並びに地球の変動を予測し、有効な対策を行うための政策と技術が要求されている」。それから、その次の「今後、人類が安全で快適に生活できる社会を構築するとともに」というくだりの部分では、「海洋を単なる利用の場としてとらえるのではなく、生態系を含む健全な海洋環境を維持し、可能な限り回復を図るため、海洋が持つ総合性・複雑性を理解し、その理解に基づいて高い視点から海洋の利用について考えていくということが重要になっている」と。またその後に今度は、「必要な知見の獲得・活用」ですとか、あるいは国民一人一人の理解の増進ですとかと言ったくだりも入れさせていただいております。その次のところに、先ほど分科会長がおっしゃいました、知る、守る、利用するというバランスを調和させながらということがございます。それから、その次の次のパラグラフのところに、これまでの経緯として、長期的な展望に立つ海洋開発のという形でやってまいりましたけれども、そこの部分については、海洋開発を海洋研究基盤、海洋保全、海洋利用の各分野を包含した海洋政策全般を示すものであるととらえて、検討を行ったというくだりも入れております。
ちょっとここでは「副題」というふうになっていますので、そこのところの表現を調整する必要があるかもしれませんが、そういった記述を入れさせていただいているところでございます。
【平分科会長】 ありがとうございます。私の時間配分からいくと、全般のご意見をいただいて、みんなまた議論をするところがあると思いますので、表題と今のことにつきましては、最後に戻って聞きたいと思います。
各節についてのご意見ということで、1の「はじめに」から、13ページの3.3の総合的な視点からの検討については、よろしいですか。
【高橋委員】 見方によっては、ちょっと細かいことになるかもしれないですが、1ページ目の、今課長がお読みになられた見え消しの最後の部分です、「有効な対策を行うための政策と技術が要求されている」という文章があるんですが、技術の前に「政策と」と入って、政策と技術が同格になっているんです。やはり私は、技術というのは政策のなかに入ってしまうような概念のような気がしますので、政策を入れたならば、「と技術」というのは取ってしまったほうがいいような気がいたします。
【平分科会長】 ありがとうございます。これもまた検討させてください。あるいは私はまた、「科学が」と言っているということが出るかと思ったんですが。ほかにはいかがでしょうか。田代先生、お願いいたします。
【田代委員】 用語の意味と使い方ですけれども、13ページの最後のところに、これはパブリックコメントの提言を受けまして、「国民の立場に立って」と、国民という言葉がここで出てきている。ほかの箇所にも国民という言葉がありますけれども、一方で市民という言葉が随所に使われています。ここで国民と市民という意味合いと使い分けなんですが、並べてみますと何となくわかるような気もするのですけれども、厳密に見てみますと、どこにどういう違いがあるのかなというはっきりしない点もございまして、この辺のところ、もし国民と市民という定義づけ、使い方というのを明確にされておるのであれば、その辺のところで結構ですし、あまり意味がなければ、どちらかに統一できないかなという気もします。そんなところはいかがでしょう。
【事務局(渡邉)】 国民と市民の使い方について精査して、直したいと思います。
【小林委員】 関連で、私は市民という言葉で、基本的に統一することを提案します。それが国の政策全体とかかわって何か動く場合にのみ、特別な意味合いで国民という言葉を使う場合もあるかと思います。しかし原則的には、ここに書かれている意見、パブリックオピニオンも入れまして、市民と海とのかかわりということに、みんな大変不満と注視をしているところが多いと思いますので、市民という言葉をぜひ提案したいと思っております。
【平分科会長】 ありがとうございます。今おっしゃったように、やはり国民という言葉も必要に応じてということですので、その辺を考えていきたいと思います。ほかにございますか。
【兼原委員】 11ページですけれども、国際的視野に立った戦略的な海洋政策が、若干一般的な形で記述されているところだと思うんですけれども。11ページの見え消しバージョンで、アジェンダ21について、記述を付加しましたというご訂正があったかと思います。それはそういうコメントの趣旨をお受けになってということだと思いますけれども、私はこれは必要ないと思うんです。どうして必要ないというかと言うと、バランスを失するからであって、もしここで書くのであれば、国連海洋法条約、これぐらいは代表的なものだから、固有名詞が挙がっていてもいいのかと思います。もし、あと必要であれば、海洋を知ること、そして利用、保全にかかわる国際枠組みを念頭に置いてと書いたほうが、別に環境だけを突出させるスタンスをとった答申ではないはずですから、ここにアジェンダ21だけの固有名詞を書く必要はないし、ここで書かなくても頭のところで、3ページからある国際的情勢のところで、正直に言えばちょっと頭でっかちとも言えるぐらいたくさん、環境保護関連の条約等はこれでもかというぐらい挙がっておりますので、環境保全に関する国際枠組みを重視しているというのは、冒頭部分で十二分、十三分に出ていますから、11ページでアジェンダ21だけをもう一度書く必要はないし、書かないからと言って、いただいたパブリックコメントの趣旨を否定することには、決してならないと思います。
それから、もう一つ、非常に細かいことですけれども、排他的経済水域についてなんですけれども、38ページのところだけで、排他的経済水域(EEZ)というのが出てくるんですけれども、もしこれを初出のところでご説明なさりたいのであれば、1ページか2ページかに、すぐ初出はありますから、初出で説明されるというご趣旨であれば、最初に1回書けば、それでよろしいかと思います。
【平分科会長】 ありがとうございます。確かにことしの8月のヨハネスブルグもありますので、ちょっとこれだけでいいか、もしこれを書くのだったら、現在の取り組みまで言及すべきだというコメントもありますけれども、多分、今、兼原先生がおっしゃったような趣旨でいいと思います。
・4.1海洋保全の基本的考え方と推進方策
【平分科会長】 それでは、申しわけございませんが、戻ることもありますけれども、次は4なんですけれども、4.1の海洋保全の基本的考え方と推進方策ということで、これは31ページまで、随分分厚でございます。そして、残念ながら本日、磯部主査が欠席ではございますが、委員会に属された委員の先生方も含めて、ぜひコメントをお願いいたしますが、いかがでしょうか。コメントもこの部分のものはたくさんございます。
【小池委員】 細かいところですけれども、17ページの見え消しで、追加されたところ、閉鎖性内湾の話のところで、ちょっと不適切な表現があるので直していただきたいんですけれども、1つは「それらの生物──これは「の」が入ると思うんです──の行う二酸化炭素、窒素、リン等の吸収」というのは間違いで、「代謝」というのが多分正しい言い方です、吸収だけでは話が進みませんので。それから、その1つ上の行の「多種多様な生物が住んでおり、生物多様性が高く」というのは、言葉がダブっているので、どちらかを消す、私は「生物多様性が高く」で十分だと思います。
【平分科会長】 ありがとうございます。そういうふうにさせていただこうと思います。ほかにいかがでしょうか。ちょっと長いところですけれども、これでよろしいでしょうか。高橋先生、この委員会だったですね。いかがですか。特に今のところ。
【高橋委員】 ええ、特に。
【平分科会長】 そうですか。それじゃあ、どうもありがとうございます。
・4.2 海洋利用の基本的考え方と推進方策
【平分科会長】 32ページの今度は海洋利用というところから、お願いいたします。
【兼原委員】 34ページの下から2つ目の●なんですけれども、海洋生物資源全体の持続的利用で、IWCの科学委員会がこういう報告をしたということが、どこまで証拠として信頼できるかどうかわからないから、やめたほうがいいのじゃないかというパブリックコメントの趣旨で消されたというご説明だったかと思います。
これは確認だけですけれども、これと同じ記述は5ページにも出てきますよね。考えようによっては、科学委員会はこういう報告をしたということは事実ですから、5ページのところでは残しておいて、34ページのところでは、読み方によってはこの報告を信頼して、それに乗っかるから海洋生態系全体を考えるのだと読まれると嫌だから消すんだというご趣旨なのだろうと思っております。それは確認です。
ただ、この3行を消してしまうと、考えようによっては、これもまた2つのことに読めなくはないですけれども、●の海洋生物資源全体の持続的利用の推進という下の3行と、それから消してしまった3行の下の3行とは同じことなのかなと思うと、もう少し文章を短くされることも可能なのかと思います。つまり、真ん中にこのクッションが入っていたから、全体のパラフレーズが成り立っていたのだけれども、この3行を抜いてしまうと、もう少し簡略にまとめることも可能なのかなと思いました。
【平分科会長】 せっかくですので、小野先生、これについて、要するにこの議論というのは、まだしっかりと科学的検証がなされていないという意味であって、ある評価はこうなわけですね。
【小野委員】 これは平先生のほうがお詳しいんじゃないかと思いますが。今、言われたとおりだと思います。科学的検証については、まだ議論があるところで、さっき兼原委員が言われたように、5ページのところでは、いわば内容を引用するという形になっておりまして、34ページでは見方によると、それを評価して書いているというように読めなくもありませんから、今、言われたようにしたほうがいいと思います。
ただし、文章で言うと、これを見たらすぐにわかりますように、海洋生態系保全と続きますよね、真ん中がなくなりますと。だから、もうちょっと修文されたほうがいいのではないかと思います。
【平分科会長】 ありがとうございます。じゃあ、そのようにさせていただきます。
【木下委員】 細かいことですが、37ページの一番上のパラグラフの最後の言葉と、同じページで、海水淡水化技術開発のパラグラフの最後のところと、38ページの海洋石油技術云々のパラグラフの一番最後のところ、ここだけがほかの文章とちょっとニュアンスが違って、「である」「すべきである」「必要である」と言いながら、ここだけ「期待される」とか「貢献する」という言葉に変わってしまっているのですが、これは単に事務的な言葉の使い方の錯誤だと思いますので、「こういう技術を開発することが重要である」とか、全体と統一性を保っていただければと思います。
それから、38ページ、さらに細かくなりますが、海洋石油技術云々と書いてあるところの上から5行目、見え消しで、「大水深度掘削」のところが、大深度に直っていますけれども、これは事実誤認でして、もとのほうが正しいですね。「大水深掘削」のほうが実情に合っています。理由を言いますと、大深度掘削は、ソ連とドイツでもう1万1,400メートルまでやっていますから、今さらこれを開発するということは意味がなくて、今世界で求められているのは、海底3,000メートルを超えるところのいろいろな資源の探査のための掘削技術ということで、「大水深」と直していただきたいと思います。
【平分科会長】 よろしいでしょうか。ありがとうございました。そのほかにいかがでしょうか。
【小林委員】 46ページの国民の親しめる海洋に向けてという部分ですが、これについては、私は前にも指摘いたしましたが、そこの部分が全く直っていなくて、同じ文章で出ております。2行目のところの「沿岸部のテーマパーク」というのが、果たしてこれは海洋なのかどうか。単なる遊園地だと思います。ふさわしくないと思います。
それから、「いくつもの新たな海洋性レクリエーションの分野が開発され」という項目がございますが、これは全部古典的な楽しみでございまして、新たな海洋性レクリエーションが開発されたわけではありません。ですから、専門的に見て大変に矛盾する表現です。前にも指摘いたしました。
それから、4行目、「豊かな国民生活の形成、地域経済の活性化等にとり、ますます重要な課題になっている」とありますが、前の委員会でもお話ししましたように、楽しむ人口が減っている、業者がどんどん減っている、関連の業者も減っているということで、活性化、ここに書いてあることとは反対なのが現状です。そこを踏まえないで、こういう記述をしていただくということは、いかがなものかと思います。ここのところは大幅に書き直す必要があると思います。
それから、海洋空間の創造という意味が全く不明でわかりません。
小型船の交通渋滞というのは、私は寡聞にしてまだ承知しておりません。どこでどのように起こっているのか、知りたいと思います。騒音・ごみ等の問題といいますのは、地域住民との生活の関連の問題が出てきております。したがいまして、ここに書いてあることは、今までのどこかにつくられたパンフレットの言葉を、そのまま引き写してきております。これは大変いかがなものかと思っておりまして、21世紀に向けるものとしてはふさわしくない、基本的な情報に立っていると思います。したがいまして表現の矛盾しているものが大いにございます。ここのところは大幅に変える必要があると思います。大幅に変えるという指摘を、そのまま残している。なぜ残したかという事務局からのご説明なしに、これがされてしまうのでは、審議会の意味そのものも問題ではないかと思っております。ここの部分、まだ下のほうまで、47ページまで問題がありますが、一応基本的にそういうことで、全項目について、問題がございます。
【平分科会長】 吉田課長、いかがですか。確かに沿岸部のテーマパークというのは、非常に人気を集めていると思うのですけど。
【小林委員】 それは単なる遊園地で、海洋科学技術とどこが関連があるのかというご説明は、一切ございませんでした。前回もこれは違うと、私は指摘いたしました。ご担当の方から、違わないという説明はございませんでした。
【平分科会長】 じゃあ、即答は至難のようですから、またこれは後ほどか、あるいは私のほうでも、もう一回ほんとうに考えてみます。データをもとに考えさせてください。
【小林委員】 すみません、もうあと一言。
後ほどというのが、必ずしも後ほどにならないで、指摘したことがそのまま生かされた文章になっているというのはどういうことなのか、この点についてだけ、ご返答いただきたいと思います。
【吉田課長】 それは、私どものほうの受けとめに不十分な点があったのかもしれませんけれども、これまでの経緯といたしますと、逐次この答申資料につきましてはお送りをし、全体会議は、たびたび開けるというものでもございませんので、そういった文書のやりとりなども通じて、ご意見を伺ってきております。そういう過程の中では、まだ私どもは今まで、大幅に変更という部分についてご指摘がなかったものですから、このような形になっているということでございますけれども、今の小林委員のご指摘の部分について、またご相談をさせていただきたいと思います。
【小林委員】 それと重要なことなのですが、小型船舶による海難の増加傾向というのがございますが、これは実質海難ではないものまで含めた統計の取り方という基本のところがありますので、単なる数ではなくて、実際に海難とした場合、内容が大変問題になってくると思います。特に今後の海洋と市民とのつながりという面につきましては、そういうところがとても重要です。そこも無視して、こういう形でそのまま文章が残っているということは、文書でやりとりしたという問題ではないと思います。委員会の席上で違うという指摘をしたわけですから。したがいまして、私は分析がどなたかということが、とても重要なことであるということを重ねて申し上げております。
【平分科会長】 どうもありがとうございました。というか、ぜひ、これは忘れないで、少なくとも小林委員のほうには、ご連絡できるようにしたいと思います。
【堀委員】 海洋におけるレクリエーションというのは非常に重要なことで、次に出てくる教育普及ですとか、啓蒙とかいうときに、体験学習ということでは、レクリエーション、国民の親しめる海洋に向けての(6)の言っていることは大変重要なことであると思うんです。それで、非常に海洋空間の創造がとか、今言葉の文言をご指摘なさったのですけれども、私は必ずしもそれは否定することじゃなくて、最初のテーマパークも、海浜公園の利用で、かなりテーマパーク的なものを提供して、それを市民が享受しているということがありますから、私は大変丁寧に書かれていて、いいのではないかという意見をちょっと申し上げたいと思いました。これは次にある教育普及機能を非常に強化する、総合的学習や何かでの参加利用促進においては重要なところだと思いますので、非常に丁寧に書かれていると私は理解いたしております。
【小林委員】 誤解のないように申し上げておきますけれども、いわゆるテーマパークというと、大変広いものがございますけれども、ほんとうに海とかかわれる水族館であるとかシーワールドであるとか、そういったところは古典的な設備でございまして、存在自体がでございますね、仕組みは新しくなったといたしましても。ですから、それは大変重要だと思います。私が申し上げたいのは、基本は国民、つまり市民が海へ出ていくための手を縛っておいて、テーマパークがよろしいという言い方は、大変矛盾しているということなのです。手を縛ると申しましたのは、現実に市民が海に触れる機会というのは、年々狭められております。ことしもさらに関連の法案が提出されておりまして、通ると思いますが、それによってさらにハードルが高くなってしまっております。諸外国、普通の国と比べまして、障害物競走がちょっと普通の市民には耐えられないという状況まで至っております。それがここに全く反映されていないというところです。一番の基本は、私たち1人1人が海へ向けた関心を持続すること。そこからあらゆる海洋科学技術の開発なり、海洋の科学なり、海洋の政策なりというものが生まれるのです。そこの基本のところをきちんとご理解いただきたい。そこを担当している政策の部署の方たちにそのことをご理解の上、きちんとやりとりをしながら成文化をしていただきたい。そういう基本を申し上げているのでございます。
・4.3海洋研究の基本的考え方及び推進方策
【平分科会長】 ありがとうございました。それでは、時間の都合で、次に進ませていただきます。
次は、海洋研究の基本的考え方というか、その前です。4.3ですね、48ページからになりますけれども、いかがでしょうか。小池先生、お願いします。
【小池委員】 55ページの海洋環境に配慮した沿岸空間利用、沿岸防災のための研究開発というところで、これはパブリックコメントの64に対応して、「自然科学的な面と社会科学的な面から把握し」という言葉が入っているのですけれども、これは非常に意味がわかりにくい表現で、このまま読んだのでは一体何を言っているかよくわからない。
私はこのコメントは非常に大事なところを突いていると思っております。私の分野に近いのですけれども、例えば今、陸で使われている窒素とか、リンの負荷の4割が海洋に出ていくと見積もられています。ですから、今後こういう政策の中で、陸と海をどうやってうまくリンクさせて総合的に政策を進めていくかということが非常に大事で、このパブリックコメントに対する答えとして書いている、これは海洋開発分科会の所轄を超える部分が非常に多いので、言及するのは云々というのは、もう少しそれも大事であるというふうに書き直していただいて、この文章も少し……。これは私の分科会の分担しているところですので、直したいと思います。書き直しを少し考えさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
【事務局(渡邉)】 当方としても、リン、窒素の全体の循環問題は重要だということについては、承知しておるのですけれども、突然、海洋開発分科会の中で、我が国全体の食料問題も含めて書くということは、ちょっと分不相応だなと思ったためでございまして、その重要性については認識しておりますので、ご相談させていただきたいと思っております。
【平分科会長】 ありがとうございました。よくお願いいたします。
・4.4 海洋政策全体の基盤整備の基本的考え方と推進方策 〜 5 結び
【平分科会長】 今の範囲、いかがでしょうか。61ページまでの範囲になっていますけれども、いかがでしょうか。
もし、よろしければ、62ページが、4.4海洋政策全体の基盤整備というところでございます。62ページから一番最後までです。
【木下委員】 私、前回にもご意見を申し上げたんですが、この議事録(案)の中に、私の6ページが書いてあるんですが、この日本語が全然よくわからない。恥ずかしい思いをしておりますけれども、もう一度申し上げます。
私がこの間申し上げたかったことと、きょう申し上げることは全く重複しているんで申しわけないですが、本日の資料の68ページから69ページにかけての、68ページの下の2番目のパラグラフぐらいから最後に至る文章は、これは知る人が読めば何とか理解できるのですが、国民というんですか、市民というんですか、どちらが正しいのか知りませんが、一般の人が読むと、何を言いたいのかさっぱり意味がわからないということを、この間申し上げたのです。
どういうことかというと、内閣府に1つ、総合科学技術会議の系列があります。それから、海洋開発分科会がございます。それと同時に、海洋開発関係省庁連絡会議というのがありまして、この三者の関係をすっきりしてシステマタイズしないと、先ほど小池先生がおっしゃったような問題にも踏み込めませんし、日本の海洋政策の陸と海のバウンダリーをまたいでの総合政策に対しても言及することができません。要するに、この分科会が政策を決定して、各省庁連絡会議は何を連絡するのかよくわかりませんが、予算案についてお互いにオーバーラップしないように議論するのかなと読むんですが、内閣府については一切書かれていなくて、何かそういうものが必要である、68ページの一番下の行に、それらしいことがニュアンスとして書かれておりますが、これは文部科学省の研究開発局としては、一体どうしたいのかということがここに書かれるべきで、それを我々がそうしたらいいでしょうという我々の声として出すべきでありまして、そういう提案があって、一定の賛同が得られたという文章がこの中に書いてあって、そういう書き方はまずいのではないのですかというのが、前の会の私の発言でありました。
つまり、我々はこうしたいのだから、こう提言しますというふうにはっきり書いていただきたいと申し上げたのです。それで起草委員会にそのことも含めて一切お任せしたつもりです。
【平分科会長】 ありがとうございました。どうしましょうか。実はこのところは主査と私と事務局とで随分議論したところでありますけれども。小野先生お願いします。
【小野委員】 私、第6回目の委員会にどうしても出られなかったもので。それで、今木下委員が言われたことと、似たようなことなのですけれども、第6回の委員会が始まる前に原案が配られたと思うのですけれども、それは率直に言って、非常に問題のある原案でございまして、3月11日に開かれた第5回の議論をほとんど踏まえていない内容だったと私は思います。
それで今の経過でも言われたように、会長と主査と3人で最終的な修正をして、今度のものが出たわけですけれども、見え消し案とか何とか最後のやつが。タイトルも変わりまして形が出たわけですが、これは今も言われたように、よく読んでみると、何かわかるような、あるいはわからないような、なかなか苦心の作なのですけれども。全体として、私のイメージにあるのは、海洋利用委員会でつくったみたいな原案みたいなものなのですが、それから見ますと、非常に内容的に薄められていますし、あるいは弱められていて、全体に非常にアクセントが弱いのです。いろいろなご事情があったのだろうと思います。
私、1つ聞きたいのは、こういう経過に、第5回の委員会で見ましても、概要で見ても、この点については相当多くの委員の方から、概要のほうでは2ページの終わりですけれども、例えば、2ページの終わりのところを読み上げますと、「海洋研究の達成方策〜結びまでに対する委員の意見は次のとおり」と出て、「施策を具体的にどうやって実現するかといった点について、提案を行うべき」だと。あるいは「総合的な企画・立案のシステムを行政府の中に設置してほしいというメッセージを明示すべき」であると、こういったきわめて具体的な明晰な意見が出ているのですが、きょう、これを読む限りは、今、木下委員が言われたように、とても明晰なものとは読み取れなくて、何をどう言っているのか、しかし、逆に書いていないとは言えないと。何か書いてあるといったような書き方になっています。
私、海洋利用委員会の答申案を持ってくればよかったのですが、ちょっときょうは持ってこなかったので、ここがこうだと言えないのですが、少なくとも非常にアクセントが弱いし、内容的に薄められて、弱められているというのは確かだと思います。
起草委員会の段階でどういう理由というか、どういうことでこうなったのか。パブリックコメントについては、こういうふうに直すのだという克明な説明があったわけですが、第6回のときに配られた原案から、今度の原案に変わる、なぜこうなったのかについては、ほとんど何の説明もないです。これは委員長でもいいですし、事務局でもいいですから、なぜこういうふうになったのか。しかも、私に言わせれば、私は海洋利用委員会に参加していましたから、それに比べれば何歩も後退しているわけですが、ちょっとそれを説明していただきたいと思います。
【吉田課長】 ただいま小野委員のおっしゃられました箇所につきまして、この部分も4月の段階のこの分科会でもいろんなご意見がございました。そこも含めまして、5月13日に分科会長と各委員会の主査とで協議をいたしまして、その場でこの部分についても議論させていただきました。ただ、基本的には、海洋利用委員会のおまとめになった文章を生かすということでございますけれども、ただ、今回は利用委員会だけではなくて、保全委員会、あるいは研究基盤委員会の合体として1つの統一的な答申をつくらなくちゃいけないということがございますから、もともと海洋利用委員会でおつくりになっていただいておった、この関連のパートのうち、前のほうのいわゆる総論部分に持っていくほうがいいパラグラフといいましょうか、そういったものについては、例えば3の基本的な考え方のほうに一部溶け込ませるという形をとりながら、しかし、利用委員会のほうで言われておったことは最大限この中で、あるいはそのまま写すような形で記載をさせていただいておるところでございます。
なお、ちょっと蛇足になるかもしれませんけれども、これから先、この海洋分科会をどう動かしていくかという事柄でございますので、これはまだ事務局のほうで考えていることでございますけれども、この(5)の総合的な視点に立った海洋政策の企画・立案システムというところで、ここではまず当面の策としますと、現状ある海洋開発分科会、それからそれで策定されました政策を実施していく実働部隊としての海洋開発関係省庁連絡会議という位置づけになるわけです。まず、海洋開発分科会につきましては、今回の答申の中でも、幾つかの項目はやはり今後、継続的にフォローアップしていく必要がある事柄がございます。その中の1つとして、この(5)で指摘されている事柄もあるだろうと思います。そのほかの事柄についてもやはり、今後この海洋開発分科会でご意見を伺いながら進めていくべきものもあろうかと思います。そういう意味で、海洋開発分科会の会議自体を従来と比べますと、より頻度を多くしたり、少しテーマを絞った形での議論を進めていただいたらいいというような形でのものも、私どもは今検討している最中でございます。
それから、海洋開発関係省庁連絡会議におきましても、従来はどちらかといいますと、年に数回程度、各省庁の予算の取りまとめをするというようなことでございましたけれども、このあたりも、もう少しある意味では海洋開発分科会と連動しながら、あるテーマについて深く掘り下げて、その中で省庁間の連携を高めていくというような取り組みができないかということも、今検討しております。関係省庁連絡会議は、私どもも協力しておりますけれども、内閣官房のほうで取りまとめていただいておりますので、内閣官房のほうにもご相談を差し上げている最中でございます。
当面は今申し上げました海洋開発分科会と、省庁連絡会議をより活性化をするという方向で進めたいと考えておりますし、また今回海洋開発分科会がおっしゃられました大きな宿題としては、やはりそういった既存のシステムではなくて、先ほど木下先生は内閣府にとおっしゃられましたけれども、この文章では行政府にと書かれておりますが、今回はパブリックコメントの中でもいろいろと出てまいりましたけれども、総合的な海洋政策の企画・立案の仕組みといったものについては、やはり今後、海洋開発分科会の場でも十分議論をしていただきたいと思っている事項でございます。
【平分科会長】 木下先生、お願いします。
【木下委員】 吉田課長さんのおっしゃったことは、全くそのとおりだと思います。
1つ余計なことをいいますと、釈迦に説法ですが、これを読むのは我々じゃなくて、我々以外の人が読むわけですから、もうちょっとすっきりしていただきたいというのが、私の希望です。と思って見ると、資料7−3−4の総合のまとめのののところに書いてあるような形ですっきりまとめていただくと、読むほうがわかりやすいんじゃないかなと私は思います。
【栗林委員】 今の点とも関連いたしますが、パブリックコメントに戻ってといいますか、パブリックコメントについても、この委員会で議論をするという、先ほどの委員長のお話ですので。
93項目目でしょうか、パブリックコメントの19ページですけれども、団体役員からの意見として、日本財団取りまとめの提言の内容を答申案に反映してもらいたいということに関して、ここに事務局のほうでお考えになった回答が出ているわけでございますが、それによりますと、日本財団の提言は我が国の海洋政策全体にわたるものであると言っておりますけれども、確かにそのとおりではありますが、私自身、この提言の取りまとめに関与した者として、若干疑問を感ずる内容ですので、少しお話しさせていただきます。
提言は、例えば日本には海洋基本法というような基本的な理念、政策の根幹となるようなものが存在していない、したがってそれは作成すべきであろうとかいうようなこととか、沿岸域の総合管理について、もう少し踏み込んだ形で管理体制を組んでいくべきではないか、あるいは200海里経済水域、大陸棚について基本的な政策にのっとった法制度の整備というものも必要ではなかろうかという個別具体的な提言を幾つかしたわけであります。その中で一番残念だと思っていますのは、これからの我が国の海洋秩序の変化に対応する意思決定手続きの不明確さといいますか、そういうシステムが日本では確立されていないということに対する新しい、そういうシステムの作成、制度の確立ということについても提言が、今議論されております部分ではかなり不明瞭になっているということであります。
そういうことで個別具体的な提言をしているわけなので、この回答ですと、「日本財団の提言は我が国の海洋政策全体にわたるものである」、全体にわたるという意味がよくわからないんですけれども、まさに海洋政策全体に対する視点というものが、これまでなかなか確立できていなかったところに、いろいろな問題点が出てきているわけでありますので、全体にわたっているということは、それは結構なんですけれども、個別具体的にも提言内容が出ていますので、ここの点につきましては、先ほどホームページにも載せるというお話もありましたので、少し言葉を選んでいただければと思っておりますので、余計な発言をさせていただきました。
【平分科会長】 ありがとうございます。今は、このパブリックコメントの取りまとめの部分だけでしょうか。ほかの部分についてもという、ほかというのは、例えば……。
【栗林委員】 私が申し上げているのは、93の項目のところ。
【平分科会長】 その返事ですね。ありがとうございます。海について6つの提言ということで、教育まで含めて広範な提言を日本財団は出しているわけです。高橋先生、お願いします。
【高橋委員】 先ほど来、話題になっていることなのですが、私はこの委員に加えていただいてから、いろんなところで、こういう議論をやっているのですよということを申し上げていますが、こういうことに非常に詳しい方は、非常に冷めておられます。なぜかと言いますと、かつての海洋審議会は何も反映されてこないと。ですから、そういう人たちに今度は違うのだよというメッセージを出さないと、まず今までと同じだと認識されてしまうと。それから、そういうのに疎い人たちというのは、読んでもわからないと。今、お話がありましたけれども、やっぱりわかるような内容にしなきゃいけないと、私は思います。それが1つ。
それから、もう一つ、省庁連絡会議でいろいろと議論するのだというお話なんですが、省庁に下りてしまった場合には、今までと全く同じで個別対応になってしまうのです。ここでも随分議論されたのですが、海洋というのは個別対応ではだめだと。先ほど小池先生からもおっしゃいましたけれども、陸からどんどんくるというような問題というのは、省庁連絡会議でやっても、らちがあかないと思うのです。そういうようなものに真剣に取り組むような仕組みをつくり出さないといけないというのが,この分科会で随分議論されてきたと。やっぱりそのメッセージをうんと強く出さないと、ただ、勝手にどこかでやったけれども、やった人たちの自己満足じゃないかという形に終わってしまうと思います。
【小林委員】 時間に迫られておりますけれども、大変重要なことが、まだ十分に議論し尽くされていないということを、大変残念に思っております。
1つ、これは「はじめに」のところに加えるべき項目だと思います。後で戻りますとおっしゃったので自主的に戻らせていただいてよろしいでしょうか。
パブリックコメントの中で複数出てきている問題というのが、いわゆる浅い海、埋め立て、干潟、干拓、それから内水面、藻場、それから護岸整備への警鐘といったことを、複数の方がいろんな言葉で出しています。これらは、私は今までの海洋政策の基本的な間違いといいますか、言葉はきついかもしれませんが失政を指摘されているというふうに真摯に受けとめるべきだと思います。
これらに基づいて、それから私の自分の体験、それから資料等に基づきまして考えますと、やはり日本の海岸線は、基本的には手をつけない、浅い海は埋めないというスタンスで今後の新しい世紀の海洋開発、あるいは海洋科学と私たちの生活というものを見るべきだと思います。こういう具体的な提言が必要でないかと思います。ほかの先生方からもご指摘がありましたが、非常に抽象的であるとか、高橋先生は、非常に厳しいご指摘といいますか、事実のご指摘がありまして、そういうところとオーバーラップすると思います。
ですから、守り、育てる、使うという、非常に抽象的でどうともとれて、何もしなくてもいいような表現ではなく、基本的に今後のこういう海洋政策は、日本の海岸線の形は変えないというスタンスの上で、いろんな科学的な手法を駆使してできないかという新しい科学技術の開発する、そういう方向性を打ち出していきたいという文章を加えていただきたい。私は、前の委員会でも何回か申し上げましたと思いますが、それらが一切無視されているといいますか、議論されないで、全く取り上げられていないということも問題だと思います。
それから、62ページから以降の人材育成の文章ですが、これは4.4.1、4.4.2の(1)等を見ましても、大変に内容が重複しております。例えば4.4.2の(1)の人材の育成及び理解増進というところの第1パラグラフ目と、第2パラグラフ目は、ちょっと内容的に重複しています。
62ページの下から3行目ですが、3行目、2行目、1行目、海の日が決まった、この結果として海洋に関連する施設の見学会とか、パレードとかということが書かれておりますのは、ちょっといかがなものかなと。はっきり言いまして、ちょっとお粗末な表現だと思います。海の日ということをきちんと定着させるための活動というのは、もっと違うものであるべきです。過去にこういうことがあったというのを書くのが、これからの提言ではありません。
それから学校教育というのが、次のページにあります。しかしながら、地域の市民活動をサポートするというのが、これからの行政の海に関する重要な役割であると思います。
それから人材教育の推進と、海洋教育の充実という項目がございます。これは、どのレベルの教育かということが、ちょっとわかりにくい。きちんと幼、中、高、大、社会人という形で、レベルを分けて目標を表現すべきだと思います。とりあえず時間がないので、これでやめますが、まだ、ちょっといろいろと問題が残っております。
【吉田委員】 海洋利用委員会の主査として、先ほどのご議論に関連して手短に申し上げたいと思います。
68ページの総合的な視点に立った海洋政策の企画・立案システムのところについて、先ほど非常に重要なご指摘、ご議論が何人もの委員の方からあったわけです。ここの文章というか文言が、まず適切かどうかという前にわかりにくいというお話も出ているわけでございますけれども、これは先ほど来、お話が出ている会長、主査、事務局との間で行われた一種の調整会議のようなところで、こういう文章に落ちついたというか、いろいろご意見のある中で、こうならざるを得なかったというのが、現実のことです。もし、本委員会の文章としてこのようなのが、非常にわかりにくくて、社会に出すものとして不適切ならば、大いに修正すべきものかなとも思いますが、これから議論することの出発点なんだと、その出発点を確認していると考えるならば、1つのこれも表現法かなと、その時点で私は思いました。あえてそう申し上げたいということを申し上げておきます。日本財団というと固定的になりますが、パブリックコメントとしてこのところに関係する重要なご指摘も、我々委員のほうで意見をいただいておりますけれども、それも大いにここに関係のあることであり、それも含めて、今後参考にしながら議論があるのが望ましいと感じます。
【小林委員】 先ほど、私、62ページと申しましたが、そうではなくて、資料7−3−2では61ページになっておりましたので、訂正いたします。
それで、下から2行目の「海洋国日本の反映を願う日」というのは、意味がわからないんですが。
【平分科会長】 このハンエイは栄えるほうです。すみません。
【小野委員】 4.4.2(6)ですけれども、吉田委員の話ですと、このまま全部認めざるを得ないということでしょうから、それはそれでいいですが、69ページの下から5行目、パラグラフが変わる上ですけれども、要するに、「この提案に対しては、引き続きこのような視点からの検討が重要であることについて、一定の賛同が得られた」と書いてある。こういう書き方だと、この賛同を得られたというのが少数意見のように聞こえるのですが、私は、これは「多くの賛同が得られた」というふうに変えるべきだと思います。実際、委員会の見解はそうだったと思います。いかがでしょう。
【平分科会長】 後ほど、それは事務局と私でちゃんとします。
【奥脇委員】 同じ点ですけれども、この分科会を始める際の一番重要な提案というか、それはプライオリティーをつけるということがあったと思います。ただ、ここでは知る、守る、利用するという3つの分科会に分かれて、それぞれの間のバランスのとれた総合的なと、そこまではいいと思います。ただ、その先のプライオリティーの部分というのが、必ずしも審議が十分でなかったのかもしれないと。そういう意味で、今のご指摘のあった、68ページ、69ページのところですけれども、やはりそういう優先順位をつけた施策を立案するための、何らかの会議を設けるべきであるという提言にするとよろしいのではないかという気がします。
【平分科会長】 ありがとうございます。実は、保全のほうは、プライオリティーをつけたというのは、付表のほうにそれはそのままいただいております。ただ、ほかのところは、例えば利用でのプライオリティーというのは、特になかったというか。
【奥脇委員】 というよりも、例えば、先ほどの沿岸海の問題、プレジャーボートの問題等、あるいは国民が親しむというのと、知るという教育の部分ですね、これはやっぱり相互にイシューとしては非常に絡み合った問題であるわけで、そういう意味で相互の間のプライオリティーをどうやって、個別のイシューについて立てていくかというのは一番重要なところだろうと思います。そういう点を含めて、検討するような組織を構成すべきではないかということです。
【小野委員】 答えてくださいよ、今の質問に対して。
【平分科会長】 何でしたっけ?
【小野委員】 この文章の部分ですよ。
【平分科会長】 「一定の同意」という、これだけ手短に。
【小野委員】 明らかに、この委員会の議論でも、一定じゃなくて、多くの方が賛成されていると思いますが。この文章だと、何か少数意見をつけ加えたというように読み取られかねないですよね。
【吉田課長】 ここのところは、これまで、分科会長、それから委員会主査とご相談しながら、非常に細かい文章部分まで含めて調整させてきていただいております。そういう意味では、私どもとしては、「多くの」でも差し支えないかなという感じはいたしますけれども、ちょっとこれは、また分科会長と吉田主査とご相談させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
【小野委員】 今の委員会の議論としては、だめですか。会長の意見も含めてずっと、きょうの議論では、私、第5回の委員会で同じような議論をしたと思うのですけれども、そのときでも圧倒的にこういう意見だったと思いましたが、きょうだって。大変失礼ですが、わざわざ会長と主査のところに戻さなくても、出ている結論のように思いますけれども。
【平分科会長】 ありがとうございました。それは検討というか、確かにこの審議するという提案はみんなの意見だと思いますので、今のように変更を考えてみたいと思います。いいですか、小池先生。
【小池委員】 ちょっと手続き的なことをお伺いしたいのですけれども、このあと、先ほど局長のほうからは、8月1日の親の委員会にもかけたいと。そうすると今日が17日ですね。あと2週間ですけれども、その間にきょう出たような議論というのは、どういう形でこれに反映されるのか、その手続きをちょっと教えてください。
【吉田課長】 きょうも幾つか大変貴重なご意見をいただきましたので、そういったものについては、最大限この中に反映していきたいと思っております。きょう、この場で出たご意見が中心になりますけれども、どうしてもというのがあれば、ほんとうにもうここ一両日中ぐらいに出していただければ、また反映させていただきまして、1日の科学技術・学術審議会の総会の場で報告をさせていただきたいと思っております。
【平分科会長】 いずれにしろ、8月1日のほうの案には、私は最後まで目を通させていただきたいと思います。
【吉田委員】 タイトルは結局どうなるのですか。
【平分科会長】 タイトルについては、今のところ、これはまだ……、「あり方」を取って、「政策」でとめるかどうですね、これも急な提案ですので、もう少し考えさせてください。
【小池委員】 きょうの場でこれを認めて、後は会長に一任するということにするのか、それとも、もう一度例えば、持ち回りかメールでやるのかということは、かなりの大きなことなのですけれども、ここで分科会長に一任するのだったら、やはりそれをきちんと、この場で皆さんがそれに同意するということを決めなきゃいけませんし、まだそれに対してコメントをつけられる、あるいはそれに対して改正を要求できるというのでしたら、その旨、事務局と会長の間で話をしていただかないとちょっと。
【平分科会長】 これの原案というのは、一応Eメールで皆さんにお配りしたと思いますので、手続きをとりたいと思いますが、今吉田課長が言いましたように、数日中にともかくコメントも、きょう足りなかった分はいただいた上で修正して、そして、8月1日に答申というふうにしたいと思います。
【小林委員】 すみません、時間的な後ろをとめられているのはわかっておりますが、46ページのところで、私以前に分科会のさらに分科会のときに、メモを作成して提出しておるのですが、それが一切1文もここには反映されてはいないのです。やりとりをしても、提出しても、反映されないという事実も起きてくるわけですよね。そういうことの対応というのは、事務的にどのような形で行われるのでしょうか。提出しても、提出しても、全然意味がないという。
【平分科会長】 今回の、きょうの最終案にいたしましては、小林委員のほうにどういう理由で、あるいはどういうふうに直したかということはしたいと思います。
【小野委員】 例えば、きょう、私発言しましたよね。それと同じことを、またコメントしなきゃいけないのですか
【平分科会長】 それは生きていると、このように概要というか、議事録は出ますので、それをもとに作業はいたします。
【小野委員】 それは必要ありませんね。
【小林委員】 ということは、前に提出した資料をもとに、これは46、47は修文を事務局のほうで、どなたかがなさると理解してよろしいでしょうか。
【平分科会長】 それについては、また議論……、これは私が心配しておりますのは、そのようにそう簡単には進まないだろうということもありまして、結果をお知らせしますとしか、今は申し上げられないと思うんです。どういうふうな議論でということでやりたいと思います。
それでは、本日はどうもありがとうございました。今のような手続きでお願いいたします。今のようなというのは、コメントをくださいということです。
会としては、これで解散にいたします。
── 了 ──