1.評価の対象

 本中間評価では深海地球ドリリング計画(※1)を対象とする。地球深部探査船「ちきゅう」の建造が完了しているなど、前回中間評価からの状況が一部異なるため、深海地球ドリリング計画を以下の3要素から構成されるものと修正した(※2)。

  • 地球深部探査船「ちきゅう」の安全で効率的な運用体制及び船上などの研究設備・支援体制を整備する。また、関連技術の開発を実施する。
  • 日本の地球深部探査船「ちきゅう」及び米国の従来型掘削船に欧州の提供する特定任務掘削船を加えた3船体制により統合国際深海掘削計画(Integrated Ocean Drilling Program: IODP)を推進する。
  • IODPによって得られたコア及び掘削孔を用いた地球科学及び生命科学の研究を総合的に推進する。

 本評価においては、平成10年12月の航空・電子等技術審議会による評価及び平成18年2月の科学技術・学術審議会による中間評価を踏まえることとし、主としてそれ以降の本計画関係者の取組について中間的な評価を行う。

(※1) 深海地球ドリリング計画の経緯
 米国主導の国際深海掘削計画(ODP)を引き継ぐプログラムとして、地球深部探査船を日本が開発して米国JR号とともに国際的に運用し、日本が国際共同研究を主導する案が国際的に合意され、海洋科学技術センター(現 独立行政法人海洋研究開発機構)により、「深海地球ドリリング計画」として提案された。
 本計画の科学的、社会的意義および技術的妥当性や運用体制、本計画の進め方について評価を行うため、「国の研究開発全般に共通する評価の実施方法の在り方についての大綱的指針(平成9年8月内閣総理大臣決定)」に基づき、航空・電子等技術審議会地球科学技術部会に「深海地球ドリリング計画評価委員会」が設置された。

(※2) 前回中間評価時の評価の対象

  • 国際深海掘削計画(Ocean Drilling Program:ODP)で用いられていた科学掘削船の技術的限界を超える能力を持つ、地球深部探査船(ライザー掘削船)及び関連技術を開発する。
  • 日本の地球深部探査船と米国の従来型掘削船などが相互補完する統合国際深海掘削計画(Integrated Ocean Drilling Program: IODP)を推進する。
  • IODPによって得られたコア及び掘削孔を用いた地球科学及び生命科学の研究を総合的に推進する。

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