第4期科学技術基本計画にて取り組むべき研究開発の具体例
(1)海洋フロンティアの開拓
(1)独創的・創造的な研究成果創出を目指した基礎研究、基盤的調査・観測及び海洋産業を支える基盤技術開発の推進
- 海洋に関する研究の基礎となる基盤的調査・観測の推進
- 高精度かつ効率的な基盤的調査・観測の実現に向けた観測機器やAUV、ROV等のプラットフォーム、観測手法の開発
- 様々な機能を持つ海洋を総合的に利活用する分野横断的な開発・利用構想プロジェクトなど新たな海洋産業の創出に向けた基盤技術の開発
- 排他的経済水域(EEZ)の総合的管理に向けた調査・観測・監視・管理等に関する技術開発とEEZ内の資源等の全体把握を含めた包括的データベースの構築
等
(2)
大型プロジェクトによる未知・未踏領域への挑戦
- 深海地球ドリリング等による地球内部構造の解明
- 水深10,000mを超える海洋最深部における物質循環・生態系の解明 等
(2)海洋資源の探究及び利活用
(1)
海洋エネルギー・鉱物資源の探査・活用による資源制約の突破
- 海底熱水鉱床、コバルトリッチクラストなどの海洋鉱物資源の探査技術、資源量評価技術、生産技術、環境影響評価手法等の開発・高度化と産業化に向けた取組の促進
- 石油・天然ガスやメタンハイドレート等エネルギー資源の掘削技術、生産技術、環境影響評価手法等の開発・高度化と産業化に向けた取組の促進・高度化
- 波力、風力、潮汐・潮流等の海洋現象を利用した再生可能エネルギーシステムの技術開発及び実用化の推進
- 藻類等を活用した海洋バイオ燃料に関する研究開発 等
(2)
生物資源の探査及び持続的な利活用
- 海洋微生物資源の医療、材料、食料分野等への活用に関する研究開発
- 水産・海洋生物資源の持続的利用に向けた研究開発 等
(3)海洋が密接に関連した環境問題及び自然災害への対応
(1)地球温暖化をはじめとする環境問題への対応
【気候変動対策】
- 最先端の海洋研究船や観測機器による海洋観測・監視体制の強化
- 国際協力による全球地球環境観測・予測体制の強化
- 気候変動予測によるIPCC第5次評価報告書への貢献
- 様々な船舶からのCO2排出量を削減できる次世代の海上輸送に向けた研究開発
- 海底下でのCO2の貯留 等
【生物多様性・海洋環境保全対策】
- 気候変動、海洋酸性化が海洋生物、生態系に与える影響の調査
- 内海や沿岸域等人間の社会活動の影響を受けやすい海域における生物多様性の確保と環境保全に資する研究 等
(2)海溝型地震・津波などの海洋由来の自然災害への対応
【海溝型地震への対応】
- 深海地球ドリリングや海底地殻変動観測等による海溝型地震の発生機構の解明
- 海底ケーブルネットワークの展開等による地震・津波観測監視システムや大深度孔内計測システムによる監視・観測体制の強化 等
【台風や高潮への対応】
- 台風・高潮対策に資する海洋観測体制の強化及び予測精度の向上 等
研究開発局海洋地球課
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