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資料3−4

参考資料1に関する欠席委員からのご意見等


【長沼委員からのご意見】
2. 深海掘削研究の成果−特にその社会的効果について
   「地下圏微生物」、たとえば、第2段落の第2文
   「現在、用いられている遺伝子技術において必須な酵素は、その多くのものが高温下で生息する好熱菌から見つけ出されたものであるという興味深い事実がある。」

実際には、現在産業利用されている好熱菌のほとんどは浅海底か陸上温泉から採取したものですので、ここで新たに「地下の好熱菌」を見つけるのが重要であるという論理には必ずしもなりませんし、そもそも、好熱菌由来と非好熱菌由来の酵素の数を比較することに大きな意味はないだろうと思います。

しかし、私が、ここでさらに気になっているのは、この「提言」により「地下生物圏の研究、イコール、好熱菌の研究」というように視野が狭められ、それが、研究費や研究体制の幅を狭めることに繋がるのではないかということです。

もちろん、研究の焦点を絞ることは大切ですし、その焦点が「地下の好熱菌」でも結構ですが、その絞り方、つまり、「猫も杓子も好熱菌」にならないよう、他の研究テーマをも暖かく包み込むような懐の深さも合わせ持って頂きたいと思いました。


   

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